蒼天に浮かぶ星雲達 7話
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岳「朝廷からの討伐命令?」

 

厳「うむ。奴ら儂らに、蟻を潰せと言わんばかりに言ってきよった」

 

丁原さんがここを出て早数日、朝廷より賊を討伐せよとの命令が下った

 

岳「立場上、従わない訳にはいかないよな・・・」

 

恋「恋も・・・行く・・・」

 

岳「ダーメ、恋には俺達がいない間、月や詠を守ってほしい」

 

恋「・・・・・・・分かった」

 

納得がいかない為か、うなずくのが少し遅かった

 

厳「岳、すぐにここを出て、討伐するぞ」

 

岳「はいよー、お願いね?」

 

恋「ん・・・・・・」

 

俺と爺さんはこの後、月達に事情を告げて、ここを出た・・・・・”罠”だとも知らずに・・・

 

岳「にしても、どこにもいねぇぞ?」

 

厳「おかしいな、まさか嘘を吐いて、儂らに不愉快な思いをさせたいのか?」

 

そう、目的地についてもそれらしき姿はない

 

岳「・・・静かすぎる」

 

兵士A「も、申し上げます!」

 

厳「どうした!」

 

兵士A「賊が現れました!しかし・・・!」

 

岳「しかし・・・・・なんだ?」

 

嫌な汗が流れる・・・この時に丁度俺達に出た、十常侍からの命、予測されることは・・・

 

兵士A「賊の数が、我らの数倍います!」

 

岳「くっそ!嫌な予感が当たりやがった!!!」

 

俺達を排除しようとするなら、奴らは間違いなく自分たちに、被害のこない策を出す

 

厳「くっ!!撤退命令を出せ!このままでは全滅するぞ!」

 

岳「無理だ爺さん!近くに村がある!このまま下がったら巻き込まれて村の人たちが死ぬ!」

 

この辺は俺達が納めているため、どこに村があるかは知っている

 

厳「なら、どうすれば・・・・・!」

 

考えろ!俺達にできる最大限の策を・・・!うん?・・・そうか!

 

岳「爺さん。危険な賭けだけど、乗る?」

 

厳「どうするつもりじゃ?」

 

岳「爺さん・・・俺と一緒に・・・”死んでくれないか”?」

 

簡単に言うと、俺と爺さんで本気を出し、相手を蹴散らす。しかし、これは成功しても爺さんの寿命の所為で死ぬことが確定する。俺は本気になって力を解放するまではいい。けど、持つ時間が少ない。未完成な分、猶予がない

 

厳「・・・・・ふっはっはっはっ!最後の時に身を挺して仲間を守る!いい死にざまじゃないか!」

 

兵士A[し、しかし!それではお二人が・・・!」

 

岳「すまない、美波さんを呼んでくれるか?」

 

兵士A「は、はい」

 

美波「その必要はありません」

 

兵士の後ろから黒髪の短い、きれいな女性が来た

 

厳「すまないな、美波。儂らはここで死ぬかもしれない。だから、涼州を任せていいか?」

 

美波「行っても聞かないでしょうね・・・分かりました。ご無事で」

 

兵士B「申し上げます!賊がこちらに向かって進軍してきました!」

 

厳「岳!行くぞ!」

 

岳「(月、詠、恋・・・ごめんな、俺、死ぬかもしれない)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

厳「解放!儂らの本気を見ろ!」

 

岳「・・・・・はっ!」

 

俺達は氣の鎧を纏い、賊ざっと5万に突っ込んでいった

 

厳「ふぬぅぅぅぅぅーーーーー!」

 

岳「はぁぁぁぁぁぁーーーーー!」

 

次々とやってくる賊を斬る、斬る、斬る

 

厳「がふっ!がはっ!・・・まだじゃぁぁぁぁ!」

 

血を吐きながらも、攻撃を続ける爺さん。どれだけ倒してもきりがない。俺達はそれでも戦う

 

岳「はぁ・・・はぁ・・・せいっ!」

 

賊「ぐはっ!!」

 

厳「ふう・・・ふう・・・疲れるのぅ」

 

岳「爺さん・・・・・」

 

厳「そんな顔をするでない。儂が望んだ、それだけじゃ」

 

岳「くっ・・・・・ああ!」

 

厳「いい顔になった。家族を頼むぞ、岳よ」

 

闘い終わった頃には、日は既に暮れていた・・・・・

 

岳「はぁ・・・はぁ・・・」

 

俺は近くの崖近くの無理の中にいた。爺さんを埋めるためだ

 

岳「いままで・・・うぐっ・・・ありがとう・・・ございまじだ!」

 

雨にも負けないくらいの大涙を流しながら

 

???「・・・生き残りがいたぞ」

 

岳「・・・誰だ、お前ら」

 

???「そうですね、この命令を出した張本人の兵士だ。そういえば、分かるか?」

 

岳「(ピキッ)お前らが・・・・・!!###」

 

???「どうでもいいがな、お前には死んでもらう!」

 

俺の頭を狙った斬撃が、いきなり放たれた。いつもの俺なら、避けるのは簡単だが、けがをしている今はそうもいかない

 

岳「ぐっ!!」

 

???「やりますね、流石は神童。しかし、これで終わりです!!」

 

怯んだ隙を突かれ、崖の方へと突き落とされた

 

岳「うわぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!」

 

???「終わったな、これで俺も上位者だ」

 

???「簡単な仕事だったわ」

 

神童死す・・・この噂が広がるのに時間はかからなかった

 

月「そ、そんな・・・岳さんが・・・死んだ?」

 

詠「うそよ・・・あいつが死ぬはずない!!」

 

恋「助けに行く!・・・岳を助けに・・・!」

 

美波「やめなさい!あなた一人でどうこうできるものじゃないわ!彼が貴方たちに残したものを!受け継ぐのよ!」

 

月「グスッ・・・詠・・・ちゃん・・・」

 

詠「ううっ・・・月・・・」

 

恋「ああああ、あああぁぁぁぁぁ・・・・・」

 

美波「(どれほど辛いかは分からない・・・私は貴方たちじゃないもの。でも、その意志はちゃんと継ぎなさい)」

 

月「岳さん・・・・・」チャラッ

 

昔貰ったペンダントを見る。この首飾りに誓います、貴方の思いを受け継ぐと!

 

詠「(私は月を守る。それいいよね、岳・・・)」

 

恋「・・・・・」

 

岳『恋、月達を守ってほしい。お願いね』

 

恋「恋・・・守る・・・岳の大切な物・・・全部!」

 

美波「(私が思っているより、彼女たちはずっと、強い・・・)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曹操、孫策の英雄たちと出会った岳であったが・・・

 

???「お母さん、なにも洗濯までさせなくてもぉ〜」

 

ある所の村にいる女の子・・・彼女の名前は、劉備・・・

 

劉母「桃香、早くしなさい」

 

桃香「は〜い、頑張って終わらそう・・・」

 

洗濯すること数分・・・・・

 

桃香「うん?あれって・・・ひ・・・と?」

 

近寄って見ると大怪我をしていた。全身に打ったような痕、額からは血が出ていた

 

桃香「た、大変!お、お母さん!大変!人が、人が倒れてるよ!」

 

家の中に急いで入っていく桃香・・・すると・・・

 

岳「ごめん・・・皆・・・」

 

ここに新たな、劉備と岳の出会いが起きた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回「最後の英雄劉備。岳、修行の旅」

 

桃香「みんなが笑顔でいられたらいいのに」

 

岳「今の俺じゃダメなんだ・・・!!」

 

 

説明
賊を討伐せよと朝廷から命がでて、出陣した岳と厳だったが・・・
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