リリカルなのは〜翡翠の戦士と七つの才牙〜
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「はい、どうぞ」

 

剣也が召喚した(?)方のアリシアが桜、小狼の二人にカードを渡した

 

「「あ、有り難う……」」

 

カードを渡された桜、小狼はあまりの出来事に頭がついていかないようだ……

 

「お前ら、今すぐ全員アースラに戻れ。当然、アリシアも一緒にな」

 

「え、でも!?」

 

剣也の指示になのはが反論しようとするが剣也は無視した

 

「花!!」

 

「は、はい!」

 

「コイツ等を連れて行け。後、クロノ」

 

「な、なんだ?」

 

「この研究所を壊してしまったら許せ」

 

「壊しても別にかまわないぞ、取り壊しの予定があるらしいしな」

 

「そうかそれはよかった。では遠慮なくいかせてもらうとするか……さっさと行け!」

 

「そんな!」

 

「剣也を置いて行くなんて!!」

 

「そんな事出来るわけないだろうが!!」

 

「剣也、我々も戦うぞ!!」

 

「心配無用。俺は大丈夫だし、一人の方が良い」

 

シグナムの言葉に賛同しているのか全員がデバイスを構えたが剣也は一人で戦うことを譲らない

 

「?……!?(花……剣也の顔)」

 

「(……剣也様の顔が何……か……!!?)クロノさん、剣也様の指示に従いましょう!!」

 

『花(ちゃん)!?』

 

花の慌てながらの発言に全員が驚く

 

「剣也様のあの目……何でか本気で怒っています、止めることは不可能です。それに、ここにいれば私達が危険です。ですから早く!!」

 

「…行こうみんな」

 

「クロノ!?」

 

「何言ってるんや!?」

 

「正直、僕達は足手纏い以外の何者でもない。そんな僕達に出来る事は、精々彼が全力で戦えるようにする事だけだ」

 

「……そうだね、みんな、アースラに戻ろう?」

 

「エイミィ!! 剣也以外の全員を転移させてくれ!!」

 

『了解!!』

 

エイミィから通信が来る

 

「剣也君……信じてるからね!!」

 

「アリシアの件は後で聞くからね!!」

 

「キミに全てを託すぞ!!」

 

「絶対勝って!!」

 

「絶対に帰ってきて!!」

 

転移して行くなのは達。

 

「剣也、絶対帰ってこい!!」

 

「この戦い終わったらアイスご馳走しろよ!!」

 

「負けたら私の料理食べて貰うわね♪」

 

「負けるなよ」

 

「あの、頑張って下さい!!」

 

「後で魔法教えてもらうからな」

 

そう言い残し、シグナム達も転移する

 

そして、最後には剣也と偽のアリシアの二人だけとなった

 

「さて……いい加減本性出せよ……魔人(ヴァンデル)」

 

剣也の言葉に偽のアリシアは目を見開くがすぐに笑顔になる

 

「よく解ったわね、坊や……いや、生まれ変わりし天敵……かしら? うまく化けたと思っていたんだけど……」

 

突然、アリシアの口調と声音が変わると同時にアリシアの周囲から障気が現れ、アリシアを包み込む

 

障気が晴れる頃にはそこにアリシアは居らず、現れたのは、人間に近い体つきをしていながらも決定的に違う姿を持った異形(いぎょう)の者……

 

 

 

ヴァンデルだった――

 

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「小手調べといこうかしら?」

 

ヴァンデルの身体から瘴気が立ち昇り、彼女は足でダンッ!!と力強く地面を踏み叩く

 

それを合図にしていたのか研究所を、大きな振動が揺らした

 

床を突き破って、巨大な何かが飛び出してくる

 

「ほぉ……"超甲虫"か……」

 

剣也は、それを知っていた

 

知っていたが、前世では一度しか見たことがないので感心していた

 

超甲虫とは"樹の章"のモンスターの最高ランク、"大甲虫"の異変種でその戦闘力はすべてのモンスターの中でも上位になるのである

 

「行きなさ……!?」

 

ヴァンデルは指示を出そうとしたが突然それが現れた

 

ぞくり、と肌が粟立つ感覚を

 

本能に従っていまいた場所から飛び退く。刹那の一瞬。遅れて、世界を白く染める程の雷撃 が超甲虫を貫く

 

天撃の白雷……雷の天撃で中の上のランクの天撃である

 

「属性、"闇"」

 

しかし、その凄まじい雷撃さえも小手調べと言わんばかりに、剣也の足元に巨大なサイガ式の魔法陣が展開される

 

「……剃」シュバッ!!

 

剣也は爆発するような速度の剃で踏み込む

 

「喰らい尽くせ……"ダークネスディナー"」

 

超甲虫に触れる程の距離まで近付き、手を翳す

剣也の言葉と共に、超甲虫の足元に魔法陣が展開、完全に身体の動きを固定すると同時に、魔法陣内部に恐るべき暴虐が起こった

 

がりごりがりごりと咀嚼する音がする

 

超甲虫の足元には、蟠る闇が広がる。その中には無数の――目と口が。闇は触腕を伸ばし、の身体を幾重にも縛り、抱え込んでいく。 その巨体が、闇に食まれ蝕まれていく。 抵抗はしている。 だが意味が無い。地の底に沈むように。手も無く。超甲虫はただひたすらに貪り食われていく

 

だがそんな光景をヴァンデルは見ている事が出来なかった

自分に凄まじい憎悪を向けてくる剣也から、一時とも視線を外す事が出来ない

負の感情を向けられるのは本来……剣也のもといた世界では当たり前なのだが――

 

憎悪。それだけなら解る。向けられ慣れている。 だが、歓喜と言うのはどういう事だ? 探していた獲物を見つけた。肉食獣が草食動物に向けるような。そんな感情……

 

「さて……ウィル、本領発揮」

 

真っ直ぐにヴァンデルを見据える剣也の、静かな声が聞こえた

 

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剣也視点

 

ヴァンデル……前世でもかなりの数を葬ったから慣れている……

 

だからこそ冷静かつ確実に仕留めに行くべきだ

 

慣れているからといって油断しているようでは死ぬ……

 

「さて……ウィル、本領発揮」

 

だからこそ、本気を出す……

 

ヴァンデルバスターとしての本気を!!

 

「了解、スタイル……"ヴァンデルバスター"、&ソードフォーム、モードダガー、固定確認」

 

ウィルの起動と同時にバリアジャケットの服装が変わる

 

前世の頃から着なれたバスターとしての服装に

 

ウィルはウィルで短剣になり、腰の鞘に収まった

 

「行くか……邪悪を喰らいて力成せ!!」

 

剣也はそう言いながら手を当て広げると一匹の翡翠色の龍が飛び出した。そのまま上昇して天まで昇った瞬間、そのまま急降下し始めた。そして、龍は剣也の左手に降り立ち、姿を変える

 

長柄で真ん中に龍の顔がある両端に刃を持つ斧に……(形のイメージは魔弾戦記リュウケンドーのザンリュウジン)

 

此処で質問である……

 

何故剣也は滅竜魔法を独学で身に付ける事が出来たのだろうか?

 

竜に教わるなら解る、魔水晶を埋め込むなら解る……

 

転生の特典なら解る……だが自力で身に付ける事は本来は不可能なのである

 

ではどうやって……?

 

答えは天撃の属性の得手にある

 

剣也の得意とする属性は封じられた属性……"龍"である

 

龍の天撃の中には"己の体質、身体能力を龍と同じにする"というあり得ない強化天撃があるのである……

 

剣也はその天撃をベースにして滅竜魔法を作り上げたのである……

 

つまり、そのあり得ない天撃を持つ属性の才牙はどれ程のものか……想像すら出来ないだろう

 

と言うよりなぜ今それを言うのか?

 

理由は……

 

「天龍刃(ドラグエッジ)!!……いきなりの……氷竜嵐!!」

 

……前世で使っていた龍の才牙の技を滅竜魔法に取り込んでいるからである……

 

そしてその技をゴングの代わりとして戦いが始まる……

説明
第48話 本性、龍の才牙
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