もしも4
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城門での一件のあと俺達は音々音の案内によって、『玉座の間』へと連れられた。

「ここが、『玉座の間』か…ってあれ?詠は?」

さっきまで傍に居たはずなんだけど?

「あぁ、詠なら月のところに行ったのです。」

「月?それって、一体―――――――」

誰なんだ。そう続けようとした時。

ゴォオン!ゴォオン!

「――――ッ!?」

なんだ!?何かあったのか!?

俺が慌てていると、刹那と霞の二人に無理矢理座らされた。

「お、おい!これは一体――「シッ!静かにしていろ!」――あ、あぁ。」

仕方がないので静かに待ってる事にする。…と、

「洛陽太守、董卓様御な?り?。」

ドォオン!

…成るほど。それでこの騒ぎか。それにしても、この声。どっかで聞いた気が…

そんな事を考えていると、

「あ、えっと、もうお顔を上げても良いですよ。」

…ん?なんだか場の空気にそぐわない声がしたな?

「ふむ、そうか。」

そう言って立ち上がる刹那。

「ん?。やっぱこういうのは形だけでも疲れるもんやなぁ」

「はい、そこ!許されたからって、いきなりダラけてんじゃないわよ!」

そう霞と刹那にツッコむ詠を、

「詠。二人の事は、もう諦めろなのです。」

「ハァ…それも、そうね。」

という感じで音々音が慰めてた。

頑張れ詠!負けるな詠!いつかきっと良いことあるさ!

「あ、あのぅ…あなたは誰ですか?」

「ん?」

声のした方を振り向く。

そこに立っていたのは――――――――

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―――少しオドオドした、しかしながら決して警戒心を解いてない眼をした可愛らしい少女だった。

…ナデナデ

「///へぅ?」

ハッ!俺は一体何を!

「ご、ごめん!つい…ん?」

なんか今背筋に寒気が…

…ダダダ

「月になにしてんのよ!このド変態!」

ゲシッ!

「ぐはぁ!」

ドン!ガラガラガッシャーン!!

「お?い、大丈夫か北郷?」

「おぉ!結構飛んどるやん!」

「ふむ。なかなかキレの良い飛び蹴りなのです。」

「フンッ!ボクの眼が黒いうちは、月に手を出すなんて、許さないんだから!」

お、お前ら少しは心配してくれてもいいだろう…

「あ、あのぅ?」

「へ?…あ!えっとさっきはホントに下心とかは無くって!」

俺が必死に先程の事の弁明をしていると

「お怪我はありませんか?」

なんと…ここに天使が一人舞い降りた!

…じゃなくて。

「あぁ、うん。大丈夫だよ。」

「本当ですかぁ?良かったぁ。」

「ありがとう。そういえば、自己紹介がまだだったね。俺は北郷一刀。君は?」

俺がそう言うと、

「董卓。字は仲頴です。真名は月です。」

「……………え?」

聞き間違いだ!きっとそうだ!

「…ごめん、もう一回言ってもらえるかな?」

「??はい。」

コクンと、首を傾げながらも、もう一回少女は名乗った。

「私は董卓。字は仲頴。真名は月です。」

「えぇ!?」

こんな小さな子が、洛陽太守董卓だって?

「どうかしたんですか?」

「い、いや。君みたいな子が太守をやってるなんて、凄いなぁって思って。」

俺は咄嗟にそんなことを口にした。

…だがその時、場の空気が重くなった。

「「………。」」

これは音々音&刹那

「あちゃー」

これは霞。

「クッ…」

これは詠

「………グスッ」

これは月…って!

「ゆ、月!?俺なんか気に障ること言っちゃった?」

「い、いえ違うんです!ただ…」

「ただ?」

「…月」

詠が心配そうに月を見てた。

「大丈夫だよ、詠ちゃん。」

そう言って月は俺の方へ向き直り、

「北郷さん。今から話すことは真実ですが信じるかどうかは貴方に任せます。」

「ん、大丈夫、信じるよ。」

「ありがとうございます。実は―――」

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真面目な話しを要約してしまって良いのかわからんが、月の話しを要約すると、月と詠は元々涼州で暮らしていた。

そこにある日、張壌から手紙が届いた。

なんでも、『朝廷の政戦に巻き込まれ苦戦しているから助けてほしい』といったものだったらしい。

だがそれは張壌の罠だった。

月達が救援に来たのを知ると、なんと張壌は、この反乱を企てたのは月達だと言い出したのだ。

当然月達は悪人扱いされ、更には、『董卓が洛陽で暴政を働いてる』という根も葉も無い噂を諸巧に広めたのである。

そして――――――

「…今に至る、と。」

「…はい」

「ふむ。」

頷いて俺は周りを見た。

「「「……。」」」

やっぱりみんな悔しそうだな。

「じゃあさ、みんなに解ってもらおうよ!月達が悪いわけじゃ無いって事を!」

「でも、どうやって…」

「う?ん、そこなんだよな。」

俺達が考えていると一人の兵士が慌てて入って来た。

「も、申し上げます!」

「何事や!」

「そ、それがここより一里程の村で黄巾党が暴れていて、呂布様が交戦中!ですが数の差があるためか、村が壊滅してしまいます。」

「「なっ!?」」

これは…

「…好機だな」

「なっ!?北郷、貴様!」

「いや、一刀の言う通りよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詠と一刀がこれを好機と見た訳は…

村を助けに行った呂布の運命は…

 

 

―――すべては外史と天のみぞ知る――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回待て

説明
続き…
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コメント
早く恋を助けにいけー(ブックマン)
これから、一刀が立てる作戦に大いに期待です^^w(Poussiere)
―――すべては外史と天のみぞ知る―― 次回待て・・・・・はい、楽しみに待ってます!w(Poussiere)
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恋姫 無双 一刀 董卓軍 

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