インフィニット・ストラトス 受け継がれる光の絆 Episode.25 準備 −プリペア−
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ある夜、箒はアリーナにいた。

(私は一体、どうすればいんだ)

箒は考えていた。一夏がネクサスだと知った時から自分が何が出来るのだろうと。他の皆は専用機と言う力がある。しかし自分には何もない。

(欲しい。私も。私だけの専用機が・・・)

箒は携帯を取出しある人物に電話した。

『もすもす!終日〜!。はーい、みんなのアイドル・篠ノ之束だよ〜』

「・・・・(ピッ)」

電話の主が出た途端、箒は携帯を切った。

 

 ピピピッ ピピピッ

 

再び携帯が鳴り、箒は繋げた。

『も〜いきなり切るなんて酷いじゃん!』

「・・・姉さん」

電話の主は箒の姉にしてISを開発した天才、篠ノ之束である。

『用件はわかってるよ。欲しいんだよね?君だけの専用機が』

「!じゃあ!」

『もちろん用意してあるよ、最高性能にして規格外仕様。そして白と並び立つもの。その機体の名前は、

「紅椿」!』

 

 

 

「・・・・」

ある朝、一夏はベットの上で悩んでいた。悩んでいる理由は、

「Zzzz〜」

朝起きたらラウラが居たのだ。しかも全裸で。

「おいラウラ、起きろ」

「・・・む〜」

ラウラは目を擦りながら起きた。

「おお、嫁よ。起きてたのか」

「・・・何故全裸で俺のベットにいる」

「日本ではこの起こし方が定番らしいぞ」

「お前に間違えた知識を教えた副隊長を今すぐ呼べ。と言うか服を着ろ」

「何故着る必要がある」

「じゃないと千冬姉に嫌われるぞ」

「待っていろ。今すぐ着る」

ラウラはそう言うと急いで服を来た。

 

 コンコン

 

『一夏、私だ。入るぞ』

箒がドアを開けて入ってきた。箒の目に着替え中のラウラが入った。

「一夏、どいゆう事だ?」

「箒、その前にその刀を終え」

箒は何処からか刀を取り出していた。

「こいつは勝手に俺の部屋に入ったんだぞ」

「・・・本当なのか?」

「あぁ。全裸で嫁のベットに入ったのだが嫁に叱られて今服を着てる所だ」

ラウラはそう言って服を着替え終えた。

「とりあえず食堂行こうぜ。俺着替えるから先行っててくれ」

「わかった」

「待ってるぞ」

二人はそう言って一夏の部屋を後にした。

 

 

一夏は食堂に向かってる途中、シャルロットと遭遇した。

「あ、シャルロットおはよう」

「おはよう一夏。一夏も食堂に向かうの?」

「あぁ。そう言えばたまにシャルルって言いそうになるからシャルって呼んでもいいか?」

「シャル・・・。うん、いいよ(これってちょっと特別な関係かな?)」

「じゃあ早く食堂に行こうぜ」

「うん」

 

 

 

その日のSHRは千冬が担当だった。

「もうすぐ臨海学校だったな。一日目は自由時間だが若いからといって羽目を外し過ぎるな。本日は山田先生がその下見に行っているが予め言っておくが仕事だからな。羨ましいとかぬかすなよ」

臨海学校ではISの換装装備通称『パッケージ』の機能テストをすると書いてあった。

パッケージとは前述の通りIS用換装装備の事であり、追加装甲からブースター、武装等多岐に渡る。

「それから、臨海学校が終わったら期末テストだからな。赤点でも取った者は夏休み補習だからな。それが嫌ならしっかり勉強しておくように。ではSHRは終わる。各人、今日も勉強に励めよ」

千冬はそう言って教室を去って行った。

 

 

 

週末、一夏は出掛けた。臨海学校の水着を買うためだ。

「いいのあるかな」

一夏は色々考えていると駅に到着した。

 

 

そして一夏を尾行する二つの影があった。セシリアと鈴である。

「一夏さんが何をするかわかりませんわ」

「あの女たらしが」

「何してるの?」

「「!?」」

突如後ろから声を声をかけられた。二人が後ろを向くとシャルロットとラウラがいた。

「あんた達何で此処に?」

「僕たちは水着を買いにきたんだよ」

「そうだ。お前達こそ何をしている」

「わ、私たちは・・・・一夏の監視よ!!」

「監視って、どうして?」

「あの女たらしが」

「何をするか監視してるのですわ」

「そこまで心配なの?」

「あいつは唐変木じゃないし鈍感訳でもないけど色々心配なのよ」

「ふむ、成程。では私が聞いてこよう」

ラウラが一夏の下へ向かおうとした。

「ちょっ!何処に行くのよ!!」

「何を言っている。嫁に聞いてくるのだ」

「未知数の敵と戦う場合は情報が必要ですわ!!」

「成程。それは一理ある」

「ラウラ、色々と違うような気がするんだけど」

 

 

「よし、これでいいな」

一夏は青いトランクスと白のパーカーを買った。

「次は」

 

 

「今度はあの店に入ったわ」

「あそこはアクセサリーやリボンなどが売っているお店ですわ」

「何を買うんだろう。あ、出てきた」

「今度は何処に行く気だ?」

四人は一夏の後を追った。

 

 

一夏が向かったのはカメラショップである。

「あ、久しぶりに来たね」

「お久しぶりです」

この店の店主と一夏は顔見知りである。

「出来てますか?」

「あぁ出来てるよ。君の撮った写真、中々いいよ」

「ありがとうございます」

一夏は店主から写真を受け取った。

「にしても懐かしいね。その巨人。今から11、2年前に新宿に現れたからね」

「俺なんてその頃まだガキですよ。あ、頼んだ物来ましたか?」

「あぁ来たよ」

店主は棚から一冊の本を取り出した。

「手に入れるの大変だったよ。なんたって当時の世界に届いた程の写真集だからね」

「まあ確かにそうですね」

一夏は写真集を受け取った。

「写真撮ったらまた来てね」

「はい。じゃあまた今度」

一夏はそう言って店を出て行った。一夏が頼んだ写真集のタイトルは

 

 

  

 『命の輝き』 撮影者:姫矢准

 

 

 

 

一夏が店を出ると

「ん?」

視線の先に四人の少女と二人の女性がいた。セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ、千冬、真耶である。

「何してんですか?」

「「「「!!!!!」」」」

「あ、織斑君」

「何やってんですか此処で?」

「私と山田先生は水着を買いに来たんだがこの四人がお前を尾行しててな」

「何でまた・・。まあ気づいてたけど」

「き、気づいてたんですか!?」

「何時から?」

「駅からずっと」

「「「「・・・・・・」」」」

四人は急に黙り込んだ。

「あの織斑君、その持ってる物は?」

「あ、これですか?さっきのカメラショップで頼んだ品です」

一夏は真耶に写真集を見せた。

「これってあの『命の輝き』ですか!?」

「知ってるんですか?」

「知ってるも何も有名ですよ。戦場の中で生きている命を撮った物ですから」

「そうなんですか・・・」

一夏はそう言って写真集の最後の方のページを開いた。そこには一人の少女の笑顔が写されてあった。

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