求めたもの。
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明日見るものは今日見えない。

ねえ、教えてほしいの。

自分が何をしたかったのか。

自分は何がしたかったのか。

わからない。

 

 

「おーい、瑞樹。おーきろー、ていうかバスの中で寝ないでくれたまへ。」

親友が耳元で言う。

起きてみると、私は確かに迷惑をかけていた。

具体的には、親友の方に、寄りかかって寝ていたのだ。

 

「あっ、えっ、あーーーごめんごめん。」

目が覚めると私はさっと親友のほうから離れた。

もうそこは私たちがいつも降りるバス停で、もう大体の人が降りていた。

親友は私が寝ていたのを起こさないでくれたらしい。

 

「まったく、次の電車に乗れないじゃんかよぅ。」

親友はあきれて言う。

何か可愛いので抱きしめたくなるが、そこまでしたら何か気持ち悪いのでやめておく。

 

「秋穂。」

 

「何?」

こちらを振り返って笑う。

 

心をこめて言おう。

 

「ありがとう。」

 

「どうも。」

説明
五分小説です。
読みやすいように書いております。
読んでくださったらこれ以上うれしいことはありません。

もうそろそろ、ROMもできなくなりそうです。すいません。
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五分小説 オリジナル 求めたものは何だったか忘れてしまった。 

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