宝鈴「死ね！恥さらし共っ!!」

ﾋﾞｭﾝｯ!!

宝鈴は手に紅い槍を手にした後、それを投げつけてきた

一刀「誰が死ぬかっ!!」

ﾌﾞｫﾝｯ!!

ﾌｫﾝ!!

ｶﾞｷﾝｯ!!

一刀は素早く『極死の剣』を出現させ宝鈴が放った槍を叩き落した

于吉「私は貴方に本当に失望させられました

たかが私に勝つ為だけに『禁止術』に手を出し、管理者としての領域から外れた者なのですから…………

貴方のほうが………」

ｷﾞｭｫｫｯ!!

于吉は淡々と話しながら右手に気を込める

于吉「恥さらしでしょう!!!」

ｺﾞｵｯｯ!!

そしてその溜まった気を一気に解き放った

宝鈴「黙れっ!!」

ﾌﾞｫﾝｯ!!

ｺﾞｫﾝｯ!!

宝鈴は素早く自分の周りに光の球型の壁を作り出した

一刀「？？何だ？ありゃ………」

于吉「…………面倒ですね……」

于吉は苦虫を噛み潰したような表情をした

宝鈴「『神域の結界(しんいきのけっかい)』…………もう貴方方は私に触ることすらできません……ふふふ………」

宝鈴は『神域の結界』に包まれ、笑いながらそう言った

一刀「『神域の結界』？『不通壁』とは違うのか？」

一刀は于吉に訪ねる

于吉は首を横に振り

于吉「『不通壁』は多少の力で壊す事が出来ますが、『神域の結界』は壊す事が出来ません

更に気力関係の技を放つと全て吸収されてしまいます」

一刀「つまり…………今の宝鈴は甲羅に篭った亀ってことか……

宝鈴!!篭ってねぇで出て来い!!

自分の手で戦いやがれっ!!!」

一刀は宝鈴に向かって叫ぶ

宝鈴「残念ですが私と戦いたいのなら……………」

ｷﾞｭｫｫｯ!!

宝鈴は『邪闇気』を溜める

宝鈴「まずこ奴ら倒してくださいな…………」

ｺﾞｫﾝｯ!!

ｺﾞｫﾝｯ!!

ｺﾞｫﾝｯ!!

一刀「っ!!?なんだ!?」

一刀の周り三箇所に『闇行』が地面から現れた

そして…………

ｺﾞｵｯｯ!!

ｺﾞｵｯｯ!!

ｺﾞｵｯｯ!!

一刀「っ!!?なんだこいつ!!?」

それぞれの『闇行』から黒い衣を着た術師のような者達が現れた

于吉「っ!!?これは……『白装束(はくしょうそく)』…………

………ん？ではない……？」

左慈「なんだありゃあ？『白装束』じゃねぇな…………」

貂蝉「確かにねぇん」

卑弥呼「じゃが、傀儡ということだけは同じであろう…………」

于吉が出現させる『白装束』とは違い禍々しい気を発しながらその場にいるのだ

更に全体的に黒が中心という服装

明らかに『白装束』ではない

宝鈴「ご紹介しますよ

これは私が手を加えて独自に作り出した否定過激派の『白装束』………

その名も『黒装束(こくしょうそく)』…………至って凡人の『白装束』とは違い全ての能力が桁違いに高いです」

宝鈴は笑顔で淡々と話していく

宝鈴「その体力の高さ………防御力、素早さ………そして攻撃力と知能…………全て『白装束』の足元に及びません

およそ『黒装束』一体で『白装束』300体分の戦力となっています

因みに『白装束』の戦力は並の兵士10体分です♪」

つまり単純計算で一刀と于吉は並の兵士9000人と戦う状況となっているのだ

一刀「ほぉ??？ってことは…………」

ﾌｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

黒装束A「…………!!!」

ﾄﾞｶｱｧｧﾝｯ!!

于吉「おっと！」

宝鈴「っ!!」

一刀は言葉の途中で一体の『黒装束』の鳩尾に高速で拳を入れ、吹き飛ばした

その『黒装束』は後ろの大岩へと叩きつけられていた

一刀「少しは楽しませてくれるんだな？」

一刀は拳を握りしめニヤッと笑った

宝鈴「その笑み…………何時まで持つか…見せてもらいますよ」

黒装束B&C「……………」

『黒装束』は所詮傀儡……………不気味に無言で一刀に接近してくる

一刀「薄気味悪いな…………何か喋ってくれよ………」

一刀の言葉に于吉は苦笑いをしながら

于吉「それは無理ですよ……

傀儡は命を持たない言わば人形のようなものですから」

一刀「なる程………」

一刀が頷いた瞬間

ｶﾞﾗﾗﾗﾗｯ!!

黒装束A「…………………」

吹き飛ばされた『黒装束』は傷だらけで崩れた岩の中から立ち上がり、一刀の向かって歩き始めた

一刀「ほぉ？中々頑丈だな」

于吉「侮れませんね………『黒装束』………」

黒装束B&C「………………」

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

二体の『黒装束』は一刀に接近し、そのまま素手で殴りかかってきた

一刀「よっ！ほっ！」

一刀は体を左右に揺らし簡単に回避し

一刀「宝鈴と戦うにはやむを得ないな…………」