真・恋姫無双〜Re:道〜
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   第一章‐伍話 『 一路、天水へ 』

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晴れ渡る空の下、一刀達一行は、行商の護衛で天水に向かっていた。今は交代で三人が荷馬車の周りで警戒し、二人づつ荷台で休憩という形で進んでいる。

その荷台では、

 

カランカランコロン

 

「アラシで俺の勝ちだな。」

「また、負けた。」

 

和輝とチンチロで通算十敗目を迎えていた。

 

「さて、そろそろ交代だな。」

「次は勝つからな。」

「期待しねぇで待ってるよ。」

 

そんなことを言いながら和輝は荷台を飛び降りて行った。

 

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜

 

「白雪、交代だ。」

 

荷台を降りて白雪に声を掛ける。本当なら別に白雪じゃなくてもいいのだが、休憩を終えたはずなのに何故かげんなりしている一刀をみるのが面白いのであえてそうしている。

 

「このまま何事も無けりゃいいが――、まぁ無理かもな。」

 

それは、一概には勘とも言えるものだが、組の抗争で幾度も感じたことのある『下品でざらついた空気』が流れ始めているのを感じていた。そしてそういう空気を感じた時には例外なくドンパチになると今までの経験で知っている事だった。ただ一つ懸念があるとすれば…

 

「ドンパチ程度で済みゃいいけどな…。」

 

一人そんな事をぼやきながら煙管に火を点した。

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だが、和輝のそんな予想とは裏腹に一行の旅路は順調に進み、目指す天水まではもう目と鼻の先というところまで差し掛かって杞憂に終わろうかと思われたとき、ソレは起こった。

最初に気付いたのは後方に展開していた白妙だった。

一行の後方では荒れ狂う程の砂塵が渦巻いていた。

 

「どうするのさ、親分。」

「…、一刀。お前が決めろ。」

「へ?こういうのは和輝のほうが―」

「これはお前が取って来た仕事だろ。なら最後までお前が責任持って筋通せよ。」

「解った。じゃあ、ちょっとおっちゃんに話してくるよ。」

 

そう言って一刀は行商の店主になにやら話しをつけた後、行商は天水の方へ荷馬車を走らせ、その場には一刀達五人が残された。

 

「おっちゃんに話したら、天水に着いたら賊が来たって知らせてくれるってさ。」

「 ? じゃあ、何で自分達はココに残ってるっすか?」

「ココで『アレ』を足止めしようかと思って。だめ…かな?」

 

自分で決めた事とはいえ、受けた仕事以上の事をしようとしていることに少し自信無さげに言う一刀に太白と白妙は驚き、白雪は呆れ、和輝はニヤリと笑っている。

 

「確かに、此処で俺達がやんなきゃ、カタギが迷惑するかもしれねぇしな。乗った!」

 

和輝がそう答えた事で和輝を慕っている三人が反対するはずもなく、一刀の案で決定した。

 

 

五人が賊を前に各々の得物を構え対峙する頃、天水ではようやく賊の存在が報告され鎮圧の為の部隊を編成し始めていた。

 

 

そして、大陸の運命を背負う者達の邂逅まであと少しだった。

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あとがき

 

うぅ、寒くなってきて大変な事になっていたツナまんです。

今回は短くなりました。というのも、次回が戦闘になるんですが、そっちで尺稼ごうかと…。

とっ、とりあえず、皆さんも風邪などには十分きをつけてくださいね。

 

では!また次回!!

説明
み、短い…。

『Re:道』と書いて『リロード』ということで

注:オリキャラでます。リメイク作品です
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コメント
雪月さん>まあ仕方ないですね。実家極道ですからww(ツナまん)
和輝が一刀と同じ時代を生きていたとは思えないですね 煙管使用に博徒や侠客の清水次郎長や国定忠治といった、幕末のイメージがうかぶんですよね(滝汗(雪月)
nakuさん>まぁそれが一刀ですからねぇ。ま、利益云々は和輝のほうが向いてますし恐らく大丈夫ですよ・・・多分。(ツナまん)
naoさん>まぁ、一応は…。後々例外も出ますけどwww(ツナまん)
次回は恋姫登場かな?楽しみですな〜さすがに恋姫は一刀を慕うよね?w(nao)
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