「ふむ、もう春じゃというのに肌寒いのう。」　

綺麗な銀髪の女性がそうつぶやく。

「世の動きに呼応してか、気候が狂ってるのね・・・」

隣に立っていた美しい桃色の髪の女性は、銀髪の女性にそう答え、　

「盗賊の横行、圧政。今の王朝の宦官共が好き勝手やってるからね」

桃色の髪の女性は悲しそうに呟く。

「さぁてと、息抜きに来て息が詰まる様な話は、無しにしましょう♪」

　二人が居るのは森の少し奥にある、月の光を浴びてその水面（みなも）に綺麗に月が映る池。

「夜のここはいつ来ても、静かで落ち着くのう」

「本当にね。私の娘もよくここに来るみたい。仕事を放り出して」

苦笑しながら桃色の髪の女性は答える。

「さて、冷えてきたしそろそろ帰りましょう？あまり遅いとうちの軍師に怒られるわ」

「そうじゃの、あやつらは口うるさいからのう、では戻りますぞ」

そういうと二人は池から離れ歩き始めた時に、後方から夜では考えられない光が差し

「！？なんじゃ、今のは！？」

「ん？ん？ねぇ、池のほとりに誰か倒れてない？？行ってみましょう！」

すぐさま桃色の髪の女性は走りだし

「しかし、危険かもし・・・言っても聞かんお人じゃったの・・・」

それを追うように銀髪の女性も走りだす。

「・・・白いキラキラした服を着た男の子？と剣？？」

「さっきの光と共に現れたと言う事か？」

「ねぇ、町で噂になってる管路とかいう占い師が言ってた、天の御遣いの話に似てない？？」

「ふむ、あの胡散臭い占い師の話ですか・・・・・」

「あら？可愛いわねこの子///・・・、うちに連れて帰りましょう」

と言うと軽くその男の子と剣を担いで連れて行ってしまい

「えぇ？少しお待ちくだ・・・・」

「なにしてるのぉ〜？？追いてくわよ〜・・・」

「ふむ、全く・・・。うちの軍師に怒られなければ良いがのう・・・・」