IS 2体の魔神皇帝
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ラウラ「鈴、手加減はしないぞ」

 

鈴「こっちだって!」

 

千冬『威勢がいいな二人とも。それでは・・・始め!」

 

ラウラ「いけ!」

 

ラウラはワイヤーブレードで攻撃してくるが鈴は衝撃砲で迎撃し、逆に

ワイヤーブレードでラウラにダメージを与える。

 

ラウラ「なかなかやるではないか。面白い!アイアンカッター!」

 

アイアンカッターを展開し切りかかってきたので青龍刀で受け止める鈴。

しかしパワーの差が大きく押されてしまっている。

 

鈴「ぐぅぅぅぅ・・・」

 

ラウラ「燃費だけでは勝てんぞ!搦め手でも見せてみろ!」

 

鈴「ハァ・・・ハァ・・・腕が痺れてる・・・」

 

受け止めた後、少しの間鍔競り合いをしただけでかなりの疲労があり腕が痺れてしまった。

 

鈴(ラウラはまだ武装は2つしか使ってない・・・光子力ビームも

  ブレストファイヤーもレールガンも使ってないし・・・如何しようかしら・・・)

 

ラウラ(鈴の奴・・・今のでいけると思ったのだが。うかうかしていたら簡単に抜かされるな)

 

2人は一端離れて相手の出方を見る。

 

鈴(光子力エネルギーをチャージしておいて・・・衝撃砲を囮にして見ましょ)

 

鈴の甲龍の衝撃砲は2門有ったがそれだけでは心もとないと感じた弓の手により

光子力ビームが頭部のパーツに搭載された。燃費のいい甲龍の中で一番エネルギーを

消費するが威力はZの光子力ビームに勝るとも劣らない。

 

鈴「いけ!」

 

衝撃砲で攻撃しながらエネルギーチャージをする鈴。

ラウラはまだその意図に気が付いていないが何か企んでいるだろうと思ってはいた。

 

ラウラ「なら!光子力ビーム!」

 

鈴「当らないわよ!」

 

ラウラ「チッ!やるな・・・」

 

一夏(舌打ちするほどか・・・やりやがるな)

 

箒「鈴も強くなったなぁ〜」

 

弾「オバサン臭いぜ箒・・・」

 

簪「のんきの間違いじゃない?」

 

鈴「ほらほら!もういっちょ!」

 

ドンドンドンドン!

 

ラウラ「クッ、目線で見切ろうにも此方を見ずに・・・厄介な相手になったものだ」

 

鈴(感覚でやってみたけどいけるみたいね。命中率は80%位かしら)

 

今まで目で追って撃っていた衝撃砲を相手の居る方向を覚えてその方向に感覚的に

打ち込んだのが上手くいき少し満足する鈴。

 

千冬「気配探知でも覚えさせるか・・・」

 

一夏(余計厄介で強くなりそうだな・・・)

 

箒「鈴が気配探知なんて覚えたら持ち前の感もあいまって攻撃当てるのが相当

  困難になると思いますよ・・・」

 

千冬「だよなぁ・・・今でさえ攻撃が当てにくくてしょうがないというのに」

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アリーナに備え付けられている医務室では束と清香が2人の試合を見ていた。

 

束(鈴ちゃんってば相当強くなれてるね♪これならブリュンヒルデも夢じゃないね♪)

 

清香「う〜ん・・・?」

 

破瑠覇「?」

 

束「清香ちゃんどうしたの?」

 

束は清香が破瑠覇を見て何か考える様に唸っているのを不思議に思い問いかける。

 

清香「なんだか破瑠覇の中にマジンガーに似た気配があって・・・。

   其れがラウラに反応しているような気がするんです」

 

束「そういえば破瑠覇は宇宙生物だったんだよね」

 

清香「へ?そうだったんですか!?」

 

清香は物凄く驚いた。実家にあった破瑠覇の文献自体は読んでいたが余り

理解できずにいて『破瑠覇は数千年前に現れた神獣である』之しかわからなかったのだ。

 

束「うん。清香ちゃんが貸してくれたあの文献を読んでみたら昔

  地球にやって来た異星文明の生体兵器だって解ったよ。今じゃ神獣になってるけどね」

 

清香「もしかしたらその異星文明にもマジンガーに似たものが有ったのかも知れませんね」

 

束「可能性は高いと思うよ。月の裏側に行ったときに変な遺跡もあったし・・・」

 

清香「へぇ〜って月に行ったことあるんですか!?」

 

束「うん♪」

 

清香は束が月に行った事があるという事実に凄く驚いた。しかし束なら行っていても

全く違和感が無いとも思えてしまったので思わず苦笑いしてしまった。

 

清香「でも裏側って・・・?」

 

束「月って不思議な天体でね。常に同じ面だけを地球に向けているの。それで裏側が気になったから

  お爺ちゃんと調査に行った事があったんだけどピラミッドに似た遺跡があったの」

 

清香「そのとき束義姉さん・・・何歳ですか?」

 

束「ん?えっと8歳の時だったかな」

 

清香(八歳で月まで行くって・・・)

 

束はクスクスと笑いながら話を続ける。

 

束「その遺跡に会ったのがマジンガーシリーズに似た壁画だったの。

  其処一番奥にあった石像をモチーフにして私達風にデザインをアレンジして」

 

清香「マジンガーZが生まれたんですか?」

 

束「ううん。最初に出来たのはアイアンZとエネルガーZでこの2機を掛け合わせて更に精錬されたのが

  マジンガーZだよ。最初の2機の開発に3年、マジンガーZに関しては其処から更に5年近く掛かったよ」

 

清香「その4年後にグレートですか?」

 

束「そう。でその更に3年後にマジンカイザーって訳。その更に半年後にマジンカイザーSKL」

 

束は懐かしそうに清香に話す。清香も束に撫でられながら聞き入っている。

 

清香「そういえばマジンガーの元になった石像って一体なんていうんですか?」

 

束「Zの神とかいてゼウスっておじいちゃんは言ってる」

 

清香「Z神(ゼウス)?ギリシャ神話に出てきた神のと同じ名前・・・」

 

束「多分Z神が現れてからギリシャ神話が出来たんだと思うよ。古代ミケーネ

  の遺跡にもその名は刻まれていたし・・・」

 

清香「ミケーネ?」

 

束「バードス島っていうイタリアの東側だったかな。その島にあった文明なの。

  機械獣などの高度な科学技術を持っていたから人類支配を企んだ。

  そして邪魔なZ神を異空間に封印したけどその代償に2体の魔神皇帝を呼び込んでしまい、

  闇の帝王や暗黒大将軍は倒されたって遺跡には書いてあった。

  一部が生き残っているらしいけど・・・」

 

清香「もしかしてその後にその魔神皇帝同士が戦い始めてその戦いを私のご先祖様が?」

 

束「其れが一番有力な説だね。その内一体の魔神皇帝の子孫が今は私達兜家って訳」

 

清香「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」

 

清香は物凄く驚いてしまうが同時に何故か納得できてしまった。そして一つの考えが頭に浮かぶ。

 

束「余談だけどその魔神皇帝が戦ったあと数百年近くその付近では争いが起こらない平和な

  地方だったらしいよ。」

 

清香「それよりもう一つの魔神の子孫ってまさか・・・」

 

束「多分ちーちゃん達織斑家の可能性がとても高いよ。多分母方の祖先だろうね」

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ドガーーーーン!!!

 

突如として揺れがアリーナ全体を襲う。二人は話を中断してアリーナのステージに出る。

一夏達も直ぐに出てきた。模擬戦も中断されてしまっている。

 

一夏「なんなんだ?」

 

箒「機械獣か?」

 

千冬「あれだ!確か・・・バラスK9!」

 

一夏「俺が追う」

 

一夏はスカルカイザーを展開してウイングクロスし機械獣バラスK9を追う。

バラスK9はまるで誘うように逃げていく。

 

清香「待って一夏、一人じゃ・・・ビルドアープ!Zウイング!」

 

箒「カイザースクランダー!」

 

清香はジーグを展開すると魔神パワー『変態』を使い翼を形成し一夏の後を追い

箒もカイザースクランダーを呼び寄せてカイザーを展開する。

 

千冬「五反田、凰、オルコット、更識、ラウラ、マドカ、ここは頼むぞ!」

 

弾「うす!」

 

箒「スクランダー、クロス!」

 

千冬はグレートを素早く展開しながら指示をし、弾が答えると同時にスクランダークロスした

カイザーが飛び立って行った。

 

千冬「待て!3人とも!スクランブルダーーーーッシュ!!!」

 

千冬もスクランブルダッシュで急いで後を追っていく。

 

一夏(誘っている・・・罠か。深追いは危険だな)

 

清香「一夏!待ってよ!」

 

一夏「もう追わないぞ。どうも罠っぽいんだよ」

 

清香「いきなり飛び出すんだもん。それに罠だっていきなり逃げた時点で解るよ」

 

清香は一夏の横に止まって軽率な行動だと注意する。

 

一夏「あぁ・・・っ!」

 

箒「一夏ー!」

 

千冬「全くいきなり飛び出すな」

 

箒達が追いついてきたがその前に一夏は並んでいた清香の後ろから何かが飛んでくるのを発見し

清香を突き飛ばして庇った。

 

清香「きゃっ!?」

 

パリン!ドス!

 

清香「一・・・夏?」

 

一夏「グッ・・・」

 

一夏は顔を抑えながら海に落ちていく。

 

箒(何かから清香を庇った?・・・!見つけたぞ!)

 

千冬「相川!よせ!」

 

清香は落ちていく一夏に向うがその清香にまた何かが飛んでくる。

 

千冬「グレートブーメラン!」

 

グレートブーメランで何とか叩き落し清香を羽交い絞めで止める千冬。

 

清香「離して下さい!一夏が!一夏が!」

 

清香の頭の中は海に落ちてしまった一夏の事で一杯になってしまっている。

 

千冬「解っている!しかし機械獣の攻撃があるのだ!迂闊に動くな!!」

 

清香「・・・はい。一夏・・・(フラッ)」

 

何とか落ち着ける事が出来たが清香はショックで気絶してしまった。

 

千冬「一夏を攻撃した機械獣は頼むぞ・・・箒!」

 

千冬は箒の向かった方向を見ながら拳を握り締めた。

 

弾「織斑先生!って相川!?」

 

千冬「相川を束の学園内研究所の医務室へ!私は逃げていった機械獣を倒す!」

 

弾「何があったのかよく解んないっすけど了解です」

 

弾は清香を連れて学園に戻っていく。千冬は戻って来たバラスK9に全神経を向ける。

 

千冬「貴様等ァァァァァァァ!!!許さんぞォォォォ!!!」

 

バラスK9は千冬の覇気に怯えて動きが止まる。

 

千冬「グレート・・・タイフーン!!!!」

 

グレートタイフーンを使うが通常より途轍もなく威力が上がっていた。

そして何よりただの強風だったのがルストハリケーンなどと同じ様に敵が錆付き

朽ちていくのだ。風も暴風どころが爆風に近い。どうやら魔神パワー『強化』

が千冬の怒りに反応して発動し、このような状態になっているのだろう。

バラスK9は全く攻撃も出来ずにさびた瞬間に爆風で粉々に粉砕された。

攻撃を止めると空には雲ひとつ残っていなかった。

 

千冬「私の弟と義妹に手を出すからだ。あの世で反省するんだな!!」

 

千冬は束の学園内研究所に急いだ。

箒はアーチェリアンJ5を見つけ、光子力ビームで頭部を破壊していたがまだ動いている。

攻撃をするも命中せずにいた。

 

箒「ルストトルネード!!」

 

ルストトルネードは機械獣の右半身を奪い取り、もう機械獣は行きも絶え絶えの状態だ。

 

箒「よくも一夏を・・・そして清香を狙ってくれたな!・・・なに!?」

 

アーチェリアンJ5の損傷部分がまるでスライムのように再生した。

 

箒「如何いうことなのだ・・・」

 

束『箒ちゃん!如何したの!?』

 

箒「ほんの少し前のカイザーの映像を見てください。奴が再生をしました」

 

束『・・・・・・・・・・・っ!』

 

束はその映像を見たのだろう。驚いているのが通信越しでも解った。

 

箒「どの様に再生しているか解りますか?」

 

束『形状不変体質なんかじゃない・・・でも一体・・・ゴメン箒ちゃん解らない。

  いっくんなら何かヒントになる事を知ってるかもしれないんだけど・・・」

 

箒「確かにお爺様の発掘や石版の解析をよく手伝っていましたからね。

  色々知っているでしょうね一夏なら・・・」

 

束『いっくんは?さっき清香ちゃんが運ばれてきたけど・・・何があったの?』

 

箒はアーチェリアンJ5が清香を殺そうとしたこと。その攻撃を一夏が身代わりになって受けた事。

そして気絶したのか海に落ちた事を話す。

 

束『・・・ユルセナイ・・・ブロッケンの奴ッ!!』

 

箒「其れは私も同じです。しかしファイヤーブラスターで溶解しようとしても

  奴のほうが素早くて命中どころか掠らせる事すら出来ない状態です。

  ルストトルネードも使ってみましたが・・・やはり再生されてしまいました」

 

束『今は色々模索しながら戦うしかないね。下手すると学園に来て攻撃するかもしれないし・・・』

 

箒「はい・・・」

 

一方・・・

 

ブロッケン「ヌゥゥゥゥゥゥゥ!!グレートマジンガーめ!織斑千冬め!!やはりあの再生能力

      を持たせておくべきだったか!!」

 

ブロッケンが飛行要塞グールの中で地団駄を踏んでいた。

 

ブロッケン「しかし・・・持たせたアーチェリアンJ5はなかなかやるな。

      マジンカイザーが一方的に苦戦しておる。ハァァハハハハハハ!!!

      あの再生能力を持たせた甲斐があったわい!」

 

鉄仮面「ブロッケン伯爵」

 

ブロッケン「如何した?」

 

鉄仮面「海に落ちたスカルカイザーから高エネルギー反応が!ただ攻撃性のものではないのです」

 

ブロッケン「監視を続けろ。何かあったら報告せい」

 

鉄仮面「ハッ!」

 

ブロッケン「何が起こっているのだ・・・」

 

少しだけ時間は戻り、一夏は海底の泥の上で右目に弓が刺さった状態で倒れていた。

 

一夏「クソッ・・・あの野郎・・・グッ・・・ガァァァァァァァァァァ!!!」

 

弓を眼球ごと力ずくで抜き取ったが激痛で気絶しそうになる。

 

一夏「クソッ・・・これじゃまるで夏候惇だな。しかし防御が一番薄い目に当っちまうとは」

 

スカルカイザーの目の部分は他のマジンガーとは違い目の部分は

特殊強化ガラスで覆われている。之でも大概の機械獣の攻撃や核などにも耐えられるのだが

強度に関しては超合金Zほどしかない。

なので今回のように下手に攻撃を受けると貫通してしまうのだ。

 

一夏「再生しない?どうなってるんだ?」

 

普段ならこの時点で魔神パワー『自己再生』が発動し負傷箇所が治癒するのだが

魔神パワー『自己再生』が全く発動しない。いや全ての魔神パワーが発動しないのだ。

 

一夏「ググッ・・・一体何が・・・」

 

スカルカイザーのオイルと一夏の血があたりの海水に混ざる。

目を押さえているが海水が入り込んで更に痛みが走る。

 

一夏「ぐがががが・・・こんな痛み・・・あいつ等の痛みに比べたら・・・」

 

そのときスカルカイザーの胸の髑髏マークが光りだす。

 

一夏「!?」

 

そしてスカルカイザーと一緒に一夏は光に包まれた。

説明
一寸突飛過ぎるかも・・・
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タグ
IS インフィニット・ストラトス マジンカイザー マジンカイザーSKL マジンガー 清香×一夏×箒 相川清香 篠ノ之束 篠ノ之箒 織斑一夏 

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