太守一刀と猫耳軍師 第25話
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俺は一面の荒野に倒れていた。

 

愛紗と初めて時出会った荒野に似ているきがする。

 

「どこだここ……」

 

「ようこそ、死後の世界へ、北郷一刀君」

 

降って湧いたように唐突に現れた、白装束にメガネの男。

 

「あなたはまだ死んで居ませんが、ここで無事に帰すわけにはいかないのですよ。

 

この外史は厄介でしてね、私達は存分に力を振るう事ができないのです。

 

お笑いですよ、縛や操は愚か、増も現実では使えない。使える傀儡もごくわずか。

 

だからこんな回りくどい方法を取らせていただきました。

 

毒であの世へ行ってくれればそれでよかったのですが、保険をかけておいてよかったですよ。

 

さて、あの世とこの世の堺まで帰ってきた所を申し訳ありませんが、あなたにはあの世に戻っていただかねばならない」

 

男が何事か言いながら片手を振りかざすと、湧き出るように、白装束の集団が現れ、俺に向かってくる。

 

「勝手な事を言うな! 俺にはまだやることがある! 桂花達の所に帰って……!?」

 

白装束の集団が問答無用とばかりに俺に襲いかかってくる。

 

怒声と、金属音とともに、その白装束の男の手から剣が弾かれる。

 

その剣を弾き飛ばした男には見覚えがある。

 

死んだはずの忍者隊の男……。思わず周囲を見渡せば、そこに居るのは北郷軍の兵士達。

 

その中には、黄巾党との戦いで死んだ者、反董卓連合での戦いで死んだ者。

 

まだ記憶に新しい、袁紹との戦いで死んだ者も居る……。

 

「君主様、ご命令を! 我らの命、今一度あなたに捧げましょう!

 

我らは君主様の死を望んでいません! 我らが使命はあなたを現世に送り届ける事」

 

「名すらないただの傀儡が……、世界はあなたの死を望んでいないのでしょうかね。

 

ですが、簡単には帰しませんよ。増!」

 

男の声とともに、その白装束の人間達は急激に数を増やしていく。

 

「さて、これで如何程の時間が稼げるか、ですねぇ……。曹操を操る事ができれば楽だったのでしょうが……」

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墓場で刺客に襲撃された後、すぐに忍者隊が駆けつけて一刀の周囲を固めてくれた。

 

霞は全員は倒しきれなかったようだが、刺客のうち一人を生け捕りにしてきた。やはり魏の間諜らしい。

 

でも今、私にはそんなことはどうでも良かった。

 

一刀が死んでしまう。必死に毒を吸い出しても同じ。

 

呼びかけても呼びかけても目を開けてくれない。

 

担架で城まで運び、部屋で寝台へと寝かせる。

 

愛紗や鈴々を始めとしたみんなが、慌ててここに駆けつけてきて、

 

その中の私達3軍師と詠で症状から毒の種類を割り出し、解毒剤を調達するべく、兵に医者を探させ、同時に薬草を探させた。

 

曹魏の軍を前に、動かせる兵はわずかだったが、どうにか動かす兵を捻出することができた。

 

愛紗達は言っては何だが邪魔だったし、安静が必要とおもったので部屋から追い出し、私は必死に手当を続けた。

 

追い出してからしばらくし、朱里と紫青が愛紗達に呼びかけられ、曹魏へ逆襲しに向かった。

 

私は……、そう言われてもすぐには動けなかった。

 

自分の手でできることをすべてやらなければ何かあった時後悔する。

 

愛紗は怒ったが、霞がどうにか納得させてくれて、私は気が済むまでここにいることを許された。

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手当を続けたかいあって、数日のうちに様態が落ち着いたが、目を覚ます気配はない。

 

もう私にはどうしようもできない。

 

だから私も戦場に出ようと、部屋の外にでた。

 

「桂花ちゃん、ちょっとまちなさい」

 

ぞっとする野太い声に呼び止められる。睨みつけるようにそちらを見れば、貂蝉がそこにいた。

 

「何よ、あんたに用なんかないわよ」

 

「それが、ご主人様に関する事でもかしらん?」

 

貂蝉が手に持っている弩の矢を私に見せる。

 

その矢をよくよく見れば、矢には何か文字がかかれているように見える。

 

「この矢には毒のほかに、術がかかってるのよ。あの世からこの世への帰還を妨害するようなね

 

ご主人様が目を覚まさないのは、そのせいなのよ」

 

「なぜ、あんたがそんなことを?」

 

「その手の知り合いがいるだけよん。

 

今、ご主人様はその術と必死に戦ってるの、だから、桂花ちゃんはそれを助けてあげてちょうだい」

 

どういうこと? 私の頭にいくつも疑問符が浮かぶ。

 

「だからって、私にどうしろっていうのよ! 私は妖術師じゃないわよ!?」

 

「目を閉じて、ご主人様の事を強く、強く思って見ればきっとわかるわよん?」

 

どうにも騙された気がして仕方がなかったが、ぐっと目を閉じて一刀の事を思うと、一瞬……。

 

ほんの一瞬だが、戦っている北郷軍と白装束の群れが見えた。

 

「これは……?」

 

「それが、ご主人様がいま戦ってる場所よ、あなたがそこに行くことはできないけれど、

 

あなたの言葉はきっと届く。あなたがご主人様を助けたいなら、傍に居てあげる事よ。

 

ご主人様が居るのは紛れもない戦場、だから軍師のあなたが必要になるわん」

 

貂蝉の言葉をすべて聞き終わる前に、私は踵を返し、一刀の部屋へと向かう。

 

そして、一刀の手を握り、目を閉じてしばし……、私は戦場を見ていた。

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白装束の集団は大群……。こちらの兵よりもかなり数が多いように感じる。

 

どれぐらいここで戦っているのだろうか、太陽の位置は変わらず、空腹も眠気も無いため時間の感覚がわからない。

 

愛紗や星、霞の戦い方の見よう見まねで兵を指揮し戦っているものの、相手はなかなか減らない。

 

相手がまともに陣形を整えて来ないのがまだ救いではある。

 

「私の言葉が聞こえるかしら?」

 

「桂花……?」

 

突然聞こえる桂花の声、周囲を見回してもそれらしい姿は見当たらない。

 

「いい? 陣形を整えるのよ、方形陣をとって態勢を立て直すの。陣形を整えた後、騎兵隊は鋒矢の陣をとって敵右翼へ横撃を、

 

歩兵隊は迎撃、弓兵は騎兵と動きを合わせて敵右翼へ斉射1回続いて正面に斉射2回、それが終わったら左翼の歩兵隊を援護」

 

俺はその声に従い、兵へと命を飛ばす。そうすれば兵たちはそのとおりに動き、戦ってくれる。

 

抜けて自身に向かってくる敵は、鉄扇を使い、打ち据える。

 

鉄扇は、ここでは壊れておらず、信じられない事に剣を受け止めても傷ひとつつかず、

 

それを振るえば敵はそれを避けることもかなわずに弾き飛ばされる。

 

ここが現実ではないからだろうか、この鉄扇を握っていると、

 

すぐ隣に、鉄扇に名の書かれた6人がいて俺に手助けをしてくれているように感じた。

 

「報告します! 敵後方に砂塵! 援軍です!」

 

「援軍……? 旗は!?」

 

「十文字! 我が軍の兵達です!」

 

俺の前に立ちふさがる白装束の連中の向こうから来たということは……。

 

現実では曹操達との戦が始まっている……?

 

兵たちには申し訳ないが、将の旗がなくてよかったと、安堵している自分がいた。

 

「今は……、余計なことを考えずに援軍を素直に喜びなさい、突撃の用意、敵後方の隊と息を合わせて。3,2,1……」

 

「援軍と動きをあわせる。全軍突撃──ッ!!」

 

桂花の声にしたがって俺が叫べば、それに呼応するように兵が雄叫びを上げて、敵へと切り込んでいく。

 

自身もそれに続いて突撃を仕掛け、鉄扇で敵をなぎ払う。

 

敵の数は未だ多い……。

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しばしの休止の後、愛紗達は軍をすすめる。一刀が倒れた報を聞き、休止の間に国から続々と増援の兵が集まって来ていた。

 

負傷兵と兵を交代させて一気に攻めにかかったのだ。

 

前方には夏侯惇と夏侯淵の居る城。

 

もともと策を疑っていた曹操は、この城に兵力を集めていた。その兵数は北郷軍の倍近い。

 

だからこそ夏侯惇達は撤退してすぐにこの城で態勢を立て直す事ができた。

 

北郷軍がその城へと迫れば、夏侯惇、夏侯淵の両将軍は城門を開いて討って出る事を選択する。

 

「ふむ、やはり夏侯惇は籠城よりも野戦を選ぶか。夏侯淵は姉を抑えきれなかったのか、予想通りだな」

 

星がその様子をみてポツリとつぶやく。

 

「行くぞ、翠、鈴々、華雄、手はずはわかっているな?」

 

「おう、任せろ。父上についでご主人様まで殺しにかかって来たんだ。絶対にギッタンギッタンにしてやる!」

 

愛紗の声に翠が鼻息荒く絶対に叩きのめすという。

 

「任せろなのだ!」

 

「私が言えた事ではないが、あまり短気になりすぎるなよ?」

 

「私の挑発に乗って倒されたお前が言うからこそ、説得力があるかもしれんな」

 

以前、愛紗の挑発に乗って討ち取られた華雄は、その教訓を生かし、挑発には乗らないよう努めていた。

 

「では、全軍、陣形を整え戦闘用意を、数の差が大きいですので最初は防御に重点を置きましょう」

 

「この程度の数なら予想の範疇です、紫青と朱里が本陣から出す合図をしっかりと聞いて動いてください。

 

誰一人欠けてはいけません、一刀様が目覚めた時に誰かが欠けていては、一刀様が悲しみますから」

 

紫青と朱里の声を合図に北郷軍は戦闘態勢に入り、まもなく、両軍が激突し、激しい戦闘となる……。

 

さすがに一刀暗殺未遂の直後から見れば士気は低下しているが、それでも北郷軍の士気は相当に高い。

 

数の差があるというのに、その勢いに魏軍は押されているように見える。

 

このままでは均衡し、消耗戦になるかと思われたが、遠征軍である北郷軍はもちろんそれをよしとせず、策をうっていた。

 

その策が動き、戦場の流れを一気に変える報告が魏軍にもたらされる。

 

「報告します、呂布が! 呂布が現れました!」

 

「何!? どこだ!」

 

「後方を!」

 

夏侯淵が振り返れば、北郷の騎兵と、馬が引く衝車が城に突撃を仕掛けようとしているのが見える。

 

その旗は、呂、張、公孫、そして司馬。数は少ないものの、空き巣の城を襲うには十分な数。

 

「呂布、張遼、公孫賛、二人目の司馬。奴の余計な行動が眠れる獅子を完全に起こしてしまったということか……!」

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「なぁ、詠ちゃん、ほんまに出てきてよかったん?」

 

「北郷の事はどうでもいいけど、月を泣かせた落とし前はつけてもらわないといけないわ」

 

詠はメイド服ではなく、董卓軍の軍師であったころの衣装。

 

表情にこそ出していないが、その目には静かに怒りが燃えているように見える。

 

「そうだな、北郷には命を救ってもらった恩もある、魏に痛い目を見せてやろうじゃないか」

 

「……………仇をうつ」

 

普段前線には立たず、月の居る町の防衛に回っている恋は、一刀が暗殺されそうになったとの報を聞き、すぐに駆けつけたそうだ。

 

「そろそろ頃合いよ。行けるわね?」

 

「…………行く!」

 

「よっしゃ、行くであんたら! 呂布ちんを先頭に鋒矢の陣を取れ! 目標は城門、突撃いぃ────ッ!」

 

「公孫隊は張遼隊の背後を追従、騎射で援護を行う! 突撃だ!」

 

騎兵が城門へ向けて敵を蹴散らしながら走る。その先頭に立つのは恋、馬を駆り、方天画戟を振りかざして敵をなぎ倒して前進していく。

 

中程を霞の隊が追い、呂布の隊を補佐するように動き、後方の白蓮の隊が騎射で援護を行う。そしてその傍らで、詠が全体を指揮するように動く。

 

北郷軍と対峙している正面以外の防御は薄く、またたく間に蹴散らし、城へと肉薄する。

 

「さぁ、城門を開けてもらうわよ!」

 

詠が指示を飛ばし、銅鑼を鳴らせば、中央の兵がさっと左右に別れ、衝車の通る道を開ける。

 

左右につく2頭の馬が引くそれは城門に向かって突き進み、その勢いを殺さぬままに城門に激突する。

 

騎手はその前に追走する他の馬へ乗り移って避難し、衝車を引く馬は激突の衝撃で転倒してしまう。おそらくもう使い物にならないだろう。

 

軍馬を2頭犠牲にしてまで行った衝車の激突はその城門を見事に打ち倒した。

 

この衝車は、足の遅い衝車をどうにか一気に城門まで持って行こうという考えの元、軍師達が共同開発した代物。

 

もともとが馬車に偽装できるようにしてあるため、馬に引かせるように改造するのは容易だった。

 

もっとも、馬に引かせたまま激突させる運用は想定されていなかったが……。

 

今回も、最初の一撃で門を破壊できなければ普通に衝車として運用する予定だったのだ。

 

「よっしゃ、門が開いた! なだれこんで制圧せえ!! 巣を掌握したらうちらの勝ちやで!」

 

霞と白蓮の隊が城内の制圧にかかる。呂布は、正面の城門へと向かった。

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「間に合わなかったか!」

 

援護のために城へ戻ろうとしていた夏侯淵が悔しそうな表情を浮かべる。

 

城の魏の旗が降ろされ、北郷の十文字に取り替えられたのだ。

 

「姉者、撤退だ! 城を落とされたとあっては兵の士気も兵糧も持たん!」

 

「しかし、今からでも城を取り返せば……!」

 

「あれを見ろ、城門に居るのは呂布だ、今のこの状況でアレに立ち向かおうという兵は居ないだろう。

 

奴の相手は関羽と張飛の二人がかりでやっとだったと聞く、倒すつもりなら、私と姉者が直接向かわなければなるまい。

 

それに北郷軍を迎撃しながら城を攻めるのは無茶というものだ。いくら中にいるのが少数とはいえ、な」

 

「私の所為だな、強引に討って出るといった、私の……」

 

「姉者を止めきれなかった私も同罪だ。引くぞ」

 

「殿は私が務める」

 

「死ぬなよ、姉者。引き鐘を鳴らせ! 城を放棄し、撤退する!」

 

夏侯淵と夏侯惇が軍を率いて撤退しはじめれば、北郷軍は城を完全に確保しにかかる。

 

そして城から、霞と白蓮が率いる騎兵隊が出撃し、殿を務める夏侯惇の隊に食らいついた。

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「あんたが殿か、夏侯惇!」

 

「張遼か、そういえば、貴様も華琳様がほしいといっていた将の一人だったな」

 

「あぁ、そない言うたらそういう話も聞いたなぁ、せやけど、ウチは曹操に下る気はないで。

 

さぁ、一騎打ちと洒落込もうやないか。ウチのご主人様は女好きなからなぁ、ウチに負けたら、そやな、ご主人様の肉奴隷にでもなってもらおか」

 

「何を馬鹿な事を! 私は華琳様にすべてを捧げたのだ、いまさら他所に下れるか!」

 

「なーんや、ウチに勝つ自信無いんかいな、おもろない。

 

魏武の大剣っちゅうて話に聞こえた夏侯惇は実際はえらい小物なんやなぁ?」

 

小馬鹿にするように、霞が笑うと、夏侯惇の表情が目に見えて変わる。

 

「愚弄するか! 貴様などに負けるものか!」

 

怒りにまかせて振り下ろされた大剣を、霞は余裕を持って偃月刀で受け流す。

 

「ふん、そやったら、名にかけて約束してみせぇや? 負けたら北郷に下るってな、あんたが約束するんやったら、ウチも約束したるわ。

 

この張文遠、勝負に負けたら曹操に下ったる。ま、あんたにゃウチを負かすなんてでけへんやろうけど?」

 

「いいだろう。約束してやろう。貴様を打ち倒し、華琳様に献上させてもらう! 私にそんな言葉を吐いた事、後悔するがいい!

 

はああぁぁ────!!」

 

「ふん、気の短さは昔の華雄並かい!」

 

その大剣の勢いを逃がすように受け流し、左右から続け様に斬撃を繰り出す。

 

流石は夏侯惇といったところか、その斬撃を受け止め、続け様になぎ払うように大剣を振るう。

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「無駄無駄! そんなもんでウチを倒そうなんて百年早いわ。

 

あんたがコレやし、曹操も案外小物なんちゃうの?」

 

霞は徹底的に夏侯惇を挑発し、防御を重視して戦いをすすめる。

 

怒り任せの読みやすい一撃を躱し、受け流しながら隙を突いて、鋭い突きや斬撃を放つ。

 

夏侯惇は動物的な勘を持ってそれを返すものの、そのたびに体に無理をかけるために徐々に疲労の色が見え始める。

 

「貴様ァ! 華琳様をも愚弄するか──ッ! 許さん! 断じて許さんぞ!」

 

思い切りよく振りぬかれる大剣を軌道をそらすように偃月刀で打ち上げる。

 

「許さん、なぁ? ウチらは愚弄されるどころか、お前らの卑怯な手ぇで主を殺されかけとるんや。

 

ご主人様は未だ目を覚まさず虫の息……」

 

霞が一歩引き、構え直す。それを追うようにして夏侯惇が踏み込み……。

 

「怒っとるんはお前だけちゃうで、夏侯惇! 

 

お前らは百ぺん殺してもあきたらん!! うらぁ───っ!!」

 

夏侯惇の前進に合わせて一気に踏み込みその腹へ偃月刀の峰を思い切りぶち当てた。

 

「せやけど、あんたらの処分を決めるんはご主人様や、ご主人様の目が覚めるまで牢屋にでもぶち込んどいたる。

 

もしご主人様が死んだら、兵士の慰みもんにしてから首刎ねて、町に晒したる」

 

腹への一撃を受けながらいまだ膝をつかず、剣を持つ夏侯惇の首に偃月刀を振り下ろし、その意識を刈り取った。

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あとがき

 

どうも黒天です。

 

今回は、おもいっきりやりたい放題やってしまいました。

 

于吉が矢にかけた術も独自設定ですし、道術やら妖術やらなんでもありなんでこんなのもありかなぁ、などと。

 

これをやったのは、一刀と桂花の二人三脚での戦、というのをやりたかったという理由があります。

 

一刀が強化されているのは今回限り、現実に戻ると元通りになります。

 

また、于吉がろくに力を使えない、と言った理由について。

 

彼は原作で自分はプロットの一つ、と言ってるんですよ。

 

その物語を否定するということは、つまり破棄されたプロットなのでは? というのが思った所。

 

常々申し上げている通り、私はプロットを組んでおらず、思いつくままに書いております。

 

原作の流れを通ってすすめるのが前提という意味ではある意味プロットはあるわけですけどね。

 

つまりプロットが存在しないので彼らの力は非常に弱い。という設定になりました。

 

そこで魏の将をそそのかし、暗殺用に術のかかった矢を渡して時間稼ぎor殺害をする。

 

という周りくどい策をとったわけです。

 

原作でも、曹魏との戦の最中に暗殺しようとしているので、若干早いタイミングですがここで暗殺イベントを発生させました。

 

もっとも、キレた北郷軍によって于吉の目論見は逆効果になりつつあるのですが……。

 

さて、今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

また次回にお会いしましょう。

説明
今回は曹魏との戦の第2回。黒天のやりたい放題回です。
後悔はしていない、つもり。
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コメント
プロットがないから管理者陣営が弱い…なるほど、そういう見方もあるんですね。勉強になります!(はこざき(仮))
>>クラスター・ジャドウさん そうですね、悪役向きとしてはそのルートは美味しかったと思います(黒天)
>>風見海斗さん たしかに、なんかターミネータ的な……?(黒天)
感情のない兵士が突進してくるのって、傍から見ればスゲェ怖いな・・・。(風見海斗)
…ありゃりゃ、没ネタになりましたか、残念。生と死の狭間に引きずり込む策謀が裏目に出て、却って強大な援軍がやって来て失敗する展開なんて、悪役の役目を持たされている否定派管理者に相応しいかと思ったのですが。(クラスター・ジャドウ)
>>たっつーさん h:oさん そうですねぇ。確かにそう言われればそうかもです。馬騰登場は没ネタってことで別枠で書く事にします(黒天)
>>きまおさん 苦労人枠な人は結構いますね。今回影うすい感じですが・・・w(黒天)
>>D8さん 完全デレ化までもう少しですよー、ふふふ……。たしかに、脳筋ずはちょっと直情的すぎるかなーとはおもいますねw(黒天)
話の流れ上、この空間に来れるのって白装束に直接恨みを持っている者か、北郷一刀と魂が供にある者しか来れないのでは?(h:o)
蜀の敏感脳筋を忘れていやしないかね!ww(Alice.Magic)
↓ポニテの軍神・鬼太郎チックな双子の妹・傷を気にする乙女・巨乳褐色メガネっ娘軍師・・・、うん、皆苦労人だなw(きまお)
つーか春蘭をはじめとする恋姫の脳筋ズは戦闘の場においてあんなにも簡単に挑発に乗ってよく将がつとまるなぁと思う。ストッパーと言う名の苦労人がいるのでしょうかね・・・(D8)
一刀の墓参りあっての援軍なんでしょうな。死んでしまった兵すらも想う主に死んでもなお主を守ろうとする兵。素晴らしいですね。桂花さんの完全デレ化のフラグが立っているが果たして。(D8)
>>たっつーさん そうですね、軍師勢が黒化するのもいいですねw 次回は軍師勢活躍回予定ですし。殲滅戦までいくかどうかはまだ決まってませんw(黒天)
>>きまおさん 霞……というか、元董卓軍の面々がだいたい準ヒロインの立ち位置ですから。恋は描写されてないので若干不遇ですけど。まぁこれだけ怒っても、一刀の判断は……、きっと想像がつくと思います。(黒天)
>>クラスター・ジャドウさん まぁ、曹魏は原作よりかなり多く割りを食ったって感じですね。馬騰が出てくるっていうのはいいですね、採用しようかとおもいますw(黒天)
>>いたさん そうですね、新たな援軍は対魏の初戦での戦死者ということになります。(黒天)
>>Rinks ですねぇ。ただまぁ、落ち武者なので一族郎党探すのに間諜使うぐらいなら、北郷軍との戦いに力を注いでるでしょうけどw(黒天)
>>陸奥守さん ですねぇ、今回の魏の敗因は間違いなく于吉、まぁ原作もそうでしたけどw(黒天)
>>Jack Tlamさん 褒めていただけて嬉しいです! そうですね、一刀が生還したらきっと一気にデレ方向に傾く事でしょう……(黒天)
↓なにそれこわい(Jack Tlam)
霞の普段は絶対吐かないような言葉(慰み者とか)から怒りが伝わってきますな。魏の印を渡す辺りのイベントとかどうなるのかな、わくわく。あの世の援軍はうしおととらのラストバトルを思い出したw(きまお)
曹操軍もとんだとばっちりですな。まぁこれも、覇道(笑)の報いと言う事で。 …しかし、生と死の狭間では管理者も能力を振るえるとなると、左慈まで出てきても可笑しくない。…提案ですが、オリキャラは仲達だけなのを撤回して、馬騰を今回限りの増援として出せません?性格は「娘の嫁ぎ相手を、むざむざ死なせて堪るか〜!」みたいな親バカでww(クラスター・ジャドウ)
泣けますね…。お墓参りのイベントは、この場面の複線でしたか。新たの援軍は、対魏戦での戦死者ということですよね。あぁ、まだ涙が止まらない…。(いた)
これだけ被害を被った以上、毒矢を使ったやつ(既に故人か…)は曹操に一族朗党皆殺しにされるんじゃなかろうか……(Rinks)
なんつーか曹操軍も踏んだり蹴ったりだな。怪人のせいで敵が強くなって、戦に負けるんだから。(陸奥守)
おおお、なんと目覚めるばかりに鋭い展開。一刀と桂花の二人三脚は誰もが待っていた展開でしょう。桂花の想いの強さもここに来ていよいよ表出してきましたね…(Jack Tlam)
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