IS 2体の魔神皇帝
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箒は海面が見えてくるとカイザースクランダーを呼び寄せた。

ラウラはスペイザーと水中で合体し、カイザーをその背に乗せる。

 

箒(マドカ・・無事で居てくれよ・・・)

 

ラウラ「海面に出ます!!」

 

箒「了解!!」

 

海面に出た時2人が見たのはCDO−1に体当たりされ、船の方へと飛ばされるマジンガーZだった。

2人は機械獣を睨みつける。2人の表情は怒りが滲み出ている。

 

箒「貴様等・・・!」

 

ラウラ「許さない・・・わが姉妹を・・・っ!」

 

束『二人とも気持ちは解るけど落ち着いて!!』

 

束が通信をつなげてきて2人を諌める。しかし二人には届いていない。

 

ラウラ「反重力ストーム!!」

 

グレンダイザーの反重力ストームがCDO−1の一体を捕らえ、上空へと持ち上げる。

 

ラウラ「箒姉様!!」

 

箒「解っている!!ファイヤーブラスター!!!」

 

マジンカイザーのファイヤーブラスターがCDO−1を溶解し爆発させた。

しかし背後から別のCDO−1の竜巻が襲い掛かる。

 

箒「クッ・・・」

 

ラウラ「抜かった・・・」

 

束『だから落ち着いてっていったのに!!』

 

2人は先程束の言う通りにしていればもっと冷静に物事を見れていたと反省する。

 

箒「姉さん、マドカは?」

 

束「無事だよ。ただ右前腕の骨に罅が・・・」

 

箒「無理をさせてしまったか・・・」

 

その時船の近くに一夏と清香が上がってきた。

それを機械獣を通してみていたブロッケンは引く事にしたようで機械獣が撤退して行った。

 

箒「一夏!」

 

ラウラ「大丈夫ですか?」

 

一夏「この無様な戦いは何なんだ?」

 

心配する2人をよそに逆に一夏は怒りを孕んだ言葉を放つ。

 

一夏「たしかにマドカをああした機械獣を許せないのは解る。だが感情任せに戦った結果、

   箒はスクランダークロスも出来ず戦況は劣勢になり、船を護る人間も姐さんだけになる。

   今回は俺と清香が上がってきた時点で引いたが逆に攻められたらどうなっていたか解るのか?

   多分ブロッケンあたりだと思うが奴等は俺が負傷してるのを知らなかったから撤退したんだろう。

   逆に知られていたら今の内に始末しようと襲い掛かってきたはずだ。違うか?」

 

ラウラ「・・・すいません」

 

箒「すまない・・・」

 

一夏「俺に言う以前に言うべき人達が居るだろ」

 

それだけ言うと一夏は医務室に向って時折転びそうになりながら歩いて行った。

清香は箒達と一夏を代わる代わる見ていたが掛ける言葉が見つからずに束を見る。

 

ナターシャ「本当に冷静なのね彼。いえ冷徹とも言えるかしら?」

 

束「でもいっくんの言ってた事は正しいよ。私だけじゃこの船は護れない。

  そうなったらこの船の乗組員の人達が犠牲になる。今のっているのは

  必要最低限の人数だけど犠牲は犠牲。だからいっくんはあんなに怒ったんだと思う」

 

2人が言葉を交わしていると箒とラウラは自身の今するべき行動をする為に移動していった。

 

ナターシャ「ふ〜ん。話を聴いてみると本当は優しいのね、彼。だからこそ厳しくしているのかしら・・・」

 

束「護る戦いが専門だからね。攻める戦いはいっくんも好きじゃないし」

 

ナターシャ「よく解らないわ。敵の本拠地が解ったりしたら準備を整えて攻めるんでしょ?」

 

束「そ。護る為にね。いっくんは身内と思っている光子力研究所の人たちや孤児院の子供達を護る為。

  箒ちゃんは出来る限りの人たちを護る為・・・」

 

ナターシャ「全ての人たちじゃないのね」

 

束「あの子達は神を超え、悪魔も倒せる力を持っているけど二人ともこういったんだ。

  『自分達は神様でも悪魔でも無くて人間だから』って」

 

清香「一夏は護る為なら悪魔にでもなるって言ってましたけどね」

 

ナターシャはよく解らなかったが人間には限界がある事を自覚しているからこそ

出来る限りの事して護ろうとしていることだけは解った。

 

その後、箒とラウラは船員一人一人に頭を下げて謝っていた。

自分達が感情任せに戦っていた事でこの船を危険にさらしていた事を正直に話した。

彼女達は殴られても仕方が無いと覚悟を決めていたがそのような事をする者達は一人としていなかった。

いや、少数だが居たのだが2人がまだ若く、経験も千冬などに比べれば未熟である事を解っていてくれたのだ。

だからこそこの次に似ような事があったときにこの経験を生かしてほしいと皆が言ったのだ。

最後に一夏にこの事を言った時2人は思いっきり痛い拳骨を喰らった。

それを束が館内に映像を流していたので納得のいかなかった船員達も怒りを納めてくれた。

そして港に引き上げる事になった。マドカは骨に罅が入っていたが罅の幅が小さかったので

治癒力の高い彼女は数日で完治出るだろうと束が診断した。

 

マドカ「でも暫く動かしちゃ駄目?」

 

束「少しは大丈夫だろうけど罅が広がらないように余り動かさないようにね。

  いざって時に戦えないと護る人たちも護れないからね」

 

マドカ「・・・解った」

 

箒「すまなかったな。間に合わなくて」

 

マドカは首を振って気にしていないと言う。

 

マドカ「箒姉がくるって聞いて油断したマドカがいけない」

 

お爺ちゃん『不用意に伝えたワシも悪かったのじゃ』

 

箒「お爺様・・・」

 

箒と束は一夏の居る医務室にもう一度向った。

一夏は鎮痛剤を打っていたが大分ダメージは抜けていた。港につく頃には完全に回復しているだろう。

2人は何故あの時に一旦引いたのかがまだ気になっていた。

彼も同じことを考えていたようで一つの結論を出していたのでそれを話そうとしていたようだ。

 

束「もしかして・・・戻る途中で?」

 

一夏「いや、港に入って俺達が降りるあたりだろ」

 

箒「何故なんだ?戻る途中ならまだ私達はダメージが残っているだろう?」

 

一夏「俺達が居るせいで襲われたとなれば皆は如何思う?

   それに奴さん達は同時にアメリカ防衛軍の戦力を今の内に削いでおきたいんだろ」

 

束「ブロッケンの考えそうなことだよ・・・」

 

束は完全に怒っていた。箒も拳を握り、其処からは血が流れ出ている。

 

一方、一夏は港に入る時如何するか考えている。

 

一夏(やつらの狙いは置物・・・一応は形は聞いていたから偽物も用意してある・・・。

   今の所置物の正確な形を知っているのは俺と清香、箒にラウラのみ・・・。

   何とかそれを利用してみるか・・・後一時間もあれば俺は回復できる・・・)

 

箒「一夏・・・何か考えがあるのか?」

 

一夏「あぁ。愚策かもしれないけどな・・・」

 

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ブロッケンは港に入る船を確認して鉄仮面に指示を出す。

 

ブロッケン「よし!今からアメリカ防衛軍軍港を襲撃する!出来るだけ多くの武器を破壊せよ!

      機械獣CDO−1全機発進せよ!!」

 

CDO−1が8機出撃していく。12機搭載していたが3機は先の戦いで破壊されている。

残り一機は念の為に護衛が出来るよう出撃させていない。基地は突然の襲撃で慌しい。

しかし、束達が事前に知らせていたため、落ち着いて対処が出来ている上に抵抗が激しい。

 

ブロッケン「こうなれば我々も浮上し、ミサイル攻撃を仕掛ける!!

      しかしどうやって知らせたのだ・・・通信は盗聴していたし

      レーダーやソナーにも反応がなかった・・・」

 

鉄仮面「もしやレーダーとソナーの死角を突いたのかもしれません」

 

ブロッケン「如何いうことだ?」

 

ブロッケンは冷静に鉄仮面の言葉を聞く。

 

鉄仮面「はい。この海底要塞ブードはDrヘルの作り出した最強の潜水艦。

    それと同時に機械獣の母艦です。ソナーは高性能で敵のソナーも

    対ソナー用装置のお陰で反応はなく、レーダーも高性能です。

    しかしこのレーダーが曲者なのです」

 

ブロッケンも合点がいったようだ。

 

ブロッケン「確か海面から15m付近まではモーターボートくらいの物は表示されないのだったな。

      しかし海面にはそれらしい影もない・・・」

 

鉄仮面「恐らく海面から10m付近を飛行して行ったのでしょう。そうすれば波も立ちません。

    髑髏の機体なら空気を咲く音以外は音も出さず飛行できるはずです」

 

ブロッケン「成程。織斑一夏の策か・・・やりおる」

 

鉄仮面「他にも敵はティガー戦車クラスの大砲をIS用にした装備を使っています。

    機械獣の装甲が頑丈だったとしてもサイズが小さいので・・・」

 

ブロッケンは浮上してはマズイと直感的に感じ、浮上をとめさせようとしたが間に合わなかった。

そして浮上した瞬間にブードは大きな揺れに数回襲われる。

 

ブロッケン「何処からの攻撃だ!!被弾箇所は!?」

 

鉄仮面達がパネルを操作し、破損箇所の確認と破損から測定する敵の攻撃位置を割り出す。

 

鉄仮面「上部ハッチとミサイル発射口がやられました!攻撃場所は我々の直上!距離は正確にはわかりません!」

 

ブロッケン「チィ!レーダー反応を感知されるとマズイからきっていたのが仇となったか!!無念!!

      撤退する!!」

 

鉄仮面「しかし!!」

 

ブロッケン「後は機械獣を暴れさせればよい!!あしゅらから預かったお前達を死なす訳にはゆかぬ!!」

 

鉄仮面「了解・・・しました・・・」

 

ブートは撤退して行った。しかしCDO−1が5機まだ港内で暴れている。

 

箒「光子力ビーム!!」

 

ラウラ「ダブルハーケン!!」

 

清香「ジーグビーーーム!!」

 

箒達も防衛軍と共に戦っている。連携が出来ているのですぐにCDO−1は3機が上空に居る

一夏の狙撃で破壊された。残り2機は陸上に上げられ、防衛軍によって倒された。

防衛軍の被害は少なく怪我人が数人出ただけにとどまった。何れも軽症である。基地への被害もとても少ない。

 

仕官「助かりました。基地への被害も少なくて済みましたよ」

 

ナターシャ「作戦を考えた一夏君に感謝ね」

 

一夏「色々迷惑掛けたからな。当たり前の事をしただけだ。

   それと残骸は普段なら持ち帰る所だけど内部機構の一部を除いて防衛軍に引き渡すよ」

 

束「いっくん?もし悪用されたら・・・」

 

束は一部の過激派の上層部が悪用したらと心配する。

 

一夏「条件としては出来る限りこの基地の人間だけが使って欲しい所だな。秘密裏に」

 

仕官「・・・・・・了解した。研究用とて少量を回収できた事にして他は秘匿しよう。

   研究用とされた物はどうなるか解らないのだが・・・」

 

一夏「それは仕方ないだろうな」

 

彼にとってもこれはどうしようもない問題である。この基地には穏健派しか居ない事を知ってはいるが

上層部から命令されればどうしようもない事は解っている。

その後、ラウラとマドカも共に来たときの小型輸送機で日本に戻った。

 

 

説明
戦闘についての反省みたいな感じかな・・・今回は。
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