落日を討て――最後の外史―― 真・恋姫?無双二次創作 35
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 軍議の円卓に、すべての面子が揃った。

 すなわち、董卓、賈?、陳宮、呂布、張遼、華雄、高順、徐栄である。召集された理由はただひとつ――。

「曹操――何考えとんねや!」

 向かいの席で、霞が苦々しげに言った。

 室内にはその場の重い空気には似合わず、朝の爽やかな陽光が降り注いでいる。

「時間はないわ。対策を決めましょう」 

 詠は軍議を主導すべく言葉を紡いだ。

 いま、洛陽の北門の外には、曹操軍二千がすでに布陣している。伝令からもたらされたその青天の霹靂は、董卓軍首脳陣を混乱に陥れた。

 まず、曹操が反董卓連合に加盟したという情報はない。そのことを裏付けるように、曹操の進軍は単独のものであり、他の勢力に動きは一切ない。

 更に、曹操は二千という極めて少ない兵数しか伴っていない。現状、董卓軍の総兵力は四万程度であるから、物量としてはお話にならない差がある。

 曹操が多くの軍勢を動かさなかった理由は、水関、虎牢関を回避するという点にあるのだろう。

 大軍勢では街道を行くほかなく、山道を用いての隠密的な行軍は不可能となる。

 とはいえ、あまりに無勢、このまま曹操軍が董卓軍とぶつかれば、たちまちに決着がつくのは目に見えている。

 曹孟徳は愚かでは決してない。

 だからこそ、この彼女の行動には相応の意図が隠されているはずである。

「決戦だ!! 城門を開き、突貫するべし!!」

「あたいも華雄にさんせー!」

 華雄と徐栄が声をはった。

「いや、ウチはそれには反対やな。今回の曹操の進撃には何か意味があると考えるべきや。馬鹿正直に出向いて行ったら、痛手を被るんはウチらやろ」

「張遼、貴様、何の確信があって言っているのだ」

「もし曹孟徳がただ洛陽を滅ぼしに来ただけやったら、他に上手いやりようはもっとあるはずや」

「あたくしも霞殿に賛成いたします」

 張遼と高順は曹操との開戦に消極的である。

 詠は思考する。

 曹操の意図は何か。連合を出し抜き、ここで月を討ち滅ぼしたところで、今度はその曹操に対し、反曹操連合が結ばれるだけではないのか。

 そのような想像の出来ぬ曹操ではない。

 幾ら早々といえども、連合すべてを敵に回すことは避けたいと考えるはずだ。

 にも拘らず、今回のように、いわば抜け駆け的な作戦に出たのは何故なのか――。

「恋さん」

 意外にも、沈黙を打ち破ったのは月であった。

「……なに?」

「私と一緒に出てください」

 その言葉に一同が驚愕した。

「待ちや、月! 出陣を決めるんはまだ早いで。何より、軍勢を展開するだけでも時間がかかる。こっちはまだ殆ど準備出来てないんやから」

 霞の言葉は正しい。

 明け方忽然と姿を現した曹操軍に、こちらは何も対応できていない。すぐに動かせる軍勢など、たかが知れている。

 何より、水関、虎牢関を回避してくるという思考は誰にもなく、北門は丸裸も同然であった。

「いえ、霞さん。軍勢の準備は問題ありません。私と恋さん二人だけで出ますから」

 先日の取り乱しようと違い、月は皆の間では王者の顔に戻っている。

 そのことが一層詠を不安にさせた。

「ここで曹操さんと真正面でぶつかってはいけません、そうなんだよね、音々ちゃん」

 水を向けられ、音々は堂々と立ち上がる。

「そうなのです。音々は恋殿と一緒に城壁の上から眺めてきたのですが、曹操の連れている二千の兵は、曹操の本隊の兵ではないのです。親衛隊よりもはるかに精強な、最早一般兵士と呼ぶべきではないものたちが揃っています。あの部隊は、兵ではなく、『将を二千人』集めたようなものだと考えなければならないのです。とすれば、このまま音々たちが四万すべてをつぎ込んで戦ったのだとしても、その後にやって来るであろう連合の巨大な兵力に対抗するだけの余力を失ってしまうのです。――曹操は音々たちを試しているのです。あの黒い軍勢の実力を見抜くことが出来るのか、そして正しい対処法を導き出すことが出来るのか、これは二重の問いなのです」

「試すって何? 陳留で幾ら稼いでんのか知らないけどさ、ちょっと生意気好きだよ、曹操。月ちゃんは相国だよ?」

 気色ばむ徐栄を、高順が無言で制する。

「違うのです。徐栄さん」

 月が口を開く。

「曹操さんはこう言っているのです。『曹孟徳は董仲穎を試すだけの実力をすでに備えている、まずはそのことを理解しろ』と。事ここに至っては、朝廷内での地位など意味をなしません。ただ、単純な勝負として、強い方が未来に生きる権利を獲得する」

「――月、恋を連れて行ってどうする気なの」

 覚悟を決めて、詠は月に問うた。

「一騎打ちを申し込みます。両軍の最も強い者を出し合い、その勝敗をもって今回の勝敗となす、と」

「月には、曹操の本意が見えているのね」

「はい」

「――分かった。ならボクは月の意思を尊重する」

 その言葉に、霞が顔色を変える。

「待ちぃな、詠! どういうこっちゃ! 月と恋を二人で行かせる? 一騎打ち? なんでわざわざそないなことしなアカンねん!」

「そうね。月、あんたの意見は尊重するけど、あんたはこれまでここにいるみんなに支えられて、今日まで来た。だから、説明は必要。分かるわね?」

「はい、勿論です」

 そうして月は、みなの前で彼女の考える曹操の本意を語った。

 

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     2

 

 華琳は本陣に座し、ただ答えを待っていた。

 孫堅、馬騰は勿論――。

 董卓もまた、王たりうる存在である。悩み、頼り、けれども己を律することを忘れず、進むことを忘れず、守ることを忘れず、嘆くことを忘れず、愛すことを忘れぬ――王である。

 その董卓がどのような答えを自分にもたらすのか、それは華琳の興味を極めてひくところであった。

「華琳さま!」 

 天幕の中に、流琉と季衣の小柄な体が転がり込んできた。

 この健気な親衛隊長たちは、いつも懸命に自分に尽くしてくれる。それを華琳はとても愛おしく思っていた。

 ――いつか手籠めにしちゃおうかしらね。

 などと考えながら。

「何かしら、季衣、流琉」

 優しく笑んで、華琳は彼女らに応じた。

「董卓軍から書状が届きました!」

 流琉がそれをうやうやしく華琳に手渡す。

 その中身に、華琳は艶笑した。

「そう。董卓、それがあなたの答えなの。面白いわ、どうやらこちらの意図は伝わったようね」

「あの、華琳さま。何て書いてあったんですか?」

「そうね、とても面白いことよ」

 言いながら立ち上がり天幕を出ると、後ろを小さな歩幅で、ふたりの可愛い親衛隊長がついてくる。

 青い空には綿を千切って投げたような積雲が、ぼんやりと浮かんでいる。

 爽やかな朝だった。

「華琳さま!」

 眼前から、桂花がこちらへ駆けて来る。猫耳頭巾は後ろへ流れ、癖のついた栗色の髪が涼気に揺れていた。

「桂花、出るわ」

「応答があったのですね、董卓から。――何と」

「一騎打ちの申し入れだったわ」

 桂花、流琉、季衣の三人が息を呑む。

「両軍最も強い者を出し合い、その仕合の結果によって勝敗を決する。董卓の返答よ。桂花にはその意図が分かるかしら」

「は。『残りは力だけだ』ということかと」

「その通り。今、我、曹孟徳はその力、単純な暴力の大きさを問われている」

「陳留に早馬を出し、春蘭を呼び寄せましょう」

 桂花は確固たる声で進言した。

 今、華琳は手元に最低限の実力だけを携えている。

 二千の黒騎衆。

 将は、荀ケ、典韋、許?、そして曹操自身。

 残りは陳留の防衛において来たのだ。今回の華琳の抜け駆けの事実が、予想よりも早い段階で諸侯に悟られれば、陳留が攻撃の対象になりかねない。

「その必要はないわ。――私が出る」

 華琳の言葉に、桂花が青褪める。

 ――かわいい子。

「なりません! 相手が出して来るのは恐らく呂布」

「私では敵わないと?」

「……恐れながら、そのように愚考いたします」

 華琳は愛すべき筆頭軍師を抱きしめた。

「春蘭では呂布には勝てないわ」

「ですが、華琳さまにもしものことがあったら――」

「ここは私が出なければならない場面なの。桂花、あなたなら分かるわね」

 彼女の沈黙を待ってから、華琳は歩みを再会した。

 桂花も、流琉も、季衣も最早何も言わず、華琳に付き従った。

 

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     3

 

 洛陽北門前は異様な雰囲気に包まれていた。

 堂々と布陣された黒騎衆二千と城門前にならんだ純白の董卓の親衛隊千。両軍がにらみ合うおの中央で、二人の王が向かい合っていた。

 城壁の上からは洛陽の民が、その様子を見守っている。

 曹操は、荀ケを従えて。

 董卓は、呂布を伴って。

 覇王と賢王は暫くの時を経て、ここに再会した。

「久方振りね、董仲穎、呂奉先」

「はい」

 答えたのは、董卓だけであった。

「返事をお聞かせいただきましょう」

「あら、ここへ出て来たことが、そのままあなたの問いへの回答となると思っていたのだけれど?」

「将の方がいらっしゃらないようにお見受けいたします。よもや、あなたが得物を握られるとそうおっしゃるのでしょうか」

「何か問題があるかしら?」

 瞬間、曹操は故意に董卓へ気魄を叩き付け、威嚇する。董卓は眉根に皺を寄せたが、身じろぎする様子はなかった。

「両軍においてもっとも強い者を出し合うと、申し上げました」

「今ここにいる我が軍で、最も腕が立つのは私よ」

「そうですか……。ならばもう何も言うことはありません――恋さん」

 そう言った時にはすでに、曹操の首元へ方天画戟の刃が付きつけられていた。その場で反応出来た者は、だれ一人いない。

 やはり、この呂布という生き物だけはまるで違う次元に生きている。

 春蘭でも、秋蘭でもこれには敵うまいと曹操は思う。

 だが、ここでぶつからなければならない。

 相手方から提案があった以上、避けられない戦いなのだ。誰をしても敵わぬならば、この曹孟徳自身が立たねばならぬ。

 そうしなければ、『覇道は開か』ぬのだ。

「ちがう」

 呂布が燃えるような眸で言った。

「私では不足だというの?」

「ちがう」

「……恋、さん?」

 董卓が戸惑うようにいう。

 呂布に戯れているような気配はない。では、一体何が違うというのか。

 すっと方天画戟を引いて、呂布は小さく息をついた。

「おまえじゃない――おまえじゃないやつが、きた」

 

「散りぬべき、時知りてこそ世の中の――花も花なれ、人も人なれ」

 

 瞬間、太陽が黒く翳った。

 否、そう見えただけだ。

 その場に舞った、その影のせいで。

 呂布が董卓を抱えて後ろへ跳ぶ。

 そして、その男が轟音と共に大地へ舞い降りた。

 

「ただいま――我が主」

 

 その黒い男は太陽に背を向け、真に向き合うべき日輪へと微笑みを向けた。

 

 一体何が起こったのか。

 一体何が現れたのか。

 一瞬、曹操には分かり兼ねた。

 今まで毅然と保ってきたはずの心が、ぐらぐらと揺れている。

 誰だ。

 これは誰だ。

 この――男は。

 

 その場にいる誰もが声を失い、色をなくしていた。

 ただ、呂奉先を除いて。

 

「うつろ」

「ああ、久し振りだな、呂布」

 黒い男は――虚は得意の黒い棒をぐるんと振り回して、呂布に向き直った。

「この勝負、無茶な主に代わって俺が引き受ける」

「知ってる。うつろが着いたの、気付いてた」

 

「俺はきみを倒す。我が主の覇道を切り拓くために」

 

「恋が虚を倒す。月の命をからっぽにしないために」

 

 背後で大きな銅鑼の音が鳴った。

 

 振り向けば、じゃんじゃんとそれを打ち鳴らしているのは、流琉と季衣であった。

 

「兄ちゃあああん!! 負けるなああああ!!」

 

「兄様あああああ!! 負けないでえええ!!」

 

 右腕を高らかに突き上げ、虚は勝利をその背中で宣言した。

 

 そしてその直後、同時、虚と呂布はそれぞれの得物を携えて、跳躍した。

 

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    4

 

 恋は虚とふたりきりで相対する。

 目の前の男は、黒い棒を握り、無構えに立っている。

 それだけで分かる。

 悍ましいまでの強さ。

 乾いていた心が、恋の孤独が、誰も満たしてくれないと思っていた寂しさが、目の前の男によって満たされようとしている。

 絶対の強さ。

 無敵の力。

 それらは保有者に、抗いがたい孤独を強いる。ひとりぼっちにする。誰と出会い、どこに赴き、どれだけの時を生きても、誰も隣にはいない。

 恋の傍にはいたのだとしても。

 隣には――誰もいない。

 最強無双の呂奉先は、あらゆる人間の先端にひとり佇んでいた。

 だが――この黒い男ならば、ひとりで佇む恋のとなりへやって来てくれるかもしれない。

 

 恋はこの男の帰還を待っていた。

 虚は死んでいないと確信していた。

 何進の行った処刑の際、天の御遣いは箱の中で暴れ、焼かれながら叫び声を上げたのだという。

 そんなものが虚なものか。

 虚ならば、声も上げず、微動だにせず、黙したままま潔く荼毘に付されるはずだ。

 だから恋は待っていた。

 この男が戻るのを待っていた。

 待って待って待って待って――待つ間に、会いたい思いをどんどんつのらせた。

 

 恋は――虚という男の『強さ』(いのち)にきっと恋をしていたのだ。

 

 蓋の端からもれたような闘気だけで、子供などは失神失禁を免れまい。

 どのようなつわものを相手にしたときでも感じたことのない思いを、恋は抱いていた。

 恐怖していた。

 敗北の可能性を初めて感じていた。

 

 恋はその恐怖を、今、愛さずにはいられない。

 何と愛おしい感情か。

 この恐怖は、恋に対する許可に他ならない。

 この命のすべてを燃やして、襲い掛かっていもいいのだという、何物にも代えがたい全力投資の認可である。

 ああ、早くこの男と戦いたい。

 この男の強さに斬りかかりたい。

 洛陽の街中で見せた困ったような笑顔、周囲への配慮、優しいふるまい、何より、命を賭して恋の仲間たちを疫病から救い、劉協を、董卓を、賈?を、襲撃から守った。

 それらすべてはこの男の強さ(いのち)の発露であった。

 挑みたい。

 飛び込みたい。

 思うが儘に命を削り、この男を叩きのめし、この男に叩きのめされたい。

 身体が熱く火照って、疼いて仕方がない。

 最早一刻たりとも待てはしない。

 我慢が出来ない。

 恋は方天画戟を強く握り、そして咆哮した。

 

「覇ァァァァァァァァァァァ!!」

 

 周囲から息を呑む音が聞こえる。驚いたのだろう。恋自身驚いている。生まれてこの方、これほどまでに声を出したことはない。

 力がみなぎって来る。

 身体中から、闘気が爆発する。押さえられなかった。制御が利かなかった。

 恋の放った業火のような気魄を一身に受けて、虚は楽しげに笑った。

 嬉しかった。

 胸がときめいた。

 

「我ァァァァァァァァァァァ!!」

 

 虚が雄叫びを上げる。

 黒い稲妻が迸ったかと思った。するどい気魄のぶつけ合いだけで、四肢が吹き飛びそうだった。

 本物だ。

 虚は本物だ。恋と同じ、人の姿で人でないものだ。

 人中の恋。

 人中の虚。

 この戦いは月のため、そう思ってここまで来たけれど。

 きっとこれは恋の戦い。

 そう恋だけの戦い。

 恋と虚だけの、ふたりだけの逢瀬だ。命がけの逢引だ。誰にだって邪魔はさせるものか。誰にだって譲ってやるものか。

 これは恋のだ。

 

 二人の闘気で空気が割れる。洛陽の城壁が軋む。両軍は気圧され、観衆になった洛陽の民は怯えきっている。

 ここにあるのは天災だ。

 二つの天災が、巡り巡って出会ったのだ。

 何て運命的なのだろうと恋は思った。

 

「行くぞッ、呂布!!」

 

「こい!!――虚ッ!!」

 

 瞬間、虚の棒が恋の側頭部に迫っていた。それを方天画戟で受ける。

 軽い。

 恋は微動だにせず防ぐと、虚の腹に蹴りを入れた。虚の身体ははるか後方へとはね飛んでいく。

 恋はすかさずそれに追いつき、方天画戟の乱れ突きを放つ。

 ひとつひとつが一撃必殺。

 はなはだ幻術染みた、神速を超える刺突の連続を、けれども虚は器用にさばき切り、恋の横へと身体を流す。

 しかし、逃がさない。

 ゆらいだ虚の胸倉を空いた手で掴み上げ、地面に叩き付ける。

「が、は――ッ」

 虚の顔が苦悶に歪む。

 恋は虚の身体を何度も何度も叩きつける。さながら子供が玩具へ向ける、残酷な児戯だった。

 

 だが、気が付いた瞬間には恋の顎が跳ね上がっていた。

 

 蹴り飛ばされたのだとすぐに気が付いた。

 

「絶技――」

 

 下の方で虚の声がする。

 

「武御雷」

 

 脇腹におぞましい一撃が走り、恋の身体は横っ飛びに地面を跳ね転がる。

 すぐに体勢を立て直した恋は、おもわず脇腹をさわった。

 大した痛手にはなっていない。

 だが、一瞬、身体を引き裂かれたのではないかという寒気に見舞われた。

 

「頑丈だな、きみ」

 

 虚が目の前に直立して苦笑している。

 

「波才――じゃなかった、張角はそれで半分になったんだけどな」

「恋は丈夫」

「参ったな」

 

 肩を竦めてから、虚は右手で額を握り締め、そして――。

 

「――麒麟功」

 

 思い切り爪を立てた。

 途端、黒い軽鎧の下で、虚の筋肉が強張り、膨張する。

 ほとばしる鬼気は五倍にも十倍にもなり、恋を飲み込もうとする。

 

「虚、本気」

「ああ」

「じゃあ、恋も本気」

 

 恋も虚と同様、額を右手で握り、そして――。

 

「――鳳凰功」

 

 思い切り爪を立てた。

 

     ※

 

 虚は驚愕した。

 麒麟功を用いて、初めて呂布と五分だろうと思っていたのだ。だが、眼前の呂布は、虚のその予想のさらに上を行く。

 眸は赤く燃え上がり、ほとばしる闘志は地獄の火焔のようである。仏も閻魔も裸足で逃げ出す闘神の姿がそこにあった。

 ああ、そうだ。

 この呂布という少女は、怪物でも化け物でもない。

 

 神なのだ。

 

 何の因果か、人の中に生まれ落ちた、無垢な、闘争の神なのである。

 その神に今、下賤で、悪辣な悪鬼が挑もうとしている。

 烏滸がましい話だ。

 だが――負けられぬ。

 ここでの勝利がなければ――。

 

 すべては破滅する。

 

 これまで積み上げてきた『すべて』が、である。

 

 虚は退かぬ。

 このようなものと華琳を戦わせずに済んでよかったと心底思う。

 

 悪鬼の気魄は、黒い雷光の如く。

 

 闘神の闘気は、天火の如く。

 

 その場の膨大な熱量は、両者の闘争本能をますます滾らせる。

 

「雄オオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

 虚は咆哮して突撃する。

 棒での一閃、渾身の力を込めて振るう。

 呂布がそれを方天画戟の柄で受ける。

 だが、虚はそのまま呂布の身体を力任せに撥ね飛ばした。

 三十尺ほど飛んで、呂布は着地する。

 

 刹那、方天画戟の切っ先が虚の眼前にあった。

 慌てて回避する。

 まったく見えていなかった。

 そして次の瞬間、呂布の膝打ちが虚の鳩尾をとらえる。

 

 胃が裏返ったかと思うほどの激痛に顔が歪む。

 しかし、すかさず呂布の鉄拳が虚の顔面につきささる。

 意識がぐらぐらと揺れる。

 止めと言わんばかりに、方天画戟の刃が迫った。

 身体を捻って躱そうとするが、その切っ先は、虚の左の腕を貫いた。

 

 血が噴き出す。

 

 だが、知らぬ。

 

 虚は棒で呂布の側頭を痛打する。予想通り砕けぬ。硬い頭蓋骨だ。呂布の目は死んでいない。方天画戟を引いた呂布は、それを再び一閃する。

 

 防御のため、虚は棒を構える。

 

 だが、呂布の方天画戟は虚の棒を軽々と折り、虚の胸を真一文字に切り裂いた。

 

「ぐ――ぎぃッ!!」

 

 鎧は裂かれ、肉は斬られたが、胸骨は無事だ。

 かすっただけ、おられてはいない。

 ならばここは退くべきではない。

 

 虚は折れた棒を放棄すると、拳を握り、無手で突進する。

 呂布は冷徹に止めの一突きを繰り出す。

 

「絶技、武御雷」

 

 瞬間、大腿筋が爆発的に膨張し、虚はその脚力の限界をもって加速する。

 狙うは――方天画戟。

 放たれた切っ先を横なぐりに打撃する。

 粉砕された刃に、呂布は一瞬驚き、その隙間に、虚は拳を叩き込んだ。

 

 虚の鉄拳に呂布の額から血が噴き出す。

 しかし、呂布も引かず拳を返す。それは虚の脇腹に命中し、口から血が飛び出す。

 だが虚は無理矢理に、呂布の顎先を思い切り蹴り付けた。

 

 脳を揺さぶられた呂布がぐらりと揺れる。

 好機と見た虚は左の拳を繰り出したが――呂布はそれをがしりと受け止めた。それだけではない。受け止めた虚の左腕を拳で殴り付ける。

 

 ぼきりと、左の腕が折れた。

 

 ぶらりと、力の入らなくなった腕に構わず、虚はさらに前にいく。

 

「参る――」

 

 再び、大腿筋を膨張させる。技の乱発に、身体はすでに限界を迎えていた。呂布が身構える。あの呂布が、目の前で防御の姿勢を取っている。

 

 虚が握ったのは、折れた左腕の拳であった。それを十字に守る呂布の腕へ叩き込む。

 拳から血が吹き、腕は完全におかしな方向を向いた。激痛に脳が叫びを上げる。灼熱と寒気が同時に虚の神経を掻き毟った。

 

 だが虚はすかさず、呂布の背後に回り地面を踏みつける。

 呂布が振り返る。

 そこに虚はもういない。

 

 悪鬼は太陽の中にいる。

 

「絶技――凄乃皇」

 

 跳び上がった空中からの急降下。

 力任せのかかと落とし。

 それが呂布の脳天に激突した。

 

 轟音と共に呂布が倒れ伏す。大地が砕け散る。

 

 虚は距離を取った。

 

 呂布が――立ち上がる。力が入らないのか、両手をだらりと下げて。

 

 闘神も悪鬼も最早限界であった。

 

「覇ァァァァァァァァァ!!」

 

 呂布の咆哮。

 

「我ァァァァァァァァァ!!」

 

 虚の雄叫び。

 

 両者は迷うことなく駆け出し、自由を失った両腕の代わりに、頭を振り被って、思い切り頭突きを激突させた。

 

 その瞬間――虚の意識は断絶した。

 

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「まったく、困ったものだわ」

 息をついて、曹操が言った。

 結局、虚と恋の一騎打ちの後、月は曹操を自分の屋敷に招き入れた。必要な儀式はすべて済んだのだ。

 これ以後は、王どうしの対話の時間である。

 応接間は、夕暮れ時だった。

「でも、虚殿は生きておられたのですね」

「そのようね。突然現れて、突然闘争を掻っ攫っていくだなんて、死人には出来ない芸当だもの」

 憎々しげに言う曹操だが、内心、彼の帰還を喜んでいるのは明白だった。

 月も女だ。

 それくらいの機微を察することは出来る。

「きっとコソコソと隠れて、登場の機会をうかがっていたのでしょう。お仕置きだわ」

「ふふっ」

「何かしら」

「いいえ。でも――曹操さんってもっと厳しくて、恐い人だと思っていましたから」

「あら、その通りよ。以前会った時、どうやら正確に私の人物像を掴んでくれていたようね」

 ひと息ついて茶を啜った曹操を月はじっと見つめる。

 

 この曹孟徳は、董仲穎と同盟するためにやってきたのだ。

 

 これが幾つもの謎に対する回答である。

 

 まず、なぜ曹操は単独で、かつ二千という少数でやってきたのか。これは月に敵意はないと示すためである。

 月は現在、反董卓連合という大軍勢と敵対する関係にある。その月の前にごく少数を率いて現れる。これは『曹孟徳は董仲穎と同じ立場に立つ意思がある』という表明に他ならない。

 それに加えて、水関、虎牢関を通って来なかったことにも意味がある。戦略上の便宜だけが理由ではない。

 反董卓連合が大軍勢である以上街道を利用して行軍し、水関、虎牢関を陥落させてくるつもりなのだろう。

 曹操はそのような経路を選ばないことで、『反董卓連合と同じ道をいくつもりはない』という意思表示をしたのだ。

 引き連れた兵士たちが極めて精強だったのは、月たちの目を試すことと共に、強行軍における奪略者を出さないためであろう。

 

 さて、ではなぜ曹操は、明確な同盟の提案ではなく、こちら試すような進軍という迂遠な方法を取ったのか。これには幾つか理由が考えられる。

 

 ひとつは月が同盟に値する相手かどうかを試す必要があった。曹操の意図をくみ取り、相応しい答えを出すことが出来るのか。月は問われていたのだ。

 そして月は、自分なりの答えを出したつもりだった。

 曹操の意図は汲み取った。彼女の決断力、行動力、智謀、人望それらは分かった。曹操の意図をくみ取ってみせることで、こちらの資質も相応には分かってもらえるはずだろう。

 ならば、あと確かめ合わねばならないのは――単純な力だ。

 だが、これはあくまで同盟を結ぶための儀式。一般兵士の消耗は許されない。安易に兵を動かせば曹操を落胆させる結果になっただろう。

 兵を動かさず、力を示すには――将によるしかない。両軍が有する最も強い将の全力勝負で、両軍の実力を推知させ合うしかない。

 だから月は一騎打ちを申し込んだ。

 そして迷わず、恋を投入した。

 曹操は己を差し出した。恋に敵う将がいないのであれば、自分が全力を示すべきだと、そう考えたのだろう。

 しかし、曹操には虚という、彼女すら予期しなかった鬼札があった。

 

「虚殿はすごいです。恋さんと相討ちだなんて」

「まさに相『打ち』だったわね。頭突きと頭突きでお互い失神。泥仕合もいいところだわ」

「でも、あんなにすごい戦いは見たことがありません。神仏の類が争っているかのようでした」

「そうね。もう一生、お目に掛かることはないでしょう。あんなのには」

 

 意地悪を言う曹操と目が合って、お互いに何気なく笑みを交わした。

 

「さて、今回の一件をききつけたら、連合は泡を食って攻めて来るでしょうね」

 

 これが曹操が進撃という方法を取った二つ目の理由である。

 

 曹操が抜け駆けをしたと知れば、袁紹たちは連合の地固めをする前に、慌てて侵攻を開始するはずであろう。曹操が董卓に勝ったならば曹操を、董卓が曹操に勝ったならば董卓を攻撃するつもりで、である。

 どちらにしろ、戦後、疲弊した軍を飲み込むなど連合は容易いとみるだろう。

 

 ただその目論見こそが曹操の計略に嵌っている。

 

 地固めをせず、連携の獲れない連合など、所詮は烏合の衆。もしここで連合が動けば、彼らは戦う前にわざわざ、枷を自分で足にはめるようなものだ。

 

 そして、そのようになるだろう。

 

 曹操は同盟だけではなく、連合の弱体化という手土産まで持って来たのだ。

 

「はい。我々だけで連合に対処することはかないません」

「董卓――」

「何でしょう」

 曹操はこちらを真っ直ぐに見据えている。

 

「洛陽で私が病にかかった際、あなたは私邸を提供してくれたわ。遅くなったけれど、礼を言っておくわね」

 

「いえ、相国として治療場を提供するのは当然のことです」

 

「優等生な答えだこと。まあいいわ。袁紹、袁術を始め諸侯連合は、総勢二十万の兵力でこの洛陽に迫るでしょう。ただ――」

 

 曹操の眸には、覚悟が輝いていた。

 

「私はどのような難局においても董仲穎を見捨てないと誓うわ。あなたから受けた義には義で応えます。我、曹孟徳は浅ましき連合を歯牙にもかけず、董仲穎に味方する。――これが私の、覇道を行くものとしての矜持よ」

 

 曹孟徳の言葉には圧倒的な覇気があった。

 彼女は無比無類の覇王だった。

 

「曹操殿の御助力、お受けしたく思います。よろしくおねがいしますね」

 

 月は言って頭を下げた。

 計算高い思考など、必要なかったのかもしれないと今更ながらに思う。

 

 曹操はその矜持ゆえに、裏切らない。

 

 彼女が気高い人物なのだと知っていれば、それですべては事足りたのだ。

 

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 目を覚ますと、夜天のつきが青白く光っていた。

 身体中に包帯が巻かれている。

 ミイラのようだと、虚は思った。

 息を長く吐きながらゆっくりと身を起こすと、背後から頭をげんこつで殴られた。

「あいてっ!」

 思わず叫んで振り返ると、まず猫耳が目に入った。

 見慣れた猫耳頭巾であった。

 その猫耳の下では、可憐な少女の顔が悪鬼の如く怒っていた。

 ――お、俺以外の悪鬼がここに!!

「あんたね!!」

 桂花の怒声が部屋中に響きわたり、枕元に置かれた湯呑にひびが入った。

「あ、ああ、桂花。――久し振り?」

「ばああああああっかじゃないの!! 何が久し振りよ!! こっちはね、もう二度と会えないもんだと思ってたんだからッ!!」

 わんわんと泣きながら、桂花は小さい拳で虚の胸を叩く。

 思えば呂布にバッサリと切られた箇所である。

 いたい。

「悪かったよ、そのことについては俺が悪い。ただ、手元に人はいないし、ちょっとやることもあったし……」

「人がいないってね、慧がいたでしょ!」

「慧には急ぎの用事をさせていたんだって!」

「何の用事よ」

「知り合いを探させてたんだ」

 眼鏡で鼻血な彼女ことである。

「兎に角、季衣も流琉も、華琳さまも、わ、私だって、すっっっごく、怒ってるんだから!!」

 叩くのを止め、虚の胸でえぐえぐとべそをかき始めた桂花の頭を抱きかかえる。

 素直に抱きかかえられている辺り、桂花の男嫌いもずいぶん治ったのかな、などと思う。

「すまなかった」

「あんたの処刑は芝居だったのね。何進もグルだったの?」

「……はい」

「どうして事前に相談しなかったのよ。私、そんなに信用できないかしら」

「いや、そんなことはないよ。ただ俺の処刑を契機に諸侯がどう動くかを見て、十常侍との内通具合を観察したかったからさ」

「私たちも自然に動く要素のひとつにしておきたかったのね」

「本当にすみません」

 ぎゅっと、脇腹がつねられる。

 呂布に思い切り叩かれたところである。

 いたい。

「単独行動の償いは――」

「それについての処分は華琳さまがなさるわ。あんたは季衣と流琉に埋め合わせでもしてやることね!」

 桂花は身を離すとがたりと席を立つ。

「とにかく散々心配させたんだから。季衣と流琉だけじゃない。他のみんなにも何かお詫びを考えておくのね。あと――」

 虚の寝台から離れ、戸口の方まで去って行くと、桂花はふりかえってニヤリと笑った。

 

「風にはもう手紙出しておいたから」

 

「……」

「先手必勝で風の怒りをちょっとでも減らそうだなんて思ってないわよね」

「……」

「あ、そうそう。今ここ、洛陽の董卓邸だから。ちなみにあんた、三日ほど眠ってたから。大急ぎで陳留を出発したなら、そろそろ到着するんじゃないかしら、風は」

「……」

「あんたも予想してると思うけど、華琳さまは董卓と同盟を組んだわ」

「あ……そうですか」

「連合が華琳さまの動きに気付いて動き出すまでどれくらいの時間があるのか知らないけど、その重症じゃ碌に仕事も出来ないでしょうし――しばらくは洛陽で、贖罪の日々を過ごすのね」

 

 その時、おもてで馬の嘶きが聞こえた。

 

「あら、誰か到着したみたいね。さーて、誰かしら」

「……」

「ご愁傷様、北郷♪」

 

 最後にはずいぶんと期限をよくして、部屋を出て行った。

 

「俺、いろいろ暗躍して頑張って来たんだけどなあ」

 

 心配させたことは、別問題ということなのだ。きっと。

 

「はあ……不幸だ」

 

 あるいは、この様に呟けることこそ、最大の幸福なのかもしれないが。

 

 

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《あとがき》

 

 ありむらです。

 

 

 まずは、ここまで読んでくださっている読者の皆様、コメントを下さったかた、支援をくださった方、お気に入りにしてくださっている方、メッセージをくださった方、えっとそれから……兎に角応援して下さっている皆様、本当にありがとうございます!!

 

 皆様のお声が、ありむらの活力となっております。

 

 

 今回は反董卓連合導入篇の続き、です。

 

 

 これまで拠点回というものを殆どしたことがないので、ここらでやっておこうかなあと思ったり。

 

 次回から、ちょっとモラトリアムな回が続くかもしれません。

 

 というより、おばかなのりの回が続くかもしれません。

 

 これまでのシリアスの反動ということで。

 

 あまり何も考えず、書いてみたいと思います。

 

 ありむらでした!!

説明
激突!! 曹董会談の巻!!

独自解釈独自設定ありの真・恋姫†無双二次創作です。魏国の流れを基本に、天下三分ではなく統一を目指すお話にしたいと思います。文章を書くことに全くと云っていいほど慣れていない、ずぶの素人ですが、読んで下さった方に楽しんで行けるように頑張ります。
魏国でお話は進めていきますけれど、原作から離れることが多くなるやもしれません。すでにそうなりつつあるのですが。その辺りはご了承ください。
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コメント
面白かった。続き楽しみに待っています!(tani)
真なる愛の物語からの出典か?スサノオとタケミカヅチって・・・俺の好き過ぎるコンボだな!(心は永遠の中学二年生)
は、早く続きをプリーズ!(アン)
面白そうな展開ですね!更新頑張ってください(ぴちゅかみ)
おお〜、月と華琳が組んだか。これは面白そうな予感だ!続き待ってます!(レヴィアタン)
↓海神も忘れないであげてください。(5963)
やべー超おもしろいじゃないですか。今までに外史にはない斬新な展開。なにより売り物にしても問題ないくらい引き込まれる文章っすよ。厨二っぽいけどエタらない、俺好みの素晴らしい作品です(○´∀`○)(一火)
↓吹雪と撃震と陽炎もお忘れなくw(mame)
前述の技の低ランク技に『不知火』とか『瑞鶴』とかありそうw(HAL)
スサノオとタケミカヅチで正解です 出典がマブラ●というところまで――まあ、流石にばれますよねw 素敵な名前だと思って拝借してみました 日本人の一刀にも合うかと思って(ありむら)
↓×5 タケミカヅチとスサノオでしょうね。マ○ラヴの戦術機に同名(字まで同じ)の機体がありますし。(アルヤ)
虚さんオットコ前過ぎるだろ。これ絶対に虚さん出待ちしてたな(牛乳魔人)
続き そういう華琳の高貴な心が良く出てたと思います。気持ちよく読めました。しかし、一刀と恋は今戦に参加は無理そうですかねぇ。(J)
洛陽での一件がなければ「情報戦で負けた董卓が悪い」ってなりそうですね。何処の世界も弱肉強食ですから。覇道ってのはそう言うもの。しかし、人の道を外れた外道ではないので受けた恩は返すなどの礼儀をしる。もちろん、打算などもあったかもですが(J)
昔読んだ漢民族の本の一節の「不更忘記恩漢人是不忘記,仇敵?。」(漢人は仇は忘れない。だか恩はもっと忘れない。)を思いだした。かりんたま最高です。(のみぐすり)
更新お疲れ様です(>Д<)ゞ技名 たけみかずち と すさのう で読みは合っているのだろうか?次回更新も楽しみにしています。(ヴィヴィオ)
怒髪天を衝く怒りの風サンから繰り出される、「絶技――武御雷」が一刀に落ちるコト間違いなし!でもその後のイチャラブに乞うご期待!してます。(kazo)
間を置かずの連続更新お疲れ様です。単独攻略かと思いきや、月の覚悟を知る為の進撃とは! 他では全く見ない華琳&月の同盟で連合とどう相対していくのか楽しみです^^ 桂花と虚との会話がww(HAL)
神の領域にまで達した戦闘からの女難(?)オチ。この落差が、クセになる…! そして正妻の影www(孔明)
同盟を組むための進軍だったとは!だまされたぜ!!月よかったね〜ご主人様がいきてましたよw(nao)
拠点回の主人公に抜擢する恋姫も絞って、選ばれなければ各話の助演に回っていただく感じにしようと思います(ありむら)
オリジナルキャラクターの拠点回はナシにしようと思っています。あくまでこの物語の主人公は種馬くんと恋姫たちだと思うので。劉協くらいはあっても良いかなあと思ったりもするのですが(ありむら)
さあ、最初は誰かな?(劉邦柾棟)
我らが虚は本当に良い所を掻っ攫っていきましたねw! 最後の某不幸な少年さながらの呟きには吹いたww(本郷 刃)
いや〜「隙を見せた方が悪い」何て台詞で連合に参加する事にした本家曹操様の何が覇王だって思ってたがここの曹操様は良いっすね!(糸旋)
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