英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク
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〜某所〜

 

「なっ!?(オイオイオイ!?どうなってんだ!?あの二人と姿が瓜二つじゃねえか!?まさか本当にあの二人なのか!?)」

「―――ルフィナ。少し席を外してもらえませんか?彼とは顔なじみでして。久しぶりに再会しましたので、色々と積もる話があるんです。」

ルークが自分達の容姿を見て驚いている様子をクスッと笑って見つめていた森のような深い緑の髪を二つに縛り、白を基調とした法衣を身に纏う少女は透き通った声でルフィナに視線を向けて指示をし

「え?―――かしこまりました。」

少女の指示に首を傾げたルフィナはその場から去った。

 

「やっと、会えましたね、ルーク。貴方の噂を聞いてもしやと思いましたが、やはり貴方でしたか。――――ずっと会いたかったですよ。」

「………………………」

ルフィナが去ると少女は優しげな微笑みを浮かべ、少女の傍でぬいぐるみを抱きしめ、”星杯”が描かれている帽子を頭に乗せた法衣姿の少女はジッとルークを見つめた。

 

「イオン!本当にお前なのか!?」

「はい。僕はずっと貴方達と共に旅をしてきた”レプリカイオン”です。」

「!!よかった!お前、生き返ったのか……!」

「く、苦しいですよ、ルーク。」

涙を流して嬉しそうな表情をするルークに抱きしめられた少女―――イオンは自らが口にした言葉とは裏腹に頬を赤らめ、嬉しそうな表情になっていた。

 

「イオン様から、離れるです、レプリカルーク。今のイオン様、”以前”と違って、女の子です。」

その時もう一人の少女―――アリエッタはルークを睨んで途切れ途切れに呟き

「ハアッ!?」

アリエッタの口から出た予想外の言葉にルークは驚いてイオンを見つめた。

 

「そ、その……アリエッタの言う通り、今の僕の性別は女性なんです。ですから離れてくれませんか?さすがに恥ずかしいので……」

驚きの表情のルークに見つめられたイオンは頬を赤らめて恥ずかしそうな表情で答えた。

「……………………………」

イオンの答えを聞いたルークは石化したかのように固まり

「わ、悪ぃっ!ってか、どういう事だよ!?何で性別が変わっているんだよ!?そりゃ確かに前から女みてーな奴だとは思ってはいたけど!?」

すぐに慌ててイオンから離れた後、信じられない表情でイオンを見つめて叫んだ。

 

「アハハ………それが僕にもわからないんです。気がついたら、この世界にいて性別まで変わっていたんです。」

「アリエッタも同じ、です。イオン様の傍に倒れて、いました。」

かつての自分を侮辱するような発言をしたルークに怒りも抱かないイオンは苦笑いをしながら答え、アリエッタもイオンに続くように答えた。

 

「そっか……俺と似たような状況だな。やっぱり既に死んだ事が関係あんのか?」

「―――ルーク。もしやと思いましたがやはり”貴方も”オールドランドでは”僕やアリエッタのように”―――いえ、それより”僕やアリエッタが死んでから”一体何があったのか教えてください。」

「わかった。」

そしてルークは二人に”二人が死んでから”のその後の説明をした。

 

「ディスト以外は、総長も、リグレットも、みんな死んだ、ですか。」

「アリエッタ………」

何の感情も現さないアリエッタの表情を見たルークは複雑そうな表情をしたが

「アリエッタの事、気にする必要は、ないです。アニスとの決闘は、アリエッタの負けでしたが、アリエッタ、イオン様に、また会えました。それだけで、十分です。それに、ラルゴが生きて、います。ラルゴ、生きていて、嬉しい、です。」

「そっか。多分ラルゴもお前の事を知ったら喜ぶだろうぜ。――――ん?」

アリエッタの答えを聞いて安堵の表情になった後ある重大な事実に気付いてイオンに小声で尋ねた。

 

(おい、イオン。今のアリエッタはお前が”レプリカ”である事は……?)

「勿論彼女には説明しました。僕がレプリカイオンである事も。それでもなお、彼女は僕に付いて来てくれると言ってくれたのです。」

「オリジナルのイオン様、死んだのは悲しいです。でも、ここにいるイオン様も、守ります。レプリカでも、イオン様はイオン様、だから。」

「そっか。よかったな、イオン。」

アリエッタの答えを聞いたルークは口元に笑みを浮かべてイオンを見つめた。

 

「フフ、それは貴方もですよ、ルーク。”剣聖”に家族にしてもらったのですよね?」

「………ああ。俺の正体を知っても、”人間”として扱ってくれる本当に良い人達だよ。」

イオンに微笑まれたルークも微笑み返した。

 

「そうですか………それにしてもまさか僕とシンク以外にも生き延びたレプリカがいたなんて。ですがアニスなら安心して任せられますね。―――ルーク。まさかとは思いますが貴方にもアッシュの記憶があるのですか?」

「へっ!?いや、ねえけど。何でそんな事を聞くんだ??」

「僕にはシンクの記憶があるんです。」

「なあっ!?お、おい、そ、それって!?」

イオンの口から出た驚愕の事実にルークは血相を変えた。

 

「”大爆発(ビックバン)”現象でしょうね。―――まあ、そのお蔭で以前の身体の弱さはまるで無かったかのように完全に治って、シンクのように戦えますから助かるのですが……正直複雑ですね。」

「ハアッ!?って事はアレか!?シンクみたいに格闘技ができんのか!?」

「ええ。」

「オリジナルのイオン様、元々シンクみたいに、格闘技、得意、だったです。」

「ハ、ハハ。何から驚けばいいのか、わかんねぇぜ。そう言えば気になったんだけどよ。お前らの名前って………」

驚愕の事実の連続に表情を引き攣らせていたルークは二人の聞き覚えのあるファミリーネームに気付いて二人を見つめた。

 

「フフ、恐れ多いとは思いましたが、せっかくこうして別の世界で生きられるようになったのですのでユリア・ジュエから名前を頂いたんです。」

「アリエッタ、名前、アニスの名前しか、思いつきませんでした、から。それに、アニスへの仕返し、です。」

「ハハ……(アニスが知ったら絶対烈火のごとく怒りそうだな。)」

かつて共に戦った最後の”導師守護役(フォンマスター・ガーディアン)”の少女アニスが烈火の如く怒る瞬間を思い浮かべて苦笑いした。

 

「――――改めて名乗りましょう。”守護騎士(ドミニオン)”第七位”七の導師(セブンスフォンマスター)”イオン・ジュエです。よろしくお願いします。」

「――――”七の導師(セブンスフォンマスター)イオン・ジュエの従騎士”、正騎士アリエッタ・タトリン、です。イオン様の、仲間である、レプリカルーク、アリエッタの仲間、です。」

その後ルフィナと合流したルーク達は指定の地点に向かった……………

 

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万が一今後出る軌跡シリーズで第7位が出てきた場合、指摘や批判はできればやめてください(汗)とりあえず今は閃Uで第7位は出ない事を祈っておかないと……(ガタブル)

 

説明
第6話
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コメント
感想ありがとうございます THIS様 まあ確かにイオンなら無条件でルークに協力してくれそうですもんねえ(苦笑) M.N.F. 様 イオンでしたら高確率で協力してくれるでしょう(sorano)
さあ・・・それはどうかな・・・?( ・´ー・`)(M.N.F.)
驚いた。まさか向こうの世界で死んだ者達がこんな形で・・・。でも、ある意味ルークの顔が広がっているような。(THIS)
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