もしも3
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「とりあえず、城に到着っと。」

俺は一人城の前に立っていた。何故一人かと言うと、詠達が街の被害状況の確認及び怪我人の手当てをするため街に残ったからだ。

俺も残って手伝うといったのだが、

「アンタみたいな見ず知らずの人間がいきなり行っても警戒されるだけよ。」

「詠の言う通りだ。それに、そんな怪しい格好をしているんだ。下手をすれば奴らの仲間だと思われるぞ?」

…と、詠と刹那の二人に説得され、渋々納得した。あぁ、霞なら残りの黄巾党を潰しにかかってた。

「さてと。いつまでも突っ立ってないで城に入りますか。」

そう言って城に入ろうとした時――――

「オイ!そこの怪しい格好をしたお前止まれ!」

…………………ん?

「俺のこと?」

「当然だ!お前以外に誰がいる!」

俺が兵士の一人とそんな問答をしていると、

「なんだ?」

「どうかしたのか?」

ゾロゾロ…

「げっ…」

やばいな。いつの間にか近くにいた兵士達が集まって来た。

よし。こういう時こそ慌てず騒がず冷静に…

「あの、俺は決して怪しい者でh――「ヒュンッ!」――ってうぉわ!」

あ、あぶなぁ…

「チィ!しくじったか!?」

「俺達も手伝うぜ!」

げっ!?

「おぉ、有り難い。是非頼む。」

クッ!こうなったら…戦うしかない。

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「さて…」

相手は六人。

武器は短剣が四人と槍が二人か…

「…イケるな。」

「なにごちゃごちゃ言ってやがる!」

そう言って兵士の一人が突っ込んで来たので、俺は咄嗟にその辺に落ちていた短剣を構える。

「オラァーー!」

まだ……もう少し……あとちょっと……「今だ!」

ガキッ!

「んなっ!?」

「せいっ!やぁ!」

ドスッ!

「ぐはっ!」

バタッ…

「ふぅ…なんとか勝ったか。でも…」

あと五人か…厳しいな。

俺がそんなことを考えてた時だった。

「う、嘘だろ…?」

「この中で一番強いあいつが…」

「敗れた、だと?」

こいつ、そこまで言われる程強かったんだ…

「お、おい!どうすんだよ!?」

「どうするって言ったって…」

「そんな事決まっているのですぞ!」

…ん?

「ち、陳宮様!」

陳宮?陳宮って呂布の軍師やってたっていう?

「まったく、何をやってるですかお前達!それでも華雄隊、張遼隊の一員ですか!?」

…は?華雄隊に張遼隊?

「ち、ちょっと待った!!」

「「なんだ(です)!?」」

「君達、霞や刹那の知り合いなの?」

「…??霞はともかく、誰なのです、その『せつな』というのは?」

「それは、私の事だ!」

…!この声は!

「刹那!」

「か、華雄!?」

「将軍、御戻りだったのですか?」

「つい先程な。それより、これはなんの騒ぎだ?」

「それは私がお話致します、華雄将軍!」

そうして兵士の一人が刹那に事のいきさつを話した――――

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「ククッ…そ、そうだったか。それは…フフッ…災難だったな。…クハハ!」

「笑い事じゃ無いよまったく。危うく死ぬかと思ったんだからな。」

「ククッ、すまない。そう気を悪くするな。…それにしても。」

「ん?どうかしたの刹那?」

「ん…いや、なんでもない。気にするな。」

「そうか?なら良いんだけど…」

「あぁ、心配をかけたな。(まさか私の部隊で随一の実力を持つ者を一撃で倒すとは…)」

俺と刹那が話してると、

「あ、あのぅ華雄将軍?将軍はそいつを知っておられるのですか?」

「ん?おぉ、すまない。お前達には言ってなかったな。」

そういって刹那は俺の肩を掴んで前に出すと、

「こいつの名は、北郷一刀。『天の御遣い』にして私たちの新たなる仲間だ。ほら、北郷!お前も自己紹介せぬか!」

バシィッ!

「痛ッ!?…あー、北郷一刀です。よろしくお願いしま――「ちょっと待つです!」――!?」

俺が痛みに耐えながら自己紹介をしていると、一人の少女が待ったをかけた。

「ん?君は…?」

俺が女の子に声をかけると、刹那が割って入ってきた。

「不満か?陳宮?」

…へ?この女の子が陳宮?

俺がよほど呆けた顔をしていたのだろう。陳宮が不満げに、「…なんです?」

と、聞いてきたので「なんでもない」とだけ返しておいた。

「オホン!話しを戻すのです。」

そう言って陳宮は刹那に向き直る。

「華雄。私はこんな得体の知れない奴を仲間にすることには反対です。」

「ほぅ。それは…」

そういうと、刹那はおもむろに後ろを指差した。

「この二人も納得した事でもか?」

「なっ!?」

刹那の後ろ。そこには、自分の得物を担いだ霞と、嫌味な笑顔を浮かべた詠が立っていた。

「詠!霞!お二人は正気なのですか!?こんな奴を仲間にすることになんの利益が――「利ならあるわ。」――…え?」

詠の自信ありげな態度に陳宮は驚いていた。

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「陳宮。アンタ管輅の占いの話し聞いた事ある?」

「管輅の占い?『天の御遣い』がどうのとか言われてる………え?…ですが…しかし…」

しばらく陳宮は何やら考えていたが、ふと顔をあげ尋ねてきた。

「あの、もしやこいつがその…」

「えぇ。アンタが考えてるようにこの者こそ、管輅の言っていた『天の御遣い』その人よ!」

「「えぇ!?」」

その場にいた全員(詠、霞、刹那を除く)が驚き、そして俺のことをジロジロ見てきた。

うぅ…なんか、ハズい。…と、

「…成るほどです。それなら我々にも利があるのです。」

「せやったら一刀を仲間にするの認めてくれるんやな?」

「勿論なのです。」

そう言って陳宮は満面の笑みを見せ、

「では自己紹介なのです。我が名は陳宮。字は公台。真名は音々音なのです。」

「ん、こちらこそよろしく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして音々音の説得に成功し、無事仲間になることを認めてもらった俺は、詠達とともに洛陽太守董卓にあいにいく。

果たして董卓は、街の人達は、なにより、乱世は一刀を認めるのか…

そして、一刀に襲い掛かる戦乱の日々とは…

――すべては外史と天のみぞ知る―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回を待て

説明
そろそろ他に、出さなきゃ。
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コメント
ねねのキックはいつ炸裂するのかな〜(ブックマン)
磁界をお持ちしています^^(ビスカス)
力技しかない華雄軍の猛者の一人を倒す・・・・fm 一刀成長したな(何がw)  ――すべては外史と天のみぞ知る―――って1話目と少し違ってるwww だが、それが良いw  次回を楽しみに待ってます!(Poussiere)
欲を言えば…音々音にはもうちょっと反発してほしかった。なんと言うかあっさり過ぎて彼女らしくないような…あくまで個人的にはなので(MiTi)
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恋姫 無双 一刀 董卓軍 

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