真・恋姫†無双―友の為に― 『お前の魂は』
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真・恋姫†無双―友の為に―

 

 

 

 

 

 

 第参話

 

 『お前の魂は』

 

 

 

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 ・・・此処は・・・何処だ?・・・誰かの声が聞こえる・・・俺の知ってる誰かの声・・・

 

 ???「・・ろ・・・・ひ・ろ・・・・ヒイロ!」

 

 ヒイロ「・・・一刀・・・か?」

 

 一刀「あ、あぁ。大丈夫か?」

 

 ヒイロ「・・・此処は?」

 

 分かっている事だ。此処は三国志の外史。

 

 一刀「わ、分からない。ただ・・・夢に見る場所に似てるんだ。」

 

 ヒイロ「・・・一刀・・・お前には成さなければならない事がある。」

 

 そうだ、どうせいずれ分かる事。ならば端から知られておけば・・・問題ない。だが・・・

 

 ???「おぉ、おぉ。兄ちゃん達良い服着てんじゃねぇか。」

 

 まあ、あれだ。こういう時にこういう邪魔が入るのは、うん、テンプレ、テンプレ。

 

 ???「アニキ。こいつ等ビビって何も言えないみたいですぜ?」

 

 ???「なんだな」

 

 アニキ「そのようだな。おいチビ、デク。そいつら引ん剥いてやんな。」

 

 二人「応!(なんだな)」

 

 一刀「な、なんだ!?なんだ!?」

 

 ヒイロ「ちっ。はぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 どが!ぼごぉ!!

 

 チビ「ぴぎゃ!」

 

 デク「おごぉ!」

 

 一刀「え・・・ヒイロ・・・?」

 

 くっ、加減が効かなかった。殺してしまったな・・・

 

 アニキ「な、チビ、デク!!てめぇ・・・やりやがったなぁ!!!」

 

 ヒイロ「一刀、説明は後だ。・・・出来れば見てほしくないんだがな・・・」

 

 一刀「あ・・・え・・・?」

 

 ヒイロ「はぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

 アニキ「ひっ!!」

 

 ヒイロ「ぜえぇぇぇい!!」

 

 ご!!

 

 アニキ「おぼぉ!?!?」

 

 どさ

 

 一刀「・・・こ、殺したのか・・・?ど、どうして!?」

 

 ヒイロ「・・・っ!!」

 

 一刀「あ、す、すまん・・・助けてもらっておいて・・・」

 

 ヒイロ「いや、良いんだ・・・俺も加減を忘れていたんだ・・・」

 

 一刀「説明・・・してくれるんだろう?」

 

 ヒイロ「ああ。ちゃんとしてやる・・・ん?」

 

 この感じ。クソ!もう追いついてきやがったのか!?

 

 貂蝉「どぅふふふふふふふ。逃さないわよぉん。左慈ちゅぁあん」

 

 ヒイロ「・・・貂蝉か。」

 

 一刀「えぇ!?な、何もない所から・・・化け物が!?」

 

 貂蝉「だぁぁれが目に入った瞬間血が沸騰して蒸発してしまうぐらいの化け物ですってぇぇぇ!!」

 

 一刀「そこまで言ってねぇぇぇえ!!!!」

 

 ・・・くそ、このやり取りの時は相変わらずだな。

 

 ヒイロ「・・・于吉はどうした。」

 

 貂蝉「あぁ、于吉ちゃんなら・・・死んだわぁ。」

 

 ヒイロ「・・・そうか・・・」

 

 一刀「・・・ヒイロ?」

 

 あいつが・・・死んだ・・・か。あぁ、どうしようもない変態だったが・・・クソ・・・胸糞悪ぃ・・・

 

 ヒイロ「お前がやったのか?」

 

 貂蝉「自爆したのよぉん。左慈ちゃんの為にねぇん。」

 

 ヒイロ「・・・なん・・・だと・・・?」

 

 あいつが・・・自爆?・・・は、ははは・・・柄にもない事しやがって・・・あの・・・馬鹿野郎がぁ!!!

 

 一刀「な、なぁ、ヒイロ。あいつは誰の事を言ってるんだ?お前は“さのじ”だろ?」

 

 ヒイロ「・・・」

 

 貂蝉「どぅふふふふふふふ。ねぇご主人様ぁん。最近夢を見るでしょう〜?」

 

 一刀「お前に主人になった覚えがないが・・・あのヒイロに殺される夢か?」

 

 貂蝉「そうよぉん。それはぁ・・・実際に在った事なのよぉん。そしてぇ、そこの“さのじ”って名乗ってるのがぁ。貴方を殺そうとした・・・“左慈元放”なのよぉん。そいつは危険よぉん。だから、こっちに来て頂戴。」

 

 一刀「え・・・・ヒイロ?ほ、本当なのか?」

 

 貂蝉「ご主人様も見たでしょう?左慈ちゃんがぁ、そいつらを簡単に殺すと・こ・ろぉ。」

 

 ヒイロ「・・・否定はせん。俺はかつて北郷一刀を殺そうとした男だ・・・」

 

 一刀「そ、そんな・・・」

 

 ヒイロ「だが・・・もう、あんな回りくどいやり方はせん・・・」

 

 貂蝉「あらぁん?つまりぃ直接的に殺すって事ぉん??」

 

 一刀「―――っ!?」

 

 ヒイロ「こいつを・・・お前たちの都合で・・・永遠の牢獄に封じ込められてたまるか!!俺はこいつを守り抜く!!お前達肯定派から守り抜く!!こいつが牢獄に囚われる事を是とするお前たちを俺は認めない!!!!!」

 

 貂蝉「心外よぉん。私はそんな事を肯定したつもりはないわぁん。」

 

 ヒイロ「ほざけぇ!」

 

 貂蝉「ご主人様ぁん。さぁ、こっちへいらっしゃぁい。そいつといたら待ってるのは死よぉん。」

 

 一刀「・・・」

 

 くっ・・・一刀は正義感の塊みたいな男だ。俺が人を殺す所を見た挙げ句、あの夢が真実だと知らされたら・・・!!

 

 一刀「ふざけるな。」

 

 貂蝉「??」

 

 一刀「貂蝉・・・でいいよな?・・・一つ聞くぞ。」

 

 貂蝉「えぇ、構わないわぁん」

 

 一刀「その于吉ってやつがそれだけの覚悟で守ったのはヒイロだけか?」

 

 貂蝉「・・・そうよぉん」

 

 一刀「はっ!今の間は違うな!?今お前はこう思ってるはずだ。その于吉ってやつの死は無駄死にだってな!」

 

 貂蝉「・・・」

 

 一刀「・・・沈黙は是なり・・・だぞ。」

 

 そんな中遠方から砂塵が上がっていた。遠目だが旗印は・・・『曹』

 

 ヒイロ「退け、貂蝉。お前とて、俺と曹の軍と戦えばただは済むまい。ただでさえ手負いなのだからな。」

 

 貂蝉「・・・そのようねぇん・・・でもね、左慈ちゃん、これだけは言っておくわぁん。管路ちゃんが未来を読めないそうよぉん。その意味をかんg」

 

 ヒイロ「何があろうと俺が最優先するのは一刀の救済だ。」

 

 貂蝉「・・・そうなのねぇん。わかったわぁん。今は引いてあげるぅ。」

 

 そう言うと貂蝉はその姿を消していった。勿論あの気持ち悪い叫び声を残しながら。

 

 一刀「・・・なぁヒイロ。そんな顔するなって。」

 

 ヒイロ「そんなひどい顔か?」

 

 一刀「・・・あぁ。すごく・・・悲しそうだ。」

 

 ははは・・・そうだな・・・あいつがそこまでして俺と一刀を守ってくれるのなら・・・

 

 ヒイロ「貴様の魂は・・・無駄なんかじゃなかったんだ。」

 

 一刀「・・・ヒイロ・・・」

 

 俺達はそのまま曹の旗を掲げた軍を待つことにした。

 

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 私は今、南華老仙の記した太平要術の書を盗んだ賊を追っていた。斥候の話によるとこの先に身なりの良い二人の男が居るらしく、そいつらが情報を持っているんじゃないかと思い、そこに向かって進軍中なのである。そんな中私の忠臣である夏候淵、秋蘭が声をかけてくる。

 

 秋蘭「華琳様、情報は掴めるでしょうか。」

 

 華琳「分からないわ。でも僅かな情報も今は欲しいわね。」

 

 秋蘭「そうですね・・・」

 

 秋蘭の懸念は分かる。あの書は使う物が使えばとんでもない人の動員がある危険な書物。それを私は自身の手元で厳重に保管したいと考えていた。そんな中、前を走っていたもう一人の忠臣の夏候惇、春蘭が戻ってきた。

 

 春蘭「華琳様、例の二人組の元に到着しましたが、どうやら例の賊を討ったらしいのです。どうしましょうか。」

 

 華琳「そうなの?それなりの力があるとみていいでしょうね・・・いいわ、会いましょう。どちらにしても話は聞かなければならなかったしね。」

 

 春蘭「はっ!」

 

 そこで私達は運命的な出会いをする、今巷で噂になっている天の御使いの噂。管路の占い。眉唾ものだと思っていたけれど、この出会いが私達を乱世と言う闇から引きずり出してくれる出会いだと私は感じた。

 

 

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 この男たちはとんでもない知識を有していた

 

 

 

 ならばこそ、その能力は私の元で活かしてもらうべきと思った

 

 

 

 けれどあの男は時折とんでもなく悲しい顔をする

 

 

 

 私は・・・揺らいでいるんだろう

 

 

 

 北郷一刀・・・何故か惹かれる・・・彼自身に

 

 

 

 真・恋姫†無双―友の為に―

 

 『覇王曹孟徳』

 

 

 

 

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 登場人物

 

 左慈 緋維露(さのじ ひいろ)

 

 北郷 一刀(ほんごう かずと)

 

 貂蝉(ちょうせん)

 

 曹操孟徳 華琳(そうそうもうとく かりん)−陳留刺史

 

 夏候惇元譲 春蘭(かこうとんげんじょう しゅんらん)−曹操配下の武官

 

 夏候淵妙才 秋蘭(かこうえんみょうさい しゅうらん)−曹操配下の武官兼文官

 

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 あとがき

 

 魏ルート突入。これからどうなるかはまだ決めてないですがあの別れ方だけはしないようにします。

 

 貂蝉マジ悪者。今回は否定派が正義な感じになってますね・・・勿論彼らも味方になってくれるですよ?・・・たぶん。

 

 ではまた次回〜

 

説明
友為第三話です。
左慈・・・マジいい人化しました。
親友・・・いい響きなのです。
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コメント
ヒイロ=自爆(marumo )
…そもそも、どうして否定派が悪役なのかに関しては、無印でもそう詳しく説明されてた訳では無かったな。化物が肯定派管理者である以上、どうしても説明の際の視点は公平な物には成り得ないし。強いて言うなら、外史住人を人形呼ばわりするのがムカつくと言う、感情論的な所が大きかったし。少なくともこの外史の左慈なら、外史住人を見下す事は無かろう。(クラスター・ジャドウ)
南華老仙さん<僕は素質がありそうな”おのこ”をよく提供してるのです。たまに圭一に嫉妬されて布団の中に忍びこまrげふんげふん・・・あ、梨花?そ、その鎌はまさか華琳に借りたのですか?いや、やm(ユウヤ)
私、貂蝉の兄弟子(つまり卑弥呼の弟子)でしたが破門されました。つまり現在は同類ではありませんが仲のいい友人です。お店にも出資してますよww(南華老仙「再生(リボーン)」)
黒鉄刃さん<僕は男の娘ならおkなのです。  結璃「あんたは可愛ければ何でもいいんでしょうが!」  ばれたのです?(ユウヤ)
貂蝉や卑弥呼には興味はありません(´;ω;`)、自分はショタっ子とかが好きなので(エッ(黒鉄 刃)
kyogo2012さん<まあ、外史伝の一刀は管理者になって牢獄から脱出してますので・・・あれ?あっちも左慈のおかげで脱出してるシナリオだ・・・今気づいたのですw(ユウヤ)
nakuさん<もちろん自覚してるのです。ですが目的に向かって盲目になるのは左慈らしいのですよ。(ユウヤ)
tanpopoさん<たぶん違うのですよ。声は同じだと思えばいいのです。(ユウヤ)
M.N.F.さん<見当違いも甚だしいのです。(泣)(ユウヤ)
続き―刃さんも逝きますか?両刀専用漢女パブ(ユウヤ)
黒鉄 刃さん<肯定派は悪い人たちではないのですが・・・この作品ではしばらく悪党になってもらうのです。(ユウヤ)
南華老仙さん<両刀の方はこちらの漢女パブへどうぞ〜(ユウヤ)
ま、確かに外史と言う牢獄だわな。違う視線で見れば、確かに、一人の人間"北郷一刀"を犠牲にして、外史牢獄に放り込んで、外史を救うというふうに見えるな。(Kyogo2012)
ヒイロだとどうしても自分の知ってる方をイメージしてしまうんだがあっているのかな?(tanpopo)
とりあえず羽生さんが王将奪還するまで暖かく見守ります(違)(M.N.F.)
あれっ、南華老仙さんがダメなら自分もダメじゃね(;゚Д゚)!「両刀2号」でした(黒鉄 刃)
この外史の肯定派は何とも好きになれませんね(#゜Д゜)y-~~、ウキっつぁん復活を望みます。(黒鉄 刃)
↓↓私は腐(男子)なので大丈夫ですね・・・・・・あれ?やっぱりだめ?では「両刀1号」退散いたします。(南華老仙「再生(リボーン)」)
禁玉⇒金球さん<ガクガクブルブル(((゜д゜)))(ユウヤ)
↓腐敗娘達が妄想で掘っている所を穿ち抉り晒す。(禁玉⇒金球)
禁玉⇒金球さん<え〜っと・・・どこを抉ります?物は何使います?スプーン、ナイフ、ドリルetcなんでもいいのですよ。(ユウヤ)
漢の熱い友情良いですねこういう流れは大歓迎!!、それだけに腐女子が破廉恥な妄想をしたらば抉る。(禁玉⇒金球)
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