真・恋姫†無双 〜孫呉千年の大計〜 第3章 7話
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第3章 群雄淘汰・天下三分の計編 07話 『 長沙城包囲戦 其の伍 』

 

 

 

 

長沙城包囲戦も終に佳境を迎えていた

 

冥琳達参謀が描いた筋書きで、残すのは長沙城からの劉表軍の追い出し作業、とある人物の確保という2つだけであった

しかし、当初の思惑と筋書きに大きなズレが生じていたのも事実である 

 

1つめは蓮華の誘拐、2つめに母の身を案じた璃々が潜入し、黄忠が引き返したという事実である

 

この時点で生じた2つのズレを、冥琳は把握出来ていなかったである

 

冥琳が把握出来ていなかったのだから、当然一刀を含めた北門、東門に属した将達が知り得る筈もなく

事態をいち早く推測した楓、穏の手により、素早くズレ1の案件に着手していた

 

本来なら、冥琳を含めた孫呉が、こんな失態をするなど有り得なかった

 

援軍と長期化を恐れ慎重を期した事、雪蓮の妊娠による戦力の分散が、思わぬ形となって孫呉を襲った格好である

 

明命と瑠璃の2人で斥候部隊を率いていたなら? 雪蓮が大将として参加し、一刀が直接兵糧庫を焼きに行っていたなら?

様々なIFの場面が何時の時にも存在する訳だが、この度は雪蓮の妊娠による離脱、ここが分岐点だったのだろう

 

結果、蓮華は囚われの身の上となってしまっていた 

 

そして東門の防衛任務中の藍里の胸騒ぎが示した通り

何も知らない一刀にも暗殺の魔の手が忍び寄っていたのだった

 

蓮華の時も予想以上の抵抗を受けた訳なのだが、一刀の暗殺を行おうとしていた男達の場合

さらに予想を超えた斜め上の状況に置かれてしまっていた・・・というのも

 

「それにしても、瑠璃の警戒網を突破し、ここまで来るとは何者だ?

 殺されない内に、このまま大人しく去れ 邪魔だ」

 

長沙城宝物庫を後にした一刀・子虎・璃々の3人は、玉座の間へと移動を開始していたのである

 

子虎は薄々違和感を感じていたくらいであったのだが、一刀の態度がいつもと違う事だけはすぐに判った

抱いていた璃々を子虎へと引渡そうとした事から、あまり時間がないのだと悟り、素直に璃々を受け取る

 

一刀自身は視線を周囲へと奔らせ相手の動きの機先を制する

相手からすればこれほど厄介な相手はいなかった

 

一刀の姿勢は今や、腰に佩く2本の小太刀、桜花と月影をいつでも抜き放ち攻撃できるよう、もう準備を終えてしまっていた

 

蓮華を捕えはしたが、こちらの被害は予想外に出したとの副からの報告を受け

こちらも慎重を期し万全の態勢を整えた筈だった訳なのだが・・・

 

まだ一刀への殺気など暗殺者側の誰一人出してもいない 隙を窺っていた時点でもうすでに悟られてしまったのである

 

「いやぁ〜なんというか唖然とさせられたな〜 さすが大陸で謳われし三英雄の1人だけある 

 一分の隙を窺う処か、こっちの命の方が危うかったようだ

 

 あんたの殺しの依頼も受けていたのだけど、((こちら|・ ・ ・))は果たせそうにもないな〜 

 報酬減額でゲンナリ、だせぇ〜なぁ〜〜、まぁ あんなやつらの為に張る軽々しい命でもないしな〜〜〜

 

「(こちら?)・・・よく喋る ((貴様ら|・ ・ ・))そんなに殺されたいのか?」

 

男の言葉に気になる点が見受けられたのだが

些細な事にこれ以上一刀は構っていられない これ以上向かって来るようなら斬ると殺気を男へと向ける一刀

 

一刀の視線での威嚇と言葉から、自身だけバレていたのかと思い姿を現してみたのだが

集団で動いていたことも、一刀にはバレてしまっていたようで

 

男としてはこの時点でもう、暗殺に関する依頼の仕事に関しては、破棄する事を決め込んでいた

あまりにも与えられていた情報と乖離しすぎていたからである

 

また、これだけ一刀ほどの手練に用心されてしまっては、毒による暗殺ですら成功する確率は低かった

男は一刀が背を向けている方向へと、左右へ大きく手を振ってみせた

 

子虎や璃々などは、その様子をぽかんと呆けて眺めていただけなのだが

 

するとその合図の後、一刀が感じていた嫌な雰囲気が、どんどん一刀から離れていき、遂には感じられなくなってしまっていた

一刀の視線での威嚇が、背中から男へと移ると、男は途端に身の竦む恐怖を味わうこととなる

 

手出してたら完全にこっちが死んでただろうな、そう男が絶対の死を確信するほどであった

一刀に視線を向けられてからというもの、背中に冷や汗がどっと流れる実に気持ち悪く嫌な感触を味わっていた

 

「いやいや!! そんな訳ないだろう? 

 似合わない武闘派演じて死んだら元も子もない 折角拾った命なんだし〜〜 

 

 いずれバレるとは思うけど このまま見逃してくれるようだから

 こちらも感謝の気持ちとしてだな? 君に有益な情報を1つ教えようじゃないか?」

 

男は背中に嫌な汗を流す嫌な感触を、一刀に悟られないよう誤魔化す為に言葉を弄した

 

一刀としては、長沙城の詰めが残っている今、本来ならこんな暗殺の失敗するような男になど、構っている暇などないのだが

怪しげな男の言う、先程の奇妙な言動といい、自身に有益な情報とは何なのかという事に少し興味が湧いた

 

「子虎 こいつと少し話をする こちらが指示するまで、言葉を発せず大人しく控えていろ いいな?

 ・・・それで有益な情報とは何だ? お前が一体何者だという事か?」

 

隊長 こいつ放置してて大丈夫ですか? そんな言葉すら子虎に放つことも許さず

子虎へと黙る命令だけをして、拒否することも返答を待つ事もせず

一刀は男との会話をどんどん押し進めていくのであった

 

「ああ そいつは例えここで殺されたとしても、一切口に出して言えんな〜  

 まぁ そいつは置いておいて、あんたに有益な情報の事だけどよ? そいつは孫権に関する事だ

 

「・・・聞こう」

 

「あんたより先に襲い、こちらで丁重に預からせてもらったという報告を先刻すでに得ている 

 今はもう俺の指示に従い、部下達が連れ去っているだろう」

 

「お前達を雇った相手の名は聞いていいだろうか?」

 

「そうだな 雇い主の名ならいいだろう 俺が何者かという正体まで突き止められんだろうしな

 おまけで教えておいてやろう ?越だよ                          

 

 あいつらとはもう縁も無くなる訳だし 依頼を受けた俺が言うのも何だが変だが、あいつら正真正銘ほんとの屑だわ

 こちらに与えられた情報が、目的の人物と場所以外、何一つ正確じゃなかったしなぁ〜 

 見事なまでに捨て駒にされていたようだ まぁ〜 あんたに比べたら正真正銘の屑の集まりだぜ?

 

 今俺が提供した情報を、本気にするかはお前次第だ それじゃ またどこかで会おうじゃないか くっくっく」

 

「まてっ! お前の言うことは信用に値しないどころか 逃げる為の嘘かもしれない

 それにお前をこのまま捕えて、蓮華さまと交換すればいいだろう!」

 

「子虎! 手を出すな!!」

 

「ですがっ!!」

 

「俺達がこの男に手を出した途端に、蓮華の命を奪いかねん

 我らにとってこの男の命など、毛先ほども価値など見出せんのだからな」

 

「クックック アッハッハッハーーーーー その通りだな 女 御遣いに感謝するのだな

 こちらの仕事は孫権の誘拐が本命 御遣いの暗殺は対抗であってな 要は((ついで|・ ・ ・))という訳なのさ

 両方成功させて、成功報酬をがっぱり頂戴する腹だったんだがなぁ〜」

 

「・・・本当によくしゃべる口だな」

 

「ああ よく言われる だが話すのも仕事な内なのでね クックック そんな訳であばよ」

 

「子虎っ! 聞いた通りだ 大至急、冥琳、瑠璃、明命、思春を探し出して詳細な内容を伝えろ!」

 

「隊長! 本気で奴の与太話を信じるのですか!? どうかしてますよ? 

 

「ああ 俺もそう思う だが雇い主の名前すら吐いた奴の言だ 

 今は兎に角時間が惜しい、一刻を争う 奴の言を信じて対処するしかしょうがあるまい

 逃げるためだけの嘘ならそれはそれで構わん 見逃がしてやればいいだけの話だしな」

 

「くううっ しょ承知しました!! それではっ!!」

 

「大丈夫?」

 

「心配してくれてありがとな 間に合えばいいんだけどな それじゃいこうか」

 

一刀と璃々は手を繋ぎ、長沙城の石畳を歩いていくのであった

 

 

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黄忠と別れを終えた劉gは、閑散とする長沙城の玉座で唯1人、目を瞑って椅子に座していた

 

「貴方が劉g殿で間違いありませんね?」

 

そう声をかけられ、目を見開いてみるものの・・・

声をかけられたと思しき方向には、誰の姿もなかったのである

 

劉gはおかしいな空耳だったかと首を捻るものの・・・ どうやら空耳ではなかったらしい

というのも、劉gの玉座左右後方に、女性2人が何の気配も感じさせる事なく控えていたのである

 

「ああ 私の名は劉gで間違いない」

 

何時の間に・・・そんな事を考えつつも、問われたことに返す劉g

 

「思春殿?」

 

「ああ 劉gで間違いない」

 

この鋭い視線どこかで・・・ この女性がもしかして? 

そう閃いた劉gは、当て推量であるが声をかけてみることにしたのだった

 

「ふむ 君が甘寧・・・」

 

「・・・何か?」

 

「いや 不快な思いをさせたかな? 君の噂は聞き及んでいる 以前私達の勢力に属していたとね」

 

彼女の機嫌を損ねない配慮をしつつ、劉gは自身の考えを正直に答えることにした

 

「だから 何だと言うのだ?」

 

だが劉gとそんな無駄な話をするつもりなど毛頭なかった思春は、刺々しい言葉を容赦なく吐いた

劉表軍に属していた時代の事など、思春にとっては黒歴史でしかなかった

 

韓当と命の灯火を限りなく燃やし戦えた事、蓮華と出会えた事

その後孫呉に属し重用された事が思春の救いといえたからだ

 

「しっ思春殿 少しお言葉が・・・」

 

過ぎませんか? そう思春を嗜めようとした明命であったのだが、劉gがそれを首を横に振って制する

 

「君には、私に侮蔑の視線や言葉の一つもブツけて、当然の事だろうと思う

 属していた間の不遇、我と父の不明をお詫びする」

 

元は主だった男の息子、本来ならこの男を主と呼ぶことがあった未来も存在したかもしれない

今となってはそんな事はありえないことだが、この男の今までの態度に関しては、むしろ好感を抱いていた思春であった

 

「・・・ふんっ 今更謝られても、手加減もせんし心変わりなどせん」

 

思春の語気は多少弱めとなっていたのだが、言葉使いのぶっきらぼうさは変わりなかった

 

「それは構わない 今後わが身をどうしようと覚悟はとうにしている

 ただ呉での活躍を聞きつけ、過去に我らに属していたという・・・一度会ってみたかったのだ

 

 我や父の不明を今更呪ったところで過去は変えられはせん 

 君のような優秀な人物を逃した罪が、今こうして我らが膝を屈することに直面したのも道理だと思ったまで」

 

劉gは思春に対し、今まで胸に溜め込んできたことを、全て吐き出し終えたのだろう

その表情は先程より清々しくみえた思春であった

 

「・・・明命 話を進めてくれ」

 

これ以上劉gに変な事を言われては敵わない 

それにこうした素直なタイプを憎まれ口を叩く思春としては大の苦手としていた

・・・憎まれ口を叩いている内に、自身がより悪人に感じ、次第と心持ちが悪くなってくるのだ

 

「承知しました それでは今後劉g様とお呼びいたしますね」

 

明命の言に、思わず噴出しそうになる劉g

 

「様? よしてくれ 私は囚われの身の上となったのだぞ?」

 

「そこからは私がご説明しましょう 劉g殿」

 

今まで思春や明命と話すのに気が取られていて

玉座の間の入り口から向かってくる冥琳に気付くのが遅れたのである

 

劉gの頭の中で記憶を辿ってみるものの・・・近づいてくる人物に全く見覚えなどなかった

 

「冥琳様 お待ちしておりました!」

 

明命の言葉で、劉gの玉座後方にいた2人が、即座に姿勢を正していることからも

孫呉ではそれなりの位置にいるものだということが窺い知れた

 

「・・・そなたは?」

 

冥琳の正体が判らない劉gは、そう問いかける事しか出来なかったのである

 

「お初にお目にかかります 劉g殿 私は周瑜と申す者でございます」

 

「おおっ! そなたがあの・・・ 孫呉の頭脳とまで呼ばれた美周嬢・・・」

 

やはり劉gですら名を知る有名な人物であった 

 

眼鏡をかけた上品な佇まいは言うに及ばず

彼女が醸し出す厳粛な空気は、壮健な頃の父・劉表と同様のモノを感じ取っていた

 

「お恥ずかしい限りです 今後の劉g殿の身柄につきましての御説明をさせて戴きます

 

 ご承知ではございますまいが、我ら孫呉は故・何進大将軍様より

 劉表軍を排除、ひいては荊州を攻め取ってよいとのお墨付きを内々に得ております」

 

「なっなんだとっ そっ・・・そんな馬鹿な・・・」

 

劉gは冥琳の説明の言葉に驚きを隠せなかった 何時の間にそんな事に?

そんな思考が、劉gの頭の中でグルグルと、渦を巻いて延々と堂々巡りを繰り返す

 

「これはその写しでございますが・・・

 何進将軍はすでに故人であらせられ、書状はあれど大陸の皆を納得させるにはちと弱いのですよ

 

 先に結論を申しますが、そこで此度、劉g殿を荊州の正統な主と主張し、荊州全土を平定せしめる所存です」

 

冥琳から手渡された写しに素早く目を通していた劉gであったが

冥琳の説明している言葉に、ふと疑問が湧いたので聞いてみることにしたのだった

 

「すっ少し待ってくれないか? 私が正統な主とはどういうことだ!? 話が全く見えないのだが?」

 

劉gの言葉を聞いた冥琳の瞳が一瞬カッと大きく見開かれたものの・・・すぐに静かに目を瞑る

暫しの間思考を纏め終えると目を開き、意を決し言葉をそっと紡ぎだす

 

「やはりご存知なかったのですね? 

 劉g殿のお父上であられる劉表殿、我らにとっては宿敵であり、呉公様の憎き仇でもありますが・・・

 内密に願えますが、この長沙城の戦の直前に身罷れたようです」

 

「!? ・・・父上が!? なっなんと・・・!? それは誠であるかっ!?」

 

「はい 裏もとってございますので、まず間違いありません

 蔡瑁達は劉表殿の遺言を盾に、甥である劉j殿に継承できるよう、これまで色々と画策して参りました

 

 劉j殿の継承を劉璋へ伝えようと使わした密使を、我らの斥候が捕らえました所

 劉表殿の死について書かれてあり、我らに事が露見したという次第です」

 

「・・・うむ なるほどな 蔡瑁のしていた事はよう存じておる

 元々私は父の跡目など、弟が欲しければ譲ってやるつもりでもいたしな 長沙に左遷された事は良き機会と捉えておった」

 

なんとも人が良過ぎると冥琳は思考し溜息をつきたくもなったが

人は悪くがないので、担ぎあげる人物としては、より好感が持てた

 

「我々孫呉にとっての誤算は、先の反董卓連合戦直前に、何進大将軍が何者かによって殺害された事にあります

 何進将軍のお墨付きだけを理由に、荊州全土を押さえるには少々理由が弱いのですよ」

 

「そこで私という訳か・・・」

 

ふむ やはり父に似たのか馬鹿でもない 父に似た野望を持ち合わせてもいない 

逆に聡明すぎて諦めが良過ぎたのを、小物の蔡瑁に逆手に取られたのだと推測し終えた冥琳である

 

「はい その通りです 我ら孫呉が貴方の後ろ盾となれば、荊州全土を押さえる大義名分を得る事となります」

 

「・・・よく判った 元々 この戦に臨んだ時点で、敗北した時の命の覚悟はしていた 

 父上が身罷られた以上、もうなんの未練もない この身好きに使うといい」

 

「ありがとうございます よく決断してくださいました

 思春 明命 聞いていたな? 劉g殿を丁重に建業の地までお送り致せ」

 

「「ハッ」」

 

思春 明命が劉gを伴い、玉座の間を退出していく

 

その直後、楓からの蓮華誘拐に関する伝令が、冥琳達の元へと辿り着き

事態は突如、急展開の様相を見せ始めたのであった

 

 

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「冥琳 ここにいたか 蓮華の件なのだが何か聞いているか?」

 

「おぉ〜 ちょうど良い所に陛下 蓮華様の((誘拐|・ ・))の件、もうお聞き及んでおられましたか! 

 それとその・・・手を繋いでおられる娘御は、一体どこの誰なのですかな?」 

 

「蓮華を攫ったのは、俺を暗殺に来た相手だったようだがな そいつが依頼主を蔡瑁と白状していたよ

 至急子虎に命じて冥琳や明命達を探すように指示したんだが・・・ その様子ではもう聞いていたのか

 宝物庫で男達に襲われていたのを助けたんだよ」

 

「いや まだ子虎とは会ってもいやしませんが・・・ 

 先程まで明命と思春2人を伴って、劉g殿を保護していたもので・・・

 説得し終わった直後に、楓からの蓮華様誘拐に関する書簡が届きに目を通し終えた所でございました」

 

「そうか ちょうど良い機会だったんだな で 指示はもう出したのか?」

 

「まだでございますな 蓮華様誘拐の事実確認をしようとしていた所でございました

 書簡には誘拐予想の段階で、私へ送った同様の内容の書簡を琥珀へと送ったとありますので

 おそらく琥珀も、書簡に目を通し終えた時点で、瑠璃とそのつもりで動く事と推測致します」

 

 

玉座の間の入り口での一刀と冥琳の話し声は、黄忠が潜む場所からでは、はっきりと声が聞き取れなかった

玉座の間の入り口から、玉座の椅子へと一直線に通り越した延長線上にある壁の中に、今黄忠は身を潜めていたのだ

 

この黄忠が潜んでいる場所、ここは緋蓮が長沙を失ってから、急遽玉座の間に設置された隠れ部屋であった

 

弓が2本通るだけの僅かな隙間が開いており

一目見た限りにおいては、空気穴が開いているようにしかみえない

 

そしてこの空調穴であるが、緋蓮が此処を支配していた当事から開いていた穴だったりする

 

当時、臨時太守の任に就いていた蔡瑁が

ここから弩や弓で射て要人を討ち果たす為に、蔡瑁が造らせたモノであった・・・

 

作らせた当初、黄忠はなんて下種なモノを・・・と蔑みながらも、知らぬ存ぜぬ振りを通していたのだが、

まさか自身が、この隠し部屋を使う事になろうとは、夢にも思っていなかった

 

他にも脱出口を作っていたりと、人一倍猜疑心の強い蔡瑁ならではといえた城の改造となっている

 

ただ劉gが長沙の主となってからは、全く使用された形跡もなく

蔡瑁が劉gに隠し部屋や脱出口の存在など教える筈もなく

今となっては黄忠以外、誰も存在すら知らない空白の場所といえた 

 

黄忠とて、こうして追い込まれた土壇場まで、存在を思い出さなかったくらいである

 

本来、こうした敵城の脱出口などの把握は、明命、思春、瑠璃といった斥候の仕事の範疇であろう

しかし長沙城の造りは、隠し部屋と脱出口を除いて

ほぼ外見上緋蓮達がいた頃の造りと、ほぼなんら変っていなかったのが災いした格好となったのである

 

一刀と一緒にいた大切な1人娘である璃々の姿を確認した黄忠は

つい隠し部屋から滑り出ようとしたのだが、寸での所でもう少し機会を待とうと思い留まっていた

 

「そうか・・・ 分った 蓮華の事よろしく頼む」

 

「誘拐が事実と判明した以上、もちろんです お任せあれ」

 

「少し疲れただろう? ここでちょっと休んでいこうか」

「うん!」

 

一刀と言葉を交わし終えた冥琳は、璃々の事はそのままにし

一刀へと慌しく軽く一礼を終えるや、玉座の間をそのまま離れていったのである

 

この玉座の間の入り口では、一刀と璃々の2人となった訳なのである

玉座の間にある隠し部屋に潜んでいた黄忠にとって、まさに好都合な展開となっていた

 

先程思い留まった時とは対照的に、黄忠は隠し部屋外へと身体を滑らせると、外の鉄製の取っ手を捻り引いた

 

するとどうだろう・・・ ゴゴゴォーーーという響きと同時に数個の石が滑り落ち

玉座へ間へ通じる入り口が顔を覗かせていたのである

 

黄忠は少しも臆する様子も見せず、玉座の間へと通ずる隙間へと、颶鵬を手にし身を乗り出したのである

玉座の間の椅子で一息つこうとしていた一刀と璃々の2人は、目の前の突然の出来事に唖然とするのでありました

 

「璃々!」

「お母さん!」

「えっ? えっ? 黄忠さん?が・・・璃々ちゃんのお母さん?」

 

初めて3人が顔を揃えた時の黄忠、璃々、一刀のそれぞれの反応である

 

「璃々 早くその男から離れてこちらに来なさい

 璃々を・・・ 私の娘を今すぐ解放なさい! これが貴方のやり方ですか!!」

 

一刀への侮蔑の言葉を吐きつつ、紫苑はいつでも一刀へと射る事が出来るよう、照準を合わせ態勢を整えていた

 

紫苑の言う通り、璃々ちゃんと繋いでいた手を離し、逆上している紫苑を刺激しないように璃々の元からも離れるが・・・

紫苑は一刀が離れた途端に矢で一刀を射たのだった・・・

 

「お母さん! だめったらだめぇーーーーーーーー!」

 

しかし、紫苑の放たれた矢は空を切り、紫苑は瞳を大きく見開いた 

黄忠と一刀の距離は5mも離れてはいなかったというのに・・・ 

 

意表をつき、尚且つこの至近距離でまさか私が外したというの? この青年は危険すぎる・・・

驚愕に彩られた黄忠の表情が凍りつき、より一層険しく頑なな心に苛まれる黄忠でありました

 

「璃々! 私の背に隠れながら後ろへ下がりなさい!! 決して離れてはダメよ!」

 

頑なな心に雁字搦めとなった今の黄忠には、娘・璃々の事で逆上し頭が一杯で 

娘の止めようとする言葉や姿すら、全く捉えられていなかったのである

 

娘の璃々を背に確保し終えた黄忠は、一刀と距離を離すべく

矢を数本づつ番え引き絞り、次々に一刀へと放っていく

 

一刀へと放った矢が、次々に一刀の身体を擦り抜けていく・・・

 

どうして? どうしたら当たるというのっ!?

黄忠の悲壮なる叫びであった 折角見つけ出した娘をむざむざ失うというの!?

 

そう感じた瞬間には、首筋にいつの間に引き抜かれたのか分らない桜花の刃を

首筋へと当てられ、ゾッと背筋が凍りつく感覚に襲われる黄忠

 

抵抗ももはやこれまで・・・ 殺される前に大切な娘である璃々だけは、なんとかしてでも逃がしたかった

 

けれどそれももう・・・敵わぬ願い 

 

颶鵬を握り締める手が弓が悔しさで打ち震えながらも、観念しそっと目を瞑る黄忠に対し

そんな悲壮な想いとは裏腹に、自身の傍から璃々は一向に離れようとしなかった

 

「地獄でこの子を救えなかった、自身の弱さを悔いながら逝くがいい!」

 

紫苑の首筋に当てられた桜花を鋭く引き抜き、紫苑の首を一閃したかに思えたその直後・・・

 

長い息を吐き終えた一刀は、桜花を静かに鞘へと戻し終えた一刀は

思いっきり黄忠の頬をひっぱ叩いたのであった

 

パァァァーンという音と共に、紫苑の瞳は大きく見開かれ、頬が赤く染まり、反射的に叩かれた頬を手で押さえていた

その時にこの青年に殺されたのではなく、叩かれたと悟った紫苑である

 

「お母さん!! どうして璃々を救ってくれたお兄ちゃんを射るのっ! めっ!!!」

 

我に返った黄忠に、漸く娘である璃々の言葉が届いた瞬間であった

 

「救ってくれた? 璃々を?」

 

まだ赤く腫れた頬を手で押さえながら、一刀へと視線を移す

 

「璃々ちゃんは、この城の宝物庫に火事場泥棒に来た自軍兵士の者達を、気丈にも静止させようとしていた

 そしてその行為により、兵士達に襲われていたんだ・・・ 

 

 どうしてそんな危険な真似を?とここへ来る間に理由を聞いたら

 尊敬するお母さんがこの光景をみたなら、璃々と同じく静止させただろうという立派な模範解答だったよ

 

自身は正しい行いをしている、だから大丈夫ではなく、時には清濁併せ呑む勇気も必要だと思うよ

 

 この乱世において、力なき正義を振りかざすのは、周囲の人や自身の運命を巻き込み振り回す害悪でしかない

 

 大切なことは、自愛、家族愛が根差してこそ、隣人愛、ひいては天下国家の行く末を高らかに謳い支えられるというもの

 もう少しお2人には、家族愛も大切でしょうが、自愛の精神が全くといっていいほど足りておりません

 この乱世において最も重要な事であります 身の危険を考慮に入れて少しは行動して欲しいと注意はしておきましたけど

 

 (まぁ 此の母にして此の子ありといった所なのだろうが・・・)

 

 これからの未来ある子に、こんな欲望渦巻く凄惨な殺戮劇を見せ続けて良い光景ではないでしょう?

 貴方の果たすべき役割とは一体何なのかを、もう一度きちんと整理し思い出すといいでしょう

 

 今ならまだ間に合うだろう 璃々ちゃんを連れて、ここから早急に立ち去るがいい 黄忠殿」

 

「そうです・・・わね 世の中全て正義だけで進んでいる訳ではありませんもの・・・

 先ずは自分を大切に・・・そして家族を 承知いたしましたわ」

 

そう一刀に諭された途端、母の様子を心配そうに見つめている璃々を力一杯抱きしめる

 

「璃々 ごめんね!」

「お母さん!」

 

とんだ茶番に付き合わされた格好となった一刀ではあったが

これくらいの気苦労ならば、攫われた蓮華の比ではあるまいと、肺の底から一気に重い空気を吐き出す溜息を1つつく

 

「お兄ちゃん ありがと」

 

「娘の危ない所を救って戴いたばかりか、これまでの数々の無礼、平にご容赦くださいませ

 姓は黄 名は忠 字は漢升 真名を紫苑と申します 御遣い様 

 本当にありがとうございました このご恩一生忘れませぬ

 

 私に何か御遣い様のお手伝いを出来る事はございませんでしょうか?」

 

「いっ! いえっ! そっそんな事は一向に気にしなくていいですよ!

 そっそれよりも紫苑さん、璃々ちゃん一刻も早い脱出を」

 

紫苑の余りの申し出に、両手を突き出して手のひらを素早く左右に振り

うろたえてながら否定する一刀でありました

 

飛躍しすぎかもしれないが、ここで紫苑さん&璃々ちゃんを孫呉になんてことになったら・・・

建業で妊娠しお留守番している雪蓮も気が気でないだろう

 

雪蓮やお腹の赤ちゃんにとっても悪影響、ここは涙を呑んでフラグ折り、断念だよな うんうんと

一刀は頭の中で素早く、数々の欲望フラグを立てては折りまくり、スルーすることに・・・からくも成功した

 

普段は他人を気遣う思慮深い女性なのだろうが・・・ 

雪蓮同様、少々押しが強く、よく流され勝ちの一刀が最も苦手とするタイプの女性であった

 

「そうおっしゃらずに・・・」

 

紫苑の語尾の言葉を遮る者が玉座へと、一刀にとっては救いの神とも呼べる人物が現れたのを幸いと

紫苑との話を遮り、2人は一刀へと一礼すると脱出口目指して走り去っていくのでありました

 

「隊長! こちらにいらっしゃいましたか! その子・・・って黄忠の娘だったので!?」

 

なんだ子虎か・・・ 一刀の思考を子虎が読めたなら、ひどっ それはないっしょ!と拗ね

建業に帰った時に、一刀の財布で思いっきり焼け食いされたに違いないが・・・

 

「もう終えた事だ 気にするな それで子虎 どうなった?」

 

一刀は紫苑との激甘思考を切り替え、子虎に蓮華の件はどうなったかと先を促す

 

「 隊長と別れた私は、先に出くわしました明命と思春に、事の詳細を伝えておりました所

 後ほど冥琳様ともばったりと出くわしまして・・・ そうだ 隊長ともその件でお話したというではありませんか!」

 

「・・・悪い 文句は後にして、話を続けてくれないか」

 

「了解! で、ボクの仔細を聞いた思春さんは、その後も熱心に捜索に加わりたいと

 冥琳様にかなり喰ってかかってましたけれど、最後まで聞き遂げられなかったようです」

 

「それで明命はどうしたのだ?」

 

「冥琳様の要請により、明命が捜索隊に加わるそうです」

 

「そうか 子虎 報告ありがとう それとさっき言い忘れていた 

 宝物庫にある、血で汚れた宝物の数々を洗い流しておいてくれ」

 

「あ〜あ〜 あの娘を助けた時のですか はぁ〜〜 隊長 なんて手間な事を・・・」

 

「ハハ そう言うな 泥棒猫が数十匹いたんでな 仕方ないだろう? それに子虎 お前自身が洗う訳ではなかろう?」

 

「アハハ そりゃそうだ 了解 忘れずに指示しておきます

 それにしてもあの母娘・・・ 本当に見逃してよろしかったのですか?

 

後々孫呉に敵対し足を掬われるのでは? 子虎の表情からそんな言葉が透けて見えていた

 

「ああ いい 彼女には外から孫呉をみていてもらうさ それにここにはいる俺と子虎しか姿を見ておらんしな」

 

「冥琳様は? ここにいらしたのでしょう?」

 

「うん? ああ 入り口で話して別れた直後に突然現れたんだよ」

 

「へいへ〜い まぁ 隊長はいいでしょうけど

 怒られるのはいっつも、内緒にしておいたボクだけなんだよなぁ〜」

 

それは日頃の行いの差だろう? 

そう苦笑しつつ噴出しそうになる一刀であったが、それを必死に堪えてつつ・・・

 

「会議の時助けてやっただろう? 忘れた訳じゃあるまい? 

 なんなら・・・もう困っても助けてやらんぞ?」

 

一刀に日々数々の助けを請うて免除してもらっている子虎としては

同じ怒られる運命にあるのなら、一刀の助けを失う事以上に勝るものはなかった・・・

 

「げっ! それ一番困るぅ〜〜〜 神様、仏様、天皇様だもん!

 まぁ〜 隊長がそう言うんならいいんだけどさ・・・ブツブツ 

 

「だったら交渉など迫るなよ・・・ 最初から素直に了承していれば可愛らしいものを・・・」

 

一刀の零す愚痴に関しての反応は全くなく、聞こえていたのかどうか定かではないが・・・

 

「あっ そうだ それと劉埼軍の退却から逸れた一団が、こちらへと降伏申し入れてきてますけどいかがします?」

 

「武将解除後 受け入れると申し伝えよ」

 

子虎からの追求も冗談口調も途切れた事から、一刀も真面目に子虎へと返す

 

「は〜い 承知」

 

「それでは行くぞ 子虎」

 

「はい は〜い」

 

「はいは一回でいい・・・」

 

「えぇ〜〜〜〜」

 

「なんでそこで不満声が出るんだよ まったく・・・」

 

珊瑚も瑠璃も、そして子虎もだが、孫呉が小さかった昔から、隊長と呼び日々の苦楽を共にしてきた仲である

天皇となった一刀であったとしても、一軍を任されるようになった子虎もだが

なんの気兼ねなく気軽に付き合える関係なのだろう 

 

互いに素の部分が出せる、良き兄妹のような関係に映る2人であった・・・

 

一方、所々長年放置されていた事もあり、脱出口の幅が壊れて狭くなっている箇所も見られたが

無事長沙城を抜け出し、紫苑、璃々共に一息つく事の出来る間を与えられていた

 

「敵とはいえ先入観で人を判断する ・・・私の悪い癖ね

 もっと事の本質を見抜く眼を養わなければ・・・」

 

私は御遣い様に

 

娘の璃々との絆を確かめつつ、再びぎゅっと力強く手を繋ぎ、互いに笑顔を見せ合うと

落城寸前の長沙城を抜け出た黄忠母娘は、武陵方面へと駆け出し落ち延びていった

 

引き止め要請も多かったものの・・・要請の悉くを振り払い、その足で劉表軍から抜けた黄忠母娘は

巴郡太守・厳顔との縁を頼り、巴郡へとさらに落ち延びていくことになる

 

巴郡だけでなく、巴蜀の地を巻き込んだ大騒乱に、またも巻き込まれる運命にある母娘であったのだが

紫苑はこの時、母娘共に一刀に助けられた記憶を、生涯忘れる事はなかったそうである

 

 

-4ページ-

 

 

長沙城の制圧をほぼ終えた戦勝に沸く将兵達は、意気揚々と長沙城玉座の間へと集結していた

玉座に集結している顔ぶれはというと・・・ 戦争に初期より参加していた顔ぶれとかなり異なっていた

 

参謀の長である冥琳、紅、亞莎、藍里

両宿将である祭、楓に続き、霞、高順、珊瑚、子虎、桜といった面々が顔を見せてはいるものの・・・

 

大将の1人でもある蓮華を始めとした明命、瑠璃、思春はおろか、穏、琥珀の姿も玉座の間に顔を見せていない

また随分時間が経過したというのに、一向に彼女達が姿を見せる気配もなかったのである

 

また、ここに揃っている大将たる一刀は言うに及ばず

名だたる将達の表情は、勝利者というより敗者に近く非常に険しく硬かった

 

一刀により緘口令が敷かれていた事もあり

事情を知らない者達は、首脳の将たる者達の表情を察し

戦勝気分に浸っている気分にも水を差し、ただただ首を捻るばかりであった

 

 

そこへ埃や泥まみれのまま、1人の兵士が息を切らせて、玉座中央へと転がりこんできたのである

 

 

居並ぶ皆は何処の所属のものだ? 汚らしい格好をして・・・似つかわしくない 

そんな事を思い思いに感じていた 

 

だがその者が発した言葉が、居並ぶ者達をどん底へと突き落とす1言を告げたのである

そう、名だたる将達はこの事実を知っていたからこそ、素直に勝利に喜ぶことなど出来なかったのである

 

「もっ 申し訳ありません!! 我々の命と引き換えに、蓮華様を攫われましてございます

 

 うぐっ・・・ この剣を陛下にお渡しするようにとの孫権様より命を承りました

 我らが命の為に孫権様をむざむざっ・・・ 

 陛下っ この期に及んでもっ申し開きのしようもございませんっ!!」

 

今まで戦勝に沸いていた玉座の間が、一瞬で凍りつき皆言葉を失ったのである

どういうことだ? どうしてこうなった? 

 

皆の怒りの視線の矛先が、報告者である近習の者へと向けられる中

一刀はゆっくり玉座から立ち上がり、倒れ伏す泥だらけの近習へと近づいていく

 

皆は失態を仕出かした近習の首を飛ばすものだと思い込んだ 

 

それほど一刀の表情は、怒りに満ち溢れているようにも見え

また儚げで今にでも消え入りそうな表情にも見えたのだった

 

「そうか・・・ 辛い役目をさせて済まなかったな ゆっくり休むといい 大儀であった」

 

ひれ伏したままの近習に近づくや、近習が差し出した蓮華が手にしていた南海覇王を受け取り

そう耳元で優しく語りかけ、背中をやさしく二度ほど軽く叩き、玉座へと戻っていったのである

 

「へっ陛下・・・ 失態を犯した我にはもったいなきお言葉い・・・うっううぅあぁぁぁぁーーーーー」

 

「誰か彼をゆっくり休ませてやってくれ」

 

「ハッ」

 

この成り行きに皆は全く納得出来なかった この一連の流れが茶番とさえ思った者達もいた

この怒りの矛先は、どこへ向ければいいというのだろうか? 

 

皆のもの言わぬ怒りの視線を受け止めた後、一刀は皆に向かってこう告げたのであった

 

「皆 今彼が語ってくれた通りだ 我が妻をむざむざ攫われてしまった 

 戦勝で沸く皆には、水を差すような失態を招いてしまった すまない この通りだ」

 

呉の頂点として君臨した天皇である一刀が、居並ぶ諸将に対して静かに頭を垂れたのである

 

だが頭を垂れたのは一刀だけではなかった 

冥琳や祭、楓を始めとした表情を硬くしていた将達が、一刀に倣って皆一斉に頭を垂れていた

 

「不確かな情報ゆえ、皆には緘口令を敷いていた 

 

 蓮華を攫った者達の首謀者は蔡瑁でまず間違いない 攫われた事実を伝え遅れたこと申し訳なく思う

 

 だが、妻である蓮華の行方は、琥珀、穏、瑠璃、明命を始めとした

 ここにいない者達に担当してもらい、引き続き全力で追ってもらっている最中である

 

 戦が終わり皆さぞ疲れているだろう 今すこしばかり皆の力を貸してくれ! よろしく頼む!」

 

「「「ハハッ 承知しました」」」

 

一刀が語り終えるや、皆が一刀へ向けて拱手し、賛同の灯火を胸に秘めつつ

ある者は、長沙城の警護を固める者達、ある者は捜索隊へと志願する者と

皆が一丸となって、この難局を乗り切ろうと、率先して動き出していたのである

 

今や皆の怒りは止まる事を知らず、蓮華を攫った者達の行方を追う執念へと、大きく変じていたのであった

 

 

-5ページ-

 

 

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●『真・恋姫†無双 − 真月譚・魏志倭人伝 −』を執筆中

 

※本作品は【お気に入り登録者様限定】【きまぐれ更新】となっておりますので、ご注意を

人物設定などのサンプル、詳細を http://www.tinami.com/view/604916 にて用意致しております

 

上記を御参照になられ御納得された上で、右上部にありますお気に入り追加ボタンを押し、御登録のお手続きを完了してくださいませ

お手数をおかけ致しまして申し訳ありませんが、何卒ご了承くださいますよう、よろしくお願いいたします<(_ _)>

 

■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 ○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン) 

 

  春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し

  『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた

  優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた

 

  容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である

  祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか

 

 ○張紘 子綱 真名は紅(コウ) 

 

  呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程c(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる

  張昭と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  ※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。 

   呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です

 

  容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである

  髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが

  その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである

  服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている

 

 ○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)

 

  普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う

  発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する

  このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される

 

  ※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです

 

  容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている

  背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている

 

 ○張昭 子布 真名は王林(オウリン) 

 

  呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる

  張紘と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか

 

  容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである

  眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から

  姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている

 

 ○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)

 

  緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名

  祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする

  部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている

 

  真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・

 

  容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている

  均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである

 

 ○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ) 

 

  荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると

  知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる

  以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま

  呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている

 

  容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女

  (背丈は朱里や雛里と同じくらい) 真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます

 

  ○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)

 

  『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族

  槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす

 

  容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ  

  胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている  

 

  ○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)

 

  弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが

  一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で徐々に頭角を現し

  後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる 

 

  容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである 

  二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える 

 

  ○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)

 

  朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される

  その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される

  天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為

  未熟であった一刀の補佐にと転属させられる 

 

  初期には転属させられた事に不満であったが、一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に((蟠|わだかま))りも消え

  一刀に絶大な信頼を寄せるようになる

  後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している

 

  容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである

  服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・

  と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)  

 

  ○太史慈 子義 真名を桜(サクラ)

 

  能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者  桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し

  騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)

  本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という

  両者の良い処をとった万能型である

 

  武器:弓 不惜身命

  特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く

  隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった

   

  容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子

  眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める

  一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる

 

  真剣に話している時にはござる口調であるが、時折噛んだりして、ごじゃる口調が混ざるようである

  一時期噛む頻度が多く、話すのを控えてしまったのを不憫に思った為

  仲間内で口調を指摘したり笑ったりする者は、自然といなくなったようである

 

 ○高順

 

  「陥陣営」の異名をもつ無口で実直、百戦錬磨の青年 

  以前は恋の副将であったのだが、恋の虎牢関撤退の折、霞との友誼、命を慮って副将の高順を霞に付けた

  高順は恋の言いつけを堅く守り続け、以後昇進の話も全て断り、その生涯を通し霞の副将格に拘り続けた

 

 ○馬騰 寿成 真名を翡翠(ヒスイ)

 

  緋蓮と因縁浅からぬ仲 それもその筈で過去に韓遂の乱で応援に駆けつけた呉公に一目惚れし

  緋蓮から奪おうと迫り殺りあった経緯がある

 

  この時、緋蓮は韓遂の傭兵だった華雄にも、何度と絡まれる因縁もオマケで洩れなくついて回ることとなるのだが・・・  

  正直な処、緋蓮としては馬騰との事が気がかりで、ムシャクシャした気持ちを華雄を散々に打ちのめして

  気分を晴らしていた経緯もあったのだが・・・当の本人は、当時の気持ちをすっかり忘れてしまっているが

 

  この事情を孫呉の皆が仮に知っていたのならば、きっと華雄に絡まれる緋蓮の事を自業自得と言いきったことだろう・・・

 

 

 ○孫紹 伯畿 真名を偲蓮(しれん

 

  一刀と雪蓮の間に生まれた長女で、真名の由来は、心を強く持つ=折れない心という意味あいを持つ『偲』

  ”人”を”思”いやる心を常に持ち続けて欲しい、持つ大人へと成長して欲しいと2人が強く願い名付けられた

  また、偲という漢字には、1に倦まず休まず努力すること、2に賢い、思慮深い、才知があるという意味もある

 

  緋蓮、珊瑚、狼をお供に従え?呉中を旅した各地で、大陸版・水戸黄門ならぬ

  ”偲”が変じて”江東の獅子姫様”と呼ばれる

 

 

 ○青(アオ)

  白蓮から譲り受けた青鹿毛の牝馬の名前 

 

  白蓮から譲られる前から非常に気位が高いので、一刀以外の騎乗を誰1人として認めない 

  他人が乗ろうとしたりすれば、容赦なく暴れ振り落とすし蹴飛ばす、手綱を引っ張ろうとも梃子でも動かない

  食事ですら・・・一刀が用意したモノでないと、いつまで経っても食事をしようとすらしないほどの一刀好き

 

  雪蓮とは馬と人という種族を超え、一刀を巡るライバル同士の関係にある模様

 

 ○狼(ラン)

  珊瑚の相棒の狼 銀色の毛並みと狼と思えぬ大きな体躯であるが

  子供が大好きでお腹を見せたり乗せたりする狼犬と化す

 

 

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-6ページ-

 

【あとがき】

 

 

常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは 雪月でございます

いつも大変お世話になっております

 

皆様この度のお話いかがでございましたでしょうか?

 

この度のお話は、長沙城包囲戦のクライマックスを飾る部分となる後半部分を描いておりますが・・・

2週で終える予定の筈でありましたのですが、文章量が長くもなりまして@1週伸ばすことと相成りました

 

手は抜いてませんよ? 一切手を抜いてはいませんからね?

お約束で恐縮なのですが、大事なことなので2回言ってみました

 

今後の予定を大筋でカキコしておきますと

次週更新内容は、長沙を含めた各荊南地方の決着の模様をお伝えしようと思っております

 

次は何処へ焦点を当てるのかは、更新時のお楽しみに残しておくとしまして

新しい内容へと移る前にキリもよいので、魏志倭人伝の4話めをUPする予定でおります

こちらの方もお楽しみにして戴けますと嬉しく存じます

 

これからも、皆様の忌憚のない御意見・御感想、ご要望、なんでしたらご批判でも!と何でも結構です

今後の制作の糧にすべく、コメント等で皆様のご意見を是非ともお聞かせ下さいませ 

 

それでは完結の日を目指して、次回更新まで(*´∇`)ノシ マタネ〜♪

説明
常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております

この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております
※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと


長沙城包囲戦も最終局面を迎えていた
初期の行程予定では、残すは長沙城からの劉表軍の追い出し作業、とある人物の確保だけであった

しかし、油断なきようしていた冥琳でも、やはり不測の事態が起きてしまっていたのだ
それはなんと・・・何者かの手により、蓮華が攫われてしまう失態を犯すこととなってしまっていた

いち早く事態を予測し得た楓と穏は予防線を素早く敷くものの・・・ 果たして間に合うのだろうか!?
璃々の安否を心配した黄忠は、陥落寸前の長沙城へと戻り、自身の手に璃々を取り戻す事が出来るのだろうか?

それでは心の赴くままに・・・ 作品を心行くまでゆるりとご堪能くださいませ どうぞ!
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コメント
>以後も皆様からのご意見・ご感想・ご批判などなど、何でも結構ですので、お気軽にカキコくださいませ またいつも、コレクション・ご支援ボタンを押し、ツイートしてくださる皆様、心より感謝申し上げます&lt;(_ _)&gt;(雪月)
>バズズ様、さすらいのハリマエ様 コメント並びに返信ありがとうございます >バズズ様 無自覚で立てますからね(笑 桔梗含めてですが、これからも立て続ける事でしょう >さすらいのハリマエ様 今後流れ的に、2人め(偲蓮の弟か妹)を作りましょう?と夜襲われる事になるとは思いますが(笑(雪月)
あ、そうなんだ・・・てっきり・・・はっちゃけてできたのかと・・・(^p^)b(黄昏☆ハリマエ)
一刀がフラグを折るとは珍しい。でも我等が特級フラグ建築士は紫苑・璃々のフラグを折ったのではなく桔梗、焔耶にその他もろもろ、まとめてぶっといフラグを挿れt・・・ 立てるんでしょうね。(バズズ)
>観珪様 すみません ご期待に副えずフラグへし折っちゃいました。。。 一刀さんが・・・ね?(責任逃れ (雪月)
>禁玉⇒金球様 攫った人達に関する情報も更新する予定でいますが、ご期待に副えるものかどうか・・・ちょっと自信がありませんが(苦笑 色々いじくってがんばってみまふ(雪月)
>h995様 えっと・・・どっどうなんでしょうね〜?(滝汗 次回更新時までお祈りよろしくお願いいたします&lt;(_ _)&gt;(雪月)
>たっつー様 でしょうね 母娘揃って落としおってからに、どんな奴なんじゃと興味を持つ→気がついたら自分も落とされてた展開かも!? 思春の場合、蓮華を追って行ったら追いつきそうですけどね(笑(雪月)
>天龍焔さん きゅぴぃぃーーーーん そこっ!という感じです(違 (雪月)
>さすらいのハリマエ様 偲蓮さんを身ごもってますので1人めですね 先の章、緋蓮編での黄○様エピソードは、先取りしたお話だったりします 先取りした理由につきましては、ちょっと前に出すことで、偲蓮に早く馴染んでいただこうと思いましたためです(雪月)
>さすらいのハリマエ様、天龍焔さん、たっつー様、h995様、禁玉⇒金球様、観珪様 この度も貴重なコメントをカキコ戴きまして、誠にありがとうございます&lt;(_ _)&gt;(雪月)
璃々ちゃんが一刀くんの√に入る旗がへし折られてしまった……無念ww(神余 雛)
ふむ、残念熟女とアホ幼女は消えたか…心苦しいがこの二人はアウト―もうお腹一杯です。『妖怪チ〇チンおいてけぇ』もお忘れなく、攫った人達頑張れよ〜卑怯wは戦の正義です。(禁玉⇒金球)
そう言えば、似て非なる極姫世界の孫権は……。ま、まぁ今はその因果が被らない事を祈りましょう。(h995)
すげー今更ながら、雪蓮て二人目妊娠してたのか・・・(黄昏☆ハリマエ)
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