魔法戦記リリカルなのはmemories 最終章 新たなる聖王の歴史(メモリー) 本幕【終わり、そして始まりの日】 第百十七話
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昨日までに書き上げるつもりが今日の日付が変わる寸前までかかってるやないか!!

 

くそぉ……一日一話ペースが崩れた……(そこ!?

 

私が書いている二次創作の四作品を同じ順序で一日一話ペースで書いていたんですよ。

 

かれこれ三週間前後そのペースを保っていた。投稿スピードが速くなったのはこのおかげです。

 

なので、そのサイクルを保つために明日か明後日あたりに二つ分の話をかくか……そうするしかない。

 

こんなに執筆しているスピードを上げたのかというのを言いますと……単純に来年の4月から職に就いて時間が無くなるからです。

 

今のうちに多く書いておかないとまずいため、三週間くらい前からやり始めたのですけどね。

 

とまぁ、どうでもいい戯言はこれくらいにして、それではどうぞ!!

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「はぁぁぁぁ!!」

 

 魔法を使わず、フィルノはリュベルに対して殴りにかかろうとする。

 そんな攻撃を仕掛けてきたことにリュベルは驚いたが、すぐに冷静となって鼻で笑った。

 

「ふっ、魔法も使わず殴ってくるとか……っ!?」

「誰が……魔法を使ってないといった!!」

 

 リュベルはフィルノの殴りをよけようとするが、体が動かないことに気付く。フィルノが魔法で脳に直接命令をかけ、その場で立たせるようにしていたのだ。

 このままいけばただの格好の的――リュベルはなんとかしてフィルノを遠ざけようと魔法を使おうとするが、すでにかなり近づいており、間に合うわけがなかった。

 

「ぐはっ」

 

 フィルノの右手の拳はリュベルの顔面をめがけており、もろに喰らってそのまま後ろに飛ばされた。

 しかしリュベルはそんな状況でも冷静に考えていた。相手のコントロールを奪えるフィルノの方がよほど有利ではあり、うまく使えばフィルノよりランクが高い魔導師にも勝てることも可能だとリュベルは思った。

 だが――そんな不利な状況でも、リュベルは何としてでも勝たなくてはならない。どのみちこの戦いが終わり、管理局が残った後も管理局だということを剥奪されることは目に見えてるし、ならばこそ自由に生き延びるためにもフィルノに倒されずに逃げ延びてやると思っていた。

 

「とりあえず、あいさつ代わりに一発を食らわせておくぜ」

「…………」

 

 よりにもよって一番逃げにくい人間に会うとはリュベルも思ってもおらず、最悪だと思えた。フィルノの魔法に対抗する手段はリュベルの魔法では持ってなく、正直言えば一番会いたくなかった人物だった。

 しかし、こんなところで終わるわけにはいかない。何としてでもここから逃げ着てみせると思っていた。

 先ほど言った通りフィルノとこのまま戦うのは不利な点が多すぎる。よりにもよってナノハが時空管理局本部以外のミッドチルダのほとんどを崩壊させてしまったため、逃げる場所なんてどこにもなくなってしまっており、尚の事フィルノから逃げるという事が無理に近いことだった。

 

「さて、お前がこんなところで諦めたりするわけがないよな」

「……あぁ、もちろんだとも」

「そうでなくては俺も困る。なんせ、ようやく復讐すべき相手が目の前にいるのだからな!!」

「そうか。だが、そう簡単にやられるつもりもないのでな!!」

 

 状況から見てしまえば、リュベルがフィルノの両親を捕まえ、殺めることを命じた時の立場とは全く持って真逆だった。しかし元をたどればその両親が殺されたことが、この結末になったとも言っても過言ではなく、元を辿ればリュベルがフィルノの両親に接触した時点でこの結末は決まっていたようなものであった。

 因果応報――今のリュベルにはその言葉が一番合っているだろう。しかし、当時はあの手段を取らなければ管理局の裏の存在が公になってしまうという自体を避けるためにはどうしても仕方がなかった。当時、違法研究所で大爆発を起こす大事故が起こり、その調査を管理局が行おうという事になり、管理局側に違法研究所と管理局が密接な関係だという事を知らされてしまう事態が起きてしまった。それをどうにかするためとして、どのみち管理局員にいる誰かを犠牲にするとして上がったのがフィルノの両親だった。

 結果から言えば、あの時の犠牲は誰でもよかった。そして逮捕された後に殺したのは誤認逮捕だった時のための対処として、先手を打つためだった。釈放された時にその事件について調べられてしまえば身代わりにした意味がない。そうさせないためにもフィルノの両親を殺すことになったのだ。

 フィルノが先ほどと同じようにリュベルを操って的のようにしようとするが、その前にリュベルが魔法弾をフィルノに向けて放っていた。フィルノの魔法は相手を操る魔法であるため、脳に集中する必要がある。そのため、相手が魔法などとフィルノに向けて阻害するようなことをされると、どうしても中断させなければならないという欠点がある。しかしそんな欠点はフィルノ自身が一番分かっているため、結局リュベルが不利なところは変わりがなかった。

 

「ちっ、一々めんどいな!!」

 

 フィルノはリュベルの魔法弾をよけ、攻撃を回避する。

 

「どうせお前は殺しに来るのだろう? 勝てないという事は分かっているが、足掻いてやる!!」

「……一つ聞いておきたいことがある」

「……いったいなんだ?」

 

 フィルノは一度魔法の使用をやめ、リュベルの方へと顔を向ける。

 リュベルもフィルノに話があると言われ、フィルノに対する攻撃を一度やめた。

 

「アマルナ・ラスティルの洗脳を解く方法を今のうちに聞いておきたい」

「はっ、そんなことを簡単に教えると思っているのか!?」

「確かにその通りだな。俺の魔法は人を操らせたり、あるものを夢などで見させるという事に関しては得意だが、相手の思考を読み取るという事は出来ない。だからこそ、こういうことは本人から聞くしかないからな」

「だからと言って、教えるメリットがないだろう? 教えたからと言って、俺を逃がしてくれるわけでもあるまいし」

「もちろん……と言いたいところだが、正直言うとそれも考えてた」

「……は?」

 

 あまりにも予想外の返答が帰ってきたことに、リュベルは思わず言葉を失った。あんなに復讐するためにこんなことをしていたフィルノだというのに、逃がすと言い始めた。

 どうしてフィルノが自分を逃がしても良いとも考えたのか――フィルノが自分を一番に恨んで復讐したい人物だという事は自分でもわかっている。それだというのに逃がすと言ったことに逆に戸惑うくらいだった。

 そんなリュベルを見てか、フィルノはどうして逃がしても良いと言ったのかという答えを返す。

 

「人個人の復讐心によって組織に被害が及ぶかもしれないとなれば、当然俺がとる行動は一つだ。被害を最小限にする――リーダーというものはそういうものだ」

「……何が言いたい」

「簡単な話だよ。アマルナ・ラスティルという現在最も危険な人物の対策を練るためならば、優先事項として俺の復讐は後回しにするべきだという判断をしたまでだ」

「個の優先よりも多の優先をしたというわけか。まぁ、妥当ではあるが、それで俺をどうするつもりだ?」

 

 フィルノはもしここでリュベルを逃がした場合の事を考えた。確実に消息を絶って管理外世界などに潜むだろうが、復讐してフィルノたちに攻め込むという事はできないだろう。勝ち目なんていうものは誰だってわかっていた。

 確かにフィルノの気持ちの中には復讐したいという思いがある――この決断はフィルノにとってかなり苦渋の決断であり、リュベルを逃がすという行為はフィルノの中では耐え難いことだった。目の前に復讐したい人物が居るというのにもかかわらず、それができないというのはフィルノにとって苦痛でしかなかった。しかし、ここで逃がさなければアマルナを倒せ、救えるかというのが難しいため、どうしてもリュベルから聞かなければならない。どちらかを選択しなければならないという事に、フィルノは尚も悩んでいた。

 ちなみに、フィルノが先ほど殴った理由として、もしリュベルを逃がすという判断をした場合のために先に一発殴っておいたという感じだ。状況によっては元から戦闘するつもりなんてなかったというわけだ。結局そんことで悩んでいるが、こんなことで時間をかけている場合ではない――そう思ったフィルノは、渋々だがリュベルを逃がすという決断をした。

 

「……分かった。ただし、アマルナの洗脳が解けるまでは見張らせてもらうぞ。嘘を吐かれる可能性もあるのでな」

「そこは分かっているよ。どうせ、隙を見て逃げられるとは思ってないし、転移魔法などの時間がかかるものは干渉して止められるのだろう? だったら――正直に話すよ」

「……それで、どうやったら洗脳が解ける?」

「まぁ、本当の事を言えば、彼女の両方の耳に付いているピアスを破壊すればいいだけ。ピアスと言っても肉眼では見えないようになっているし、破壊されないようにちょっとした衝撃では壊れないようになっているがな」

「ピアスか。とりあえず報告しておこう」

 

 フィルノは念話で直接アリシアへと飛ばし、アリシアはすぐにそれに気づいてフィルノと通話を始める。

 

『フィルノ? 急にどうしたの?』

「アマルナの洗脳を解く方法が解った。見えないと思うが、両耳にピアスがあり、さらに言えばなるべく攻撃に耐えられるようになってあるらしい」

『両耳ね。とりあえずやってみるよ』

「あぁ、頼む」

 

 すぐに念話を切り、フィルノはリュベルの方へと向く。

 

「さて、少々退屈だろうと思うが、もう少しここで待機してもらおうか」

「分かってるよ。だが、地べたでもええから座ってもいいか?」

「まぁ、それくらいはかまわんが……」

 

 リュベルはおとなしく座ったが、フィルノはそこで何かをするのではないかとリュベルを警戒し、密かに彼が魔法を使えないように操る。魔法を使おうとしてこなければ気付かないことだし、使ったとしても魔法を使わせてくれないと気付くだろう。

 しかし、リュベルは別にこれと言って魔法で対抗しようとは考えてもいなかった。その理由として、ミルティオル・ベスカからこういわれていたからだ。

 

『例え、この戦いに負けようが、私たちにはチャンスがある。((あれ|・・))が生きている限りな』

 

 ベスカが言うあれが何を指しているのかフィルノには分からないが、リュベルはその言葉を信じ、只々アマルナの洗脳が解けるまで何も対抗もせず、座りながら空を見上げるのだった――

説明
J・S事件から八年後、高町なのははある青年に会った。

その青年はなのはに関わりがある人物だった。

だがなのはにはその記憶が消されていた。

消されていた記憶とは、なのはと青年の思い出であった。

二人が会ったことにより物語は始まり、そしてその二人によって管理局の歴史を大きく変える事件が起こる事になる。

それは、管理局の実態を知ったなのはと、親の復讐のために動いていた青年の二人が望んだことであった。



魔法戦記リリカルなのはmemories ?幼馴染と聖王の末裔?。始まります。
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