英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜マルーダ城・会議室〜

 

「そう言えば気になっていたんですけど……ディオン卿達はどうしてこちらに?」

その時ウィルフレド達の存在を疑問に思ったリィンは首を傾げて尋ねた。

「それを答える前に……――――俺の事は”ウィル”でいいし、そんな堅苦しい態度で接しなくていいよ。」

「私の事もどうか”セラウィ”と呼んでください。」

「ハ、ハア……それでお二人ともどうしてこの場にいらっしゃるんですか?」

ウィルフレド―――ウィルとセラヴァルウィ―――セラウィの申し出に戸惑いながら頷いたリィンは再び尋ねた。

 

「俺達はリウイに依頼されて君達の装備を創りに来たんだよ。」

「ええっ!?ぼ、僕達の装備を!?」

「一体どうしてそんな事を……」

ウィルの説明を聞いたエリオットは驚き、サラ教官は目を丸くしてウィルを見つめた。

 

「―――常任理事を務めているリウイがお主たちの事を思ってウィルに依頼したのじゃ。テロリストが現れた中、より不安定な状況となったエレボニア帝国でお主達が生き抜く為に、”Z組”に関わるリウイがせめて装備は一級品にしてやろうという心遣いじゃ。」

「……………」

リフィアの説明を聞いたリィン達はそれぞれ黙り込み

「え、えっと……エレボニア帝国ってそんなに危険な状況なんですか……?」

事情がよく分かっていないセレーネは戸惑いの表情でリィン達に尋ねた。

 

「そだね。いつ内戦が始まってもおかしくない状況なのは間違いないね。」

「「………………」」

フィーの推測を聞いたユーシスとマキアスはそれぞれ黙り込み

「そ、その……私達の分の装備を今から創るなんて、無理なんじゃ……」

重くなって空気を変えるかのようにアリサは戸惑いの表情で尋ねた。

 

「えっと……君は確かアリサさんだっけ?」

「は、はい。」

「良い事を教えてあげるよ。『工匠に不可能はない!』それが”工匠”なんだから!」

「へ……」

力強く言ったウィルの言葉を聞いたアリサは目を丸くして呆け

「フフ、久しぶりに出ましたね、ウィルさんの名言が。」

「ウィルさんの『工匠に不可能はない!』はあらゆる意味で不可能はないものね……」

「フッ、”影の国”でも僅かな設備で俺達の装備を作り上げた程だからな……」

ツーヤとプリネ、レーヴェはそれぞれ微笑ましそうに見守っていた。

 

「クスクス、ウィルはこんな事を言っていますけど実は武器は全て完成していて、防具も皆さんの身体の採寸を合わせて少し改良する程度ですよ。」

「ちょっと、セラウィ。それはバラさなくてもいいんじゃ……」

そして微笑みながら言ったセラウィの言葉を聞いたウィルは苦笑し

「ちょっと待て……今の言い方からすると……」

「既に我らの武器は完成しているのですか?」

ある事に気付いたユーシスは驚き、ラウラは信じられない表情で尋ねた。

 

「ああ。」

「ふふっ、”匠王”直々が作った装備をタダでもらえるなんてよかったじゃない。―――ちなみにあたしの分はありますか?」

ラウラの問いに頷いたウィルを見たサラ教官は期待を込めた目でウィルを見つめ

「ちょ、ちょっとサラ教官!?」

「教官のサラの分がある訳ないじゃん。」

サラ教官の行動を見たリィンは慌て、フィーはジト目で指摘した。

 

「クスクス、大丈夫ですよ。リウイ陛下はサラさんの分もウィルに発注しましたから。」

「ラッキー♪さすが元メンフィル皇帝だけあって太っ腹ね〜♪」

「アハハ……」

セラウィの答えを聞いて嬉しがっているサラ教官の様子を見たプリネは苦笑した。

 

「で、でも本当にいいのかな……?僕達がそんな凄い職人の人が作った装備をタダで貰って使っても……」

「正直、学生の僕達には不相応だと思うんだが……」

その時エリオットとマキアスは不安そうな表情をし

「そ、それに……ウィル様が作った装備って、凄いプレミアがついて一番安くても100万ミラはするって話を聞いた事があるわよ……?」

「ええっ!?ひゃ、百万ミラ!?」

「途方もない値段ですね……」

「それ程の高値が付くなんて、きっと素晴らしい職人の方なんでしょうね♪」

冷や汗をかいて言ったアリサの話を聞いたリィンは驚き、エマは表情を引き攣らせ、セレーネは尊敬の眼差しでウィルを見つめた。

 

「ハハ、俺としてはそんなとんでもない値段はついて欲しくなかったんだけどなぁ。」

「フフ、これもユイドラ領主としての宿命ですよ、ウィル。」

「うむ!ウィルは歴代に見ない最高の職人だからな!当然の結果じゃ!」

苦笑しながら言ったウィルの言葉を聞いたセラウィは微笑み、リフィアは胸を張って言った。

 

「皆様が遠慮をする必要はございません。陛下は常任理事の一人として生徒である皆様がいざ内戦が起こった際、少しでも生存率を上げるための措置をしただけですから。」

「万が一内戦が起こった際、他国の余達は干渉できんからな。お主達の事を思ったリウイからのせめてもの贈り物じゃ。」

「…………陛下が俺達の為に用意したのなら、受け取らない方が失礼というものだな。」

「うむ。修行中の身でウィル殿程の名工が鍛え上げた装備を受け取るのは正直不相応だが、陛下のお気持ちを無下にする方が失礼だしな。」

エリゼとリフィアの説明を聞いたユーシスとラウラはそれぞれ頷いた。

 

「――話は決まったようだね。じゃあ採寸をするから男性は俺についてきてくれ。」

「女性の方達は私が採寸しますので私についてきてください。」

「わかりました。」

そしてリィン達は男子、女子にわかれてそれぞれウィルとセラウィについて行きかけたが、プリネとツーヤが付いて行っていない事に気付いて首を傾げて尋ねた。

 

「プリネ達はいかないの?」

「私達は既にウィル様に創ってもらった装備があるので必要ないんです。」

アリサの疑問にプリネは答え

「そういやそうだったね。」

「フム、なるべく早く戻るようにする。」

プリネの答えに納得したフィーやラウラはそれぞれ答えた後セラウィについて行き、リィン達もウィルについて行ってそれぞれ部屋を出た。

 

「そう言えばリフィア殿下。ずっと気になっていたんですがエヴリーヌさんはどうしたんですか?」

「カリンを溺愛している奴がカリンが城に戻っているのに一向に姿を現さない事に何かの前触れかと思っていましたが……」

「レ、レーヴェ……」

ツーヤの疑問に続くように意外そうな表情で言ったレーヴェの言葉を聞いたプリネは冷や汗をかいて苦笑し

「フッ、聞いて驚くなよ?エヴリーヌは今、勉強中じゃ。今はレンに色々と教えてもらっておる。」

「え……エヴリーヌお姉様が勉強、ですか……?」

「一体何故……」

口元に笑みを浮かべて言ったリフィアの言葉を聞いたプリネは戸惑い、ツーヤは信じられない表情をした。

「クスクス、申し訳ありませんがそれは教えられません。エヴリーヌ様はプリネ姫達を驚かせる為に普段は絶対にしない勉学に励んでいますので。」

「ハ、ハア……?」

(まさか…………―――やれやれ、また一癖のある者が”Z組”に入るな。)

微笑みながら言ったエリゼの言葉を聞いたプリネは戸惑いながら頷き、既に察していたレーヴェは疲れた表情で溜息を吐いた。

 

〜同時刻・レン皇女の私室〜

 

「う”〜……この”軍事学”って、相変わらず意味わかんない。こんなめんどくさい事するよりエヴリーヌなら、3分くらいあれば魔術無しでも弓矢で敵を殲滅できるのに。」

一方その頃レンの私室で勉強をしているエヴリーヌはつまらなそうな表情をし

「うふふ、エヴリーヌお姉様。エレボニア帝国はレン達と違って、その”めんどくさい事”をしないと戦争とか勝てないから陣形とか色々と学んでいるのよ。」

レンは微笑みながら答えた。

 

「ハア……リウイお兄ちゃんがエヴリーヌの為に動いてくれたんだから、もうこれ以上勉強する必要はないと思うんだけど……」

エヴリーヌは疲れた表情で溜息を吐いた。

「あら。もし勉強しないで落第なんてしたら、プリネお姉様、きっと悲しむわよ?それでもいいのかしら?」

「うっ…………わかったよ。すればいいんでしょ、すれば!」

(うふふ、お金をたくさん学院に渡せば落第は免れるかもしれない話は黙っておきましょ♪エヴリーヌお姉様が勉強をする姿なんて、滅多に見られないし♪)

そしてレンの指摘に唸った後再び勉強を再開し、その様子をレンは小悪魔な笑みを浮かべて見守っていた。

 

その後それぞれの採寸を終えたリィン達は観光の為にそれぞれ帝都に出た。

 

〜2時間後・エリゼの私室〜

 

リィン達が帝都で観光しているその頃、エリゼは休憩の為に自分の私室に入った。

「アリサさんが渡してくれたこのデータは一体何なのかしら……?」

アリサが城を出る前に自分に渡したビデオのコピーデータをエリゼは首を傾げながら映像をみせる装置に入れて映像データを再生した。

 

「リィン……ん……好き……ちゅ……好き……ちゅる……大好き……!」

すると下着姿になったアリサがリィンを押し倒して深い口付けを交わしている映像が映った!

「なっ!?」

映像を見たエリゼは声を上げて驚き、映像に写っている二人の様子を最後まで見た。

 

「……………………………………」

映像を見終えたエリゼはその場で黙り込み

「なるほど……このデータを渡したのはアリサさんが兄様と婚約した事を私に知らせる為だったようね……まあ、アリサさんの件はそれでいいとして…………私達やベルフェゴール様達の身体を何度も味わっていながらあんな誘惑にあっさり屈した上、私達の時より興奮して自らアリサさんを抱いた所か何度も中に出している事について、身体に直接教えてもらいますからね?に・い・さ・ま〜〜〜〜〜?ウフフフフフフフフフ………………!」

やがて目にも見える程の怒気をメラメラ燃やしながら膨大な威圧を纏って微笑み始めた!

 

こうして……久しぶりの休暇をリィン達はそれぞれ満喫した後、エリゼが作ったディナーに舌鼓を打った後、それぞれの部屋で休み始めた。

 

なお、リィンはエリゼに夜這いされ、エリゼが満足するまで、寝かせてもらえなかったという…………

 

 

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という訳でリィン達、まさかのウィルが作った装備を手に入れる事にwwちなみに閃Uでも装備の強化イベントは考えていますので現時点でもらえる装備の性能はそれ程高くありません。(まあ、原作装備より圧倒的に上なのは間違いないですがww)

説明
第152話
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
2222 2009 2
コメント
感想ありがとうございます ふかやん様 確かに武器防具が強かったらレベル低くてもある程度何とかなりますものねww M.N.F様 アリサの事は妹と共に既に認めたから納得したのかとww 八神はやて様 いえいえ、まだまだ怒らせるかと。なんせ閃Uでも高確率で増やすでしょうし。トワやひょっとしたらクレア大尉、後は?????とか(激怒)(sorano)
感想ありがとうございます kanetosi様 でも困難を乗り越えたら待っているのは麗しい女性に囲まれ、やりたい放題のハーレム生活ですよね!?(激怒) 本郷 刃様 下手したらリアクティブアーマーも貫くかもww 流星ハリマエ様 フフフフ、閃Uでパワーアップ予定なのでまだ強くなりますww(sorano)
あぁ、エリゼ怖い・・・・もうリィン君やエリゼを怒らせないでくれたまえ・・・・(八神 はやて)
エリゼさん、アリサについては納得するんだ・・・へー(*´ω`*)(M.N.F.)
原作では終章においてゼムリアストーンでの強化された武器が最強武器でしたが…ここでのリィン達はそれ以上の武器を使用できると!?いやー…一騎当千、万武不倒とはこの事ですねぇ。(ふかやん)
序盤から最強装備 (´д`|||)贅沢な…チーとですやん(黄昏☆ハリマエ)
すくなくとも武装が破壊される心配は皆無ですねw(本郷 刃)
フハハハハ、いい気味だ!.....と思っていた時期が自分にもありましたwリィンはこれからとてつもない困難が待ち受けているので少しだけ同情w(kanetosi)
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