IS 2体の魔神皇帝
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ドラコノサウルスが池に隠れてから30分が経過した。

束の手によって池の底の映像が千冬達に見えるようにされている。

しかし肝心のドラコノサウルスは隠れているのか姿が見えない。

 

千冬「しかし・・・何故あの時急に池に隠れたんだ?」

 

セシリア「光子力砲で攻撃した箇所が焦げていてその場所にさらに攻撃したからかもしれません」

 

弾「連続した攻撃に弱いのか・・・?」

 

楯無「それだと説明が付かないわ。最初に攻撃した時は隠れる所か怒って攻撃してきたんだから」

 

楯無の言う通り姿を現した際に全員で一斉攻撃を行なったのだがまるでダメージが無く、

それ所か怒りの炎に油を注いだらしく、怒り狂って触手で攻撃してきたのだ。

 

簪「でも箒のマジンカイザーの攻撃には流石に堪えてたみたい・・・」

 

千冬「ファイヤーブラスターは流石に威力が高いからな」

 

弾「体内のガスが温められて浮かんできた訳ではないみたいですね」

 

千冬「あぁ。その可能性はない。剣造博士や十蔵博士、弓教授もその可能性は否定していた」

 

ボス「腹部の同じ場所をビーム攻撃するしかないみたいだな。けどよ、それも今克服中だとしたら?」

 

ボスの指摘に千冬達は暗い顔になる。しかしドラコノサウルスの進化のスピードは侮れない。

傷を癒すのに時間が掛かっているのが直ぐに回復するようになったりすれば彼女達は更に不利になる。

 

千冬「早めにけりをつけなければ・・・」

 

ボス「それと剣造博士から一夏に渡してくれって言われた書類があるんだけどよ・・・」

 

マドカ「お兄まだ寝てる」

 

ボス「一夏が寝てるって事はアイツ大分体力使ったんだな」

 

その時、鈴とラウラが戻って来た。鈴は完全に全快したようだ。

 

鈴「ボスじゃない。久しぶり」

 

ボス「鈴も相変わらずちんまいな・・・つか背少し縮んでないか?」

 

鈴「アタシは小さい方が可愛いからね〜♪」

 

弾(鈴のやつコンプレックスを逆に生かし始めやがった・・・)

 

セシリア(フフッ・・・あれが上手くいってよかったですわ♪)

 

シャル「鈴ってここ最近一気に変わったよね・・・」

 

千冬「それよりボス、一夏に見せる書類とは?」

 

ボスはその書類の入った封筒を出すが剣造から一夏に最初に見せるように言われているらしい。

千冬は仕方ないかと思い、一夏が起きるのを待った。

以前彼女は一夏宛ての封筒を姉だからという理由で勝手に開けて中身を見たらしいが

それを知った一夏が千冬をフルボッコにした挙句酸素ボンベをつけてからコンクリートで固め、

駿河湾に沈めようとした事があった。自業自得だが・・・。(内容は剣造からの宿題のような物)

それがトラウマとなっている千冬は人の書類などを勝手に見るのを一切しなくなった。

 

ラウラ「このタイミングで兄様宛ということは・・・ドラコノサウルスに関することでしょうか?」

 

束「かもしれないね」

 

束もやって来た。彼女達が気がつかないうちに島は移動を開始していたようだ。

彼女が来たのは自動操縦に切り替えてきたので此方の援護をするためだそうだ。

 

束「それにしても叔父さんの書類・・・どんな内容なのかな・・・」

 

千冬「解らん」

 

ボス「入れるのを見たけどドラコノサウルスの体内ガスの成分表みたいだったのよ」

 

ラウラ「ボス、解るのか?」

 

ボス「あったりめェよ!理科に物理、化学にある程度精通してなきゃボロットの改造は出来ないぜ。

   どうも見た感じ大気と混ざると途轍もない可燃性を持つガスになる物みたいだったぜ」

 

一夏「マジか?」

 

いつのまに起きたのか一夏がボスから書類を受け取っていた。

 

ボス「あぁ。けど食道を通ってはいけないみたいだぜ」

 

一夏「腹か背中に穴開けるしかないか・・・」

 

ボス「けどよ、まだそれは出来ないんだろ?」

 

いつの間にか束も入れずにボスと一夏の二人だけの会話になる。

 

弾「ボスってさり気なく天才だったんだな・・・」

 

束「あれでも光子力学の博士号持ってるんだよ」

 

千冬「反面英語や国語などはまるっきり駄目だがな・・・」

 

セシリア「よく博士号取れましたわね・・・」

 

一夏とボスは5分程話し合っていたが話が終ると書類を他の面々にも見せる。

最初の数枚は完全に専門分野でもないと解らないようなものしか書いていないが

後は砕けた感じで書いてあり全員が理解する事ができた。

 

鈴「大気を食道を通さずに胃の中に流し込むしか方法が無いなんて・・・」

 

セシリア「ですが胃の位置がわからないことには・・・」

 

弾「大体は解るだろ?」

 

一夏「弾も気がついているな」

 

一夏と弾、ボスの男性陣は胃の位置が大体だが見当が付いているようだ。

ラウラも少し考えた後だが同じ様にわかったらしい。

 

ラウラ「そういうことですか」

 

シャル「如何いうこと?」

 

ボス「胃は魚でも何でも背中には無いから・・・」

 

その言葉で全員が3人の問いの答えを察した。

 

マドカ「お腹?」

 

一夏「その通り」

 

束「成程ね。生物なんだから胃は腹側にあるって言うのは基本だったね」

 

納得のいった一同は作戦を考え始める。

 

一夏「俺が奴の胃の中に入って内側から破るのと外側から破るのを同時に行なおう。

   そうしたら俺は傷から外に出るから・・・」

 

束「放射能除去もしてからね」

 

一夏「勿論。たが胃の中に入るには触手が邪魔だ」

 

箒「そのために腹を攻撃するのか」

 

鈴「OK〜♪」

 

簪「頑張る・・・」

 

千冬と束は作戦を考えた。

内容はドラコノサウルスが氷から出てきたら千冬とシャルが囮となり攻撃し、上空におびき出す。

その後、腹を攻撃してわざとガードさせ、口から一夏が飛び込み、胃の中で

放射能除去装置を発動させる。発動後一夏は背中側に穴を開けて空気を通し底から脱出

すかさずトドメ攻撃を行なう。というモノになった。

 

一夏「下手すりゃかなりの放射線を浴びまくるな俺・・・」

 

ピシッ!

 

ボス「胃に到達すると同時に装置作動させるしかないのよね」

 

一夏「あぁ。それしかないな。援護頼むぜボス」

 

一夏はそういうとスカルカイザーを展開して上空に上がった。

千冬達は気が早いと思ったが氷を見てみると罅が入り始めていた。

 

千冬「全くそういう事か」

 

真耶「観察力ありすぎです・・・」

 

弾「罅入る音き聞こえなかったんスか?」

 

どうやら単なる注意不足だったようだ。

箒や清香、鈴達も既に戦闘態勢に入っているので千冬と真耶だけがISを展開していない。

 

千冬「鈍った物だな・・・。マジィィィン!ゴォォォ!」

 

2人もISを展開して上空に上がる。それと同時に氷が割れてドラコノサウルスが顔を出した。

 

『GOOOOOAAAAAAAAAAAAA!!!』

 

千冬「サンダーブレーク!!」

 

シャル「フォトンガン!!」

 

千冬とシャルの攻撃を受けて怒ったドラコノサウルスは浮遊して千冬達に近づいてくる。

真耶が合図し、他のメンバーがいっせいに腹に攻撃を開始する。

 

箒「ファイヤーブラスター」

 

清香、束「「ダブルスピンストーム!!」」

 

簪、鈴「光子力ビーム!!」

 

マドカ「ブレストファイヤー!」

 

楯無「喰らいなさい!!」

 

セシリア「光子力砲発射!!」

 

ラウラ「エネルギー攻撃でないと効果が無いのが歯がゆいな」

 

ラウラ以外の各々が腹を攻撃し、ガードするかと思いきや触手を高速回転させて突風を起こしだした。

一夏、千冬、シャルはドラコノサウルスの上に居たので助かったが他のメンバーは何かにしがみついたり

武装を地面に突き刺して風に耐えている。

 

ラウラ「グッ・・・ブレードに罅が・・・」

 

しかしラウラは完全に性能の劣っている量産型のドノーマルの機体。

武装も質より量の物なので直ぐに破壊されてしまいそうになる。

 

マドカ「ラウラ、掴まる・・・」

 

マドカがラウラに手を伸ばして自分に掴まらせ、マドカ本人は地面に前腕を埋め込んで風に耐えている。

 

千冬「この!ブレストバーン!!」

 

シャル「もう一発、フォトンガン!!」

 

一夏は放射能除去装置にエネルギーを回している為攻撃不可能。

なので2人は何とか攻撃を止めさせようと奮起する。

 

千冬「チィ!ブレストバーン、アップ!!」

 

胸部放熱板を巨大化させて威力を上げた千冬。ドラコノサウルスは攻撃対象を一端千冬に変える。

千冬はグレートタイフーンで対抗し両者の攻撃で巨大な竜巻が発生する。

 

ラウラ「私は・・・私達はこいつの前には無力なのか・・・?」

 

ラウラはドラコノサウルスの強さに屈服しそうになっている。

簪達も攻撃がもう殆ど通用しない事実に押しつぶされそうになる。

 

清香「情けないわよ。この程度で諦めるなんて」

 

ラウラ「しかし・・・」

 

清香「殆ど通用しないけど塵も積もればなんとやら・・・。それによく見たら再生速度は速いけど

   動ける状態までの再生が早くてそれ以降は余り早くないわ。何度も同じ箇所を攻撃すると

   その初期再生の速度も落ちてる」

 

清香の発言に束は注意深くドラコノサウルスの傷を観察した。

すると確かにまだ完全に再生されておらず傷の治癒が襲い。

 

一夏「全員で腹を一斉攻撃!急げ!!」

 

一夏の指示で全員がまたいっせいに攻撃する。すると今度は腹を触手でガードした。

 

一夏「今だ!」

 

すかさず口の中に入る一夏。後は一夏が腹の中から背をぶち破るまで何とかドラコノサウルスを留めておく事だ。

束は島の現在位置を見る。本土から沖合いへ15km地点。後5km移動しなければ爆発の衝撃の被害が出てしまう。

 

千冬「入ったか・・・ん?」

 

ドラコノサウルスが急に苦しみだした。どうやら一夏が体内で暴れているらしい。

何故暴れているのかは解らないが如何見ても暴れられて苦しんでいるようにしか見えない。

 

箒「一夏は体内で何をやっているんだ?」

 

一夏『装置作動させただけだ』

 

一夏から通信が入り一夏は装置を作動させただけと言っている。

ドラコノサウルスは周囲に熱線を吐きまくっていたが数分で放射が収まった。

 

鈴「後は一夏が胃に穴を開けるのを待つだけだけど・・・」

 

セシリア「開きませんわね・・・」

 

束「まだ安全地帯まで島が移動してないからだよ。だから体内からこっちへの攻撃を邪魔するつもりなんだと思う」

 

清香「危なくないですか?」

 

束「体内のガスは大気と混ざらないといけないからそれに関しては大丈夫。

  いっくんだって解ってるんだから。ね?」

 

清香はまだオロオロするように一夏を心配していて箒も行動には出ていないが

彼を心配している感じのオーラが之でもかと言わんばかりににじみ出ている。

 

ボス「ドラコノサウルスの奴、池に逃げこむだわよ!」

 

ボスの言葉に千冬達は急いで攻撃しようとする。

池の中に入られてまた完全に体力を回復し傷を癒されてはたまった物ではない。

 

箒「ダブル・・・」

 

清香「バーニング・・・」

 

「「ファイヤーーーーーーーーー!!!!」」

 

束「スピンストーーーーム!!」

 

一同が攻撃する前にドラコノサウルスの行動を予想していた3人が攻撃して

ドラコノサウルスの腹部が一部真っ黒に焦げた。

そして組織が崩れ落ちて血が吹き出る。10秒ほどで再生したが再生能力が若干落ちている。

更に内部から一夏が何らかの攻撃をしたらしく地面に落下した。

 

鈴「追撃!」

 

シャル「デェェェェェ!!」

 

鈴とシャルが追撃しようとドラコノサウルスに接近する。

すると木の影から触手が顔を出し噛み付こうと二人に迫ってきた。

 

鈴「ヤバッ!?」

 

シャル「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

説明
次回あたりでドラコノサウルスとの戦闘は終了すると思います。
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