IS 2体の魔神皇帝
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プールの翌日、研究所に泊ったセシリア達は半纏を着ている一夏達を見て首をかしげた。

何故この様な格好をしているかがわからない。束も箒と同じ様に半纏を着ている。

2人はブラではなくサラシを胸に巻いているので普段より胸が小さく見えている。弾もなんだかそわそわしている。

 

鈴「あ、そういえば夏祭りがあるのよね」

 

束「そうだよ。今からお神輿担ぎに行くの♪」

 

一夏「俺と箒は先に行ってる。弾、其処のダンボールにみんなの分あるから着て来い」

 

弾「あぁ。この祭りは俺も楽しみだったからな」

 

清香「一夏君ってお祭り大好きなの?」

 

弾「あぁ。祭りじゃ神輿を箒と俺と束さんだけで担ぐ騒動起こすくらい・・・」

 

鈴「マジ?」

 

弾「あぁ。一応箒や束さんもかなりの力持ちだから千貫神輿も3人で担げる」

 

一同は少し黙ってしまったが清香は違った。

 

清香「ちょっ・・・3トンと750キロもある神輿を3人で!?」

 

鈴「ブーっ!!」

 

セシリア「単純計算でも一人1トンと250キロの重さが掛かるのに・・・」

 

弾「俺も450キロが限界・・・」

 

清香「いやそれも普通じゃないから!?」

 

弾「それよか着替えていこうぜ。サラシとかもそん中に入ってるだろうから付けて来いよ」

 

弾は部屋の外で女性陣を待つ。10分程で皆出てきたので一夏達の後を追う。

祭りの会場は熱気で溢れている。セシリアやシャルは圧倒されたがラウラや清香は之こそ祭りだと一夏達を見つける為に人ごみの中に消えた。

 

鈴「あの二人張り切ってるわね」

 

セシリア「燃えてきましたわ!」

 

束「行くぜ行くぜ行くぜ〜!」

 

シャル「祭りだ祭りだ〜!!」

 

鈴「アンタ達お祭りスイッチ入ったときのテンションおかしいわよ!!」

 

余りにも普段と違いすぎるので鈴は大声で突っ込んだがその声すら騒ぎのせいで彼女達には全く聞こえなかった。

鈴を残して人混みの中に消えてしまったので鈴は後を追いかける。

 

鈴「ったく何処に・・・居た」

 

神輿のほうを見ると一夏と箒が既に担いでいてその周りに皆が居た。

鈴もその中に混ざり、休憩後みこしを担いだ。一夏と箒は連続で担ぎまくり殆ど担ぎ通しだった。

一夏も箒も束も清香もラウラもセシリアのシャルも皆「ワッショイ!ワッショイ!」と叫んだりしていたが

休憩時にきっちり休んでいたので喉は痛めずにすんだ。その後もトラブルはなく元気良く最終地点に到着した。

 

係員「お疲れ様。はい」

 

係員の差し出す券にセシリア達外国勢は首を傾げる。

 

一夏「あんがとさん」

 

箒「どうも」

 

清香「クスッ」←ニコニコ

 

束「あ、ありがとオジサン」

 

弾「どもっす」←汗だくだが爽やかそうな笑顔

 

セシリア達も一夏達を見て券を受け取る。

 

セシリア「あの、この券は一体?」

 

ラウラ「銭湯無料券・・・確か公衆浴場の事でしたっけ?」

 

清香「そ。さ、サッパリしよう」

 

シャル「銭湯?」

 

鈴「懐かしいわね。まぁ学園のお風呂の公共施設Vrってとこかしら。壁一枚はさんで向こう側は男湯があるけどね」

 

一夏「この銭湯は昭和風の壁の上が吹き抜けになってる所だ」

 

セシリアとシャルはどの様な場所か解らず、ラウラは簡単だが聞いていたので不思議そうにはしていない。

鈴は何年か日本で過ごしていたし銭湯も行っていたので懐かしそうだ。

ともかく皆で銭湯に行く事となった。そして銭湯で浴衣に着替えて夜の祭りに繰り出す事となった。

到着後セシリアはタオルなどを持っていなかったことに気が付いた。

 

セシリア「タオルなどは・・・」

 

箒「ほら有るぞ」

 

どの様に着ていたのか箒の何時も着ているコートが半纏の下に着られていた。

 

鈴「そういやそのコート変形したわね・・・」

 

束「皆の浴衣もあるからネ♪」

 

ラウラ「楽しみです」

 

弾「早く風呂はいりてぇ〜」

 

一夏と弾が男湯に消え箒達も料金を払って更衣室に入る。ガラス扉の向こうには綺麗な赤富士がペンキで描かれている。

全く昔懐かしい銭湯である。現在はブロックなどで風景などが描かれてる。

ペンキは湯気なので色落ちをするので年に一度描き換えるので一定期間営業を出来ないし料金も掛かる。

しかしこの銭湯は今だペンキ絵があるので銭湯好きには有名である。一応天然の温泉が近くに沸いているので

源泉のままである。なので更衣室にも硫黄の匂いがする。

 

セシリア「火山に居るみたいですわ・・・」

 

箒「硫黄の匂いだな。私は好きだぞ」

 

束「私もだよ〜」

 

鈴「私は苦手〜」

 

シャル「僕は結構好きなほうかな」

 

ラウラ「もう慣れた」

 

清香「ほら体洗って入ろうか」

 

ラウラ「うむ」

 

清香とラウラはさきに入って行った。シャルも急いで後を追った。

箒と束はセシリアと鈴を待っている。セシリアは恥ずかしそうだが服を脱ぎ終えると箒達と共に更衣室から浴場へと出る。

セシリアは鈴に髪の毛を洗ってもらい、鈴はセシリアに洗ってもらった。

ラウラは清香に洗ってもらっている。シャルはショボ暮ながら隣で頭と体をいっぺんに洗っている。

 

箒「姉さん私の髪の毛もお願いします」

 

束「はいは〜い」

 

箒は束の髪の毛を洗い終えると自分の方を頼んだ。普段は一夏がやっているが。

(箒は幼い頃から一夏と風呂に入り続けているので一夏に対しては羞恥心は余り無い)

 

箒「髪質が良くなりましたね姉さん」

 

束「ラウラちゃんもさらさらでしっとりしているよね」

 

ラウラ「お米のとぎ汁を貰って使ってます。後大豆の煮汁をリンスにしたり・・・」

 

箒「肌の質も良いな・・・」

 

シャル「羨ましいよ〜」

 

鈴「というか束さん達も肌がなんというか・・・スベスベピチピチっていうか・・・」

 

セシリア「鈴さんは張りがありますね」

 

鈴「セシリアシャンプー使わせてよ」

 

箒「髪質に合わないと思うぞ・・・」

 

一方男湯は・・・

 

一夏「あ”〜〜〜〜〜」

 

弾「良い湯だなぁ〜」

 

一夏「そうだなぁ〜」

 

すっかり爺臭い状態になっていたのだった。

一夏達はのんびり入り女性陣はのぼせそうなので男性陣より少し早く上がった。

 

一夏「スッキリしたな」

 

弾「あぁ。風呂上りの牛乳も美味かった」

 

一夏「俺はコーヒー牛乳が好きだけどな。実際飲んだし」

 

箒「私もコーヒー牛乳だ」

 

鈴「え〜・・・牛乳でしょ」

 

束「フルーツ牛乳も美味しいよ」

 

シャル「・・・子供っぽい」

 

清香「私もコーヒー牛乳だよ〜」

 

セシリア「冷たい紅茶でも良いでしょう?」

 

一夏「人の事は知らん。好きなもん飲めば良いだろ」

 

そして研究所に戻り浴衣に着換える。

一夏とラウラは髑髏の模様が描かれている浴衣。

箒と束は黒地に赤文字でZが書かれている浴衣。

清香は水色、セシリアは蒼、鈴はピンク、シャルはオレンジの浴衣を着ている。

弾はTシャツにジーンズと普通の格好だ。

近所の神社では祭囃子が聞こえている。

 

シャル「ねぇ一夏、アレ何?」

 

シャルが指差す方には割り箸に綿を絡ませている店がある。

 

一夏「綿飴食いたいのか?」

 

シャル「綿飴?」

 

鈴「簡単に言えば砂糖を溶かして遠心力を使って綿みたいにした飴・・・かしら?」

 

一夏「あぁ。大体あってる。ラウラも食うか?」

 

ラウラ「あ、えっと・・・お願いします」

 

鈴以外の外国組みは全員綿菓子を買った。

 

シャル「フワフワして口の中ですぐ溶けるんだね」

 

セシリア「美味しいですわ」

 

一夏「そうかい」

 

一夏は何時の間に買ったのか水飴を舐めている。

昔の作り方で作られた砂糖を一切使っていない水飴だ。色も麦のような色だ。

箒と束、清香はリンゴ飴を食べている。

ラウラは金魚すくいに興味を持ったが袋に入れたりすると金魚にストレスがかかる事や

酸素を取りこめない事等を聞いて諦めた。

 

一夏「そういやもうそろそろ時間だな。箒、行くぞ」

 

箒「解った」

 

一夏と箒は広場中央に立てられた台に上っていった。

清香と束、鈴、弾は何をするのかがすぐにわかったが外国勢は何をするのかわからない。

 

セシリア「あのお二人は一体何を?」

 

弾「あぁ、盆踊りの太鼓を一夏が叩いて箒が歌を歌うんだ。

  今年はあの二人が任されたからやる気出してるぜ。

  でその歌にあわせて台の周りを回りながら踊るんだ」

 

セシリア「映像でしか見た事無いのでよく解らないですけど・・・」

 

弾「見よう見真似でやってみなって。ラウラとシャルもな」

 

その時、一夏と箒に町会長が声を掛けた。

 

「二人共!準備は良いか!?」

 

一夏は太鼓を大きく叩いて返事をし箒は腕で丸を描いて返事をした。

 

「よし!始めてくれ!」

 

一夏の太鼓の音がリズム良く流れ箒の歌が会場を満たす。

 

セシリア「綺麗な歌声ですわ。それに一夏さんの太鼓も力強いです」

 

シャル「本当だね」

 

ラウラ「来年は兄様と箒姉様と一緒にあそこに立ちたいです」

 

その後も祭りを思いっきり楽しみ、研究所に戻った時は全員遊びつかれてクタクタだった。

風呂に入り、一夏と箒は十蔵の研究室に寄った。

 

一夏「なぁジジィ、カイザーとスカルカイザーの試運転は如何するんだ?」

 

十蔵「うむ、どうも新学期の始まる日に重なりそうじゃ。まぁ8時から始めれば10時までには終る」

 

箒「なら別に構いません。後お夜食、持って来ました」

 

十蔵「お、箒と一夏の手作りか。もう少ししたらありがたく頂こう」

 

一夏と箒は無理をしないように釘を刺してから自室に戻って、眠りについた。

十蔵は孫達が楽しい夏休みを遅れている事に満足して夜食のおにぎりを頬張った。

 

十蔵「美味いのぉ・・・」

 

束「お爺ちゃん・・・」

 

十蔵「おぉ、如何した束?」

 

束「此処で寝て良い〜?」

 

十蔵「珍しいの。まぁ構わんよ」

 

束「ありがと〜」

 

束は大きいソファーに寝転がり持ってきた毛布をかけてすぐに寝てしまった。

 

十蔵「久しぶりに羽を伸ばせて遊びつかれたな。今はゆっくり休め。

   之からが忙しくなるからの」

 

束の頭を優しく撫でながら十蔵は夜食を食べ終え、隣のソファーで毛布をかけて眠りについた。

説明
次回から2学期に突入。今回で夏休みは終わりです。
随分間が空いてしまった・・・
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マジンガー マジンカイザー マジンカイザーSKL 一夏×箒 インフィニット・ストラトス 

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