インフィニットストラトス 受け継がれる光の絆 Episode.16 貴公子 −シャルル−
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「ただいまー」

「一夏!お前何処に行ってたんだ!」

部屋に入ってきた一夏に箒は大声で言った。

「いや・・ちょっと・・」

「心配したんだぞ・・」

箒は心配そうに言った。その時・・・

 

 コンコン

 

『織斑君、篠ノ之さん、いますか?』

ドアの所で山田先生の声がした。

「はい、いますけど」

一夏がそう言うと山田先生が入った来た。

「どうしたんですか?」

「はい、お話がありまして」

そう言うと山田先生が

「お引っ越しです」

そう言った。

「「はい?」」

二人は一瞬わからなかった。

 

「で、どっちが移動なんですか?山田先生」

「えっと、お引っ越しするのは篠ノ之さんです。部屋の調整が付いたので、今日から同居しなくてすみますよ」

「一夏っ」

「は、はい」

「おまえはいいのか」

「えっと何が」

「移動についてだ!」

「俺は賛成だけど・・・(というかそっちの方が好都合だ)」

個室になれば動きやすいのだ。

「私もお手伝いしますから、すぐにやっちゃいましょう」

「ま、ま、待ってください。それは、今すぐでないといけませんか?」

「それは、まあ、そうです。いつまでも年頃の男女が同室で生活をするというのは問題がありますし、篠ノ之さんもくつろげないでしょう?」

「い、いえ、私は―――――」

「箒、お前も不便だろう。替わったらどうだ?」

「い、一夏・・・」

「では決まりですね。じゃあ始めましょうか」

それから数分後、箒は荷物をまとめ、部屋を移動した。

「ふぅ〜」

一夏はベッドに横になり、エボルトラスターを取り出した。そして右腕の待機状態の白式を見た。

(あの時、コイツは白式に力を与えてくれた)

一夏は襲撃に時を思い出した。あの時エボルトラスターが輝き白式を一次移行させたのだ。

 

そう考えていると

 

 コンコン

 

誰かがドアをノックした。

『一夏、私だ』

ドアの所で箒の声がした。

「なんだ。わすれものか?」

「いや、違う」

「話でもあんのか?」

「そうなんだ。そ、それでだな――――」

「あぁ」

「ら、来月の、学年別トーナメントだが・・・・・わ、私が優勝したら―――――」

 

 

「つ、付き合ってもらう!」

「・・・・はい?」

 

 

  翌日

 

「今日は転入生を紹介します!しかも二名です!」

「「「ええええぇぇぇぇぇ!!!」」」

山田先生の言葉に女子達は驚いた。

 

扉が開いて生徒が二人入ってくる

 

その中で、片方に女子生徒達の視線が釘付けになっている

なぜなら入ってきたのは男子生徒だからだ

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れな事も多いかと思いますが、

みなさんよろしくお願いします」

 

転校生の一人、シャルルはにこやかな顔でそう告げて一礼する

 

「お、男・・・?」

 

「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて本国より転入を・・」

 

「「「「「キャアァァァァァァ!!!!」」」」」

クラス中に女子の叫びが響き渡った

 

「男子!二人目!!」

「しかもうちのクラス!」

「美形!守ってあげたくなる系の!」

「織斑君と違うタイプ〜!」

「地球に生まれてよかった〜!」

「騒ぐな。静かにしろ」

織斑先生がそう言うとクラスが静かになった。

 

「み、皆さんお静かに。まだ自己紹介が終わってませんから〜」

山田先生がそう言うとクラスの視線が二人目に集まった

 

まう一人の転入生。こいつは『一般人』ではない。

軍服のような改造制服に左目の眼帯、温度を感じさせない冷酷な紅い右目。

そして全身から放たれる凍てつくような鋭い気配。明らかに軍人だ。

 

「・・・・・・」

当の本人は一言も喋らず教室の女子達をくだらなそうに見ている

「・・・挨拶しろ、ラウラ」

「はい、教官」

「ここではそう呼ぶな。もう私は教官ではないし、ここでのお前は一般生徒だ。

私のことは織斑先生と呼べ」

「了解しました」

(教官?て事はコイツ千冬姉がドイツに行った時の・・)

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

「・・・・・・・」

「あ、あの、以上・・・ですか?」

「以上だ」

山田先生のフォロー虚しく最低限な自己紹介で終わる。

そんな時、ラウラと一夏の目がぱったりとあう

「!貴様が!」

一夏に近づいて右手を振り上げ振り下ろしたその時・・

「・・・ッ!」

平手打ちして振り下ろした所には一夏はいなかった。

 

 ガシッ

 

「!?」

ラウラは自分の右手首を掴まれている事に気ずいた。ラウラが振り向くとそこには

 

「いきなり初対面に攻撃か」

 

一夏がいた。気配も音も無く、一瞬でラウラの後ろに回りこんだのだ。

一夏はラウラの腕を離し、ラウラは一夏の方を向いた。

私は認めない。貴様があの人の弟であるなど、認めるものか」

そう言い残してラウラは空いてる席に座る

「あー・・・・ゴホンゴホン!それではHRを終わる。各人はすぐに着替えて第二グラウンドに集合、

今日は二組と合同でIS模擬戦闘を行なう。解散!」

千冬が手を叩いて行動を促す

「織斑。デュノアの面倒を見てやれ。同じ男子だろう」

「はい」

 

「キミが織斑君?初めまして、僕は・・・」

「自己紹介は後にしてくれ。ここだと女子が着替から」

一夏はシャルルの手を掴んで翼と一緒に教室をでた。

「男子は空いているアリーナ更衣室で着替え。実習のたびにこの移動だから早く慣れてくれ」

「う、うん・・・・」

「・・厄介なのが来たな・・・」

一夏が視線を向けると、雪崩のように女子生徒達がこちらに走ってきていた

一夏は咄嗟にシャルルの手を掴み、走り出す

 

「いたわ!織斑君と噂の転入生君!」

「あー!手を繋いでるいいなぁ!」

「織斑君の黒髪もいいけど、デュノア君の金髪も奇麗だねー!」

 

「・・・HR終わって噂を聞きつけた女子達が集まってきやがった」

「気づいてたの?」

「大体な。デュノア、耳塞げ」

「う、うん」

一夏に言われてシャルルは耳を塞いだ。一夏はボイスレコーダーのような物を取り出した。

「これでも聞け」

一夏がそう言ってボタンを押してONにすると

 

 キイィィィィィィィィィン

 

耳が痛くなるような音が鳴った。

 

「な、何この音!?」

「耳が痛い!」

「目眩がする!」

女子達が次々と膝を付いていった。

 

「今の内だ、行くぞ」

一夏はボタンをOFFにして、シャルルの手を掴み走っていった。

「何なの今の音?」

「相手の神経を一時的に麻痺させる音だ。3分も経てば直る」

「どうしてあの子達追いかけてくるのかな?」

「男子が珍しいからだろ?なにせ二人しかいないからな」

「え、・・・あ、あぁそうだね!」

「まぁ、これからよろしくな。俺は織斑 一夏。一夏って呼んでくれ」

「うん、よろしく一夏。僕のこともシャルルでいいよ」

「わかった、シャルル」

 

そう言いながらアリーナの更衣室に到着した。

「シャルル、時間が無い。急ぐぞ」

「う、うん。着替えるから、あっち向いてて・・・・ね?」

「わかった」

一夏は後ろを向いて着替えた。しかし一夏は制服を脱いだらISスーツを着ていた。

「あれ、一夏制服の下に着てたの?」

「ちょっと事情があってな。て、もう着替え終わったのか」

「う、うん・・」

気が付くとシャルルは既にISスーツを着ていた。

「そのスーツ、なんか着やすそうだな。どこのやつ?」

「あ、うん。デュノア社製のオリジナルだよ。ベースはファランクスだけど、ほとんどフルオーダー品」

「デュノア?デュノアって量産機ISのシェアが世界第三位の?」

「うん。父がね、社長なんだ。」

「なるほど。その気品も納得だな」

「そ、そうかな・・・」

「とにかく急ぐぞ」

「うん」

一夏とシャルルはグランドに向かった。

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