IS 2体の魔神皇帝
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清香が義手義足を扱う訓練を終えたと聞いた箒とラウラはいても立ってもいられなかった。

 

箒「一夏・・・「後30分もしないうちに到着するんだから少しは落ち着け」しかし・・・」

 

ラウラ「そうです兄様・・・。清香のことが気になって・・・」

 

一夏(やっぱり精神的は完全に立ち直って無いか。当たり前かもしれないが)

 

現在3人は一夏の運転する車で束と清香を迎えに向っている。

千冬は最初は束に連れて来させるつもりだったが、箒とラウラの事を見て一夏に一緒に迎えに行くように指示した。

箒とラウラは清香が本当に大丈夫なのか不安で仕方が無いようだ。

彼女達は学園を出た時からそわそわし続けている。

 

一夏「もう見えてきたな。最後は飛ばすか・・・」

 

アクセル全開で時速180Kmまで加速。ものの15分で到着した。

二人は車から勢い良く飛び出して研究所内へ走って行った。一夏は車でゆっくりその後を追った

箒とラウラは若干息を切らしながら清香の居るという食堂に向った。

食堂のドアが開き中には居ると以前と変わらぬ姿の清香が居た。

 

清香「箒にラウラ!久しぶり!」

 

箒「清香・・・良かった・・・本当に」

 

ラウラ「良かった・・・本当によかった・・・」

 

元気な姿を見て安心し涙ぐみながら座り込んでしまう二人。

 

清香「うん、義手義足?になったけどこの通り元気だよ」

 

箒「そうか・・・」

 

ラウラ「って一寸待て!なんだ今の疑問詞!?」

 

ラウラがいきなり冷静になったらしく清香の変な発言を指摘する。

 

弓「実はね・・・」

 

丁度一夏もやって来て元気な清香を見て挨拶を交わしたのを見た

弓が説明しようとしても上手く説明出来なさそうな清香を見て説明をする。

今解っているのは清香が生機融合体の一種となっており魔神パワーのブラックボックス

らしき物が体内にあると言う事を簡潔に説明した。

そして更に一夏にはそのブラックボックスが体内に形成されているらしい事と箒の体内にも

形成される可能性がある事も話した。

 

箒「・・・余りにも突拍子なので頭が追いつきません・・・」

 

一夏「マジかよ・・・」

 

束「マジだよ」

 

一夏と箒は少しの間驚きで動けなかったが落ち着きを取り戻した。

 

ラウラ「兄様の魔神パワーはカイザーと同じなのですか?」

 

弓「それを今から調べてみようと思っているんだ。一夏君良いかね?」

 

一夏「俺はかまわねぇけど・・・CTスキャンか?」

 

弓「その応用技術さ。ま、直ぐに終わるから」

 

一夏と弓は10分程席を外し、また戻って来た。

 

十蔵「どうじゃった?」

 

弓「一夏君は清香君と同じで第5、第6の魔神パワーがカイザーと違いますね」

 

十蔵「ふむ・・・人間と機械では違う部分がやはり出たか・・・」

 

2人だけで解っているので束は説明を求める。清香も説明を受けていなかったので真剣になる。

 

十蔵「3博士と弓が解析を行った所、まず第5の魔神パワーは『変態』じゃ」

 

女性陣は変質者などに使われる「変態」を思い浮かべてしまったようで嫌な顔をする。

 

一夏「それって虫とか蛙、一部の魚類等が行なっている『変態』と似たような物なのか?」

 

清香「え?」

 

箒「そっちか・・・」

 

ラウラ「吃驚した・・・」

 

清香「如何いうこと?」

 

清香はわけが解らないようなので束が簡単に説明する。

 

束「蝶や蛾等が幼虫から蛹、成虫へと姿を変えていくことを『変態』というの。

  確か棘皮動物や甲殻類、多足類もそうだったはずだよ」

 

十蔵「うむ。その通りじゃ」

 

弓が更に説明する。

 

弓「これは体を自由自在に変形させるような感じらしい。鳥人間や狼人間のようになったり戻ったり出来るようだ。

  その他にも色々な使用方法もあるだろうね。間接部位を増やしたり鰓を出現させたりとかね。無論戻れるようだが。

  清香君の場合、義手と義足に武装が出現する事も有るだろう」

 

束「大丈夫?」

 

清香が少し何かを恐れるようなそぶりを見せたので束は心配する。

 

清香「・・・」

 

清香は答えずに震えながら束に抱きついて未知の力の恐怖と戦っている。

 

弓「早く終らせてしまおう。最後に第6の魔神パワー『マジン化』だ」

 

束「まじんってカタカナ?ひらがな?漢字?」

 

弓「カタカナだよ。一言で言えば人間でありながらマジンガーとなる」

 

十蔵曰くこの『マジン化』は人間のままマジンガーシリーズとなりその力を使えるというモノらしい。

マジンガーZの武装はほぼ全て使えるようになっていることだけ解っている。

 

清香「怖い・・・」

 

束「発動されないよう封印は出来るの?」

 

十蔵「無論しておいた。といっても『再生』は封印しなかったがの」

 

清香「『再生』くらいなら余り怖くないけど・・・」

 

十蔵「それと『変態』はどうやっても封印出来なんだ・・・」

 

清香「博士の責任じゃないですよ」

 

清香の様子をジッと見ていた一夏が声を掛けた。

 

一夏「挫けるか?」

 

清香「挫けたくないよ・・・何時か全部使いこなして見せるよ。絶対に・・・」

 

声や体が震え魔神パワーの恐怖に体が染まっていてもその心と目には強い鋼の意志があるようだ。

 

一夏「なら負けらんねぇな。お前に勇気付けられたよ」

 

箒「私もだ」

 

ラウラ「私も見習わないと・・・」

 

束、十蔵、弓は4人を優しく見守りながら清香の回復を喜んだ。

しかし同時に一夏、箒、清香に対して罪悪感も抱いていた。

本来なら自分達が背負うべき業を彼等に背負わせてしまうのがどうしても情けなかった。

また天才科学者と呼ばれながらもまだ出来ないことが多すぎる事にも苛立ちを隠せなかった。

 

束「・・・そろそろ学園に戻った方が良いよ」

 

一夏「・・・っとこんな時間経ってたのか。で、姐さんは?」

 

束「こっちでお爺ちゃんの研究お手伝いといろんなデータの解析やらなくちゃいけないから残るよ」

 

束は少し寂しそうに答えた。

 

箒「そうですか・・・。頑張って下さい」

 

ラウラ「ご無理をしないようにお願いします」

 

清香「兜博士、弓教授、束さんありがとう御座います!」

 

一夏は何も言わなかったが束の肩を軽く叩いてから手を上げて挨拶して行った。

 

十蔵「一夏はどうやら何か言うのが照れくさかったようじゃな」

 

束「いっくん偶に変な事言いそうで恥ずかしがって何も言えない事あるからね♪可愛い♪」

 

車に乗り込み研究所を後にする4人を見ながら十蔵と束は一夏が何も言わなかった訳を見抜いて笑う。

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当の一夏は後部座席で笑いあっている3人を見てあの時何か言っていたらからかわれていただろうとか

考えていた。

 

箒「しかし本当に心配したぞ・・・」

 

清香「うん・・・」

 

一夏「心配しすぎてよく布団にもぐりこんできたよな。そうでないと寝れなかったみたいだぜ」

 

一夏の暴露に箒とラウラは爆破するように顔を真っ赤にした。

 

清香「箒とラウラって意外と甘えん坊なんだね。一夏に対しては」

 

箒「あ、あぁ。落ち着けるからな」←紅くなりながら

 

ラウラ「ききききき清香!?!?!?」←完全に真っ赤

 

一夏「そういえば清香の事って余り知らねぇな・・・」

 

清香「あ、そっか。皆には話して無かったね」

 

そして清香は入学までの事を話し始める。

清香の一族は山奥に住んでいて殆ど外界(一般社会のこと)とは係わり合いが殆ど無く、清香自身小学校には通っていない。

小学校で習うような事は全て近くにあった図書館で週に一回行なわれる勉強会で勉強し、中学辺りになってから学校へ行き始めた。

ただし小学校は学校自体が近くになかったので通え無かっただけだ。中学も山道を片道一時間走って通っていた。

図書館での勉強会の時以外は更に山奥にある修行場で忍術などの修行をしていた。

清香の中学での成績は学年で5指に入る成績だった。ひょんな事からIS学園のことを知り

外界のことを良く知りたかった彼女は両親に相談した所、快く快諾してくれた。

そして入学し、一夏と箒に出会った。

 

清香「こんな感じかな?」

 

一夏「ほぉ・・・いい修行場があったんだな」

 

箒「で?何時一夏が好きだと自覚を持ったのだ?(小声)」

 

清香「えっとね・・・林間学校で一夏にパフェ奢ってもらった時/////」

 

箒「あぁなるほど」

 

ラウラ「確か清香は兄様の隣で箒姉様と一緒に兄様を挟んでいたな」

 

清香「あれで完全に自覚したよ♪」

 

女子の会話に入れずに一夏は一人寂しく黙って学園に向う車を運転するのであった。

午後7時ごろに学園に到着した。校門を潜り、学園に戻った清香は一年一組に簪、鈴に迎え入れられた。

その勢いに驚いて魔神パワー『変態』が勝手に発動してしまい、背中に翼が生えて上空に飛び上がった。

翼の色は白く鳥の翼とよく似ている、この翼自体も超合金ニューZα製だ。

 

清香「あ・・・」

 

清香は気味悪がられるだろうと思ったのか表情を暗くしてしまう。

 

鈴「何よその翼!?羨ましいじゃない!!」

 

簪「いいな・・・」

 

弾「すげぇな・・・」

 

清香「え?」

 

セシリア「制服の色も純白ですから天使と見間違えましたわ♪」

 

気味悪がられる所か全く気にされていない。

鈴や簪は彼女がIS無しで自由に飛びまわれることにとても嫉妬していた。

 

清香「気味悪く・・・ないの?」

 

鷹月「だってあの兜博士が助けてくれたって言うし」

 

本音「そんなちっぽけな事よりきよっちがまた一緒に学園にいてくれる事の方がずっと嬉しいよ〜♪」

 

箒「それに私と同じ男を愛する者なのだ、胸を張っていろ。第二夫人だろう?」

 

「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」」」

 

箒の爆弾発言によって更に皆興奮したり、清香におめでとうを言ったりしている。

 

清香「皆・・・」

 

清香は嬉しくて泣きそうになってしまう。しかし皆に悪いと思って我慢している。

 

一夏「ハァ・・・嬉しいなら泣いても言いと思うぞ」

 

清香「でも・・・グスッ」

 

一夏「で、弾に淑女諸君はどう思う?」

 

一夏がわざとおどけて言うと清香は周りを見渡す。

皆笑顔で清香に抱きついてきた。・・・一夏も巻き添えで。

 

清香「皆・・・ヒック・・・」

 

一夏(苦しい・・・)

 

弾「一夏・・・ご愁傷様」

 

一夏の胸に顔を隠して嬉しくて清香はとうとう泣き出した。

一夏は腹や胸の辺りを圧迫されて上手く息が出来ずに苦しがる。

箒とラウラは其れを笑いながら見ている。

10分もすると清香は泣きつかれて一夏に抱きついたまま寝てしまった。

本音や鷹月達は清香が寝てしまった辺りで空気を読んで食堂へ向った。

 

箒「寝てしまったか・・・」

 

ラウラ「私も眠いです・・・」

 

マドカ「ラウラはマドカと一緒に寝る」

 

ラウラ「うむ。そうさせてもらう」

 

シャル「私もね♪」

 

マドカ「シャルは自重・・・冷凍ビーム」

 

シャル「冷たい!」

 

マジンガーZの耳だけを展開したマドカはシャルを冷凍ビームで追い払った。

 

ラウラ「下手に助平心が出なければ仲良く出来そうなのだが・・・」

 

マドカ「ん。シャルは助平心出なければいい人」

 

弾「そうなんだよなぁ・・・ラウラばっかり被害に合うけど・・・」

 

一夏「あれさえなければラウラとつきあっても文句はねぇんだが・・・」

 

箒「其れより清香を」

 

一夏は頷いて清香を横抱き、世間で言うお姫様抱っこで運んで行った。

 

弾「箒もやるもんだなぁ・・・」

 

鈴は箒を見ていて思いついたことがあり、其れをセシリアと簪に提案する為にヒソヒソと話しかける。

 

鈴(ねぇ二人とも・・・)

 

セシリア(なんですか?)

 

簪(・・・もしかして3人で弾を落とすの?)

 

簪はもしかしてと思った予想を言う。

 

鈴(そ♪その方が弾が他の女とくっ付くのを防げるでしょ?)

 

セシリア、簪((賛成!))

 

弾「お前等何やってるんだ?」

 

「「「なんでもない(ですわ)♪」」」

 

そして弾達も4人で弾の部屋に向った。この翌日弾はやせこけた状態で一夏が発見した。

対して鈴、セシリア、簪の肌は何故かテカテカしていたとか・・・。

説明
何時もの三分の二位の長さで短いかなぁ・・・。
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コメント
道産士国士さん>@〜Eまでと楯無の変わりようですかねwww髪が真っ白でフランケンみたいにツギハギがありますからwww弾も「おれモテたの!?」と錯乱するでしょう。そして簪はこの世界の簪のISをみて心底羨ましがるでしょう。これは断言できるwww(HIBIKI)
弾もハーレム形成して面子が原作なら一夏に惚れている(だろう含む)顔ぶれ〔鈴・セシリア・簪〕。平世の弾が見たら「こんなの俺じゃねえ!」と錯乱必至!(道産子国士)
もし、この世界のIS学園1ー1がパラレルワールドの自分達と対面したら驚く項目@一夏の鈍感=独り身A男子が一人B清香健常者(負傷していない)Cラウラ+シャルロットが一夏争奪戦に参戦しているDマドカ不在E束コミュ障、位ですか?(道産子国士)
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