IS〜蘇りし幻影[ゲシュペンスト]〜第14話〜新任/記憶を知る者〜
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ダブル主人公だけど………ほとんど片方しか出てない?!

 

 

以外な展開?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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三日後 IS学園

 

 

 

 

 

秋十side

 

 

 

「今日は遅く起きてしまった」

 

 

 

午前6時半、腕を伸ばしながら道場に向かう。

学園の雰囲気にも慣れてきた。

 

 

 

「今日はどうするかな、時間が無いし軽く動く程度で………」

 

 

 

今日のトレーニングのメニューを考えながら道場の扉を開けると…………。

 

 

 

カンッ!!!ガキンッ!!!

 

 

 

「オラァ!!!」

 

 

 

「チッ!!!」

 

 

 

「……………………は?」

 

 

 

扉を閉め状況を整理する、どういう事だ?中には川崎さんと中村さんが軽く出血しながら刀で打ち合っていた光景が写った。

後、中村さん眼鏡を掛けてなかった。

 

 

 

「そうか、最近疲れてきてるから幻覚を…………」

 

 

 

ガラッ!!!!ドンッ!!!!パラパラ………………

 

 

 

「…………」

 

 

 

扉を再び開けると真横に刀が通り過ぎていって後ろの壁に突き刺さる。

 

 

 

「アホ!!!刀を投げるってどういう神経しとんねん!!!ボケぇ!!!!!」

 

 

 

「武器無くても素手で闘えばいけるだろ!!!」

 

 

 

「ええやろ!!!!乗ったるわ!!!!」

 

 

 

川崎さんがそう叫ぶと同時に刀を中村さん目掛けて投げた。

中村さんは体勢を低くして避けるが、

 

 

 

「甘いわぁ!!!!」

 

 

 

「うがぁ!!!」

 

 

 

いつの間にか間合いを詰めていた川崎さんの蹴りが直撃した。

直撃した中村さんは吹き飛んだか直ぐに体勢を立て直して構える。

 

 

 

「ハッ……ハッ…………」

 

 

 

「ハァ……ハァ……」

 

 

 

「……………速い………」

 

 

 

一つ一つの攻撃の………いや、そこまでの行動が異常に速い。

いつの間にか攻撃が来る、もし普通の人が受けたら"いつの間にか喰らってました"状態だ。

俺でも反応は出来ても避けることは不可能だ。

 

 

 

(二人共、人間のスピードを超えているスピードで戦っている)

 

 

 

「オラァ!!!」

 

 

 

「ハァ!!!」

 

 

 

二人が同時にお互いの間合いを詰めようと前に出た瞬間、

 

 

 

「そこまでだ!!!!」

 

 

 

「うがぁ!!!」

 

 

 

「いでぇ!!!」

 

 

 

隣から何かが通り抜け、二人の間に入り二人を逆方向に投げ飛ばした。

 

 

 

「全く…………治療するこっちの身も考えてくれないか?」

 

 

 

「そりゃ悪かったな………あ、秋十」

 

 

 

「お、おはようございます」

 

 

 

「ん?君は?」

 

 

 

振り向いたその人は肌は褐色で金髪の男だった、中村さんの友人は怖そうな人ばかりだな。

 

 

 

「お、織斑秋十です」

 

 

 

「君が秋十君か、君の事は中村から聞いているよ、なんでも織斑千冬さんの弟さんで初めて男性でISを起動させたって」

 

 

 

「…………はい…………」

 

 

 

やはり俺は姉貴の弟としてしか見られていないのか……………。

 

 

 

「すまない、悪気はなかったんだ」

 

 

 

「いえ、もう慣れました」

 

 

 

「自己紹介がまだだったな、私は西條勇鬼、今日からIS学園の校医をすることになった」

 

 

 

驚いた、見た目からしたら一人称は"俺"だと思ってたら"私"だった。

 

 

 

「ふむ、君は私の姿を見て色々と変なことを考えていないかい?」

 

 

 

「いえ、そんなことは…………」

 

 

 

「君と同じように、私もこのような事はもう慣れた」

 

 

 

「でも、校医って医者ってことですよね?」

 

 

 

「アカンで秋十、コイツの腕を舐めたら」

 

 

 

「ああ、勇鬼は22で医者になった天才の異名を持つ男だ」

 

 

 

「それだけやない、この歳で今はもう無い話やけど院長を任されそうになった、名医中の名医や」

 

 

 

そんな凄い人なのか……………この人は。

 

 

 

「私は患者の為にしているだけだ、あんな自分の責任も取れない奴等と一緒にしないでくれ」

 

 

 

「おお、怖い怖い」

 

 

 

「お前が言うとマジで怖いわ」

 

 

 

「お前ら、それはそうと今日は………」

 

 

 

「分かってるって」

 

 

 

「話はつけてるで」

 

 

 

話?一体何の?

 

 

 

「ならいい、ところで秋十君に聞きたいことがあるのだが」

 

 

 

「なんですか?」

 

 

 

「君はなんで此所に居るんだ?学生はまだ寝ている時間だと思うんだが」

 

 

 

「俺は毎朝早く起きて特訓しているんですが、今日は遅く起きてしまって」

 

 

 

「なるほど、だがもうトレーニングをしている時間は無いぞ」

 

 

 

「え?」

 

 

 

西條さんに言われて時計を見ると朝食を食べている時間だった。

 

 

 

「ヤバイ!!!」

 

 

 

「ワイもヤバイわ!!!」

 

 

 

「皆さんすいません、失礼します」

 

 

 

中村さん達に礼をして食堂に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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一夏宅

 

 

 

 

 

一夏side

 

 

 

「はぁ………」

 

 

 

目覚ましが鳴る前に目が覚めた。

この三日間は地獄だった、朝、昼、晩の一日3セットはキツかった。

1セットで10回はしなきゃいけないとは、ハードだった。

 

 

 

ジリリリリリ、ガシャン!!!!

 

 

 

「……………」

 

 

 

「あっ…………」

 

 

 

これで目覚まし時計を壊されたのは何台目か。

 

 

 

「………………すぅ………」

 

 

 

「おいコラ」

 

 

 

ペチッ!!!

 

 

 

「いた!!!!」

 

 

 

「起きろ、深雪」

 

 

 

「ヤダ、あと五分」

 

 

 

「今日は仕事あるだろ、朝飯作ってやるからシャワー浴びてこい…………」

 

 

 

「ヤダ、あと十分」

 

 

 

「増えてるぞ」

 

 

 

おかしい、朝は強いはずなのに…………。

 

 

 

「目覚めのキスしてくれるなら起きるかも」

 

 

 

なるほど、そういうことか。

 

 

 

「仕方ないな、顔こっち向けて」

 

 

 

チュッ

 

 

 

「ん……………よし!!」

 

 

 

「お目覚めですか?お嬢様」

 

 

 

「シャワー浴びてくるわ、一夏も一緒に来なさい」

 

 

 

「いや、俺は後で………」

 

 

 

「これは命令よ」

 

 

 

これを使われたら、こちらに拒否権は無くなった。

 

 

 

「わかりました」

 

 

 

深雪と一緒にシャワーを浴びた……………………予想していたことは起こったが。

シャワーを浴びた後、俺の作った朝食を食べた。

食器を洗った後、スーツに着替え出掛ける準備をする。

 

 

 

「行くわよ」

 

 

 

深雪も着替えが終わり、IS学園に車に乗って向かう。

 

 

 

「珍しいな……」

 

 

 

「何が?」

 

 

 

「深雪が車を運転するの初めて見た」

 

 

 

「いつもは一夏が運転してたものね」

 

 

 

「深雪に送ってもらう日が来るとは」

 

 

 

「ふふん、どう?」

 

 

 

深雪は胸を張り腕組みをする。

 

 

 

「ハンドル手放すな!!!危ないじゃねぇか!!!!」

 

 

 

「わわっ!!!」

 

 

 

「全く、変わらないですね」

 

 

 

昔もPTを操縦する時にこんなこともあった気がする。

 

 

 

「話は変わるけど………一夏……」

 

 

 

「なんですか?」

 

 

 

「春香と冬美はどうしているの?」

 

 

 

「元気にしてますよ、ただ」

 

 

 

「ただ?」

 

 

 

「貴女が死んだ時はずっと泣きっぱなしだった」

 

 

 

「迷惑かけたわね………」

 

 

 

「本当ですよ」

 

 

 

「着いたわよ」

 

 

 

話をしている間にIS学園に到着した。

厳重そうな警備をしているが…………

 

 

 

(俺から見たらザル警備だな)

 

 

 

 

そう思いながら深雪の車から降りる。

 

 

 

「私は行くわ、理事長には享達が話をつけているわ」

 

 

 

「分かった、また後でな」

 

 

 

此所で深雪と別れてIS学園に入る。

そういえば中村に此所では名字は織斑ではなくて白石にしとけと言われたな。

 

 

 

「すいません、理事長と話をする約束をしていた、白石一夏ですが」

 

 

 

「白石さんですね、お話を聞いています、ですが理事長は今立て込んでいますので時間になるまで施設の見学していくのはどうでしょうか?」

 

 

 

「そうですか…………分かりました、ではその言葉に甘えさせてもらいます」

 

 

 

IS学園、一体どこまでの施設かな?

鍵をもらい一人で学園の設備を見て歩く。

授業中だったのか生徒には会わなかった。

 

 

 

(IS関連の人材を育成することはある、最新の物もちらほらと見る)

 

 

 

色んな所を見て回っていると整備室に着いた。

 

 

 

(ん、これは?)

 

 

 

視線先には未完成のISがあった。

七割は出来ている状態のままだが…………

 

 

 

(なんだ?この感じは?)

 

 

 

何か違和感を感じる。

 

 

 

「誰?………」

 

 

 

横から声をかけられ声のした方を見ると、赤い瞳で眼鏡をしていて水色の髪をした少女が立っていた。

どこかアルフィミィに似ている。

 

 

 

「一夏!!!」

 

 

 

「?!俺の名前を………」

 

 

 

彼女は俺を見るなり抱き着いてきた。

 

 

 

「すまない、放してくれないか?」

 

 

 

「え?」

 

 

 

「俺には記憶がない、俺は君の言っている織斑一夏なのか分からないんだ」

 

 

 

「そ、そんな………」

 

 

 

「教えてくれないか?君の知っている織斑一夏を?」

 

 

 

俺がそう聞くと彼女は頷き、話始めた。

彼女の話によると、出会いは中学に入学する直前だったらしい。

不貞な輩に絡まれたときに助けてくれたのが切っ掛けだったらしい。

そして悩んでいることがほぼ同じだったことで共感を覚えて自分の意見を言い合った。

その後はたまに連絡を取り合っている仲だったらしい。

どうやら八百屋のおばさんと同じ人物なのは確信した、彼女の話からも性格は真面目で努力家だったそうだ。

 

 

 

「情けないな………」

 

 

 

「え?」

 

 

 

「俺の過去かもしれないってのに 、知っている人物が目の前にいるのになにも思い出せない俺が憎いよ」

 

 

 

「ゆっくりでいい………」

 

 

 

年下に宥められるとは、俺もまだまだだな………………。

 

 

 

「簪」

 

 

 

「え?」

 

 

 

「名前で呼んで……あの日みたいに」

 

 

 

「あ、あぁ……………簪…………」

 

 

 

そう言いながら簪を強く抱き締める。

暫くして抱擁を解く、簪は名残惜しそうな顔をした。

そんな顔をするな、またしてやるよ。

 

 

 

「簪………このISなんだが………」

 

 

 

「私の専用機の"打鉄弐式"………」

 

 

 

「途中までしか組上がってないな…………何かあったのか?」

 

 

 

簪のISとは知らなかったが、打鉄弐式は日本政府お抱えの倉持技研が開発してたはずだが?

 

 

 

「一夏は知ってる?男性初の操縦者」

 

 

 

「知っているが?」

 

 

 

「その人の専用機の開発の人員に私の専用機の人員が回されたの」

 

 

 

「な?!」

 

 

 

「そのせいで私の専用機は放置されてるの」

 

 

 

「目先の欲に眩んだか………」

 

 

 

他かがそんな理由で放置するのか。

館山も館山だが倉持も倉持だ。

打鉄弐式を見つめる。

 

 

 

「簪、このISなんだが………」

 

 

 

「何?」

 

 

 

「俺達と一緒に造らないか?」

 

 

 

「え?」

 

 

 

「ISの開発と製造の会社の社長をしている知り合いがいる、信頼できる奴なんだ、それでも心配なら俺も付き添う」

 

 

 

アイツは深雪の兄だからな。

 

 

 

「で、でも………」

 

 

 

「勿論今すぐに決めてくれとは言わな…「うん、良いよ」……え?」

 

 

 

「一夏の信頼できる人なら良いよ」

 

 

 

そんなんで良いんですか?

 

 

 

「すまない、無理言って」

 

 

 

「ううん、全然気にしてない」

 

 

 

「そいつには言っておく、これは前払いだ」

 

 

 

簪に俺のISの武装データが入ったメモリを渡す。

 

 

 

「誰にも見せるな、たとえ親兄弟でも」

 

 

 

「うん」

 

 

 

「何をやってるのかな?一夏?」

 

 

 

嫌な予感がしているが振り返るとそこには深雪が…………ちょっと深雪さん?!刀持ってるとか聞いてないんですけど!!

 

 

 

「呼びに行ったら………何生徒に手を出してるのよ!!!」

 

 

 

「危な!!!」

 

 

 

振り下ろされた刀をギリギリで避ける。

 

 

 

「チッ!!!!!」

 

 

 

「凄い大きな舌打ちが聴こえた!!!!先を向けるな!!!先を!!!」

 

 

 

「行くわよ、従わなければ…………」

 

 

 

「分かったから!!!刀を納めて、刺さってるから!!!」

 

 

 

俺は深雪に強制連行された。

それを見ていた簪は呆然としていた。

その後、理事長と話をして今日の仕事は終わった。

理事長と話している時も俺は深雪に刀を向けられていた。

 

 

 

「刺さってるんですけど………」

 

 

 

「知らないわ、そんなこと」

 

 

 

その光景見ていた理事長の顔は少し引き吊っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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数日後 ???

 

 

 

 

 

『ヘクセからケーニッヒ、ポイントに到着』

 

 

 

 

「ケーニッヒ了解、各員装備はOKか?」

 

 

 

「イェーガー、OK」

 

 

 

「シルト、OKや」

 

 

 

「シュナイダー、OK」

 

 

 

「各員、オールOK」

 

 

 

『了解、作戦内容は降下中に説明する』

 

 

 

「各員、降下準備…………3…………2…………1、降下!!!」

 

 

 

さぁ、幻影のダンスの始まりだ………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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次回は久々の戦闘パート。

二回に分けて御送りします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
半月更新のKANNBARUでございます。
始めて大学の授業を受けての感想は長いっす(;´∀`)
着いていけるかな……………そんな感じです。
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コメント
ロスさん、コメントありがとうございます。(KANNBARU)
続き楽しみにしてます!(ロス)
タグ
織斑一夏 インフィニット・ストラトス 

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