〜少年が望んだ世界と力〜
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前書き

 

ARXー7アーバレスト「今回は後書きで重大発表あり!」

 

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12月の土曜日 海鳴市 海鳴臨海公園 午前6時00分

今日はリンディ提督達が俺の家に引越しをしてくる日、現在俺はそのリンディ提督達の迎え兼、家具等の運搬をするために乗ってきたGトレーラー以外の大型トレーラー内にて朝食としてここに来る前に寄ったコンビニで購入したサンドイッチと缶コーヒーを食べ、飲んでいる。

 

「アポロン、全員の配備状況に問題はないな?」

 

「イエス、マスター」

 

「ならいい。・・・・・ん?」

 

アポロンに氷竜達の配置状況の確認をした直後、公園内から光が見えた。

 

「いらっしゃったようですね」

 

「そのようだな」

 

転移魔法の光が見えたので俺はトレーラーのドアを開き、降りてドアを閉めてリンディ提督達の所に向かう。

 

「おはようございますリンディ提督」

 

「おはよう健悟君」

 

「やあ健悟」

 

「久しぶりだね健悟君」

 

「ようクロノ。お久しぶりですエイミィさん」

 

リンディ提督に挨拶するとリンディ提督は笑顔で挨拶を返してくれる。

リンディ提督に続いてクロノとエイミィさんが挨拶をしてきたので俺も挨拶する。

 

「おはよう健悟」

 

「おはよう」

 

「おはよう、久しぶり」

 

「おうフェイト、ユーノ、アルフ。アルフ、身体はもういいのか?」

 

「まあ、なんとかね」

 

「そうか」

 

挨拶してくれたフェイトとユーノ、アルフに返事を返した俺はアルフに身体の具合を尋ねた。

俺も予測していなかったことが起きたため心配だったが大丈夫そうで安心した。

 

「さて、じゃあ早いとこ荷物を積み込もうか」

 

「ああ。・・・・・それにしても」

 

「ん?」

 

いざ荷物をした時、クロノが俺の後ろに視線を向けたため、俺は後ろを振り返り、視線の先を見る。

 

「よくこんな車を調達出来たな」

 

「あ、私もそれ思ってた」

 

「しかも2台も。結構お金掛かったんじゃない?」

 

「いえ、これは俺個人の所有物ってことになってるんで」

 

「こ、こんな大型の車が・・・君の所有物?2台とも?」

 

「はい。まあその話は置いといて、ちゃっちゃと運ぶとしよう」

 

そう言って俺は後ろを振り返る。

 

「頼むぞ、お前ら」

 

『了解』

 

振り返って後ろに立ってるAS、2機のM9にファルケ、アーバレスト、アースラ内で戦ったライオトルーパー5人、スーパー戦隊のデカレンジャー、時の庭園の時は敵として攻撃してきたMS、ストライクダガーに105ダガーに声を掛けるとライオトルーパー以外の全員が返事を返す。

 

「ま、まさか人員って」

 

「?こいつらだが?」

 

呼ぶと言っていた人員がファルケ達だと思っていなかったクロノ達は顔を引きつかせている。

クロノに訊かれた俺は平然と肯定する。

 

「だ、大丈夫なのかい?こいつらにこんなことさせて?」

 

「力はあるぞ?」

 

「えっと、そうじゃなくて」

 

「彼らに荷物を運んでもらえるのは助けるのだけれど、街の人に見られたら騒ぎになると思うんだけど」

 

「大丈夫です。しばらく人は来ませんから」

 

「「「「「「え?」」」」」」

 

アルフ、フェイト、リンディ提督がファルケ達を使って荷物を運び、一般市民に見られることを心配しているようだが当分人が来ないことを告げるとフェイト達は疑問の声を漏らす。

 

「氷竜、炎竜、風龍、雷龍、ガングルー、ガンドーベル、デッカード達に頼んで今はここに通じる道を封鎖してもらってます。事故処理や工事とみせかけて」

 

「い、いいのかな、それって?」

 

「大丈夫。バレなきゃ」

 

道を勝手に封鎖しているのをどうかと思ったユーノに対して俺は平然と言葉を返す。

 

「でもまあ、早く荷物積んで移動はしたいですね。事故は兎も角、工事とかは多分役所とかに事前に連絡とか手続きするんでしょうけどそこまでしてないからバレたら面倒なんで。とういう訳で、積み作業開始!なお通常家具とクロノ執務官の荷物はコンボイ、女性人の荷物はオプティマスに積み込め!」

 

『了解!』

 

俺が指示を出すとファルケ達はすぐに行動を開始、荷物をトレーラーに持っていく。

ファルケ達と共に荷物を運ぶために俺も動くと少し遅れてリンディ提督達も荷物運びを始めた。

 

 

数十分後

 

「これで最後です」

 

「ありがとうファルケ。積み込み作業完了。すぐに移動するから各員乗車しておけ」

 

『了解』

 

「いや〜あれだけいると流石に積むのが早いねぇ」

 

「そうね。正直助かるわ」

 

皆で荷物の積み込む作業を始めて数十分で全ての荷物を積み込み、作業が完了すると俺はファルケ達にいつでも出られるようにトレーラーに乗るよう指示する。

あの人数であったため早く積み込みが終わったのでエイミィさんとリンディ提督が嬉しそうに話している。

 

「では皆さん、移動しますのでこっちの車に」

 

「あれ?でもトラックの運転手さんは?さっきから見てないけど」

 

「何言ってるんですかエイミィさん、目の前にいるでしょう?」

 

「「「「「「・・・・・へ?」」」」」」

 

「よっと」

 

俺がトレーラーを運転してきたことを知らなかったエイミィさんがトラックの運転手を探す中、俺がそうであることを言うとエイミィさんを含む全員が気の抜けた声を漏らした。

そんなことを気にせずに俺はトレーラーに向って行き、ドアを開いて運転席に座り、エンジンを掛ける。

 

「「「「「「えええええええ!!」」」」」」

 

「なんですか騒々しい」

 

「な、なんで君が運転を!?」

 

「ていうか、なんで運転出来るの!?」

 

エンジンを掛けた直後リンディ提督達が大声を出したので注意する。

リンディ提督とエイミィさんが戸惑いながら俺に尋ねる。

 

「なんでと言われても。そりゃあ練習したり実際にこれとは別の大型トレーラーだって運転してますし。だいたい俺バイク運転してたんですし、俺がこの歳で運転してるのはあまり不思議ではないでしょう?」

 

「さ、流石に不思議でないことじゃないと思うけど・・・」

 

「確かにバイクを運転してるのは知ってたけどさぁ」

 

「バイクとこれは明らかに別物だろ。想像すら出来なかったさ」

 

「うん・・・」

 

俺が何気なく運転出来る理由を説明するがフェイト、アルフ、クロノ、ユーノに論破されてしまった。

確かに普通は考えないか。

色々常識外れなことばかりしてるから俺の中では色々麻痺してきているようだ。

 

「まあでも出来るもんはしょうがなくない?」

 

「え、えーっと・・・」

 

「まあそれはそうだけど」

 

俺の返答にフェイトとアルフが少し困ったような表情をする。

 

「とりあえず、移動するから乗って」

 

「「「「「は、はい」」」」」」

 

このまま長話をする時間が惜しいので俺は移動するためにリンディ提督達をトレーラーの運転席に乗せ、全員が乗るとトレーラーを走らせ、後ろからもう1台のトレーラーもついてくる。

ちなみに前にリンディ提督とクロノ、後部にフェイト、ユーノ、アルフ、エイミィさんが座っている。

 

「さてと、アポロン、全員に通信を繋いでくれ」

 

「ラージャ。・・・どうぞ」

 

「氷竜、炎竜、風龍、雷龍、ガングルー、ガンドーベル、デッカード、聞こえるか?」

 

『はい!』

 

「荷物の積み込み完了。今さっき移動を開始した。封鎖を解除し帰等してくれ」

 

『了解!』

 

トレーラーを走らせた直後、俺はアポロンに氷竜達との通信を繋がせる。

通信が繋がると氷竜達に荷物の積み込みが完了し、移動を開始したことを知らせ、封鎖の解除と撤退を指示する。

指示を受けた氷竜達は直ぐに返事を聞いて通信を切る。

 

「アポロン、次はボルフォッグと繋いでくれ」

 

「ラージャ。・・・どうぞ、マスター」

 

「ボルフォッグ。聞こえているか?」

 

『はい。聞こえています。健悟機動隊長』

 

「そっちはどうだ?高町とは合流出来たか?」

 

『はい。既になのは隊員は私に乗車し現在家に向かっています』

 

「了解。後で会おう。2人を頼むぞ」

 

『了解しました』

 

「ねえねえボルフォッグってあの忍者みたいなロボットのことだよね?」

 

「ええ。彼には高町家に行ってもらって高町を向かいに行ってもらっているんです。多分あっちの方が早く着くでしょうね」

 

「そうなんだ」

 

野田家前

公園を出発して十数分後、俺の家の門の前でボルフォッグが停まっていて、その右横になのはが立っていた。

 

「あ」

 

トレーラーを停め、俺達が降りるとなのはが俺達に駆け寄ってくる。

 

「おはよう野田君」

 

「よう高町。具合はどうだ?」

 

「うん、魔法はまだ使えないけど、身体は全然」

 

「そうか。よかったな」

 

「うん!」

 

いくら原作をある程度理解しているとはいえど、やっぱり友達であるため、なのはが心配だったが元気な姿を見て俺は安心した。

 

「おはようなのは」

 

「フェイトちゃん!おはよう!ユーノ君もリンディさんもクロノ君もエイミィさんもアルフさんもおはようございます!」

 

「おはよう、なのは」

 

「おはようなのはさん。朝早くからごめんなさいね」

 

「ああ」

 

「おはようなのはちゃん!」

 

「おはよう」

 

俺がなのはとの話を終えるとフェイトがなのはに声を掛けるとなのはが嬉しそうにフェイト達に挨拶をしていく。

 

「挨拶も済んだようだし、作業を始めようか。あ、そうだユーノ。すまんが結界を張ってくれないか?」

 

「結界を?」

 

「ああ。頼めるか?」

 

「分かった」

 

荷物を家に運ぶ前にユーノに結界を張るように頼む。

頼まれたユーノは少し不思議そうな表情をしたが頷いて前に出て、ユーノの足元に魔方陣が出現する。

 

「広域結界、展開!」

 

広域結界が展開され、鳥等もいなくなったため辺りが一掃静かになった。

 

「うっし!これで気兼ねなく作業が出来るな」

 

「もしかしてファルケ達を他の人達に見られないようにするため?」

 

「正解」

 

「ゲートオープン」

 

結界が張られ、フェイトが俺にユーノに結界を張らせた理由を聞いてきたので頷くとアポロンが遠隔操作でコンピューターで管理されている家の門を開く。

 

「こいつら見られたら、まずいもんな」

 

「「「「「「「・・・・・何これ?」」」」」」」

 

家の門が開くと目の前には家を出る前に予め召喚した仮面ライダー、スーパー戦隊、MS、AS、バルキリー、勇者ロボ、エステバリスが整列して待機している。

その光景を見て、フェイト達は驚いているためか固まっている。

 

「健悟、これを使いたまえ」

 

「ありがとう。えー、ではこれよりリンディ・ハラオウン提督、クロノ・ハラオウン執務官、エイミィ・リミエッタ通信主任兼執務官補佐、嘱託魔導師フェイト・テスタロッサ、使い魔アルフ達の荷物の運搬作業を開始する」

 

最前列にいた百式から拡声器を渡された俺はそれを使って全員に号令を掛ける。

 

「運搬の際は家具や家の壁に傷を付けないように細心の注意を払うように。例え1人で運べる物であってもなるべく1人でやろうとせず連携して迅速に行動を行ってほしい」

 

荷物を運ぶ際の注意事項を伝えると全員が一斉に頷く。

 

「ボルフォッグとレッドフレーム、ウルズ2、サダルスード、アストレア、通信システムとかの設置と調整、接続は任せて良いな?」

 

「了解しました」

 

「はいよ」

 

「おう。任せなって」

 

「はい!」

 

「了解」

 

通信システム等に強いと思われるボルフォッグとウルズ2、そして「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY」に登場し、オーブ連合首長国が前期GAT-Xシリーズの技術を無断で使用して開発したブルーフレームを含む3機のプロトタイプアストレイシリーズの2号機であり、ジャンク屋組合(ギルド)の「ロウ・ギュール」が搭乗したMS「MBF-P02 ガンダムアストレイレッドフレーム」、「機動戦士ガンダム00P」に登場し、エクシア達第三世代ガンダムが武力介入をする15年前に開発されたソレスタルビーイングの第二世代ガンダム、ガンダムエクシアのプロトタイプとなり第二世代ガンダムマイスタ−「ルイード・レゾナンス」が搭乗した「GNY-001 ガンダムアストレア」に以前召喚したガンダムサダルスードTYPE Fの改修前の姿で索敵、情報収集に特化し、得られたデータはガンダムデュナメスの射撃照準システムにフィードバックされ、他の外伝作品「機動戦士ガンダム00F」「機動戦士ガンダムooI」にも登場するホログラムの擬似生命体であるイノベイドの第二世代ガンダムマイスター「ガンダムマイスター874」が搭乗した「GNY-002 ガンダムサダルスード」達に設置と接続、調整等を任せるとボルフォッグ達は頷いて返事を返した。

 

「では各自、予め指示しておいた役割通りに動いてくれ。・・・総員!引越し作業を開始せよ!」

 

俺の合図でその場にいた仮面ライダー、スーパー戦隊、MS、AS、バルキリー、エステバリスが荷物を取りに行ったり、家の中に入っていったりと一斉に行動を開始する。

 

「さあ、見てるだけじゃなくて俺達もやりますよ」

 

「え?そ、そうね」

 

「あ、ああ」

 

「あははは、ちょっとボーっとしてたよ」

 

「えっと、頑張るよ」

 

「なんかあたしらあんま意味ないような気がするけどね」

 

仮面ライダー、スーパー戦隊、MS、AS、バルキリー、エステバリス達が動き出した直後、少し呆気に取られ気味だったリンディ達に声を掛け、俺達も荷物を取り、家の中に運んでいく。

 

三人称Side

野田家 内部

 

「M6、1番機、2番機、そのソファはこっちに置いてくれ。ストライクダガー2番機、その観葉植物はそこじゃなくてあっちだ」

 

家の中、リビングでは外からソファを運んできたM6に健悟が荷物の入ったダンボールを持ったまま置く場所を指示し、続いて観葉植物を配置予定と違う場所に置こうとしているストライクダガーを注意し、本来の配置を指差す。

 

野田家 野外

 

「先輩、いいですか?」

 

「おう、タイミング合わせろよ輝。いくぞ。1、2、3!」

 

外では前のトレーラー、または後ろのトレーラーから降ろされた家具を前回の守護騎士戦でザコソルジャーと戦ったバルキリーのフォッカー機と輝機がガウォーク形態で洋服タンスを両手で持ち、2階のベランダまで同時に持ち上げ、ベランダで待機していた「機動戦士ガンダムSEED」に登場するザフト軍のMSで以前アースラで戦ったMS、ジンの砂漠戦用のバリエーション機「TMF/S-3 ジンオーカー」2機がそれを受け取り、中に運んで行く。

 

「坊主、これは何処に運べばいい?」

 

「えっと。それは僕の家具なので僕の部屋に運んでもらえますか?」

 

「了解」

 

前のトレーラーの中から105ダガー2機が降ろした家具をG3-Xと受け取ったストライク(擬似人格はムウ・ラ・フラガ)がクロノに尋ね、家具をG3-Xと運ぶ。

 

「デルタ、ライオトルーパー、その棚は1階の和室に配置。置く際は耐震マットを忘れるな!」

 

後ろのトレーラーから棚を降ろしている2機のMS、ジャンク屋組合がジャンクパーツから組み上げたためザフト軍の正規に量産されているわけではないジンのバリエーション機「ZGMF-1017 ワークスジン」からデルタとライオトルーパーが棚を受け取り、棚を運んでいるデルタとライオトルーパーにファルケが配置場所と耐震対策を取るよう指示を出す。

 

「ボウケンレッドとブルーはエイミィ補佐官の本棚を運んでくれ。ボウケンブラック、その箱には小物が入っているようだ。慎重に運べ。G4とG3はそろそろ和室に荷物を運べ」

 

「大尉、こちらは何方の荷物でしょうか?」

 

「うむ。これはアルフという奴の荷物だな。頼むぞ。・・・ん?ウルズ6、君はクロノ以外の衣類の入った荷物を触るなと言われているはずだが?」

 

「ギクッ!わ、分かってますって大尉」

 

以前地下の演習場で仮面ライダーカオスのテスト相手を勤めた百式がボウケンレッド、ブルー、ブラック、G4、G3に荷物の運ぶ場所を指示していると「機動戦士ガンダム」に登場する地球連邦軍のMS「RGM-79 ジム」に尋ねられすぐにアルフの荷物であることを教える。

その最中、女好きであるウルズ6がリンディ提督の衣類が入った荷物を持っていこうとしたため百式が注意、注意されたウルズ6は一瞬身体がビクッとなり、慌て気味で衣類以外の荷物を取り、運んでいく。

 

「何やってんだよあいつは」

 

「ほんとにねぇ」

 

「・・・」

 

「イズミ、ギャグはいらねぇかんな」

 

ウルズ6が百式に注意されている光景を見てエステバリスのリョーコ機、ヒカル機が呆れている中、エステバリス イズミ機が何かを考えているとイズミ機がギャグを考えていることが分かったリョーコ機がイズミ機を止め、ボウケンイエロー、ピンクの3機+2人でリンディ提督、フェイト、エイミィの衣類が入ったダンボールをそれぞれ持っていく。

 

「このベッドは何処に?」

 

「それはフェイトさんのベッドなのでフェイトさんの部屋にお願いできます?」

 

「了解だ」

 

「機動戦士ガンダム」に登場するジオン軍のMS「MS-05 ザクT」と「MS-06F 量産型ザクU」が持っていたベッドを何処に運ぶのかリンディ提督に尋ね、リンディ提督は笑顔で運ぶ場所を使えるとザクT、ザクUはフェイトのベッドを運ぶ。

 

「ちょっと先輩、もっとしっかり持って!」

 

「持ってんだろうが!おおっと!」

 

「仮面ライダー電王」の主役ライダー「仮面ライダー電王 ロッドフォーム」と「仮面ライダー電王 ソードフォーム」がフェイトの部屋に置く机を運んでいるがロッドフォーム(以降 ウラタロス)がソードフォーム(以降 モモタロス)に机をしっかり持つように言うとモモタロスが言い返すした時、机を落としそうになったので慌てて持ち直す。

 

「ねえねえ、これ終わったら僕と遊ばない?」

 

「え?え〜っと、いいですよ?」

 

「わ〜い!やった〜!」

 

皆が引越し作業をしている中、モモタロス、ウロタロスと同じ仮面ライダー電王の別フォームである「仮面ライダー電王 ガンフォーム」が作業が終わった後、一緒に遊ぼうとなのはを誘う。

突然の誘いに少し迷ったようだがなのはが了承するとガンフォーム(以降 リュウタロス)は嬉しそうに飛び跳ねる。

 

「おいリュウタ、お前もこっち来て手伝わんかいな!」

 

「え〜、めんどいなぁ〜」

 

引越し作業をサボっているリュウタロスを「仮面ライダー電王 アックスフォーム」が作業するように注意するとリュウタロスは愚痴を溢しながら作業に戻る。

 

野田家内 2階

空き部屋の1つを通信室として使うため運び込まれた機材の調整と配線の接続をレッドフレーム、ボルフォッグ、アストレアが行っている。

 

「エイミィ殿、この機材はこちらでよろしいですか?」

 

「あ、うん。ありがとうね氷竜、炎竜、風龍、雷龍」

 

氷竜達が機材を運んでくるとエイミィはお礼を言う。

 

「いえ、力がある我々が運ぶのは当然のことです」

 

「そうそう」

 

「はい」

 

「俺達は仲間なんだ。なんでも頼ってくれていいんだぜ」

 

「ありがとう」

 

運んできた機材をボルフォッグ、レッドフレーム、アストレアに渡すと自分達に出来ることをしたたけだと氷竜達はエイミィに告げるとエイミィは笑顔でまたお礼を言う。

 

「よしっと、これでいいな。そっちはどうだ?」

 

「こっちもOKです」

 

「あいよ。ボルフォッグ、電源入れるぜ?」

 

「はい。お願いします」

 

氷竜達から受け取った機材の配線を繋ぐ作業をすぐに行い、配線の接続を終えたレッドフレームが少し離れて同じく配線接続をしていたアストレアに声をかけるとアストレアからもOKの返事が返ってきたためレッドフレームは機材の電源を入れることをボルフォッグに確認を取る。

ボルフォッグから了承を得たレッドフレームが機材の電源を入れるとモニターに光が灯る。

 

「さて、じゃあプログラムの調整をするとしようか。ボルフォッグ、サダルスード」

 

「了解しました、ウルズ2」

 

「了解」

 

モニターが点くとプログラム調整のためにウルズ2がボルフォッグとサダルスードを呼び、3機で調整を開始する。

 

「おーい。この機材ってここでいいのかい?」

 

ボルフォッグ達がプログラムの調整を始めた直後、まだ運ばれていなかった機材を3体のロボットが持ってきて機材を置く場所がここでいいのか尋ねてきた。

 

「あれ、君達は?見たことないけど?」

 

「彼らは今回の任務で新たに目覚めた勇者達です」

 

「この世界で目覚めたのは僕達が先だけど、誕生したのはあっちが先だから僕らの先輩なのさ」

 

見に覚えのないロボットが入ってきたのでエイミィが尋ねると氷竜と炎竜が説明をする。

 

「そういうこと。俺はBP-302型、パワージョー。よろしく!」

 

「BP-301型、私はマクレーンです」

 

「BP-303型、自分はダンプソンであります!」

 

デッカードと同じ「勇者警察ジェイデッカー」に登場するロボット刑事、「BP-301 コンバット刑事 マクレーン」「BP-302 カンフー刑事 パワージョー」「BP-303 レスラー刑事 ダンプソン」がそれぞれエイミィに自己紹介をする。

 

「よろしくね!」

 

「マクレーン、パワージョー、ダンプソン、その機材の調整をするんでこっちに持ってきてくれ」

 

「了解だ、アストレア」

 

「りょ〜かい」

 

「了解であります!」

 

マクレーン、パワージョー、ダンプソンがエイミィと挨拶をしているとアストレアに言われて機材をアストレアの所に持っていく。

 

野田家内 1階

健悟Side

 

「ねえ健悟」

 

「どうしたフェイト?」

 

「あの人達は何をしてるの?」

 

「ん?」

 

荷物の入ったダンボールを運んでいるとフェイトが俺に声を掛けてきたので止まって尋ねるとなのはがキッチンを指差したので俺は視線をキッチンに向ける。

キッチンではクウガ、アギト、龍騎、ゾルダ、カブト、サビーが調理をしている。

調理していることに疑問というか驚いているようだ。

 

「料理だけど?」

 

「いやその、それは見れば分かるんだけど」

 

「なんであの人達が料理をしてるのかが気になってるんだけど・・・」

 

「そりゃあ昼飯食べるためだろ」

 

「というか、彼らは料理出来るのか?」

 

俺がフェイトとなのはに説明していると同じく疑問に思っていたのかクロノも会話に加わる。

 

「あいつらを舐めるなよ?あいつらの作る料理は美味いんだぞ。マジで。ただし龍騎は餃子だけだけどな」

 

「餃子だけ!?」

 

「うん。他のも食べたんだが、イマイチというかとびっきり美味いって訳でもない普通だった。だがそれを言ったらザビーも一緒だ。あいつが作ってるのはマーボー豆腐だけだし」

 

「あっちはマーボー豆腐なのか!?」

 

「なんで中華ばかり?」

 

龍騎は餃子、ザビーはマーボー豆腐だけ作っていることを告げるとなのはとクロノがツッコミ、龍騎とザビーが作っているのが両方とも中華であることに疑問に感じたのか首を傾げている。

 

「安心しろ。残りのライダーはレパートリー豊富な奴らだから。期待していい。しかも美味い」

 

驚いているクロノ達に俺は大丈夫と伝える。

さっきも言ったとおり、実はこれまでに何度かプライベートで彼らを召喚して食事を作らせたことがある。

理由?

彼らが作った料理を食べてみたいってのもあったが、たまには楽したいんだよ!

で、食べたらまたこれが美味かった。

龍騎とザビーは餃子とマーボー豆腐だけだったけど他はやっぱり美味い。

特にクウガはカレー系、アギトは和食が美味かった。

ゾルダとカブトはどうかって?

和、洋、中、全部美味いの一言!

流石としかいいようがない!

ちなみにゾルダに関しては正装着者である弁護士の北岡ではなく、一度だけ変身した北岡の身の回りの世話をしていた「由良 五郎」の方です。

 

「健悟、食器を運んできたよ」

 

俺がライダー達の料理のことを思い出していると「新機動戦記ガンダムW」に登場したオペレーション・メテオに参加した5機のガンダムの内の1機でパワーと防御力、索敵・分析処理能力が高く、砂漠等の不整地で高低温環境での運用することを第一として設計された「XXXG-01SR ガンダムサンドロック」が食器の入ったダンボールを運んできて俺に声を掛けてきた。

 

「おお、ありがとうサンドロック。食器は棚に置いといてくれ」

 

「分かったよ」

 

「サンドロック様、お預かりします」

 

「ありがとうラシード」

 

「いえ」

 

俺がサンドロックに食器を食器棚に置くように言い、サンドロックが頷くとサンドロックと同じ「新機動戦記ガンダムW」に登場したサンドロックの部下であり、中東諸国が開発した局地戦用MS「WMS-03 マグアナック ラシード機」がサンドロックが持っていた食器の入ったダンボールを受け取るといい、サンドロックもラシード機にダンボールを渡す。

ダンボールを受け取ったラシード機は食器棚の近くまで運び、今度は食器棚で別の食器を置いる他のマグアナック、左腕に装備されているクロ−がガンダニュウム合金製になっている「WMS-03 マグアナック アウダ機」、上半身装甲の強化とサブカメラが増設されている「WMS-03 マグアナック アブドゥール機」そして背中のバックパックが高機動型のバックパックに換装している「WMS-03 マグアナック アフマド機」にそのダンボールを渡し、共に食器を棚に置いていく。

 

「さぁ、早いとこ終わらせようぜ」

 

「う、うん」

 

「そうだね」

 

「ああ」

 

野田家外

俺がフェイト達を連れて荷物を取りにくるとファルケがワークスジンから荷物を受け取り、降ろした荷物を纏めてある場所に置きに行くとトレーラーからワークスジンが2機とも降りた。

もう1台のトレーラーの方も確認すると荷を降ろす係りであった105ダガー2機も降りており、置いてあるクロノの衣類が入った荷物を家の中に運んでいく。

 

「荷物はこれで全部か?」

 

「そのようです隊長」

 

「あら健悟君、クロノ、フェイトさん、なのはさん。もうトラックからは荷物は降ろし終わったわ」

 

ファルケにも尋ねてみたがやはりもう荷物の降ろし作業は終わったようでリンディ提督からも終わったことが告げられた。

 

「健悟、我々も手伝ったほうがいいか?」

 

「ん?」

 

「「「「!?」」」」

 

リンディ提督に告げられた直後、前のトレーラーに声を掛けられた俺はトレーラーの方を見る。

俺は平然としているがリンディ提督達は驚いた表情でトレーラーを見る。

 

「いいや。もうほとんどやることもないさ。ここまで運んでくれただけで十分。ありがとうな。コンボイ、オプティマス」

 

「構わない。我々も彼らの役に立てて光栄だ」

 

前のトレーラーが荷物を家に運ぼうかと言ってくれたが既に公園からここまで運んでもらったに加え、ファルケ達がいるためあまり必要ないと思ったので丁重に断って前のトレーラーと後ろのトレーラーの名を呼んでお礼を言うと今度は後ろのトレーラーが返事を返す。

 

「の、野田君?今、この車、しゃ、喋らなかっ・・・た?」

 

俺が前後のトレーラー達と話している中、この2台の正体を知らず、普通は喋るはずがないトレーラーが喋っていることに驚いているなのはが震えた指でトレーラーを指し、俺に尋ねてきた。

 

「そうか。そういえば紹介してなかったな。コンボイ、オプティマス」

 

「ああ!コンボイ!トランスフォーム!」

 

説明、紹介していなかったため驚いているなのは達に紹介するために2台のトレーラーの名を呼ぶと前に居たトレーラーが掛け声を出すとコンテナ部が外れ、トラック部が人型のロボットに変形し、それに続いて後ろのトレーラーもコンテナ部を外し、トラック部が前のトレーラーとは異なり無言で人型のロボットへと変形していく。

変形した2体のロボットは「トランスフォーマー」と呼ばれる金属生命体で、「超ロボット生命体トランスフォーマー『マイクロン伝説』」に登場した平和を望む戦士「サイバトロン軍」の総司令官「コンボイ」に劇場版「トランスフォーマー」に登場したオートロボット《サイバトロン》(通称 オートボット)の司令官「オプティマス・プライム」が俺達を見下ろし、俺達はコンボイとオプティマスを見上げている。

 

「私の名は『コンボイ』。よろしく」

 

「私は『オプティマス・プライム』」

 

「ふぇ!?は、始めまして!私、なのはです!高町なのは!」

 

「フェ、フェイト・テスタロッサです!」

 

「あ、時空管理局のリンディ・ハラオウンです

 

「同じく執務官のクロノ・ハラオウンだ」

 

コンボイとオプティマスに挨拶されるとなのは達は戸惑いながらも慌てて挨拶をする。

 

「貴方方のことは事前に健悟から聞いている。私がこのようなことを言うのも変だが。野田家へようこそ」

 

あ、コンボイに俺がこの後言おうとしてた台詞取られた。

 

「健悟、このロボットは一体?氷竜達と同じ勇者ロボットなの?」

 

「いや、コンボイ達はトランスフォーマーって呼ばれるロボットだ」

 

「トランス・・・フォーマー?」

 

コンボイとオプティマスを氷竜達と同じだと思っているフェイトが俺に尋ねるが俺は否定してトランスフォーマーであることを教えるとなのはが首を傾げる。

 

「私達は惑星『セイバートロン』にて誕生した金属生命体だ」

 

「私もコンボイと同じトランスフォーマーだが、違う世界のトランスフォーマーであるため私は惑星『サイバトロン』で誕生した」

 

「セイバートロンにサイバトロン?」

 

「金属生命体ってことは、彼等は生き物なのか?」

 

「そう。コンボイ達は金属細胞にて誕生した生命体、つまりコンボイ達も一種の人間と捉えていい」

 

「マスター、ご説明中申し訳ありませんがよろしいでしょうか?」

 

コンボイとオプティマスと俺がでリンディ提督とクロノに軽い説明をしているとアポロンが俺に話しかけてきた。

 

「どうした?」

 

「シャドウ丸から連絡がきてますが」

 

「繋いでくれ」

 

「ラージャ」

 

結界を展開するにあたり、シグナム達が感知して攻めて来た場合を想定してまたシャドウ丸とかを街に展開させていたのだが、そのシャドウ丸から連絡が来て気になったので回線を繋がせる。

 

『おいボス』

 

「どうした?」

 

『ボスとなのは、あとフェイトだっけか?そいつらの友達が今ボスの家に向かってるようなんだが』

 

「友達・・・アリサとすずかか?」

 

『ああ、多分その子達と思うぜ』

 

シャドウ丸からの連絡内容はアリサとすずかがこっちに向かっているという報告だった。

でもなんでアリサとすずかがこっちに来るんだ?

確かに原作ではフェイト達が引っ越してきた日に会いにきていたが原作と異なって住むのは俺ん家だし、フェイト達が引っ越してくる日程は教えてないし。

兎に角、まずは状況の確認だな。

 

「どれぐらいでこっちに着く?」

 

『そうだなぁ。車で今の交通状況だと、大体15分、それよりも早いかもな』

 

「分かった。報告ありがとう」

 

『お安い御用だ』

 

アリサとすずかの到着予想をシャドウ丸に訊き、交通状況による大まかな到着時間の計算と報告をしてくれたことにお礼を言い、シャドウ丸の返事を聞いて交信を終える。

にしても15分程か。

時間がないな。

そう思った俺はファルケと百式に目線を送る。

 

「・・・。各員、15分以内に作業を終わらせろ!」

 

俺が目線を送ると百式とファルケは頷き、ファルケが家の中入っていきながら大声で叫ぶ。

 

「どうかしたの健悟?」

 

突然ファルケが叫び、慌しくなったためフェイトが俺に理由を尋ねてくる。

 

「アリサとすずかがこっちに向かってるようなんだ。理由は分からんが」

 

「えっと、実は・・・」

 

慌しくなった理由をフェイトに説明しているとなのはが小さく挙手をする。

 

「ん?」

 

「野田君の家にフェイトちゃんが住むことを私教えちゃって。あと、今日が引越しの日だってことも。それで早くフェイトちゃんに会いたいからってこっちに来るって」

 

原因はなのはだったか。

 

「高町、そういうのは早く言ってくれ」

 

「ご、ごめん」

 

別に隠しておく必要がない内容であるため怒ったりしないが、俺が少しなのはに注意するとなのは落ち込んでしまう。

そんな中俺は右手を顎に当て、あることを心配する。

 

「・・・飯足りるかな?」

 

「え!そこなの!?」

 

すずかとアリサが来るなら折角だし一緒に飯でも誘うと思って飯の量が足りるかどうかを俺が考えて口に出すとなのはからツッコミされた。

 

「そこ以外他にあるか?」

 

「いや、あの、仮面ライダーさん達とか・・・」

 

ああ、そっちか。

アリサ達がライダー達を知ってることをなのは達が知らないことを少し忘れていた。

 

「最悪消せば問題ないさ。コンボイ、オプティマス、お前達は直ぐに地下に入ってくれ」

 

「分かった」

 

「ああ」

 

「トランスフォーム!」

 

俺はまずくなったら消せばいいとなのはに告げて、コンボイとオプティマスに地下に入るように言うとコンボイとオプティマスはビークル形態にトンラスフォームして地下に入るためにすぐに車庫に向かって進む。

ガレージのシャッターが自動で上がるとコンボイが第1ガレージ、オプティマスが第2ガレージに入り、2台が入ると自動でシャッターが閉ざされる。

 

「なあ健悟、1つ訊いていいか?」

 

「なんだ?」

 

コンボイとオプティマスがガレージに入るのを見届けるとクロノが俺に話しかけてくる。

 

「コンボイはトランスフォームと叫びながら変形しているがオプティマスは無言で変形しているが、何か違いというか、そういうのがあるのか?」

 

「そういえばそうね」

 

トランスフォームと叫びながら変形するコンボイに対して無言で変形するオプティマスに疑問を感じたクロノとリンディ提督が俺に違いを訊いてくるが正直よく分からん。

単純に生まれた世界の違いだろうけど。

 

「さあ?」

 

「さ、さあって・・・」

 

正直に答えるとこの中で1番コンボイ達を理解しているはずの俺が曖昧な答えを返したためクロノが若干呆れた表情をしている。

 

「まあそれはこの際置いておこう。百式、ファルケ、作業状況は?」

 

『大方の家具の搬入は完了している。あとはダンボール類が多く残ってる』

 

『しかしまだ全ての家具の耐震対策が整っていません』

 

「どれぐらいかかる?」

 

『今の人員だけですと正直ギリギリです』

 

通信でファルケと百式に作業の進行状況を尋ねる。

家具類は全て片付いていて荷物の入ったダンボールが残っているのは構わない。俺達だけで簡単に出来る。

だが1番の問題である家具の耐震対策が整っていない。

これだけはなんとかしなくては。

 

「・・・アポロン、回線を」

 

「ラージャ」

 

「総員に通達する。総員速やかに家具の耐震対策を行ってくれ。なお残っているダンボールに関しては運んでおくだけでいい。箱の中身には手を出さなくていい。空けたダンボールは玄関前に」

 

アポロンに全員に通信回線を開いてもらい、現在作業中のライダー達に以降の作業内容、特に耐震対策を優先させることを全員に告げる。

 

「ボルフォッグ、そっちは?」

 

『こちらは5分もあればいけます』

 

「分かった。完了次第報告を」

 

『了解しました』

 

運搬作業部隊に続いて電子関係部隊のボルフォッグに状況の確認を取って、作業が終わり次第連絡を入れるように告げてから俺は近くに置いてあったダンボール箱を持って家の中に運んでいく。

 

「あ、健悟!」

 

俺がダンボールを運び始めるとフェイト達も慌ててダンボールを運ぶ。

 

 

「隊長、空いたダンボールはこれで全てのようです」

 

「了解!ドレイク、サソード、クロックアップ使用許可!このダンボールを紐で括って裏の物置に置いてきてくれ」

 

『CLOCK UP!』

 

家の中にあった空になったダンボールが全て玄関前に集められたことをファルケから知らされると俺は以前召喚した仮面ライダー、ドレイクとサソードにクロックアップの使用を許可をする。

クロックアップを発動させたドレイクとサソードの姿が見えなくなると玄関前にあったダンボールが次々と紐で括られていき、次の瞬間ダンボールが消える。

 

『CLOCK OVER!』

 

クロックアップ終了を告げる音声が聞こえるとダンボールの片付けを終えたドレイクとサソードが俺の前に立っている。

本当にあっという間に終わるなこれは。

凄い楽だ。

 

『健悟機動隊長、システム調整作業、全て完了しました』

 

「耐震対策完了まで後3分で終わる」

 

クロックアップを本当に便利だと思っていると作業を終えたボルフォッグから連絡が入り、それに続いてファルケが耐震対策が完了するまでの時間を報告する。

 

「シャドウ丸、そっちは?」

 

『後5分ぐらいだ』

 

「ギリギリだな」

 

完了時間を聞いた俺はシャドウ丸にアリサ達の到着具合を訊いて、正直本当にギリギリなため少し溜め息を漏らす。

 

「料理はどうだ?」

 

キッチンに料理の出来具合をクウガ達に確認するとクウガがサムズアップをして、龍騎は頭の上で両腕を使ってマルをし、残りはこっちを見ながら頷く。

 

「よし」

 

「健悟、耐震対策完了だ」

 

「分かった。アポロン、悪いがまた回線繋いでくれ」

 

「ラージャ。・・・どうぞマスター」

 

「皆のお蔭で引越し作業は無事に完了した。残った荷物は俺とリンディ提督達で行う。本当にありがとう」

 

クウガ達に料理の出来具合の確認を取ると百式が耐震対策作業が終わったことを知らせてくれた。

報告を聞いた俺はアポロンに全員との通信回線を繋げさせ、家の中にいるガンダムや他の奴らに作業を手伝ってくれたことに礼を言う。

 

「また皆に頼る時が来るだろう。その時は戦闘かもしれないが今回のようによろしく頼む。状況終了」

 

状況、もとい作業終了を告げると俺達の前にいたファルケと百式が足元から消えていく。

消える際、2体は俺に敬礼をし、俺も敬礼をして返すと2体は完全に消えた。

 

「いや〜、なんかあっという間に終わったねぇ」

 

「エイミィ、まだ自分の荷物が残ってるだろ?」

 

「あはは、そうだった。でも、結構やってもらってるんだよね。これなら残りは早く済みそうだよ」

 

引越しの大方の作業が終わったことにエイミィさんが喜んでいるがまだ個々の荷物が残っていることをクロノが指摘する。

 

「ユーノ、何処だ?」

 

「ここだよ」

 

もうそろそろ結界を解除してもらおうとユーノを呼ぶと下から声が聞こえたので視線を下げる。

 

「・・・フェレットモードか」

 

「うん。なのはの友達の前ではこの姿でないと・・・」

 

「そうか」

 

「あの、ちょっと可哀想な人を見る表情で頭を撫でるの止めてくれないかな?」

 

視線を下げるとフェレットモードになったユーノがいた。

ユーノが左手で後頭部を掻きながら言っているが何処か複雑そうな声で言っているので俺はユーノの前でしゃがんでどんまいっと心の中で呟きながら頭を撫でると軽く拒否された。

 

「ああ、すまん。それよりユーノ、そろそろ結界を解除してくれ」

 

「あ、うん。分かった」

 

ユーノに撫でたことを謝って結界を解除するように頼むとユーノはすぐに結界を解除してくれる。

 

「これですずかとアリサもこの家につけ---「ピンーポーン」・・・ついたようだな」

 

結界が解除されてすぐに家のチャイムの音が聞こえ、出迎えにいく。

 

野田家外 門前

 

「「こんにちは」」

 

「ようすずか、アリサ」

 

外に出て門を開けると車から降りたアリサとすずかが挨拶をしてくれたので俺も挨拶を返す。

 

「健悟!これはどういうこと!?」

 

「説明してくれるんだよね!?」

 

挨拶した直後、2人は俺に近づき、何か俺に対して説明を求めてきた。

まあ内容は間違いなくフェイト達が俺の家に引っ越してきたことだろうけど。

つか顔近いって2人共!

 

「落ち着け2人共」

 

「これが落ち着いていられるわけないでしょ!」

 

「そうだよ!」

 

まずは2人を落ち着かせようとするが中々簡単には落ち着いてくれない。

 

「説明するのはいいが、その前にあいつと挨拶したらどうだ?」

 

「「え?」」

 

2人に説明する前に俺が首を左に捻って後ろを見るとアリサとすずかは俺の後ろを見る。

視線の先ではどう声を掛けたらいいのかと困った表情をしたフェイトと苦笑いをしたなのはがいた。

 

「あ、ご、ごめんね!えっと、初めまして。・・・っていうのも変かな?」

 

「ビデオメールでは何度も会ってるもんね?」

 

「うん。でも会えて嬉しいよ。アリサ、すずか」

 

「うん!」

 

「私も」

 

フェイトに気付いたアリサは慌ててフェイトに謝って挨拶をする。

アリサに続いてすずかもフェイトに挨拶をして3人とも笑顔で会話を交わす。

 

「フェイトさん、健悟君、お友達?」

 

「「こんにちは!」」

 

アリサとすずかとフェイトが話していると少し遅れてリンディ提督が家から出てきた。

出てきたリンディ提督にアリサとすずかはすぐに挨拶をする。

 

「こんにちは、すずかさんにアリサさん、よね?」

 

「はい」

 

「え、私達のこと・・・」

 

「ビデオメール見せてもらったの」

 

「そうですか」

 

リンディ提督が自分達のことを知っていたためアリサとすずかは少し驚いていたがリンディ提督がビデオメールを見たことを教えると2人は納得したようだ。

 

「すずか、アリサ。朝食は食べてきていると思うけど、これから俺達飯食べるんだけど一緒にどうだ?」

 

「え?そうなの?」

 

「引越しの作業で食べる時間がなくてな」

 

俺がアリサとすずかを食事に誘うとまだ食事を摂っていないことにアリサが少し驚いた顔をする。

そんなアリサの顔を見て、俺は苦笑いする。

 

「えっと、お誘いを嬉しいけど。・・・いいんですか?」

 

「ええ。大勢で食べた方が賑やかで楽しいわ」

 

「それじゃあ」

 

「お言葉に甘えて」

 

すずかがリンディ提督に一緒に食べて本当に構わないか尋ねるとリンディ提督は笑顔でOKしてくれた。

リンディ提督からOKをもらったアリサとすずかは互いに顔を見て笑い、笑顔で食事の誘いを受ける。

まあリンディ提督なら最初からOKすることは分かってたけどな。

 

「それじゃあ、私は先に入って準備してくるわね」

 

「お願いします」

 

全員の食器を準備するためにリンディ提督は先に家に入っていく。

 

「綺麗な人だね」

 

「フェイトのお母さん?」

 

「えと、その。・・・もう1人の母さんって感じ・・・かな?」

 

リンディ提督が家に入っていくとリンディ提督を見たすずかは素直な感想を口して、アリサはフェイトに母親なのかと尋ねる。

アリサの質問に少し戸惑いながらも自分にとってもう1人の母親だとフェイトは頬を少し赤くして答える。

フェイトがそう答えたのは理由がある。

前にリンディ提督が家に来たときに聞いたのだが、今フェイトとプレシアさん、アリシアは離れて暮らしている。

フェイトの裁判は早く終わったが主犯であったプレシアさんの裁判はまだ少し掛かるようで、アリシアに関しては検査のため向こうに残りプレシアさんと一緒にいるらしい。

今回海鳴に引っ越す際、なのはや俺、アリサとすずかと会いたがっていたフェイトのためにプレシアさんが一緒に連れて行ってあげて欲しいとリンディ提督にお願いされたんだそうだ。

検査が終われば来月辺りにはアリシアもこっちに来れるらしいし、裁判が終わればプレシアさんもこっちの世界での生活を体験するためにこっちに引っ越してくるとのことだ。

早くフェイトがまた親子で楽しく暮らせる日が来ることを俺は祈ってる。

 

(ぐぅぅ)

 

折角カッコつけてるのにお腹がなってしまった。

不覚だ。

腹が鳴ったことでフェイト達の視線は俺に集まり、皆クスクスと笑いだす。

 

「取りあえず入って飯にしようか?俺もう腹減って」

 

「クスッ、そうだね」

 

「うん」

 

俺が飯にしようというとフェイトとなのはは頷いて先に家の中に入っていく。

 

「「健悟(君)」」

 

フェイトとなのはに続いて家に入ろうと歩き出した時、後ろから右肩をアリサ、左肩をすずかに掴まれた。

 

「「後でちゃんと説明してね(しなさいよ)?」」

 

「・・・・・イエス、マム(汗)」

 

後ろだから表情は分からないが声は明るい。

表情は笑顔の可能性は高い。

だが恐らくそれは普通の笑顔ではない。

だってなんか変なプレッシャーを感じる!

しかも2人とも肩を掴む力強いんだけど!

微妙に痛いって!

特にすずかが!

この明らかに拒否は許さないってプレッシャーに俺は敵うことなく、顔から大量の冷や汗を流しながらアリサとすずかに返事を返した。

 

 

-3ページ-

 

後書き

 

ARXー7アーバレスト「さあ、投稿しました、第四十三話です!」

 

健悟「おお、初っ端からテンション高い」

 

アポロン「しかし投稿は3月分アウト」

 

ARXー7アーバレスト「相変わらず鋭いツッコミしてくるね」

 

健悟「事実だろ」

 

アポロン「事実です」

 

ARXー7アーバレスト「あう」

 

健悟「にしても今回はフェイト達が引越ししてくる回だったが・・・」

 

アポロン「随分色々な者に引越し手伝いさせてますね」

 

ARXー7アーバレスト「楽そうだねよ〜」

 

健悟「そういうレベルの問題じゃねぇだろ」

 

アポロン「確かにMSはよく物資の入ったコンテナを運んだりと重機のような扱いをされてますが」

 

健悟「仮面ライダーとスーパー戦隊まで使うなよ。MSもザクUとかの量産型機だけでなくストライクガンダムのムウさんバージョン使ってるし、勇者ロボはまた増えてるし」

 

アポロン「しかも荷物運ぶのにトランスフォーマー使ってますしね」

 

健悟「さらに言えばなんでライダーに料理させてるんだよ」

 

ARXー7アーバレスト「そろそろトランスフォーマーとかも投入したいなって思ったので思い切って投入しました。だってあの辺りのライダーは皆料理得意じゃん」

 

健悟「思い切りすぎだよ。間違ってないから否定できない」

 

アポロン「トランスフォーマーも氷竜達と同じ実物態ですしね。前回言ってた私も引越しの作業を手伝うというのはこれらの召喚だったのですね。ある意味疲れました」

 

健悟「最後の方すずかとアリサ怖いんだけど。こんなカオスを加速させて大丈夫なのか?」

 

ARXー7アーバレスト「手遅れ!!」

 

健悟「堂々というな!」

 

ARXー7アーバレスト「さて、そんなことよりも話を変えるがここで重大発表がある!」

 

健悟「重大発表?」

 

アポロン「なんですか?」

 

ARXー7アーバレスト「実は先月の3月18日にこの『〜少年が望んだ世界と力〜』が投稿開始から2周年を迎えることが出来ました!ちなみにこの日はとある用事でスッカリ忘れてたけど」

 

健悟「真剣(マジ)で?」

 

ARXー7アーバレスト「大真剣(マジ)です」

 

アポロン「にじファン時代も含めると3年ですがね」

 

ARXー7アーバレスト「この小説を書いて投稿し始めた頃はこんなに続かずあまり評価ももらえずに途中で挫折すると思ってたよ。でも、基本的にはガンダムとかの人気作品を取り入れている力もあるとは言えど多くのユーザーさんが応援してくれたお蔭で今日も頑張って書いてるよ!」

 

健悟「本当にありがたいな」

 

アポロン「作者だけではここまで長続きはしなかったでしょうね」

 

ARXー7アーバレスト「本当にその通り。これも全てユーザーの皆様のおかげです。更新が遅れたり、誤字、脱字等色々なご迷惑をお掛けすると思いますが今後も『〜少年が望んだ世界と力〜』をよろしくお願いします!」

 

健悟・アポロン「「お願いします!!」」

 

ARXー7アーバレスト「ではそろそろ次回予告に移行したいと思います」

 

健悟「今回は何風の次回予告?」

 

ARXー7アーバレスト「今回はネタが思いつかなかったから無しで」

 

健悟「最後の最後で手ぇ抜きやがったこの作者!!」

 

アポロン「次回『〜少年が望んだ世界と力〜』第四十四話『引越し完了』です」

 

健悟「アポロン何勝手に進めんの!?しかもサブタイも手抜きじゃねぇか!!」

 

ARXー7アーバレスト「ごめん。素直に思いつかなかった」

 

健悟「駄目だこいつ」

 

アポロン「皆様からのリクエスト、まだまだお待ちしております」

 

健悟「ん?ところで作者が言ってた用事ってなんだったんだ?」

 

アポロン「就職活動だったそうですよ?」

 

健悟「超重要な用事だった!!」

 

ARXー7アーバレスト 「次回もお楽しみに!!今後もよろしく!」

 

説明
第四十三話 引越し作業を開始せよ!
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