真・恋姫†無双 外史 〜天の御遣い伝説(side呂布軍)〜 第三十五回 拠点フェイズ:陳宮A・陳宮の自称アルティメットプラン
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陳宮「ぶーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!??れ、れれれれれれ恋殿!!い、いいい今、なななななななんと・・・!?」

 

 

 

とある日の朝、陳宮は呂布と平穏な朝食のひと時を過ごしていた。

 

はずであった。

 

しかし、呂布か暴露したとんでもない発言に、思わず陳宮は今の今まで口にしていたお粥を吹きだしてしまった。

 

 

 

呂布「・・・ねね、汚い」

 

陳宮「も、申し訳ありませんです!し、しかし、今仰ったことは・・・?」

 

 

 

呂布から無表情の非難を受けた陳宮は、せっせと布巾で吹き散らかしたものを拭きながら恐る恐る再び呂布に尋ねた。

 

 

 

呂布「・・・だから、この前一刀とちゅーした」

 

 

 

ガ〜〜〜ン!!!という効果音が似合う、目をこれでもかというくらい見開き、口をあんぐりと開けたままの陳宮は、

 

そのままの表情のまま頭の中では目まぐるしく思考が巡っていた。

 

 

 

陳宮(そんな・・・そんなことが・・・ただでさえ一刀殿には・・・・・・しかもよりにもよって・・・恋殿が・・・)

 

呂布「・・・で、その後桔梗に言われたように、抱っこしてもらおうとしたけど、急に一刀が逃げ出して―――ねね?」

 

 

 

さらに呂布の爆弾発言は続いていたのだが、もはや陳宮の耳には入ってこなかった。

 

 

 

陳宮(・・・これは・・・これは非常にまずいことになりそうですな・・・)

 

 

 

陳宮の長きに渡る脳内会議が、今幕を上げた。

 

 

 

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【益州、成都城・陳宮執務室】

 

 

陳宮「むむむ〜」

 

 

 

陳宮は成都城内にある自室兼執務室で大量の書類に埋もれながら、ブツブツと独りごちつつ悩んでいた。

 

 

 

陳宮「まさか恋殿があのような思い切った行動に出なさるとは・・・。油断したです〜」

 

 

 

しかし、悩んでいるといっても、政務についてではない。

 

だが、陳宮は成都復興に向けた連日の激務ということから、皆の薦めにより、

 

今日は滅多にない貴重な非番なので、サボっているわけではない。

 

陳宮は呂布と朝食をとっていた時、呂布から北郷と口づけを交わしたという話を聞かされ、悩んでいたのだ。

 

認めたくはないが、陳宮は北郷に対して、控えめに見積もっても少なからず好意を抱いていることは本人も自覚しており、

 

また、以前厳顔から北郷との関係についてクドクドと苦言を受けていたため、

 

このまま何もないのは自身納得のいくところではないとも思っていた。

 

もちろん、これが自身一人の問題であればこれからゆっくり時間をかけて、などとも考えることは出来るのだが、

 

恐ろしいことに、呂布や張遼、高順、最近では魏延までもが皆北郷に対して好意を抱いていることがすでに判明しているのだ。

 

 

 

陳宮「このままでは・・・」

 

 

 

陳宮は嫌な汗こめかみ辺りに感じていた。

 

はっきり言って陳宮は油断していた。

 

呂布はその性格上積極的には動かないだろうと高を括っていたし、

 

張遼は人の色恋話に首を突っ込むことは好きでも、自身の色恋沙汰は苦手と見える。

 

高順も色恋話に興味はあっても耐性が全くないし、危ないと言えば、

 

単純に素直になれないだけのように思える魏延くらいかと考えていたためである。

 

しかし、そんな魏延でさえも、まだ出会って間もないというハンデがあった。

 

つまり時間はまだまだたっぷりある、というのが陳宮の出していた答えであった。

 

しかし、今回の最も安全圏であろうと思われていた呂布の行動は、陳宮のシミュレーションを完全に打ち砕くものであった。

 

 

 

陳宮「これは、恋殿の行動をきっかけに、他の皆も行動に出かねませんな・・・」

 

 

 

陳宮は眉間に深いしわを刻みながら下唇を噛んだ。

 

 

 

陳宮「皆に先を越される前に、ねねが先手を打たねばなりませんぞ・・・」

 

 

 

しかし、陳宮には自信がなかった。

 

 

 

陳宮「恋殿や霞、焔耶は女性的な体型をしてますし、一刀殿としては嬉しいでしょうな。ななの場合は、体型は子供っぽくても、冷静で

 

落ち着いた雰囲気が心をつかむに違いないです。そして何より、一刀殿に対する対応が、間違いなく皆の中で一番丁寧です・・・」

 

 

 

そして、そのように仲間たちの利点をピックアップし終えると、陳宮は自身の胸に手を当てた。

 

 

 

陳宮「それに比べて、ねねは体型のことは勿論のこと、よく一刀殿のことを蹴ってしまうですし、一刀殿に対して好印象なことは何一つ

 

してないです・・・」

 

 

 

だが、泣き言など言っていられない、逆境を跳ね除けてこその軍師だろう、そう陳宮は自身に言い聞かせる。

 

そして、さっそく陳宮は作戦を練るべく、脳内で起こすべき行動をピックアップし、シミュレーションを開始した。

 

 

 

陳宮「まずはあーしてこーして、そうすれば一刀殿ならこーなるから、そこでねねがこーすればあーなるからそこですかさずそーする、

 

その流れのままこーしてそーすれば・・・!くくく、イケる、イケますぞ!まさに究極!究極の計画です!ねねは自身の才が恐ろしい

 

です・・・!以前からどう行動すべきか妄―――げふん、思い描いていたとはいえ、こうもあっさり策を練ることができるとは!やはり、

 

ねねは頭で勝負ですな・・・!」

 

 

 

一人でブツブツ呟いたり時折ニヤケたりと、怪しいことこの上ない陳宮であったが、考えのまとまった陳宮は、

 

ニヤリと不敵な笑みを作ったかと思うと、スッと勢い良く立ち上がり、自信たっぷりに早足で北郷の執務室へと向かった。

 

この短時間で自身納得のいく策を考えられる辺り、政務軍事に関係ないとはいえ、さすがと言うべきである。

 

陳宮の自称究極の計画が、今始まる・・・!

 

 

 

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【益州、成都城・北郷執政室】

 

 

陳宮「か、一刀殿〜」

 

北郷「ん?なんだねねか」

 

陳宮「なんだとは何で―――!」

 

 

 

はっとそこで陳宮は両手で口を抑えた。

 

 

 

北郷「??」

 

陳宮(危ないです・・・これではいつもと同じです)

 

 

 

陳宮は頭をぶるぶる振った後、両頬をパチンと一度軽くたたくと、気を取り直して計画のシナリオを進め始めた。

 

 

 

陳宮「か、一刀殿はこの後ご予定とかはおありですか?」

 

 

 

北郷に問いかけた陳宮の声は、あきらかに上ずっていた。

 

そんな一連の陳宮の様子を、北郷はあからさまに胡散臭そうな顔で見ていたが、

 

 

 

北郷「予定も何も、この山のような書類片付けろって言ったの、ねねだろ?嫌味か?」

 

 

 

北郷の答えは、陳宮のシナリオにないのは勿論、陳宮が予想だにしない答えであった。

 

陳宮はまるで雷にでも打たれたかのような表情をしている。

 

 

 

陳宮(し、しまったですーーー!そういえば、新田開発についての書類を整理しておいてくれと今朝頼んだばかりだったですーーー!)

 

 

 

陳宮は頭を抱えてうろたえている。

 

 

 

陳宮「いえ!その、嫌味とかそういうのではなくて、ですな!よろしければ、この後、ゴニョゴニョ・・・」

 

 

 

完全に出足をくじかれてしまった陳宮は、後半部分になるにつれて口ごもってしまった。

 

 

 

北郷「・・・まぁ、昼頃には終わると思うから、用があるならその時また来てくれよ」

 

陳宮「は、はいなのです・・・」

 

 

 

陳宮の自称究極の計画は、始まる前に終わった。

 

 

 

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【益州、成都城・陳宮執務室】

 

 

北郷の部屋を後にし、自室に戻った陳宮は、書類が山積みになっている机に突っ伏すと、大きなため息と共に頭を抱えだした。

 

 

 

陳宮「失敗したですーーー!!完全に朝議のことを忘れていたですーーー!!」

 

 

 

陳宮は頭で勝負だ、などとうそぶいておきながらの、この体たらくを一人恥じていた。

 

 

 

陳宮「落ち着くです音々音。冷静になるです。そうです、まだ終わったわけではないです。わざわざ一刀殿がお昼頃からならと助け舟を

 

出してくれているです。この好機を逃しては軍師の名折れ、本当の戦いは午後からです・・・!」

 

 

 

そう胸に強く誓うと、午後までの空いた時間、陳宮はずっと自室に籠っては、次の戦い?に自身の軍師生命をかけるかのごとく凄まじい

 

勢いで、変更する必要のある、午前予定していた計画の変更調整や、あらゆる不測の事態に備えた代替プランなどを、ひたすら練っては

 

シミュレーションし変更微調整を繰り返し、万全の状態を整えていった。

 

 

 

陳宮「今度こそは・・・!!」

 

 

 

ちょうどお腹もすき始めた頃合いを見計らい、陳宮はサッと立ち上がると、

 

自身の計画を実行するのが待ち遠しいと言わんばかりに、足早に北郷の執務室へと急いだ。

 

 

 

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【益州、成都城・北郷執政室前】

 

 

―――しかし・・・

 

 

 

 

 

陳宮「ぁ・・・か、一刀殿・・・・・・」

 

 

 

昼食も取らずに北郷の部屋へ赴いた陳宮は、部屋から北郷と一緒に張遼が出てくるのを見てしまった。

 

 

 

北郷「ああ、ねね、ごめん。霞が稽古つけてくれるって・・・もしかして急ぎの用事だった?」

 

張遼「なんやねね、一刀になんか用あったんか?」

 

陳宮「いや・・・そ、その・・・・・・」

 

 

 

これから北郷は自身の剣の腕を磨こうと言うのだ。

 

いくら先に話をしていたとはいえ、そのような状況で自身の浮ついた用事など言えるはずがなかった。

 

 

 

陳宮「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いえ、大した用事ではないです。どうぞ稽古に行ってくださいです」

 

 

 

しばし俯いていた陳宮であったが、やがて顔を上げると穏やかな表情でそのように告げ、陳宮は自室へと駆けだしてしまった。

 

 

 

北郷「ねね・・・?」

 

 

 

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【益州、成都城・陳宮執務室】

 

 

陳宮は再び自室の机に突っ伏していた。しかし、今回は頭を抱えてはいない。

 

 

 

陳宮「うー、霞に先を越されたですー」

 

 

 

しばらく何も考えないで机に突っ伏していることで、徐々に落ち着きを取り戻していった陳宮であったが、

 

一度落ち着いた途端、一気に涙がこみ上げてきた。

 

 

 

陳宮(ねねは一刀殿との相性がよくないのでしょうか・・・)

 

 

 

ポタポタと落ちていく涙が机をまだらに滲ませていく。

 

 

 

陳宮(よくよく考えたら、ねねのようなのに、一刀殿が振り向いてくれるはずもないです・・・)

 

 

 

涙はまるで閉まりきっていない蛇口のように止まることなくぽろぽろぽろぽろと落ち続けた。

 

 

 

陳宮(もう、こんな思いをするくらいなら、今日限りで一刀殿のことは―――)

 

 

 

しかしその時、バタンという大きな音と共に扉が開け放たれた。

 

何事かと思って顔を上げてみると、扉の前に立っていたのは北郷であった。

 

 

 

北郷「ねね、ごめん!やっぱり最初に約束してたのはねねだった・・・よな・・・ってねね!?どうしたんだよ!?」

 

 

 

陳宮は最初、何が起きているのか分からなかったが、北郷が自身を見て驚いていることに気づき、

 

自身が泣いていたことを思い出し、急いで涙をゴシゴシとぬぐい、ぎゅっと帽子を目深にかぶり、さっと後ろを向いて叫んだ。

 

 

 

陳宮「じょ、女性の部屋に声もかけずに急に入って来るとは何事ですか!」

 

北郷「ご、ごめん!でもねね、本当にどうしたんだよ?」

 

陳宮「何でもないです!目にちょっとゴミが入っただけです!一刀殿はさっさと霞と稽古にでも行けばいいのです!!」

 

 

 

そうは言うものの、陳宮の声は明らかに上ずっており、震えていた。

 

 

 

北郷「霞にはまた今度って言っといたよ。午後になったらって言ったのはオレの方だからな」

 

 

 

まぁ今度一杯おごらないといけなくなったんだけどね、と北郷はとりあえず陳宮を落ち着かせようと、

 

冗談交じりに、ははは、と力なく笑いながら言ってみたのだが、空気を読めていないことこの上なく、より一層陳宮の語気が強まった。

 

 

 

陳宮「ねねのことは放っといてほしいです!どうせねねなんか一刀殿の眼中にはないのです!!」

 

北郷「ねね・・・?」

 

 

 

陳宮の言葉に、どうも話が見えてこない北郷は戸惑いを隠せないでいた。

 

陳宮は後ろを向いたまま、ただただ、意思に反してたれ出てくる言葉を流し続けている。

 

 

 

陳宮「どうせねねは恋殿や霞、焔耶や桔梗殿みたいな女性らしい体を持ち合わせていないです!発育も乏しいです!それにななみたいに

 

落ち着いてもいないです!生意気です!こんな何もいい所のない可愛げのない奴が、一刀殿を思うこと自体間違ってるです!所詮ねねの

 

ことなど、一刀殿の目には・・・目には・・・」

 

 

 

続く言葉は出てこなかった。

 

これ以上言葉を続けたら、自身の心が壊れてしまうと感じ取っていたからである。

 

 

 

北郷「・・・・・・・・・」

 

 

 

北郷はただ陳宮の胸の内を黙って聞いていた。

 

その表情は陳宮からは見えないが、その沈黙から北郷が戸惑っていると分かった陳宮は、

 

自身の感情的な告白を恥じ、同時にこの行動がきっかけで今までの関係が崩れ、

 

国政に影響が出ることを恐れ、我に返ったかのように出来得る限りの平静さを装って北郷に謝った。

 

 

 

陳宮「す、すみませんです、変なことを言って。失言でした。今言ったことは忘れてくださいです。用事というのは・・・えーと、まぁ

 

忘れてしまったです。どうせ忘れてしまうような些細な用事だったのでしょうな。ですから、一刀殿は気にせず霞のところへ―――」

 

 

 

続く言葉は出てこなかった。

 

しかし、今度は先ほどとは理由が異なっていた。

 

陳宮が気づいた時には、後ろから優しく北郷の両腕に包まれていたのだ。

 

 

 

北郷「ごめん、ねね。オレがどうしようもなく鈍いばっかりに、ねねの気持ちに気づいてあげられなくて・・・」

 

 

 

北郷はショックを受けていた。

 

確かに、陳宮のことは妹のような感覚で接しこそすれ、一人の女性として接したことなどなかったからだ。

 

結果、自身のことを慕ってくれていた陳宮のことを傷つけてしまう形になってしまった。

 

 

 

陳宮「グスッ、ねねは・・・ねねは・・・」

 

 

 

陳宮はゆっくりと振り返り、目深にかぶった帽子で表情を隠しながら、震える声で言った。

 

 

 

陳宮「ねねは・・・グスッ・・・一刀殿のことを・・・ひっぐ・・・お慕いしていますです・・・」

 

 

 

不覚にも、陳宮のその飾ることのないまっすぐな言葉は、北郷の心の奥底にグサリと突き刺さってしまった。

 

 

 

北郷「あと、ねねは大きな勘違いをしてるぞ?」

 

 

 

そう言いながら、北郷は陳宮が目深にかぶっている帽子をスッと上げてやる。

 

陳宮に抵抗はなかった。

 

露わになったのは、もはや拭い切れんばかりの涙でぐちゃぐちゃになった陳宮の顔。

 

北郷は陳宮の瞳から流れる涙をそっと指で拭ってやる。

 

 

 

陳宮「えっぐ・・・勘違い・・・?」

 

 

北郷「うん、オレの眼中にねねがいないだって?とんでもない!!ねねはどう思ってるかはさておき、少なくとも、オレはねねのことは

 

とても可愛い女の子だと思ってるよ」

 

 

 

北郷の言葉に、陳宮の頬が朱に染まっていく。

 

 

 

北郷「それに、恋は恋、霞は霞、焔耶は焔耶、桔梗は桔梗、ななはなな、ねねはねね、だろ?皆それぞれ個性があって、皆それぞれいい

 

ところがある。それを比べようとすること自体間違っているのさ。当然、ねねにいいところが何もないってのも大きな勘違いさ」

 

 

陳宮「一刀殿・・・」

 

 

 

北郷はゆっくり陳宮の頭に手を置き、優しく撫でた。

 

 

 

北郷「オレは女性らしい体つきのねねや物静かなねねじゃなくて、今オレの目の前にいる、小柄で、元気で、意地っ張りなねねのことが、

 

大好きなんだから」

 

 

陳宮「ふぇ・・・」

 

 

 

再び陳宮の瞳から涙が溢れ始めた。

 

 

 

北郷「あと、ちょっと泣き虫なところとかもな」

 

 

 

そう最後に付け加えると、北郷は優しくニッと陳宮に微笑みかけた。

 

 

 

陳宮「か、一刀殿ぉ〜!!」

 

 

 

ついに感極まった陳宮はぎゅっと北郷に抱きつき、北郷の胸の中で思いっきり涙を流した。

 

 

 

陳宮「一刀殿ぉ〜かじゅと殿ぉかじゅとどのぉ〜!!おしたい、おしたいしていますですぅ〜!!」

 

北郷「ああ、オレも、大好きだよ、ねね・・・」

 

 

 

陳宮は強く、そして北郷は優しく相手を抱きしめ、お互いの気持ちを確認し合った後、そのままどちらともなく自然な流れで唇を重ねた。

 

しばしの間、二人は抱き合ったまま、お互いのぬくもりを感じていた。

 

 

 

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北郷「で、本当は用事ってなんだったの?」

 

陳宮「え?え、えーと、ですな・・・」

 

 

 

正直に言って、今起きたとんでもない出来事のせいで、

 

陳宮がこれまでに練り上げてきた北郷を落とすためのプランは完全に頭から消去されていた。

 

そのようにどう答えたものかと陳宮が困っている様子を見た北郷は、ポンと陳宮の頭に手を置き、ニッと笑いながら、

 

 

 

北郷「じゃあ、もしよかったら、これから買い物に付き合ってくれないかな?ちょっと政務関係の勉強ができる本を探したいんだけど、

 

やっぱりねねみたいな専門の人がいた方がいいだろ?あと、最近出来た麻婆伯伯の姉妹店とかにも行ってみたいんだけど、ダメかな?」

 

 

 

北郷の誘いに、陳宮は一瞬目を見張ったのち、満面の笑顔で答えた。

 

 

 

陳宮「はいなのです!お供しますぞ!」

 

 

 

そうして、二人は自然と手をつないで部屋を出て行った。

 

 

 

【第三十五回 拠点フェイズ:陳宮A・陳宮の自称アルティメットプラン 終】

 

 

 

あとがき

 

 

第三十五回終了しましたが、いかがだったでしょうか?

 

恋の拠点に引き続き、展開早ぇーよ!とツッコみたくなりますが、そこは目を瞑っていただきたく 汗

 

 

音々音はですね、本稿の初期構想ではメインヒロインの位置づけだったのですよ。

 

(だから一刀君降臨の際の初遭遇恋姫が音々音だったわけなのですが)

 

ですが、気が付けば一刀君色のハーレム仕様に、どうしてこうなった、、、

 

そういう意味でも音々音と一刀君が仲良くやってる描写を早く書きたかったので個人的には満足です 笑

 

 

ちなみに補足しておきますと、たとえ音々音の中で一刀君の存在が大きなものになろうと、

 

音々音の中での恋の存在に一切の揺るぎもありませんので誤解のありませんよう。

 

あともう一つ、音々音のプランを吹っ飛ばしたとんでもない出来事については深読みすることの無いようお願いしますね 笑

 

改行前後には空白の時間は存在しませんから本当です信じてください(想像するのは当然自由ですけどね)

 

 

では、前回に倣っておまけは次回に持ち越しということで!

 

 

それではまた次回お会いしましょう!

 

 

 

次回、ついに、アルティメットプランの全貌が明らかに、、、!?

 

説明
みなさんどうもお久しぶりです!または初めまして!

今回は音々音の拠点です!

北郷軍のメイン軍師・陳宮の放つ、自称究極の計画とは、、、!

今回も一話完結です!


それでは我が拙稿の極み、とくと御覧あれ・・・

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コメント
>いた様 書類云々について訂正です。wikiにおじゃましたところ、魏晋の頃には紙も普及してるようで、書簡、木簡、竹簡を併用していたらしいです。なので本稿も書簡に鞍替えします(sts)
>禁玉⇒金球様 一刀君の場合体型云々は関係なしでしょうからそういう状況に持ち込みさえすればゴーサインですね(sts)
>nao様 ですがそのような少し残念なところがまたいいのですぞ〜(sts)
>naku様 そうなんですマウントとったり華琳様から守るとか言いつつ抱きついたり一刀君にやりたい放題させていたのに、益州編では目立った活躍もなく、、、ぐぬぬ(sts)
>いた様 時代的に記録媒体はやはり竹簡じゃないでしょうか。紙は高価なものでしょうから。本稿も竹簡のイメージで書いてましたが、書類になってますね、、、訂正しておきます(sts)
>wakuwaku様 実は2回目の拠点では一話完結を目標にしてまして、そのせいで急ぎ足な展開に、、、本当は3話くらいかけてじっくり書きたいぐらいなのですが残念です、、、ねね万歳!!(sts)
>D8様 ツンなねねもかわいいですが、素直になっても可愛いだろうというstsの妄想ですね(sts)
音々は戦略に重きを置き過ぎたのだよ、君の本領は戦術だ(原作ではね)だからこそ勢いで告白して抱きしめて貰えたのだ。戦ではないのだぶっつけ本番であっちの方にもって行かば体型など関係ないオナゴの柔肌に一刀はすぐにボッキングとピストニングだ。(禁玉⇒金球)
素直なねね可愛いですな〜ねねは軍師としてはまだまだですな〜軍師なら最悪の場合を想定して動かなければw(nao)
ふむふむ、勉強になりますね。 後、この時代だと仕事の書き物は『書類』何でしょうか?『竹簡』なのでしょうか? 作品によって見解まちまちで、よくわかりませんが。 次回作も気長にお待ちしています!(いた)
ねねのいじらしさと元メインヒロイン設定に感無量です。ねね万歳! しかし展開が急ぎ足だったから、じゃれつきの進展過程を堪能できなかったのがちょっと惜しいです。どう懐いていいか分からない子猫のイメージを持ってるからかな?(wakuwaku)
ここまでガンデレなねねも珍しい・・・・ツン子も素直になるとここまでかわいくなるんですねぇ・・(D8)
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