語られし者たちとIS 世界樹大戦 第35話 真の敵襲来! 世界樹大戦参加者の実力
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更衣室で始まった戦い

 

女性はIS、アラクネを展開させ、一夏を攻撃する

 

(どうせこのガキはIS初心者、軽くひねってやるよ)

 

蜘蛛のような八つの装甲脚が彼女の背中から展開される

 

一夏は冷静に敵を見つめ、質問をする

 

「ところであんた、何者だ?」

 

「これから死んでいくやつに名乗ってもしょうがねえだろ!? まあいい、私は亡国企業のオータム様だ。死ぬまで覚えておけよ」

 

戦いは始まった

 

しかし数分後、どちらが優勢なのか、誰が見ても圧倒的なほど差がついていた

 

すでに彼女の装甲脚の内、二本は切り裂かれ、使い物にならなくなっている

 

「零落白夜・四季、冬の力、氷月翔閃!」

 

水の力が纏った雪片弐型の強力な攻撃が、相手の武器を切り裂く

 

同時に隙を見つけて、フェイタルストライクを決め、相手に大きなダメージを与える

 

(ど、どういうことだ!? こいつ、IS初心者のはず……そ、そうだ)

 

「……はは、いいこと教えてやるよ。第二回モンド・グロッソでおまえを誘拐したのは、私たちの組織だよ!」

 

(これで動揺させて……)

 

しかし、彼女は後悔することになる

 

(……そうか、亡国企業が……俺の人生を……変えたのか)

 

彼は動揺しなかった。むしろ……

 

(たっぷりとお礼をしないとな)

 

気合が入っていた

 

一夏はオーバーリミッツを一段階解放し、瞬間加速を使って一気に間合いを詰めると同時に攻撃を始めた

 

「爪竜連牙斬!」

 

「が!」

 

急な攻撃にオータムは避けられず、そのまま連続攻撃を喰らう

 

「零落白夜・四季、夏の力! 剛・紅蓮剣! 鳳凰天駆!」

 

エネルギーを炎に変換させ、剣を叩きつけたり、自身に炎を纏ったりして突進する

 

(はあ!? 動揺するどころか何でこいつこんなに気合が入っているんだよ? 冗談じゃない)

 

残っている装甲脚で防いでいるが、耐えきれず大ダメージを受けるオータム

 

このままでは負ける、彼女が思った瞬間、二人の間に大量の魔物が出現した

 

狼の魔物や蛙の魔物だけでなく、骸骨の魔物や大きな蟷螂の魔物も出てきている

 

突然出てきた魔物に驚いていたがオータムは隙を見て逃げ出そうとする

 

だが、数があまりにも多いため、彼女の周りにも魔物が群がる

 

彼女のIS、アラクネで戦おうとしたが、先ほどの一夏の戦いで、すでに戦える状態でないことに気が付き、ISのコアを外し、装備と装甲を爆発させた

 

その爆発により、魔物は倒れ、隙をついてオータムは逃げ出した

 

一夏は後を追おうとしたが、魔物の数があまりにも多すぎるため、追いかけることができない

 

「この、邪魔だ!」

 

一気に切り裂き、敵を倒すも数が一向に減らない

 

魔物は大した強さを持っていないため、負けることはない

 

だが、全てを倒すには時間がかかりすぎる。どうするべきかと一夏が考えていると

 

「私に任せなさい」

 

一夏が声のした方を振り向くとISを装備した、楯無がやってきた

 

彼女が現れた瞬間、魔物の周りの湿度が急激に上昇した

 

そのことに気が付いた一夏は、すぐに魔物のそばから離れる

 

「清き熱情(クリア・パッション)」

 

楯無が叫びながら、指をパチンと鳴らした瞬間、爆発が起こり、魔物たちはほとんど消滅していた

 

彼女のISにはナノマシンを含んだ水を操る能力がある

 

そのことは一夏も知っている。しかし、この技を使うには、爆発させる場所の湿度を霧が発生するくらい高めなければならない

 

だが、彼女はこの場に着いた瞬間、即座に湿度を上昇させ、霧を発生させていた

 

「ふふん、私にもいい先生がいるってことよ。それよりも一夏君! 学園に魔物が大量に発生したわ! 魔物退治をさっき逃げた奴を追うよりも優先して頂戴!」

 

「! 了解しました。どこに向かうべきですか!?」

 

「いえ、それより魔物が発生している個所が判明しました。織斑君、更識さん、そちらに向かってください。場所は私が指示します」

 

一夏が楯無から指示をもらおうとした時、真耶から指示を出された

 

一夏と楯無は、魔物の大量発生している場所にすぐにその場に向かうことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんですの? この岩の巨人は? 私のブルーティアーズの攻撃が全然効いていませんわ」

 

真耶が一夏達に連絡を入れる少し前、第二アリーナで戦っているセシリアの目の前には、岩でできた魔物、ゴーレムが三体いる

 

ゴーレムの攻撃は空に届かないため、セシリアに攻撃が当たることはないが、ダメージがまるで与えることができない

 

そのうえ、魔物の進撃は止まらない。このままでは、魔物が校内に入ってきてしまう

 

どう対抗しようか迷っているセシリアの頭上に飛んできた鳥型の魔物に気が付く事が出来なかった

 

すぐ近くにいたもう一人の少女が彼女をかばうように攻撃を防いだ

 

「固・斬刃鎧(こ・ざんじんがい)!」

 

「! 鈴さん」

 

セシリアは鈴がかばったことに気が付き、振り向いた。自分が油断したせいで、鈴がけがをしてしまう

 

彼女を心配したが……逆に襲っていたはずの鳥が切り裂かれたかのようなダメージを受けていた

 

鈴の周りには、まるで刃の鎧が纏われているかのように、風が舞っている

 

「油断しすぎよ、セシリア」

 

「あ、ありがとうございます。ですがあの岩の魔物が固すぎて……」

 

「しょうがないわね、あたしが何とかしてあげるわよ」

 

「鈴さん!? ですが、攻撃が通じませんのよ」

 

セシリアの言葉を聞き流しながら鈴は構え始めた

 

「簡単なことよ、固い敵には……それを上回る力で砕くだけよ!!」

 

鈴は刃のフォルスの力で青竜刀を強化する

 

「爆砕斬!!」

 

青竜刀を思い切り地面に叩きつけるようにゴーレムに攻撃する

 

攻撃したゴーレムを一撃で破壊したうえ、地面に叩きつけた衝撃で、別のゴーレムにもダメージを与えた

 

「あれ? この程度で倒せるとは思っていなかったわ」

 

セシリアは鈴の攻撃力に驚いていた

 

(……は? 何ですの? 今の鈴さんの攻撃力……しかも本気じゃない!?)

 

鈴の武器が攻撃面に優れていることはセシリアも知っている

 

しかし、いくら何でも異常だと思ってしまった

 

自分が攻撃しても微動にしなかった敵を一撃で粉砕した

 

その事実に驚くしかなかった

 

「裂旋刃!!」

 

持っている青竜刀を振り回して残っていたゴーレムを切り裂き、一撃で倒した

 

全て倒したと思った瞬間、再び魔物が出てきた

 

ゴーレムはもちろん、蟹のような魔物、狼のような魔物等、様々な魔物が出てきた

 

「どんどん出てくるわね……セシリア! あんたは体の柔らかそうなやつを狙いなさい」

 

「いえ、オルコットさんとボーデヴィッヒさんには別のことをやってもらいます。今、学園に侵入していた亡国企業の人間が学園外に逃げたという連絡がありました。そちらを追ってください。ISを持っていないようですが、組織の別の人間が来るかもしれないため、十分に警戒して対応してください」

 

真耶が出した指示に従い、セシリアは学園の外に向かった

 

(やれやれ、これで僕が出てきてもいいんだよネ?)

 

「そうね、さすがに数が多いから頼むわ」

 

セシリアがいなくなったことを確認した後、ブローチの力で隠れていたマオが姿を現す

 

「じゃあ、ちゃっちゃといくヨ〜」

 

マオはトンファーを構え、詠唱を始める

 

「万物の始まりたる炎よ、刹那にて薙ぎ払え! ブレイジング・ハーツ!!」

 

彼が狙った場所に大きな炎が突撃、十字に燃え広がり、魔物を倒していく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じころ、別のアリーナでシャルロットとラウラが魔物と戦っている

 

出現している魔物は蜂や蝶などの昆虫系の魔物、熊や狼などの動物系の魔物、植物系の魔物など様々である

 

「く、こいつら……」

 

斬撃が苦手な奴、射撃が苦手な奴、打撃が苦手な奴

 

魔物によって弱点がバラバラなうえ、見た目だけで判断がしにくい

 

倒すのに時間がかかってしまい、ラウラは苦戦している

 

しかし、ラウラの隣にいる彼女は違った

 

「トライスラッシュ、ラピッド・レンジ、セヴァードフェイト」

 

シャルロットは魔物の弱点を的確にとらえ、ブレード、マシンガン、ナイフと素早く武器を変えている

 

(いや、ちょっと待て……あいつの特技は確かに高速切替だ……だが、あまりにも早すぎないか?)

 

戦闘と同時進行で武装を呼び出すシャルロットの特技

 

だが、いくら同時進行とはいえ相手や状況を判断し、適切な武装に切り替える必要がある

 

そこには多少なりとも時間がかかるはずだが、今のシャルロットは、その状況判断すらも同時に実施している

 

つまり状況判断、武装の切り替え、攻撃の三つのことを同時にこなしている

 

そんなことをしているシャルロットを見てラウラは自信がなくなりそうになる

 

「ラウラ、ボーとしてないで戦う!」

 

そんなラウラに気が付いたのか、シャルロットは忠告しながら戦う

 

ラウラも気合を入れなおし、すぐに魔物に立ち向かおうとした時、学園外の敵を追ってほしいという真耶の指示が二人の所にも入った

 

ラウラはすぐにその場を離脱し、学園外に出た

 

彼女がいなくなったことを確認した後、ジェイが出てくる

 

「さて、終わらせますよ、シャルロットさん」

 

「了解」

 

返事と同時にジェイによって魔物が数十体は倒された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそ、すばしっこい奴だ!」

 

「……お待たせ、避難は終わった」

 

先ほど、生徒会の出し物が開催されていたアリーナでは、箒と簪が魔物の対応をしている

 

簪は優先してアリーナにいた生徒を避難させ、その間に箒は魔物の足止めをしていた

 

箒が敵の足止めをすると言い張ったものの、ほとんど倒せていない

 

体の小さい昆虫系の魔物に同じく体の小さい獣系の魔物、そして悪魔のような姿をした敵が中心である

 

敵の特徴として、すばしっこく、攻撃が当たらない。接近してもいつの間にか距離を取られている

 

そのため、ほとんど魔物の数が減っていない。そんな現場を見て、簪は気合を入れる

 

「行きます……せい!」

 

薙刀を素早く振り、魔物に対応する。しかし、かわされてしまう

 

「……それなら」

 

連射型の荷電粒子砲、春雷を放つ

 

「駄目だ、私も遠距離の攻撃を試したが、あたら……」

 

当たらない、そう言おうとした時、魔物が倒されていた

 

簪は敵を見て、どう動くのかを予測、その地点に狙いを定めて発射していた

 

「これで当たるなら……旋風槍」

 

再び、薙刀を構えて大きく振り払う。敵が逃げ切る前に攻撃がヒットする

 

その後も簪は敵の動きに合わせて攻める姿勢を作り、ステップによる間合いを的確に取り、優位に立っている

 

(ど、どういうことだ!? 私のISは第四世代の物……能力は簪のものより上のはずなのに……何故、私の力が劣っているんだ?)

 

一方の箒は敵に翻弄され、まともに攻撃が当たっていない

 

簪に攻撃が行かないようにするのが精いっぱいのようである

 

(私は力を得た……なのになんだ!? この差は!?)

 

彼女の頭に血が上っていた

 

(やれやれ、箒は随分と酷いものですね……簪の方は、僕が指導した移動方法、素早い敵の対処ができていますね)

 

姿を消しながら二人の様子を見ているヒューバートは冷静に分析している

 

 

(さて、僕の出番がないことを祈りたかったですが、そういうわけにもいきませんね……)

 

魔物が再び、出現し始めてしまったため、彼女たちに見えない所でヒューバートも姿を現して戦い始めた

 

勿論、ばれることなくすべてを仕留めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、あなたかしら? 今回の騒動の犯人は?」

 

「これだけのことをしているんだ。覚悟してもらうぞ」

 

楯無と一夏が到着したのは、現在ほとんど使われておらず、空き部屋同然のアリーナ、そこに二人の男性が立っていた

 

一人は獣の形をした鎧をまとい、刀を持っている

 

もう一人は、顔をマスクで隠しているため、様子が分からないが、参加者の一人であることは楯無と一夏には理解できた

 

「いかにも、われの名はサブノック、尋常に勝負してもらおう! われらが負ければ、魔物はすべて消える」

 

「単純でいいわね、けど四対二だからって手加減はしないわよ」

 

楯無が宣言すると、ローエンとジュディスが姿を現して構える

 

「ふ、もとよりそのつもり……いくぞ!」

 

戦いが始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ、はあ、何だよ……何が起こっているんだ?」

 

オータムは学園外の公園に命からがら逃げだすことに成功した。一夏にやられるだけじゃなく、魔物にも襲われたが

 

(くそ、とにかくいったん体を休めて……足が……動かない? まさか!?)

 

休もうと思い、何処かに座ろうとした途端、体が動かなくなったことに気が付いた

 

振り向くとラウラがAICを発動していた

 

「亡国企業、お前たちには聞きたいことが山ほどある。おっと無駄な抵抗をするなよ、狙撃手がお前の眉間を狙っている」

 

「ラウラさん、一機来ます!」

 

セシリアの発言と同時にラウラのいた場所にレーザーが放たれ、右肩を負傷した

 

ラウラは急いで回避行動をとり、セシリアはもう一人の敵を狙撃しようとした

 

しかし、敵のISがイギリスから強奪されたものであり、自分の使用しているISの後継機だと分かった瞬間、動揺したが、すぐに攻撃する

 

だが、敵は自身よりも使いこなしていた。特に偏向射撃を使いこなしていたことに彼女はショックを受けた

 

「迎えに来た、オータム」

 

「てめえ……呼び捨てにするなよ!」

 

圧倒的に不利な状況、そんな緊張した空気が漂う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という固まった空気をぶち壊す俺、参上〜」

 

公園の入り口からやってきた二人の男たちによってその空気はぶち壊された

 

一人は赤い髪に黒いコートを着ており、サングラスをかけた大人だった

 

だが、彼女たちは彼の右頬に十字に刻まれた大きな傷と、左頬に刻まれた卍模様を見て気が付いた

 

彼は世界的に有名な殺し屋ということに

 

だが、もう一人の男性は誰も知らない

 

ピンクの髪にあちこちにフリルの付いた赤い上着にピチピチのレザーパンツを着用した、大きな槍を持った男性だ

 

「ドーモ、ミナ=サン。ハスタデス。こちらは殺し屋のマンジです」

 

どこぞの忍者のような自己紹介をしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真耶の指示

 

真耶の指示は魔物が発生した瞬間から出ていた

 

専用機持ち達に戦わせて、教員たちは戦えない人たちの避難誘導をしてもらうように指示を出した

 

千冬の指示を聞く前にすでに真耶はどのように対応するべきかを考えていた

 

あまりにも迅速な対応に千冬は感心しながらも驚いていた

 

(随分と手際がいい……いや、良すぎる……)

 

千冬は真耶を怪しみながら見ていた

 

一方、真耶とアンジュはそんなこと気にせず、状況を見極めていた

 

(どうやら外にいる敵とは接触したみたいですが……逃げられそうですね。深追いをしないように指示を……)

 

(! 待って、真耶!! 今出てきた男達……まずいわね、下手したらあそこにいる人達が全員殺されるわ。隣の殺し屋もそうだけどあのピンク髪の男に……今すぐ、私はあそこに行く。けど、多分、私一人だと勝てないから応援を頼むわ)

 

アンジュの言葉に驚く真耶だったが、彼女を信じて送り出す

 

殺し屋のことは真耶も知っている、だがもう一人の男のことは知らないため、彼女の言葉を信じるしかない

 

真耶も現場に行きたかったが、学園を守る役割を放棄するわけにはいかない

 

すぐに真耶はチェルシーとナターシャに連絡を取った

 

自身のパートナーを助けてほしいと

 

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参加者たちは強くなってます。

今年中にもう一度更新できたらいいなと思っています。

 

新作発表されましたが、恐らく本編に入らないと思います。

後、エクシリア2について以前出さないと書きましたが、出すことにしました。

更新が遅いせいですが……

 

感想・指摘等あればよろしくお願いします。

説明
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