マブラブオルタネイティブトータルイクリプス外伝 異国の花嫁 第三話 対斯衛軍‘前'
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マブラブオルタネイティブトータルイクリプス外伝

異国の花嫁 第三話 対斯衛軍

 

 

 

1998年9月10日10:00

城代省斯衛軍訓練施設応接室

 

「マリア私は人と会う約束があるので家で待つよう言っていたと記憶しているが?」

 

「そんな……ムネヤスは私が嫌いになったのね、ううっ…」

青の斯衛服を纏った宗靖がマリアに家に戻る様に促すと、白いドレススーツを着たマリアが俯きながら悲しそうにそうこぼし、ついには泣き出してしまった。

 

「むぅ……ふぅ、まぁ良い私はこれから昔お世話になった方々にお会いしてくる、戻るまでこの部屋で大人しくしているのだぞ。」

宗靖が折れてこの部屋で帰りを待つようにマリアに告げると、

 

「うん!分かった早く帰ってきてね、あんまり遅いと探しに行っちゃうからね!」

マリアは俯いていた顔をパッとあげて満面の笑みで返事をした。

 

「むっ…また欺かれたか…」

 

「欺かれたとは心外ね寂しいのは本当なんだからね。」

 

「うむっ…1時間程で戻る故、部屋から出るで無いぞ。」

 

「ハ?イ行ってらっしゃぁ?い、早く帰ってきてね。」

宗靖は会話を切り上げ応接室を出た。

 

「1時間位か?何してようかしら………あっ、あの本面白そう。」

宗靖が応接室を出てマリアは何で時間を潰そうか悩んでいると目の前の本棚に気になる本を見つけた

 

「"日本帝国の戦術機"かどれどれ……米国からライセンスを……F-4J撃震を斯衛軍が…瑞鶴………。」

 

城代省斯衛軍訓練施設教導隊待機室

午前11:59

「宗靖様、ではその件はお願い致します。」

 

「うむっ、嶋、此処からはプライベートだ口調を戻してくれぬか?」

 

「では失礼して……今日は噂の奥方は連れて来てないのか?是非会ってみたいと思っていてな。」

 

「マリアなら応接室で待って居る、元々お前には紹介する予定だった故丁度良い、今時間はあるのか?」

 

「はっはっはー斑鳩家の人間が来ると言ったら若手の教官連中血相変えてどっか行ったし、諸先輩方はシュミレーターで教導中だからなサボっても分からんさ、大体な、斑鳩様に施設内をご案内して居ります!で解決だ。」

 

「シュミレーターで教導か…今の斯衛軍の力を見てみたいが…」

 

「そうだ!宗靖の奥方に会ったら見に行こ……おっと、」

2人で話をしながら教導隊待機室を出ると、

 

ドン!

 

誰かにぶつかって仕舞った。

 

「むっ済まぬな…………ん?斑鳩と嶋では無いか、久しいのう。」

 

「「!!紅蓮大将閣下!!」」

ドアの外でぶつかった思わぬ人物に気づき急ぎ敬礼をする2人

 

「まぁ良い直れ、今日は若手の模擬戦の様子を視に来ただけでの硬くならずとも良い。」

 

「「はっ!」」

 

「ふむ、ところで嶋、模擬戦は何処でやっとるかのう、わしは場所を忘れてしまったのでな済まぬが案内を頼む、宗靖も折角来たのだ今の斯衛の力見て行くが良い。」

2人の教官でもあった紅蓮の提案に反対できる訳もなく

 

「「はっ!お供致します!」」

間髪入れずに同時に返事を返し会場に脚を向けた。

 

城代省斯衛軍訓練施設応接室

午前10:15

 

「面白かった、ん?あら?後は全部読んだ本ばかりね、1時間か…いいわ!飽きたから散策しながらムネヤス探しましょ♪♪。」

部屋から出ない様に言われた事など微塵も覚えておらずマリアは応接室を後にした。

 

城代省斯衛軍訓練施設模擬戦会場

第一シュミレータールーム

午前10:25

「皆揃って居るな!少し早いがこれより総合戦闘演習を行う!ルール等は事前に説明した通りだ、何か質問は?……無いな、本日は各部隊から責任者又は代理が皆の実力を見に来ている!無様な戦いはするな!いじょ「あら?人がイッパイ?」……ん?」

進行役の年配の教官が話を終わらせようとした時に急にドアが開き金髪の女性が顔を出した。

 

「貴様は!」

貴賓席に座っていた赤い斯衛服の女性が金髪の女性を指差しながら立ち上がる。

 

「あら?真耶ちゃんじゃない、昨日ぶり♪」

 

「貴様は!此処で!何をしている!」

 

「え?何ってムネヤス待ってたんだけど中々帰って来ないから探しに来たの。」

マリアと真耶が口論していると、

 

「月読大尉、そちらの方は?」

 

「はっ!国連軍斑鳩少佐の奥方様です。」

斯衛軍の少将が声をかけると苦々しく思いながらも表情には出さずマリアの素性を報告する真耶。

 

「私は斯衛軍少将の厳島と申します、斑鳩少佐の奥方と言えば欧州国連軍のエースだと聴いておりますが貴女でお間違えないか?」

 

「えぇ、イカルガムネヤスの妻でマリアと申します、エースは大袈裟ですが国連軍の衛士も務めておりますわ。」

厳島とマリアが丁寧な挨拶をすると

 

「ふぅむ………マリア殿今時間はお有りですかな?宜しければ貴女も模擬戦に参加して頂けませんか?」

 

「…時間の方は大丈夫ですが、私の様な部外者が参加しても宜しいんでしょうか?」

厳島は少し考え込み、マリアに模擬戦に参加要請をした。

マリアも満更でもないが一応遠慮してみる。

 

「斯衛はその性質上他の軍と戦闘する機会が皆無に成ってしまうので御時間がお有りでしたら是非お願い致します、しかもマリア殿は国連軍の誇る精鋭の一人だと聞いております、次代斯衛軍の若者達に稽古をつけていただけませぬか?。」

 

「ふぅ……分かりましたわ、イツクシマ少将その話お受け致します。」

尚も参加を願い出る厳島、マリアはふっと息を吐き内面を隠しながら仕方なさそうにこの申し出を受け入れた。

 

「おお!受けて頂けるか!では早速ですが此方で着替え等の準備をお願い致します、月読大尉マリア殿をご案内してくれ。」

 

「ハッ!了解致しました!………こっちだ、ついて来い。」

 

「えぇ、ではイツクシマ少将、後ほど。」

 

戦術機衛士待機室

午前10:35

「やった?戦術機に乗れる?♪シュミレーターだけど?♪」

 

「ハァ?…斯衛軍の模擬戦なのだぞ、頼むから真面目にやってくれよマリア殿。」

はしゃぐマリアに呆れ果てる真耶

 

「大丈夫よ真耶ちゃん!絶対に負け無いから♪」

 

「お前がどの程度の腕前かは知らんが、少将の顔に泥を塗る様な戦いはしないでくれよ。」

 

「?美容にでも気を使ってるの?でもあれって夜にやった方が効果あるのよね?。」

 

「何の話だ?ともかく、敗けるにしても善戦はしてくれよ。」

 

「相手は戦場に行った事も無い子達でしょう?流石にねぇ?」

マリアが強そうに見えない為に真耶が心配しているとマリアは何処吹く風といった感じで強化服に着替えながらそう返した。

 

「着替えおわったわよ、真耶ちゃん♪早く早く♪」

 

「ハァ……もう良い、行くぞ。」

呆れた真耶に続いてマリアは部屋を出た。

 

城代省斯衛軍訓練施設模擬戦会場

第一シュミレータールーム

午前11:00

 

「本日の模擬戦は国連軍の方が参加していただく為!その衛士を倒したものを優勝とする!総合成績上位の者から始める!準備せよ!」

教官から号令が掛かると参加者達がヒソヒソ話をし始めた。

 

「成績上位からか?4人づつだったら私たちの番は回って来ないよね?」

 

「そうだな、流石に4人同時は幾ら国連軍のエースでも難しいだろう。」

 

「だってさ!よかったね芽依ちゃん♪」

最後の4人となる小隊員の内3人が残りの1人を励ましていた。

 

「そ、そんなこ、事は、くしゅん無いでしゅよ」

 

「疾護、風邪か?だから昨日あれ程早く寝ろと言っただろうが。」

 

「か?わ?い?い?無いでしゅよ…だって?萌?え?死?ぬ?♪」

 

「ううっ…orz」

「こらからかうな、芽依?いつも通りにやればいいからね?」

 

「イイじゃんどうせ回って来ないよ?。」

 

「?!イヤ、モニターを見てみろ。」

その言葉を聴き3人もモニターに視線を向けた。

 

 

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説明
斯衛軍の模擬戦の様子、今回写真はありませんm(_ _)m
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