我々は憎き敵、響窃に備え

修行を行うことにした

卑弥呼殿と貂蝉殿に

『気』の扱い方を教えてもらう為に

　　　第二章‘守護者達の修行’

　　　　一節　?暗闇の過去?

貂蝉「……という訳でぇ、修行開始しちゃうわよん♪」

霞「待て待て、何処が『という訳』なんや!?」

貂蝉「何かしらん？霞ちゃん」

霞「『何かしら』あらへんわ！

響窃について教えんとモヤモヤするやろ！

はよ教えてや！モヤモヤしたまま修行なんて出来るわけないやん！」

卑弥呼「おぉ！そうであったな

儂としたことがすっかり忘れていたぞ」

貂蝉「この話を書くのは予想外だったらしいからねぇ、作者は忘れていたのよん」

霞「今の発言は禁忌や………

これからその類の発言をしたらあんた等立場関係なく引っ叩くから、その辺よろしく頼むで……」

貂蝉「冗談よん♪」

華琳「話が進まないわ

卑弥呼、さっさと話して

一刻も早く修行をしないと一刀を助けられないわ」

卑弥呼「ふむ、そうだな………

では、響窃の過去について語ろうかの……」

愛紗「響窃の過去………」

遂に明かされるのか……

奴の身体と存在の謎が

卑弥呼「大体見当がつくと思うが奴の存在と身体を封印したのは儂と貂蝉じゃ」

凪「やはり………」

桃香「何故封印しなければならなかったのですか？」

卑弥呼「あ奴が……『魔人』じゃから…………というしか理由がないのぅ」

雪蓮「そもそもあなた方が言ってる『魔人』って何よ？」

貂蝉「『魔人』というのは私達管理者にとって天敵とも言える存在なのよん」

蒲公英「………天敵？」

卑弥呼「我々管理者には肯定する者と否定する者がいる

儂等は前者の肯定する者」

貂蝉「否定する者はここにはいないけど、仙人として禁忌を犯し追放された人達よん」

沙和「元々は仙人だったの?？」

貂蝉「元々はねん」

卑弥呼「じゃが、否定派には二種類の派閥に別れているらしくてな

そ奴らは穏便派であまり破壊衝動を好まず、まるで毒のように外史を壊すものなのじゃ」

……否定派の時点で穏便ではなさそうだな

卑弥呼「問題は過激派でな……

奴らはその外史の全てを破壊するまで攻撃の手をやめない危険分子なのだ」

貂蝉「失礼だけど思春ちゃんと春蘭ちゃんの違いねぃ」

愛紗「ふむ、分かりやすいな」

雪蓮「分かりやすいわ♪」

蓮華「分かりやすいわね」

春蘭「おい！どういう意味だ!!?」

華琳「はいはい、分かったから

続きをお願い」

貂蝉「実はその過激派の中心がその『魔人』なのよぅ……」

明命「なる程………あの凄まじい戦闘能力、肯けられます」

卑弥呼「更に言ってしまえば魔人は過激派が人工的に産み出した戦闘種族なのだ」

秋蘭「人工的に？そんな事が可能なのか？」

貂蝉「元は仙人だったからねぃ、不可能ではないわよん」

卑弥呼「ところがそれが悲劇の始まりであったのだ」

鈴々「何があったのだ？」

卑弥呼殿の顔色が暗くなり

私は生唾を飲み、汗を垂らした

卑弥呼「まず、魔人は10体程創られたらしいのだが、その10体が過激派を壊滅させたのだ…」

翠「はぁっ！？」

星「どういう事だ？」

華琳「従わせることが出来なかったのかしら？」

貂蝉「その通りよん」

思春「創り出した本人達が殺されていては元も子もないな……」

鈴々「馬鹿なのだ！」

翠「うわぁ、鈴々に言われちゃったよ……」

卑弥呼「ところがな………」

華雄「むっ？」

貂蝉「魔人は最初人間のように赤ちゃんから産まれてくるのよぅ

ただ、数ヶ月で皆と同じような背の高さになるだけなのだけど」

風「むむっ？それはおかしいですねー」

貂蝉「そこなのよぅ、風ちゃん」

春蘭「むっ？どういう事だ？

私にも分かるよう説明しろ」

桂花「私達と同じように産まれたのなら

知能が低いから反逆は出来ないってことよ！」

春蘭「…………おぉ！」

秋蘭「姉者…………」

愛紗「しかし、それならどうやって壊滅されたのだ？」

卑弥呼「その後色々と調べてみたのだ

そうしたら驚きの事実が発覚してな」

翠「驚きの…」

蒲公英「事実？」

貂蝉「実は創られた魔人の10体の内『ある』1体が他の魔人とは違い

とんでもない戦闘能力と知能を持っていたのよん」

華佗「いわゆる突然変異体と言うやつか………」

卑弥呼「そういうことじゃ

その魔人が知能を持ってしまった為、自分を道具のように扱っている過激派が許せなく過激派を壊滅させたのだ」

愛紗「っ!!ま、まさか……」

卑弥呼「そう……過激派を滅ぼし、突然変異体となって創られた史上最悪の魔人……………

それがあの響窃じゃ…」

全員「「「「っ!!!」」」」

貂蝉「響窃ちゃんは瞬く間に過激派を壊滅させたけど、響窃ちゃんは過激派が憎いのではなく管理者全体を憎んでいたのよん」

卑弥呼「その為、穏便派を襲った後に我々も襲われた……」

雛里「そんな事が………」

貂蝉「だけどこのまま黙ってやられている私達ではないわん」

朱里「えっ………？」

卑弥呼「我々は僅か二人だけ生き残った否定派と共同戦線を結び

響窃の身体と存在をバラバラに封印しようとしたのだ」

雪蓮「それが言ってた『50年前』に繋がるわけね」

卑弥呼「そういう事じゃ」

愛紗「あと、50年の時が過ぎているのに歳をとっているようには見えないのだが………」

卑弥呼「管理者のいる特殊な空間は時間の流れが通常のこの世界の1/4だからのう」

恋「………………？」

卑弥呼「まぁ、それより50年前の話しをしようと思うのだが………」

蓮華「……？何か問題でも？」

貂蝉「話すより見たほうが良いと思ってねぃ

これを見て頂戴！」

貂蝉殿はそう言うと響窃と同じあの黒い霧から水晶を取り出した

紫苑「っ!それは！？」

卑弥呼「これは我々は管理者が移動手段に使う『闇行』というものだ

物の送ったりすることもできる」

貂蝉「響窃が使っているところを見てこの貂蝉、目が飛び出そうになっちゃったわん！」

鈴々「これは何なのだ？？」

卑弥呼「これは『過去の水晶』

魔人・響窃を封印する時の戦闘を記録しておいたのだ」

華琳「百聞は一見に如かずということね」

貂蝉「そういうことよん♪」

卑弥呼「では、見てもらおうか……」

そして我々は知ることになる………

卑弥呼「輝け！水晶よ！」

我々が相手にする魔人・響窃の

卑弥呼「過去を照らし出せ!!」

暗黒の恐ろしさを………………

　　　　　　　　　　……終……