恋姫異聞録180-2 −倭舞−
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戦が終わり、負傷者を回収した後、魏呉蜀の将兵達は蜀の王である桃香のススメで天水の城へと帰還していた

 

それぞれが、それぞれの感情のまま泣き、笑い、叫ぶが、そこに怒りと恨は微塵も残されてはいなかった

 

まるで、最後の戦が全てを削ぎ落したかのように、民の表情には負の感情が一切残されてはいなかった

 

「ほ、本当に私達にはお咎め無しなのですか?」

 

「いいえ、罰はあるわよ。この戦を、劉備の願いを決して忘れぬこと。他国の者達と手を取り合うこと。それがあなた達に課せられた罰

いえ、使命と心得なさい」

 

理由として、蜀の者達全てが魏王、華琳の命で許されていた

この戦に手を貸した羌族の者達も同様に許され、代わりに突きつけられたのは今後、この大陸との友好的な交流であった

既に戦は終わり、もう魏の中の蜀と言う国であると言う認識なのだと民達にも理解させたかったのであろう

 

なにより、自分たちの王である桃香は、劉備と言う名を奪われたとはいえ死んではいないのだから

余計に負の感情が生まれにくかったこともあるのだろう

 

そして

 

戦が終わったばかりだというのに、暗闇が煌々と照らされるほど火が焚かれ炎が立ち上り

 

火を囲んで奏でられる音楽と張三姉妹の歌

 

中央では、男達が自由に舞い踊り酒をあおり涙を流し笑い合う

 

最早、魏であるだの呉であるだのは関係が無かった。蜀の兵ですら交じり合い、亡き男達を思い亡き家族を思い泣き

 

戦が終わった喜びと安堵にまた笑い合っていた

 

この宴を催したのは華琳であり、三国の将兵達は、戦の終結を確かめるために傷をおしてこの宴に参加していた

 

「終わりましたね、桃香様」

 

「うん、もう戦いのない日々が、お腹を空かせて誰かを憎むなんて事はなくなるんだね」

 

用意された椅子にもたれかかりながら、眩しそうに目を細めて宴を眺める劉備

側で椅子の背もたれを感慨深く握りしめながら同様に宴を見つめる関羽は頷いた

 

「さあ、それはどうかしらね」

 

「孫策殿?」

 

「全ては私達の努力次第。間違った方向に導いてしまえば、ようやく手に入れた平穏など音を立てて一瞬で崩れ去るわ」

 

冥琳に抱えられながら現れたのは雪蓮。流石に腹に穴を開けられてはいつもの調子では居られないのだろう

用意された椅子に躰を預けるようにして座っていた

 

隣に座る雪蓮は、呉と蜀の兵達が互いに酒を酌み交わす姿を見て微笑む

 

「そうですね。でも、土台は出来ました。それに、華琳さんに言われたんです。私がするべき事、皆と同じ使命を」

 

「じゃあ私とも手を取り合ってくれる?」

 

「もちろんです。私の名は桃香、ただの桃香です」

 

「私は、呉の孫策、真名は雪蓮よ。これからよろしくね」

 

隣で座る雪蓮が手を伸ばせば、劉備は嬉しそうに微笑みを返して両手を伸ばして、愛おしいものを握るかのようにして包み込む

 

「そっちが本当の貴女?」

 

「えっ?」

 

「戦場で目を細めて、研ぎ澄まされた殺気を持つのが貴女なのか

それとも、今、私の前でキラキラと子供のように大きな瞳で微笑むのが本当の貴女?」

 

戦場とのあまりの落差と子供のような笑みを見せる桃香に釣られたのか、柔らかな表情を返す雪蓮

 

「はい、どっちも私です。現実を思い出した私と、理想を追い続ける私。どっちも、大切な私自身です」

 

「そう、欲張りね桃香は」

 

「はい!どちらからも眼を逸らすことはもうありません。蜀を必ず良い国にしてみせます。皆と共に」

 

そういって、顔を上げて関羽を見上げる桃香。応えるように力強く頷くのは関羽

 

戦は終わった。ならば、これからするのは強く優しい国をつくり上げること

 

桃香の理想の通りに、皆で考え、皆で手を取り合い、皆で作り上げる。民が一並びで前へ進む国を

 

「負けないわよ。呉だって、蜂のように誇りを失わず、いずれ魏も蜀も越えてみせるんだから」

 

「はい!私も負けません!」

 

兵達は、踊りを止め、酒を飲む手を止め、笑い合う二人に呉と蜀の兵は未来を思い描く

魏呉蜀が手を取り合い、互いに盛り立てていく国の姿を

 

「所で、彼を知らない?」

 

「彼、ですか?」

 

「ええ、探してるんだけどね。何処にも居ないのよ、怪我の治療は終わったって聞いたんだけど」

 

「えっと、む、叢雲さんですか?剣を、返してから会ってませんけど」

 

「剣?返すって?」

 

「私の持っていた神刀は、元々・・・えっと、叢雲、さんの髪を使ったものらしくて」

 

「ふうん、ところでなんでそんなに緊張してるの?」

 

顔を真赤にして、深呼吸をし、たどたどしく名前を口にする桃香をみて、不思議に思った雪蓮であったが

以前に美羽から桃香が昭を引き抜こうとした時の話を思い出していた

 

「ああー、よっぽどだったのね。そんなに呼びづらいなら昭って呼べばいいじゃない。彼も、そっちの名の方が呼ばれ慣れているし」

 

「で、でもせっかく預けてもらって。その、翆ちゃんが羨ましかったし・・・」

 

「あの娘は、蜀に行った時から叢雲兄様って呼んでいたのよね?」

 

「魏と戦った後でしたから、びっくりしちゃいました。仇と呼んでも良いくらいなのに、真名を交換して」

 

自分とは違う、あの時は唯うらやましかったのと嫉妬が入り交じっていたと言う桃香は

手を膝の上で重ね、躰を小さくして恥ずかしがる

 

「そういえば、その馬超は何処に行ったの?私、槍を止めた後から彼女を見てないのよね」

 

「ああ、翆ちゃんなら・・・」

 

 

 

戦が終わった時、槍を地面に落としてしばらく空を見上げていたらしい

 

そして、真っ直ぐ前を、華琳と昭の周りに集まる将を見て穏やかな顔をしていたようだ

 

その後、蒲公英を連れて傷ついた秋蘭の元へ赴き、一言二言、言葉を交わした後、昭の元へ

 

「アタシの槍、結局届かなかったよ。まさか、通りすぎて行くなんて思わなかったから」

 

「そんな事はない。俺の心に届いた、心底震えた。だから、俺は劉備の前で笑えたんだ

俺は秋蘭と居れば、翆ほどの武人の渾身の一撃が向けられるほどなのだと、自分を鼓舞出来た」

 

「・・・なんだ、アタシが兄様の心を押しちゃったのか」

 

「ああ、翆の力が翆の心力が、俺の心を強くした。劉備の剣など翆の槍に比べれば恐れるものでは無いとな」

 

じゃあ、アタシの負けだな。と悔しそうに笑い、華琳に向き直った

 

「アタシの、涼州の負けだ。好きなようにしてくれ」

 

「そう、じゃあ貴女には、扁風、蒲公英と共に涼州を治めることを命ずるわ。諸外国との交易拠点として、また諸外国の動きを探り

防衛拠点としての任務を与えます。まだ、五湖のような異民族がこの大陸を狙っているはず

我々は、平穏を維持するため備えねばならない」

 

「良いのか、アタシ達に武力を持たせるってことだよな?信じるっていうのか?お父様の仇としてお前を見ているアタシを」

 

驚き、閉口してしまう蒲公英を他所に、挑発するように、あえて試すように名ではなくお前と呼ぶ翆に対し

華琳は真っ直ぐ背を伸ばして真剣な表情で応えた

 

口を引き結び、真っ直ぐ、真っ直ぐ、何処までも真っ直ぐ翆の眼を見つめ。貴女を信じるわと

 

「馬鹿だな、アタシより馬鹿だ。分かった、涼州は三国の交易拠点として、防壁として従事する。なら、アタシに対する罰はなんだ?」

 

「貴女個人に対する罰は、唯一つ。決して、昭を裏切らぬ事。それだけよ」

 

重く、強く言葉を口にする華琳に対し、遠くで胸を握りしめる扁風を見ながら、翆は少しだけ視線を落として贖罪であるかのように頭を下げた

 

「わかった。決して、アタシは叢雲兄様を裏切ったりしない。涼州は、他国に属さず兄様の槍として生きる事を此処に誓う」

 

「では、雲の名を貴女達の兵にも与えます。昭が望むならば、この私の首ですら狙うことを決して躊躇うな」

 

己に対する戒めであるかのように、己が驕り民を苦しめ、昭が謀反を起こすならば自分にではなく彼に着くことを命じる華琳に

翆は覚悟と華琳の目指す世界の真実を知り、身を正し抱拳礼を取った

 

「拝命した。我は涼州の雄、馬騰が娘。馬騰、並びに韓遂より武を授けられ、涼州を治める盟主。性を馬、名を超、字を孟起、真名を翆

此れより舞王の槍となり、命ずるまま我らの武を振るう事を此処に誓う。我が主が仕えし王よ、我が真名をお納めください」

 

「確かに預かった。此れより、我が真名を呼ぶことを許す」

 

「御意」

 

慌てて同じように礼をとる蒲公英。もはや、盟主として馬騰と同じ風格を纏う翆にいつの間にか導かれていた

 

「じゃあ、アタシはこのまま西涼へ戻る。羌族の長が討たれたんだ、アタシには説明をする義務がある」

 

「桃香も連れて行くの?」

 

「いや、約束を交わした劉備は死んだんだ。生きてるアタシが行くのが道理だよな」

 

「そう、では事が済み次第、私の元へ来なさい。正式に令を出すわ、帝の印もつけてね」

 

あくまで帝の臣下であり、決定は天子様に委ねる事を違わぬ華琳に、翆は頷き昭の方を振り向いた

 

「兄様っ!叢雲兄様っ!アタシは涼州の武威に行く。また、兄様の家に行ってもいいかなっ?」

 

「何時でも来い、フェイも一緒にな」

 

戦が終わっても此方に近づくことのない妹の名が出たことに翆は、つい零れ落ちそうになる涙を押しとどめて

大きく手を振ると後方で待つ扁風の元へと消えていったと言う

 

 

 

「フェイちゃんを裏切らせた償いもしないと」

 

「そこまで貴女が抱え込む必要は無いんじゃない?決めたのはその娘、自身。それに、兄妹である彼が決めることでしょう」

 

「・・・」

 

でも、と言いそうになる桃香は口を閉じる。関羽に肩を掴まれたからだ

 

貴女は、全てを抱え込もうとしてしまう癖がある

現実を見ている眼があるならば、無理に手を出しても良い結果にならないと分かるはずだと

 

「関羽の察する通りだと思うわ。で、他の将達は?」

 

「負傷している朱里ちゃん、雛里ちゃん、桔梗さんや焔耶ちゃんは休ませています。紫苑さんは璃々ちゃんを休ませていて

鈴々ちゃんはゴハンを食べてるはず。星さんは、どこかでこの宴を眺めているのかも」

 

「腕を斬られた娘は、助かりそうなの?」

 

「はい、切り離された腕を拾って置いたらしくて、切り口が美しいから繋げる事ができるかもって」

 

華佗は、前線は負傷者が多くなるはずだと向かっていた時に、地面に落ちた小さな腕を見て拾い上げ針を刺し氣を巡らせ保存していたらしい

初めは、季衣や琉流の腕では?と勘違いをしていたようであった

 

「おどろいた、本当に神医なのね。切り離された腕を繋ぐなんて」

 

「でも、五分五分らしいです。切り離されてから時間が経っていたし、無理やり傷口を潰すように抑えていたから」

 

「だとしても、助かったんだから。腕が無いとしても、十分生きていけるわ」

 

数多の命が失われ、負傷し生きていけるような躰ではなく帰還した者達もいる。それを思えばなんということはない

腕一本で済んだのだからと言う雪蓮に、桃香は頷く

 

「呉の人たちはどうですか?」

 

「探せばその辺に居るわよ。祭なんかは、戦が終わった後だし勇敢に戦った兵達の分まで酒と食事を食べてるはず」

 

祭の行動に対して、以前は理解出来なかったであろう。しかし、今は理解が出来る

袁紹の元で食事を取ることを躊躇い、賊に襲われた村の生米を喰らう桃香には、十分に理解ができていた

 

「華琳の言ったとおりね」

 

「えっ?」

 

「貴女、彼が王になったらって想像した時の姿に似ているわ。わかっていても、そうやって難しそうな顔する所とか」

 

「そ、そうでしょうか?私は、よくわかりません」

 

初めは欲していたが、手に入らず、何時しか嫉妬し、ついには手に入れることではなく己がそうなろうとした

最後に辿り着いた境地が、昭を超えること。劉備は、己の命をもって昭ではなすことの出来ぬ事を

帝である天子様に民の怒りを伝える、永久に歴史に刻まれる戦をした

 

華琳にも大儀はあり、劉備にも大義はあった。民や帝は、次の世代にも伝えるであろう

まるでお伽話や絵本にある戒めのように

 

「さてと、彼を探さないと」

 

「何か急ぎの用事だったんですか?」

 

「ええ、私の勘が言うのよ。美羽を悲しませる事になりそうだってね」

 

「勘ですか・・・?」

 

不思議そうに首をかしげる桃香に、雪蓮は立ち上がると再び冥琳の肩をかりて、軽く手を振りその場を後にした

 

「・・・」

 

「探しに行かれますか?」

 

「いいの?」

 

「ええ、先ほどの件とは違いますし、なにより友が困っているのであれば、助けぬ道理が無いかと」

 

椅子に座る桃香に手を差し伸べ、肩を貸し躰を支える関羽

 

「華琳殿に感謝をせねばなりませんね」

 

「血はいっぱい出たけど、それほど深く無かった。でも、躰はもう動かなかった。変だよね」

 

「きっと、桃香様の業を断たれたのでしょう」

 

昭殿が目の前に居ましたしと付け加えられた事に素直に納得をした桃香はそうだねと微笑んだ

彼の名は叢雲、業を取り去る雲。そこから覗く日輪が見えたならば、もはや業は取り除かれたのだと

 

「行こうか、叢雲さんを探しに」

 

「はい」

 

 

 

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宴が開かれた城内の中央から離れた天水の南門は、衛兵すら宴に参加しているため誰一人として残るものはなく

打って変わって静寂に包まれていた

 

月明かりが雨上がりのせいで少しぬかるんだ道を導くように照らす

 

雲ひとつ無い空に、美しい満月が輝いていた

 

「此処に来ると思ったわ」

 

巨大な門に寄りかかり、腕を組む人影が動く

 

「どうしてわかった?って顔ね。忘れたの?稟の能力を」

 

スポットライトに照らされた舞台に上がるように、月明かりの元へ姿を表したのは華琳は、目の前で小さく微笑む男を睨みつけていた

 

「私のあげた外套を置いて何処に行くの?貴方は、秋蘭のモノ。その包帯で巻かれた腕は、契であるはず

涼風を残して、何処に行こうと言うの?」

 

「・・・悪いな」

 

静かに、低く重い言葉で問う華琳。明らかに怒りの混じったその声と共に、眉根を寄せ悲しい顔をした春蘭が華琳の後ろから現れた

 

「何処にも行かぬと言ったではないか」

 

うつむき、呟くように言葉を絞り出す春蘭に、昭は黒い外套をまくり腕に巻かれた包帯を解き月明かりに晒しだす

 

「そ、それは・・・」

 

「もう大丈夫だって思ったんだけどな。薬をつけてもダメなんだ、もう肩まで消えかけてる」

 

腕は透明になり、辛うじて輪郭のようなものを残しているのみ。よく見れば、昭の顔すら右半分が薄くなっていた

 

慌て、さらけ出された腕に飛びつくように妹がしたように、この場に留まらせようと必死に抱きしめる春蘭

 

「ダメだ、ダメだっ!行かせたりしない、約束をしたはずだ!この腕は、私と秋蘭のモノだ!!」

 

抱きしめた拍子に感じるぬるりとした感触。辛うじて保つていた輪郭のようなモノは、娘たちの作った薬によるもの

取れてしまえば、その場所に存在するものはなく、春蘭の抱きしめた瞬間空を切る手

 

「あ、ああ・・・あああああっ!!」

 

見上げ、昭の顔を見る春蘭は、ボロボロと涙を落とし地面に腰を落としてしまう

そんな春蘭を慰めるように、昭は傷を負った左腕を無理やり動かし頭を優しく撫でていた

 

「どうにもならないの?」

 

「ソイツを探しに行く。約束はした。俺は、二人との約束を違える気は無い。俺は、妻に嘘を吐かない。俺は、娘を置き去りにしたりしない」

 

必ず此処に戻る。そう決意する昭の眼には鋼鉄の意思が宿り、曹騰と同じ護る者の気迫が纏われていた

 

涙を流していた春蘭は、昭の纏う気迫に優しく包まれ、約束をしたとの言葉に涙が止まり

華琳は、いつもの余裕のある不敵な笑みを浮かべていた

 

「そう、じゃあ心配いらないわね。必ず戻りなさい」

 

「ああ、秋蘭と娘たちを頼む」

 

秋蘭に何も言わずに出てきたのは、いえば必ずついてくるはず

どんな旅になるか分からない。もしかしたら、元の世界に戻る可能性もある

何より、娘たちが心配であるということを察した頷く華琳は頷き一枚の手鏡を手渡した

 

その鏡は円鏡で背面に八角形の星のような彫り物がしてあった

 

「背面の型は、八風を表して造らせた。頂点の円は、各将を表している。元々、戦の褒美にと造らせた物よ」

 

「鏡?」

 

「本当は、遠出などで涼風が恋しくなった時に見る為のものだったのだけれど、丁度いいわね」

 

自分の顔を見て娘を思い出しなさい。貴方の面影も涼風は持ち合わせていると言う華琳

 

「わ、私からもある。これを」

 

「美羽の首飾りか」

 

手渡されたのは、美羽のつけている首飾り

 

「傷を負ったお前のことを皆も探している。だが、美羽だけは見つけたら此れを渡してくれと」

 

「きっと、何かを察していたのか。雪蓮から何かを聞いて居たのかもしれないわね」

 

美羽は、居なくなり騒ぎ慌てる皆とは別に、落ち着いた様子で己の首飾りを外して春蘭にあずけていた

 

「父様は、何処にいようとも妾の父様じゃ。何も告げずに旅立つと言うならば、それだけの理由があるということ

妾は、父様が何時お帰りになられても良いように、己を磨くだけじゃ。失望されぬようにの」

 

そう言って、七乃を連れて負傷した兵の元へと行ってしまっていた

 

「本当に良い成長をしたわね。貴方の娘は」

 

「ああ、俺の誇りだ」

 

手渡された手鏡と首飾りを懐にしまい込み、華琳に頭を下げて横を通り過ぎる

 

「剣は、持っていく」

 

「好きになさい。その剣は、元々貴方の物よ」

 

腰に三つ。神刀と鉄刀桜を二つ携え森に消えていく昭背後では、春蘭の声が静かに響いていた

 

 

 

 

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月明かりに照らされ、導かれるように森の奥深くへと足を進め、気がつけば己の左腕も存在を無くし包帯が解け落ちていた

 

だが、ゆっくりと踏みしめるようにあるく男の歩みは止まらない

必ず此処に戻るのだと、間に合うはずがなかろうとも己がこの地に降り立った場所へと向かう

 

 

 

「先生」

 

 

 

不意に聞こえる人の声。深い森の奥で、人気のない場所で響く声に男は辺りを見回すが、気配も感じず

この腕の影響かと消え去った右腕に視線を落とすが、既に己の腕の感覚すら無く何処に着いているのかすらわからなかった

 

「先生、天代先生」

 

再び聞こえる声。その声に男は驚く。己の名。曹の名を受けてより捨てた古い名前

元いた世界に居た時、名乗っていたこの世界では華琳と春蘭、そして秋蘭のみが知る名を呼ばれ振り向けば

そこには、男の知る人物が、男を天の御遣いでは無いと断言し、真名を授かる儀式に参加し、秋蘭の危機を伝え、赤壁の助言をした者

 

「お前は・・・」

 

だが、目の前に立つ隠者の声は、若く青年のような声色で、躰にまとった布を脱ぎ去れば、男が昔いた場所でよく見た

男が従事していた場所で着ることを義務付けられていた制服

 

「北郷、なのか?」

 

見知った顔に名を呼べば青年は、頷き男に微笑みかけた

 

「もう、俺は元の世界に戻ったのか?此処は学園か?」

 

男の問に首を振る青年。それを証明するかのように腕は相変わらず存在を無くし、顔の半分にある右目が見えなくなっていた

 

「そうか、お前も此処に来ていたのか」

 

頷く青年を残された左眼で見れば、男と同じように右側の顔が消え失せ、腕も同様にその存在を消していた

 

「理由はわからんが、どうやら同じように消える寸前らしいな」

 

「違うわ」

 

影から現れたのは、筋骨隆々な大男。全裸に近いその風貌は、見るものの殆どが驚くか声を上げるはずであろう

しかし、男は驚くことは無く、青年の前で決して弱いところを見せぬ姿に、大男は微笑んでいた

 

「さすが、この世界で卞氏に当たる人物ね。私の美貌に驚かないなんて」

 

「何を言っている?俺が卞氏?」

 

「そうよ、貴方はご主人様が言ったとおり、天の御遣いではない。けれど、異世界の人間、天の御遣いの代わりとなれる者」

 

理解の出来ない言葉を吐く大男に対して、時間もなく消える己の躰に普通の者ならば声を荒げるのだが

男は普段と変わらぬ穏やかな雰囲気を纏い、大男の次の言葉を待っていた

 

「御使とは、この全ての外史でご主人様ただ一人が演じることの出来る役。シェイクスピアの言葉を貴方も聞いたことがあるでしょう?」

 

「この世はひとつの舞台であり、人は男も女もみな役者」

 

「そう、正史にかぎらずこの外史という世界でもそれは同じ。貴方は、舞いを得意とし、曹操の元に従事し

華美を好まない倹約家で慎み深く、節度を重んじ魏の将達を我が子のように平等に可愛がる姿はまさしく卞氏

唯一つ、違いがあるとすれば、貴方は曹操の焦りで夏侯淵の夫になったという部分だけ」

 

華琳のことすら知っている目の前の大男に、少しだけ瞳を細める男

 

「北郷の知り合いか?随分と詳しいようだが、俺と北郷は、同じじゃないのか?」

 

「ええ、消えるのはご主人様。貴方は消えないわ。消えるどころか、貴方はこの地に同化し根付く条件を見つけ出した」

 

「何故、北郷が消える?」

 

「理由は、簡単なこと。歴史を変えたのは、ご主人様」

 

大男が言うには、夏侯淵の危機を伝え、赤壁での助言をした。結果、貴方が救い出し赤壁が歴史の通りに動く事を覆した

大きな流れを変えた代償であるということ

 

「ならば、何故俺は消えない?北郷の助言以外に、俺は稟を救った。月もだ、董卓は死ぬはずだったはずだ」

 

「それは、貴方がこの世界に同化する条件を見つけ出したから」

 

「条件?」

 

「ええ、子を作り、世界の中心である黄龍と契約し、真名を授かる。この三つの条件を揃えてこそ、この地に留り同化することが出来る」

 

「真名だと、真名を授かる儀式が」

 

「真名を持たぬ者は、いずれ外史から弾かれる。貴方がこの外史に来る前に救った娘は、この世界で華雄を演じ、真名が無い故に弾かれ

再び別の外史へと飛んだわ。でも大丈夫よ。必ずあの娘も救って見せるわ、ご主人様の外史へと導いてね」

 

男は、この世界に来る前に救った少女を思い出す。あの時、交通事故から救った娘は、同じ外史に迷い込み華雄として生きていた

しかし、真名を持たぬ為、役目を終えた途端、外史から弾き出され別の外史へと流れたというのだ

 

風の儀式とは、それほど重要なものであったのだ。真名を授かる儀式で真名を授かり、消える腕に絆という名の薬を塗りこみ黄龍に示し

涼風と言う名の子を授かった

 

大男が言うには、子が最も重要であるということ。子とは、現在から未来へと繋がる系譜

芽吹いた木が枝分かれするように、基である大樹がなければ子は存在をしない

 

この外史と言う世界で、主人公を昭とするならば、主人公は次世代へと移り変わる。礎は次の世代へと受け継がれるのだ

 

つまり、子である涼風が新たな世界の礎となり、新たな物語を作り出す

 

それは、永久に終わらぬ物語の始まり

 

「世界に、黄龍に認められ真名を授かり外史と同化した今、貴方は礎でありながら物語の始祖となったわ

脈々と続いていくであろう夏侯家の系譜は、この世界を外史ではなくもう一つの正史へ作り替えた」

 

「物語・・・では、なぜ俺の躰は北郷と同じように消えている」

 

「それは、外史に天の御遣いは一人のみ。近づきすぎて共鳴し、消えかかっているというところ」

 

赤壁などで消えかかっていたのは、見るために青年が近づきすぎていたのだ

条件を整えた昭は、本来消えるはずではない。ならば、青年は男に救いを求めて来たのかと感じた男は

 

「どうにかならないのか、俺が代わりに」

 

代わりにと言う男に、青年は首を振って再び前を、男の眼を真っ直ぐ見つめていた

その眼には希望と喜びが満ち溢れて

 

「心配は要らないわ。ご主人様は、ようやく条件を知ることが出来た。幾度も外史を繰り返し、見つけることの出来なかった条件

それを、この外史を見ることで見つけ出すことが出来た」

 

大男の言葉を証明するかのように、よく見れば青年の顔は精悍であり何度も戰場をくぐり抜けた歴戦の雄であるような顔立ちをしていた

 

「何度も外史を繰り返し手に入れたのは、この変装術と読み手の眼。つまり貴方の持つ龍佐の眼。物語を読む者の眼

なにより、ご主人様に追いついて一番に驚いたのは貴方の名前」

 

「俺の名?」

 

「【天代昭】 天の代わり、道を照らし導くもの。ご主人様の代わりであり、ご主人様の道を照らす者

貴方のおかげで、ご主人様は望む外史へと戻り、己を固定することが出来る」

 

大男の言葉から男は理解する。青年は、【誰かの涙を止めるため】何度も同じ外史を同じ世界を繰り返し巡っていたのだろうと

あらゆることを試し、己を固定する術を求めたが手にすることは出来ず、終には他の外史を巡り探しだそうとしたのだ

 

青年は、これで華琳の涙を止められると言っていた

 

「・・・そっちにも華琳がいるのか」

 

頷く青年は、とても嬉しそうに微笑み消える躰をそのままに受け入れていた

 

 

 

「どうだった、俺の物語は?」

 

「−−−−−−−−」

 

 

 

 

「お前の力になれたか?」

 

「−−−−−−−−」

 

 

 

 

「そうか、俺は俺の生き様を見せられたか?」

 

「−−−−−−−−」

 

 

 

 

幾つか言葉を交わし、先生と呼ぶ青年に昔のことを、学園で教師をしていた頃を思い出す

生徒の悩みを聞き、生徒を導き、時には友となった竜禅寺 徹哉と互いに愚痴を言い合った

 

遠い昔の眩しい記憶を呼び起こしていた先生は、腰に携えた剣を手渡してきた

 

「コイツは神刀だ。ずっと見ていたなら知っているだろう?それと、鏡と首飾り。此れをお前にやろう」

 

手渡されて驚いていると、隣で腕を組んでいた貂蝉がため息を漏らした

 

「鏡は、八角の彫り物がある八咫の鏡、首飾りは勾玉の着いた八坂ノ勾玉

何より剣は、靖王伝家を模したおかげで蒲穂のような形をした十束剣」

 

手にした瞬間、意味を理解し震えていた。先生が何を言わんとするかが理解できたからだ

 

「八岐之大蛇を舞い踊る天の御遣い、叢雲から授かった剣・・・天叢雲剣ね」

 

「須佐之男になってこい。新しく、お前が日本を創るってのも面白い」

 

見上げれば、門出を祝うような優しい微笑みで見つめる先生は、最後に自分の腰から一本の日本刀を抜き取り貂蝉へと手渡した

 

「桜を預ける。北郷の卒業証書代わりとして受け取ってくれ」

 

自分が剣道部に所属していたことを覚えてくれていたのだろう

卒業に桜はつきものだと言ってくれた

 

「もう会うことはないだろう。だが、お前の幸福を俺は祈っている」

 

そう言って、消える左眼が映した最後の景色に俺は満足したんだ

 

 

 

消えかかる昭が見送るように月を見上げれば、背に軽い衝撃が走る

 

回された腕は、力いっぱいに締められ痛いほどで

 

背中に埋められ顔から溢れ出る涙は、暖かく昭の背中を濡らしていた

 

「嘘を吐くのか・・・約束を、守らぬというのか?」

 

掠れた声が漏れだし、握りしめた手はしっかりと昭の外套を握りしめ

 

「何処にも行かせはしない。お前は、私の夫だ。誰にも、渡したりしない」

 

振り向こうとする昭の躰を抑え、首を振る秋蘭であったが

 

「大丈夫、何処にも行かないよ」

 

消えたはずの腕が、手が、秋蘭の握りしめる手に触れ

 

「帰ろう。涼風が待ってる」

 

驚き、腕が解かれた瞬間、抱きしめられ唇を奪われた秋蘭は、そのまま静かに頷いた

 

 

 

 

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終章

 

 

 

 

 

 

煌々と輝く太陽。照りつける夏の日差しは、陽炎が立つほどに

 

それを和らげるように厚い入道雲が日の光を遮り、人々につかの間の清涼感を与える

 

新城の城壁では、雲に隠れる太陽のように城壁の縁に座る昭の背により掛かる華琳の姿

 

「結局は貴方は、今後消えることは無いということね」

 

「そうらしい。俺の存在が消えれば、涼風が消える事になる。既に、俺から礎という役目は涼風や美羽に移ったらしい」

 

遠く、天水の森の方角を見つめる昭に対し、空を見上げる華琳

雲が夏の強い日差しを和らげている様子を、静かに楽しんでいた

 

「違う世界の私ね・・・」

 

「憧れるか?今のお前とは違い、もしかしたら好きな男と子を作り好きな事に没頭しているかもしれない」

 

空を見上げた華琳は、少しだけ無言で、手のひらを厚い雲へと伸ばして、クスリと笑う

 

「憧れないわね。ようやく手に入れた平穏が此処にある。私の臨んだ世界が此処にある。私は、貴方と同じ何処にも行かないわ

私の居場所は此処にある」

 

再び蒼い外套に身を包む昭の背中、魏の一文字に全てを預けるようにして瞳を閉じる

 

「ねえ、北郷と言ったかしら?もし、彼が貴方の物語に名前をつけるとしたら、何て名を付けると思う?」

 

「そうだな、自分の見知った史実とは違う、異なった史実を見聞きした物語。異聞録とでも名付けるんじゃないか?」

 

なるほどと呟く華琳は、そのまま小さな寝息を立てていた

 

 

 

その後、昭は秋蘭との間に第二子を設け、警備隊の傍ら魏に試験的に作られた学舎で教師として働くことになる

 

「今日から皆を教えることになった夏侯だ。君たちは、これから多くの事を学ぶだろう。その中で、必要の無いものから必要なものまで

多くのことを知り、体験することになる。きっとそんな中、君たちはこう思うはずだ、こんなことをやっていて本当に役に立つのか?

はっきり言おう、ほとんどの事は役に立たない。だが、教えられたことから興味を持ち君たちが目指す未来の切欠になるはずだ」

 

 

「そして、切欠から君たちの未来の目的地が決まる。皆は、旅をする時、目的地を決め地図を用意し糧食を持ち、旅装束に着替えるはずだ

だが、目的地が定まらなければ何の地図を用意し何日分の糧食を用意すれば良いか分からない

服だってそうだ、暑い場所なのか寒い場所なのか知らなければ用意のしようがない」

 

 

「此処は、君たちが見つけた目的地に対して地図や糧食の量を教える場所だ。鍛冶屋になりたければ製鉄技術を学ばせ、歌人になりたければ

作詞を学ばせる。政に興味があるならば、その知識も教えよう。まずは大きく学んでくれ、そこから自分の目指す未来を描いてくれ

君が君の物語の主役だ。大きな地図に、道を描き、険しい道を進むのか、楽な道を進むのか、全ては君が決める事だ」

 

 

「だが、忘れないで欲しい。何時でも、俺は此処に居る。何時だって、君たちの味方だ

俺は、俺の出来る限り君たちの目指す未来を支えよう」

 

 

史官が従事する事を拒んだ彼の記録は残されていない。ただ、彼の美しい舞と常に妻の側に寄り添う姿だけが語り継がれていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パタンと書き終えた竹簡を閉じる音が部屋に響く。懐かしい物語を思い返す青年は、窓から差す光とそれを和らげる雲を見つめていた

 

「北郷っ、曹丕さまは此方に来ていないかっ!?」

 

慌て、扉を蹴破る春蘭に、またかと呆れたため息と共に首を振れば

咆えるように声を上げて青年の娘を探すため隣の部屋へと再び同じことを繰り返す

 

「フゥ、姉者にも困ったものだ。すまんな北郷」

 

いつもの様に慌てず姉とは対照的に冷静に謝罪を口にする秋蘭に、青年は微笑み

 

「ん?どうした、手など繋いで。珍しいではないか」

 

秋蘭の手を取り、口づけを交わすのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                             終劇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-5ページ-

 

 

あとがき

 

 

 

終わりました。読んでくださった皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました

 

先ほど、一番初めの投稿日時を見て驚いたのですが、なんと四年も書いていたのですね!!

 

よくもまあ続いたものだと

 

これも皆様の応援コメントや、支援があってこそだと思っております

 

特に、私のやる気を底上げしてくださったAC711様に対しては、心より感謝を

 

私の頭のなかから切り出したような素晴らしい絵を何枚も描いて下さり、何度感激し何度この人には足を向けて眠れぬと思ったことか

 

あとは、異聞録を書く切欠をくださったNight様とねこじゃらし様にも感謝を

 

素晴らしい作品に感化され、この方の作品がなければ私はSSを書いていませんでした

 

本当に有難うございました

 

応援くださった方でも特に、Ocean様やKU−様は、多くのコメントを頂き感謝しております

 

shirou様も、Twitterでも絡んでいただき、本当にありがとうございます

 

今後は、少しづつ下さったコメントを一つ一つよんで応援コメントに返信をしようと思っております

せっかくコメント頂いたというのに返信することが出来ず、本当に申し訳ありませんでした

 

 

 

さて、それでは少しだけ、この異聞録の事を書いていこうと思います

 

少々長くなるかもなので、めんどくせーなーって方は読まずに飛ばしてください

 

最後に詰め込んだので、あれなのですが元々この異聞録って話は、一刀君を望んだ外史に戻す話で作りました

 

なので異聞録。一刀くんが主体なので、異なった外史、異なった恋姫の物語

 

そんで、龍佐の眼は読み手の眼。ってことで、この異聞録は心の声が駄々漏れで書いてます

 

唯一違うのは、特別編の鳳の話くらいで、あとは会話文の「」が無い状態のようになってたりします

 

後は、感情移入するように最初は昭の独白のように書いているんですが、途中から男→昭と目線が変わっていたり

 

真名を交換していない人物は、最後まで真名で書かれていなかったりします

 

この外史では真名は違うかもしれないと言う感じを出したかったので

 

そして、この話で一番したかったのが真名の儀式

 

コイツはめっちゃ悩んで作りました。黄龍も使いたかったし、何より物語のキモであったりしますので

 

真名を使い一刀くんを外史に留める条件提示をしたかったのです

 

真名ってやっぱり特別なものだと思っていて、一刀くんは公式でもプレイヤーの分身として出来る限り無個性に作ったキャラクター

となっているので、真名はやはりプレイヤーの名が真名に当たるのだと解釈して、真名を儀式に、話のキモにとしました

 

戻った外史で、きっと真名を授かる時は、プレイヤーの名なのだろうと

 

なので、実際は真名の儀式を一刀くんに見せた時点で話の目的は終了していて、後は本当に大丈夫なのか?桃香とか翆の成長はどうなのよ

 

秋蘭は可愛いのよってのが見せたかったのです

 

あとは、書くのが慣れてきたら、必ず600行で済ませるとか

三国志なので、三の倍数に重要な話を入れたり、戦いも三の倍数であったほうが勝つとか

桃香は、最後の戦いが三度目でした。他にも、三を絡めているのが多数あります

 

外史に留まる条件であったり、戦神を成功させる条件であったりと

 

SSなんぞ書くのは初めてだってのに、こんなに長く、しかもややこしい設定を詰め込みやがったせいで

四年も書くはめになってしまたのは内緒です

 

本当に色々とやらせてもらいました。応援してくださった皆様に、もう一度感謝を

皆様が居なければ、私は途中で書くことを辞めていたと思います

 

そうそう、書くことを忘れていたのですが、私の名は絶影

 

主人の願いを叶え、望む者を望む場所に送る者

 

華琳様の願いを叶え、一刀くんを主の元へ送り届け、共に有れるように出来たなら、私がこの名を名乗る意味があったと思います

 

それでは、この辺で

 

そのうち、約束をしている方とオリジナルのSSを書き上げますので、よろしければその時は、またよろしくお願い致します

 

 

m(__)m

 

 

説明
恋姫異聞録180-1 -神楽-
を読んでおられない方は、まずはそちらからどうぞ

此れにて最終話となります

四年間、どうもありがとうございました

言いたいことは、あとがきに書いてありますのでそちらを

皆様、本当にありがとうございました

追記

「−−−−−−−」

とされている部分は、皆様が当てはめてくださいますようお願い致します
ただ、コメント欄には書かれませんよう。皆様の心のなかで、お納めください

最後のイメージ曲です
http://www.youtube.com/watch?v=QumHjYLT414
槇原敬之-[Firefly~僕は生きていく]



眼鏡無双の方は楽しんでいただけたでしょうか?
まだプレイしていないという方は、此方の献上物からどうぞ
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総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
9263 7135 48
コメント
ヤッパリ恋姫はいいものだなぁ(ドーパドーパ)
お疲れ様でした。全て一気に読ませてもらいました(不知火)
4年間お疲れ様でございました。そして完結おめでとうございます。良い物語と出逢う事が出来、幸せな時間を過ごす事が出来ました。次の物語を楽しみにしております^^(アーバックス)
お疲れ様でした!!感動をありがとうございました!!!(夜の荒鷲)
4年間お疲れ様でした!(TMP8000)
完結お疲れ様でした。オリ主ものは苦手だったけど、この物語は最後まで楽しめました。真名の設定には驚いたけど、そういえば無印の公孫賛も真名がなかったから、真に飛ばされてキャラが微妙に変わったのかと想像してみたり・・・w 出来れば統一後の昭と涼風・美羽とのどたばた話が読みたいです。 (hokuhin)
ついに、ついに完結を迎えてしまった!この4年間お疲れ様でした。また、完結を無事迎えることができおめでとうございます。この作品を読み始めたのは2年前からですが、本当に楽しませてもらいました。いつも更新が待ち遠しくてしかたがありませんでした。お疲れ様でした。次回作かアフターかはわかりませんが期待しております。(9n1Hs)
完結御目出度うございます。ただ読み終わってから五回ほど此処を開いては閉じてます。しかし我慢できません書かせていただきます!!是非ともアフターをお願いいたします。蛇足等ではありません!どうかどうかお願いいたします。(にゃものり)
完結まで4年間お疲れ様でした!今までコメントなどは残していませんが、更新するのを楽しみにさせていただいておりました。(シゲノブ)
追記 あ、そういえばアンケートかなんかするっていってたのを完全に忘れてました。早とちり、申し訳ないです。(kuorumu)
4年間お疲れ様でした。子を守り育てていく昭達と、バトンを渡された涼風や美羽をはじめとした子供達の親子の絆を見せてくれた素晴らしい作品でした。今後どの様に成長していくのか楽しみですね。一刀にも幸せがあらんことを。 さて、次は陳到伝かな? 忘れてませんよ、あの宣言を。(kuorumu)
完結おめでとうございます。楽しく読ませて頂きました!お疲れ様でした(遼)
終わってしまったか… 今後も期待してます。(がるでにあ)
4年間お疲れ様でした。このような素晴らしい作品に出会えた自分は本当に幸せであります。次回作も楽しみにしています。(garnetgo)
完結おめでとうございます!四年間の長きに渡る連載お疲れ様でした。読み終わるたびに次の更新を心待ちにさせる作品でした。とても素晴らしい作品をありがとうごさいました。(へちま)
完結おめでとう御座います!読み始めたのは去年でしたが、とても独特の雰囲気でどんどん引き込まれていきました。これからどうするかは知りませんが、今はとにかく完結おめです。(レヴィアタン)
まだまだ補完的な外伝、SSやAfterといった作品を読みたいと期待もしておりますけれど、今は作品の完結おめでとうございます&お疲れ様でした (雪月)
4年間お疲れ様でした!良い作品をありがとうございました!!(とんぷー)
完結おめでとうございますー 真名の重要度と世界との絆という関係に、ものすごく納得を感じました。 これからも新たな作品を楽しみに待っておりますよ^(神余 雛)
完結おめでとうございます 今まで楽しませていただきました お疲れさまです(hokuto)
お疲れさまでした〜。これだけの長編を纏め上げて書き上げる力は素直に感嘆しかないです!!特にオリ主作品では一刀との関係性が一番の肝になると思いますがストンと腑に落ちる。後日談なり新作お待ちしております。(shirou)
お疲れ様でした! いい作品でもモチベーションが続かず完結しないものが多い中でこの作品を読み終えることができて大変感激しております。(tetti1300)
完結お疲れ様でした!この小説は私のなかで一番楽しみにしていた作品なので、完結してうれしい反面、寂しく思いますw何気に、オリキャラの一馬と花郎と鳳の三人が好きでしたwまた、更新されるときは読ませていただきます。最後に、素晴らしい作品をありがとうございました!!(破滅の焦土)
完結おめでとうございます。できればその後の日常などの番外編を書いてほしいです(ROKI)
まさか、こんなオチだったとは…。第二子の名前も気になりますね。華雄、真名の伏線には驚きですね。すぐに帰ってきた時の華琳と春蘭はどんな顔をしたのやらw一番驚いたのは最近は不具合で書き込めなかったりしてたのに、後書きに私の名前があった事ですかね。しかし4年ですか。思えば長かったですね〜。(KU−)
追記〜でも旅立って即帰ってくることになった昭と結果を知った華琳と春蘭の心情たるや・・・w(kazo)
完結おめでとうございます!このSSを読み始めたのは3年前ほどだったか・・・お気に入りの回は何回も読みました!無事に完結まで読めたことに感謝しつつ、お疲れ様でした!(kazo)
完結おめでとうございます!? 今までお疲れ様でした!?( ̄^ ̄)ゞ(劉邦柾棟)
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