地上のエースオブエースと呼ばれた騎士 エピソード12
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第12話『紅い殺戮者』

 

74層攻略して翌日カイルはいつも通りにアイテムがたんまりと貯まっているので売り付けに来ていた。

 

「しっかし…今日の新聞見たか?」

 

「ああ…74層攻略…軍が壊滅とかユニークスキル二刀流から放たれた怒濤の五十連撃…だろ?」

 

「ああ、それでキリトのやつホームのところに大勢の情報屋が来たらしく今うちの2階に避難してきてる」

 

「あーあ…それはご災難で…」

 

「そういやあ、お前も魔法使ったときもこんなんじゃなかったか?」

 

「ん?確かにそうだったけど…嗅ぎ付けられないように宿を転々としてるからな…後はまたでかい話が来ればそれでほぼなんともなかったかな?」

 

「流石はとどまることを知らない渡り鳥てか?」

 

エギルとの雑談をしていると店の奥からベビーピンク色の髪をしたカイルとも余り年が変わらない少女が素材をもって出てきた。

 

「リズ…いたのか?」

 

「いたのかってちょっと心外ね…居ちゃ悪いの?」

 

「いや、そんなわけじゃねえけど」

 

リズ、リズベットはカイルのみならずアスナやキリトも世話になっている鍛冶師だ、何故エギルのところにいるかというとキリトは完全に外にで歩けない状態だったので出張にきた。

 

「それで、どう?ダークリパルサーに並ぶ私の最高傑作は?」

 

カイルの現時点で使っている片手剣もリズのオーダーメイドでかなり強い武器なのだが…

 

「使えるのは使えるけど…やっぱしっくり来ないというか…」

 

「マスタースミスが腕をよりにかけて作った最高傑作でもまだ不安てわけ?」

 

「ははは…わ、わるい…やっぱあれじゃねえとしっくり来ない…」

カイルのあれとは現実で常に戦場を共にしてきていたデバイスのことをいっておりデバイスが一番使いやすいとリズたちにはわからないように小声でいった。

 

「…まあ、いいわ、そういえばさ、今日ってアスナってギルドの仕事ってオフか知ってる?」

「なんで俺が知ってる前提なんだ?…まあ確か昨日ボスで疲れたから暫くは攻略を休むとか言っていたかはオフだと思うぞ」

 

そういってカイルはメニューを開いてアスナの現在地を追跡しようとするも表示がグレー…つまり、迷宮区みたいな、追跡できないところにいるということになる。

 

「…急な変更でもあったのか?」

 

アスナにもアスナの事情があるのだろうと思いこれ以上この件に関して考えるのはやめようとしたとき店の入り口が開き客がきたようで自然にそちらの見るとカイルにとって顔見知りの女の子と使い魔の姿だ。

 

「シリカじゃないか、どうしてこんな上の層に…」

 

小柄なツインテールの少女…シリカとはキリトと共にとあるオレンジギルドの捕縛の時に知り合い一緒に行動した仲だ、そんな彼女がここにきたのか少し疑問に思えた。

 

「えっと、キリトさんに品揃えがいい雑貨屋を教えてもらいまして…それで…」

 

「なるほど、キリトの紹介か…」

 

「それでここに来るまでに、ある人にカイルさんにこの紙を渡せってフードを被った人に…頼まれまして…」

 

「俺に?」

 

そういってシリカが持っていたメモ用紙をカイルは貰い紙に書いてある内容を確認し確認し終えた時には先程の気が抜けてる顔が一瞬にして緊張が走っていた。

 

「くそ!間に合え!」

 

紙をエギルの接客するテーブルに叩きつけるとカイルは急いで店から飛び出した。

 

「おい!カイル!何なんだよ…」

 

「あいつがあんなに慌てる内容ってなにかしら?…は?なにこれ」

 

リズベットがテーブルに置いていった紙の内容を確認したが書いてある文字は日本語でも英語でもない見たことない文字だった。

 

「なんだ?この文字は見たこともねえ」

 

「で、でもカイルさんはこれを見て出てって行きましたよ?」

 

一体ここに書かれている内容がなんなのかわからないでいると…

 

「あ、あの…」

 

また店に来客者がきて今度は先日漸く和解?したセレスだった、彼女はカイルの紹介でここを紹介されていた、そして今日、アイテムを売りにわざわざここまで来たのだ。

 

「ん?嬢ちゃんいらっしゃい…軍のプレイヤーか?」

 

「あ。はい、カイルの知り合いで…」

 

「カイルと知り合いなの?さっきまでここにいたんだけどこの紙みたら血相をかえて出てったのよ」

 

はいこれと、リズベットがセレスに例の紙を渡しセレスも確認すると内容がわかるセレスはカイルと同じように血相を変えた。

 

「そんな!カイルのやつまさか一人でアスナさんを助けに…」

 

助けにという言葉に意味がわからなかった三人にも焦りが出てくる。

 

「ちょっ!ちょっと待て!あんたその文字読めるのか!?」

 

「え?はい、読めるのはたぶん、私とカイルぐらいだと思います…内容は血盟の閃光が笑う棺桶の残党に捕まった、捕まっているのは60層の聖なる泉の奥の洞穴…これを信じるか信じないかはあなた次第…ってかいてあります」

 

「アスナが…ラフィンコフィンに!?」

 

「くそ!カイルのやつ先走りやがったな!あんた!軍なんだったらディアベルに連絡してくれ!俺はクラインとかの攻略組に協力してくれるやつを探してみる」

 

「わたし、キリト呼んでくる!」

 

「あ、私もいきます」

 

ことの内容がわかると店の中はあわただしくなりそんななか軍のディアベルにメッセージを送ろうとしたいたセレスは内心で何故この紙の内容を書いた人はベルカ文字を知っていたのか…そしてカイルが読めることも知っていたことも含め考えるも納得いく答えが出てこなかった。

 

そして60層の洞穴には両手を縄で縛られ逃げられなくなってしまったアスナは自分を不意打ちして捕まえた元護衛を勤めアスナを麻痺毒状態にしてオレンジプレイヤーになったクラディールを睨んできた。

 

「クラディール…あなたは!」

 

「怖い怖い…まあ、どれだけ強くても所詮はただのガキだ…」

 

そういいながらクラディールが嫌な手つきでアスナの顔を触れる。

 

「っ!触らないで!」

 

「そんなこと言ってもなにもできはしないさ…良いことを教えてやるよ、あのなにも出来ないガキの前で犯して惨めに殺してやるよ…その後にあのガキも殺す、一緒に死ねるんだ…まだいいだろ?」

 

「っ!」

 

アスナは死とは別の恐怖心にかられて声が上がらない。

 

(このままじゃカイルくんが…いっそのこと私が…)

 

自害しようと考えるなか高速で駆けてきた何かがクラディールを吹き飛ばした。

 

「がはぁ!」

 

「…よかった…無事みたいだ…」

 

「カイル…くん?」

 

高速で駆けてきたのはエギルの店から飛び出してきたカイルであり、カイルはアスナが大丈夫だと確認すると安堵した。

 

「くそ…が!外のラフィンコフィンメンバーはなにやってんだ!?」

 

吹き飛ばされて壁に激突したクラディールが起き上がりそれをカイルが確認すると無言でクラディールに向かっていく。

 

「カイルくん?」

 

「アスナ…少し待っていてくれ…あの男は…直ぐに殺すから…」

 

「っ!?」

 

いつもとは全く違う…カイルを見て一瞬アスナはカイルがいった言葉に意味がわからなかった。

 

「クラディール…お前は俺の大切な者を傷つけようとしたその罪…ただで償えるとは…思うなよ」

 

カイルから今まで感じたこともない殺気が溢れ出てきて対象のクラディールはもちろん、アスナでさえもその殺気に押し潰されそうだった。

 

「く、くそがぁ!」

 

クラディールは恐怖に怯えながら両手剣を振るうがカイルはすれすれで避けて高速で切り刻んでいく。

 

「あ、ああああっ!?」

 

クラディールの体力がどんどんと削られていき危険領域に入るギリギリまで達した。

 

「わ、わかった…ギルドは抜ける…もう二度とあんたたちとはあわない」

 

クラディールが命乞いしてきたが既にカイルにはそんなこと毛頭になかった。

 

カイルは剣を振りかぶり一撃で仕留めようとしたとき目の前にアスナが阻んだ。

 

「駄目よ、もういつものカイルくんに戻ってよ!」

 

アスナは涙ながらでカイルに願いカイルも先程の殺気を緩めるとそこでクラディールが動いた。

 

「死ねええええ!!」

 

両手剣を構えてアスナごと串刺しにしようと突きを放ったがカイルは瞬時に反応してアスナを左手で抱き寄せて右手にもつ片手剣で胴体を真っ二つに切り裂いた。

 

「ひと…殺し…」

 

「……」

 

クラディールはポリゴンとなって消滅してそして入り口方面からキリトをはじめとするエギルの店にいたメンバーが駆けつけてきた。

 

「カイル!アスナ!大丈夫か!」

 

「え…あ…」

 

「アスナ!捕まったってわかって急いできて…よかった…」

 

「リズ…」

 

「カイル?…あんた、まさか…そう」

 

セレスはクラディールを討ったことを察してこれ以上は言わなかった。

 

「ちょっ、アスナ!?」

 

カイルとセレスがふとリズの方を見るとアスナが涙ながらに出口へと走っていっていっていた。

 

「…追わないの?」

 

「……追って俺に何かできるか?」

「…何が言いたいの?」

 

「近々ハッキリしたことがあるんだけどよ、俺はアスナのことが好きだ…けどリアルに帰ったら会えないんじゃないかって思うと…いまこのまま突き放した方が…」

 

カイルが言い切るまえにセレスがカイルの胸ぐらを掴み怒っている顔で睨む。

 

「カイル!そんなことで何弱気になってんの!?会えない?そんなの誰が決めたのよ!?それに互いに想ってる気持ちはどんなに遠くても届くのよ!」

 

「お、おう…」

 

まさかのとんでもない迫力に圧倒されてただただ返事をすることしかできなかった。

 

「わかったんならアスナを追いかける!まだそんなに遠くにいってないだろうし!」

 

「わ、わかった!」

 

そういってカイルは出口に向かうが途中で止まりセレスに体を向ける。

 

「セレス、ありがとう、なんとか言えそうな気がする」

 

そう言い残してカイルは出口へと急いだ。

 

 

洞穴からでてアスナを追跡スキルで追いかけて聖なる泉に辿り着いたカイルは泉の近くにいるアスナを見つけて近づいていく。

 

「…アスナ」

 

「カイルくん?どうしてここに…」

「言いたいことがあって此処に…というか、セレスに後押しされてな」

 

「そうなんだ…」

 

「俺さ、この世界にくる前の大体二年間の記憶がないんだ…」

 

「記憶が?」

 

「ああ、どうしてログインしてるのかとかどこでやってるのかとか全くわからないんだ、覚えていたのは四年前の…あの時までの記憶…最初はかなり混乱したけど…俺に何かできることがあるのならって思ってさ戦ってるわけ」

 

「カイルくんは…強いんだね」

 

「…強くなんてない…力があったのに誰かを助けられる力が合ったのに関わらず…俺は…助けられなかった、ゼストさんをメガーヌさん…他のみんなもだ…みんな…死んでしまった…」

 

「カイルくん…」

 

「そして俺はまた大切な人を失いかけた…」

 

カイルは心中が悲しみながら聖なる泉に入っていき下半身は水に浸かる。

 

「カイルくん…私が捕まったから…クラディールを殺すことに…ごめんね…私の…性で」

 

アスナはそんなカイルに続いて聖なる泉に入っていく

 

「アスナ…!?」

 

カイルが真後ろに振り向くとそこにいたアスナは涙が溢れてきておりいつもとは全く違う表情だった。

 

「私…もう…カイルくんとは…会わない…」

 

アスナはもう涙を堪えられずにただただ泣くしかできなかった。

 

「…アスナ…」

カイルはアスナに近づき何か決心したようで顔を近づける。

 

「…え?」

 

アスナは顔を近づけるカイルに気づいたが直ぐに頭の中が真っ白になった。

 

カイルによって唇はカイルの唇にふさがれ…キスをしアスナは突然なのでビックリしたが少しすると受け入れていた。

 

そして二人ともキスをやめるとアスナは目がとろんしておりぼっとした顔になっていた。

 

「アスナ…俺は君を絶対に守って見せる、だからこれからは一緒にいてほしい…」

 

「うん、私もカイルくんを失いたくない…」

 

「…22層の南西エリアにモンスターでない、のどかなとこがあるんだ…二人でそこに住もう…それで…結婚しよう…」

 

「っ!…はい、ふつつかものですかよろしくお願いします」

 

そしてまた互いに求めるようにキスをした。

 

余談だがキリト達はカイルのことを察して先にエギルの家かえっておりカイル達が帰ると大いに祝福された。

 

 

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あとがき

 

どうも〜(口からグラニュー糖大量に吐き出し中)

 

ヒースクリフ「これはこれは2828」

 

さてと、あのストーカー野郎はログアウトしましてカイルとアスナの結婚までいけました〜

 

ヒースクリフ「これからどうなるのかな?」

 

ぶっちゃけ次回は白い爆撃機ことユイちゃん登場です。

 

ヒースクリフ「未だに須郷くんは出てきていないようだね」

 

まあ、あのゲスですからログインしてませんよ、ヒースクリフさんと違って

 

ヒースクリフ「それと何気にリズベットくんとシリカくん、初登場ではないかな?」

 

まあ、出すタイミングはここしかなさそうだったので…というか、次出せそうなのは75層後になりそうなのでね、こうしました。

 

それでは次回もお楽しみにばいなら

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ソードアート・オンラインとリリカルなのはのクロスオーバーです
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