心・恋姫†無双 第一話
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心・恋姫†無双 〜大陸動乱編〜

第一話 〜出会い〜

 

俺の名前は北郷一刀。

聖フランチェスカ学園の二年生だ。

俺は剣道部に所属していて、その日は部活で疲れたから制服を着替えないまま布団に倒れこんで寝た。

そんで、夢を見たんだ。

白い光に包まれて、沢山の女の子と笑ってた。

女の子達は、皆変わった服装だったけど本当に心の底から幸せそうだった。

ただ、俺はコスプレハーレムが好きだったのか(笑) 

みたいな感じだったけどさ、起きた瞬間さらに驚きの展開が待っていた。

 

 

目を開けてまずと飛びこんできたのは見知らぬ天井。

それで、俺が起きたことで話しかけてきた見知らぬ女性。

「おぉ、やっと目覚めおったか。気分はどうだ?」

「大丈夫です・・・・・・。」

開いた口がふさがらない。

驚きの意味で。

「そんな顔が出来るなら本当に平気のようだの。」

「えっと、すいませんここは何処であなたは・・・・・・誰?」

「ふむ・・・・・まぁ言ってみてわかるわけではないと思うぞ。」

「えっと、どういうこと?」

「わしの名は厳顔、益州巴郡の太守をしておる。」

「は・・・・・・?」

「そうなると思ったわ。で、お主の名前はなんだ?」

「あ・・・・・俺の名前は北郷一刀って言うんだ。」

「北郷か・・・・・では北郷、暫く今の自分が置かれている状況を考えてみるのだな。」

厳顔という女性は椅子から立ち上がり扉に向かう。

「あ、ちょっと!」

「では、また来る。じゃが、念のため窓と扉の外には兵がいるからの。無理に逃げ出すだけは考えるのではないぞ。」

バタン。

 

「いちゃったか・・・・・・。」

胸の大きな人だったな・・・・・・。それにあのコスプレ・・・・・・・。

「っは!!変な事を考えるな俺!」

生唾なんか飲んでないぞ!!

「・・・・・・今の自分の状況ね・・・・・・・・・・まぁ良い状況ではないな。」

 

扉の外

「桔梗さま。どうでしたかあいつは?」

「まだ何もわからん。徐庶が帰ってくるのを待とうかの。それまで見張りを頼んだぞ焔耶。」

「お任せください!」

 

 

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あれからどれくらいたっただろう。

深い暗闇の中に俺は沈んでいた。

夢か・・・・・・だけど、今度は違う。

泣いている。

大勢の女性が泣いている。

あれ?さっきの夢では笑ってたのに・・・・・どうしてだ?

・・・・・・あれは、厳顔さ・・・・・・

 

 

「こんな状況で寝るとは、肝はすわってるようじゃ。」

「ただの馬鹿じゃないんですか?」

「・・・・・・・・・・・。」

「まぁよい。起きんか!」

一刀の頭に拳骨が落ちる。

 

ゴンッ!!

 

「痛!!」

「何、寝ておる!」

俺はやっぱり寝てたのか。しかし、痛い・・・・・タンコブできてるぞこれ。

「あぁ、厳顔さん。ごめんなさい。・・・・・・・・・・んで、そちらの二人は?」

厳顔の後ろに二人の女性が立っている。

また女性か・・・・・・。

 

 

「いきなりで申し訳ありませんが、いくつか質問に答えてもらえますか北郷一刀さん。」

頭を抑えている俺の前に一番小柄な女性が出てきた。

髪の長さは腰あたりで、特徴的な緑の帽子をかぶっている。

そして帽子よりも深い鮮やかな緑色をした髪と瞳・・・・・・見た目は幼い。

けどそれ以上に何か幻想的で美しい。

「どうかしましたか?」

「あ?・・・・・あぁ・・・・・・・質問に答えるからさ、名前を教えてくれるかな?」

見とれてたなんて言えないし。

「私の名は徐庶です・・・・・では、さっそく――「徐庶!?」――?」

「なんですか。いきなり大きな声をあげて。」

「い、いや何でもない。」

「・・・・・・・(ジーーー。)」

「な、なんだよ。質問があるんだろ?」

 

「・・・・・・・・・そうですね。では質問をさせていただきます。」

「おぅ・・・・・・。」

何だこの重い空気と、この子から発せられる嫌な感じ。

「あなたの出身は?」

「東京の浅草ってとこだけど。」

「では、その服は何です。見たことがないのですが?」

「これは俺が通ってる聖フランチェスカっていう学校の制服だよ。んで俺はそこの学校の学生だ。」

「・・・・・・・では最後の質問です。あなたが気絶している間に失礼ですが持ち物を調べました。・・・・・これの説明を。」

出されたのは携帯と財布。

あぁ〜無かったのはこういう事か。

「こっちは携帯・・・・・あぁ〜電源が切れる。一応、遠くの人と連絡をするためのもんだ。んでこっちは財布。学生証だろ保険証だろ郵便カードだと後お金と・・・・・近くのゲーム屋のポイントカード・本屋のポイントカード・・・・・んで、レンタルビデオ屋のカードだ。・・・・・・・・どうだ、満足いったか?」

「はい、ありがとうございます。」

 

そういうと徐庶は厳顔さんの顔を見つめる。

「どうだ?」

「はい、やはりこの方は天の御使いに間違いないかと。」

「なんだそれ?」

「こちらの話だ、あまり気にするな。」

 

隠し事ね・・・・・・。

しかし、さっきからもう一人の女性が凄く睨んでくるんですけど。

黒髪の中にわずかに白い髪・・・・・・胸は豊かだな・・・・・・。

 

「もし違うとしても、違う世界から来たと考えるのが妥当かと。」

「そうだろうな。わしも先程の会話を聞いて何一つわからんかった。」

「それに、私が見た限りでは嘘をついている様には見えません。知っている知識を話しているだけかと。」

「それはわしも同じだ。・・・・・しかし、このように面妖な事が起きるとは長生きしてみるものだの。」

厳顔が嬉しそうな表情になる。

「それは私も同じです。若輩ながらこのような機会に巡りあえるなんて。」

徐庶も嬉しいのか口元が緩む。

 

 

ん〜何か悪い話をしてるわけじゃなさそうだけど、このままって何か嫌だな。

どうしようかな・・・・・多分、むこうも俺と同じ考えにいきついてるはず・・・・・・・・・・。

だったら・・・・・・・。

 

 

「俺の処分は決まった?元直ちゃん。」

「「「!?」」」

「・・・・・やはり肝がすわっておるな。」

「はい、気に入りました。今までの非礼申し訳ありません。」

「・・・・・・・・・・・。」

「これ焔耶、そう睨むでない。」

「ですが桔梗さま!!」

「ん、厳顔さんだろ?何そのき・・・・・・。」

俺が桔梗って言おうとするよりも早く黒髪の女性の拳が目の前に迫る。

 

避けられない!!

 

「やめんか!!」

その黒髪の子の拳が鼻先で止まる。

「なぜ止めるのですか!!」

「北郷はこの世界の事を何も知らん。それに約束を忘れたわけではあるまい?」

「っく・・・・・・すまん、頭に血がのぼった。」

「いや・・・・・俺は怪我してないし、それにそんな不味いことだったのか。・・・・・ごめん。」

「・・・・・・ふん!」

鼻で返事を返し、黒髪の女性は後ろに下がる。

 

 

「北郷、わしの桔梗というのは真名というものでな。とても神聖な名前じゃ。本人からの許しがなければ呼ぶことは例え誰であろうと知っていても許されん。」

「どうしたら許されるんだ?」

「心から信頼された時に呼ばれるのを許される・・・・・・・それにしても物分りが良いの。それに今の僅かな動き・・・・・少しなり武を知っておるな。」

「俺も自分がこの世界じゃなくて別の違う世界からきたって考えてたから。部屋を調べても知らないものばかりだし、字は漢文だし・・・・・・ドッキリとかなら今すぐ出てきてほしいぐらいだ。あと、武ってほどじゃないけど剣道をしてた。」

「どっきり・・・・・?何ですかそれは。」

「あぁ俺の驚く顔が見たくて騙してるのかなってことさ。」

「残念ながら違います。」

「だろうな。」

 

「それにしてもその柔軟な発想、適応能力・・・・・素晴らしいです。」

「別にどうってことは無いよ。ただ、前を向こうって考えただけ。それにこうして拾ってくれて、看病してくれたから俺はこうしてまだ生きてられるからな。」

一刀は恥ずかしながら頭をかき、照れ笑いをする。

そしてその姿は女性の心をつかむのにバッチリだった。

「ほぅ・・・・・・・。」

「ほぉー。」

「むっ・・・・・・・・。」

 

「どうしたの?」

「いや何でもない、では暫くはここにいるといい。どうせ行くあてもあるまい。」

「そう言われると助かる。」

「では、何かあったら誰かに声をかけるのだぞ。城の外には出せんが中なら好きにするがいい。」

「ありがとう。」

「では、失礼します。・・・・・北郷さんあとでもう少し詳しく持ち物の話を聞かせてください。」

「おぅ、わかるかぎりな。」

三人が扉をくぐろうとする。

「ねぇ、待ってほしんだ。そこの黒髪の・・・・・・・」

「私か?」

一刀が先程の拳を向けた子を呼び止める。

「えっと名前を教えてくれないかな?」

「・・・・・・・・魏延だ。」

そういって魏延は扉を閉めた。

 

「そうか、あの子が魏延か・・・・・・・・。」

 

さぁ〜てこれからどうなるかな。

悪い人たちじゃなさそうだし、まぁ何とかなるか。

 

 

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――城内、廊下――

「どう思う焔耶、徐庶。」

「私はまだ胡散臭いです。」

「固い奴だ。わしはもうすでに真名を許しても良いと思ったぞ。・・・・・・約束がなければの。」

「それは私も同じ気持ちです。あの方は主として素晴らしい方です。」

「では、北郷には器があるということか?」

「はい。頭も良いようですし。・・・・・・肝心なことを話していなかったので。」

「じゃな。北郷は違う世界と言っておったが・・・・・確実に北郷のいた世界は私達の世界の未来ということになろう。」

「はい、私が初めにお話したとおりかと。」

「では、あやつらを呼ぶか・・・・・・・。」

「もうすでに伝令を走らせております。」

「仕事がはやいの。」

「・・・・・・私達には一刻も無駄にできません。」

「・・・・・・そうじゃな。」

 

 

 

 

 

――益州、某所――

蝋燭の明かりが暗闇の天幕を照らす。

そこには二人、体つきから女性がいた。

「まだかなぁ〜。」

「何を待っているのですか。」

「徐庶からの伝令。」

「・・・・・・約束のことですか。」

「そう、そのとおり!」

「お気楽ものですね・・・・・・。」

「お前は深く考えすぎなんだよ。」

 

 

 

第一話 完

 

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〜説明〜

どうも作者の南風です。うちに始まりました心・恋姫†無双、これからも駄文を掲載していきますかよろしくお願いします。では、キャラ設定です。

 

厳顔や魏延といったキャラはゲームと変わりません。ただ、話のせいでだいぶキャラ崩壊がありえますが温かい目で見守ってください。

 

そして、主人公の北郷一刀ですがゲーム中より頭のキレ度は上げました。武力は強くはなく一般兵レベルですね。で、気になる種馬レベルはゲームと同じ感じですが、鈍感レベルを上げましたのでよろしくお願いします。

 

そして、オリジナルキャラの徐庶です。

真名は秘密。

設定としては朱里や雛里と同等やもしくはそれ以上の頭脳の持ち主で、恋愛以外は万能人間です。特に料理の腕は凄い。

何かを教えるという事に関しては以外と厳しいスパルタ人間。

過去の出来事に母親とは仲が悪いです。

そして武に関しても過去に色々あり今に至る。

一人称「私」

体系も朱里と雛里と同じです。

萌え台詞「あぅあ〜」「ほぉー。」

 

以上です。

では予告をどうぞ!!

 

 

 

 

 

予告

 

俺の名前は北郷一刀。

なぜか違う世界にきて、厳顔さんに拾われて今に至る。

食べて寝るだけの自分が嫌で城内でただいま字の勉強と雑用中。

 

そんな中、俺に会いに来てくれた人たちがいる。

一人の女性と一人の男性。

 

「俺の名前は法正ってんだ、よろしくな!」

 

「あっしの名前は張松でやんす。」

 

そしてその出会いは何を生み出すのか。

 

次回、心・恋姫†無双 〜大陸動乱編〜

第二話 「嵐と仮面」

 

説明
ついに始まってしまいました。駄文掲載者・南風の本気の長編シリーズです。オリジナル要素が強くオリジナルキャラも沢山出てきます。苦手な方は申し訳ありません。誤字脱字や作品の指摘や感想をお待ちしております。秋に放映されるアニメ真・恋姫†無双が始まるまでには終わらせたい作品です。何話まで書くことになるのやら・・・・・・。
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コメント
これは・・・長編では他に見ない益州スタートか!!(☆samidare☆)
これは・・・・・・すごく愉しみです! 執筆頑張って下さい^^w(Poussiere)
・・・仮面・・・・まさかやつか・・・?!メンマが来ますか?!(オイマテ)(りばーす)
続きがマジで気になるので頑張ってくださいwww(YUJI)
続きが気になります。期待で胸がワクワクしますよ。(ブックマン)
続きが気になります!制作がんばってください!(komanari)
クォーツさんへ 孟達さんはこの作品は欠席です。要望が多いのであれば出すかもしれません。(南風)
まさか旧蜀とは・・・・。次作期待 P.S 猛達は?(クォーツ)
さて・・・作者様は次にどう討ってでるのか・・・楽しみにしていますw(toto)
意外なところから始まりましたね…さて、どうなるか期待して読ませていただきます(すみません偉そうで)(タタリ大佐)
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