真恋姫無双 舞い降りし剣姫 十二話
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〜静里視点〜

「静里、急いで皆を呼び集めて!」

詠さんに言われて皆を集めることにしました

まず恋さんはすぐに見つかりました

犬のセキトと遊んでいたので目立ちますから

そういえば恋さんって普段、どんな仕事してるんでしょう?

詠さんの収集指示を伝えると

「ん、解った すぐ行く

 音々、行こ」

音々さんは一緒にいたので手間が省けました

華雄さんは外に向かう途中すれ違ったのでその時に伝えました

 

「鞘華様はどこでしょう」

探していると木陰にいらっしゃるのを見つけました

休憩中でしょうか、と思いながら近づいてみると霞さんを膝枕していました

「あの〜、この状況は・・」

訪ねてみると

「いや〜、うちが騎馬隊の練兵を終えて戻ってきたら鞘華と偶然会ってな」

「偶然を今日ほど呪った日はないわ」

霞さんの話に鞘華様が疲れた声を出します

「で、疲れたうちの癒しの為に鞘華の膝枕で休むことをお願いしたわけや」

「お願いされたくなかった」

ますます、疲れた声を鞘華様が出されます

「そしたら〈快く〉鞘華が引き受けてくれた、ちゅう訳や」

「捏造しないでよ!私は最初断ったじゃない

 そしたら、大きい声で「あの時見せてもろ〜た下着変わった意匠やけどどこで買ったんや」とか

 「あの下着の色は」「あの下着の意匠は」とか下着の話をしようとしたじゃない!

 それをやめて欲しいならって脅迫でしょ!」

確かに自分の下着の話を大きな声で話されたら恥ずかしいでしょう

まあ、鞘華様の下着は見たことが無い物なので興味があるのは否定しませんが

「それはともかく、詠さんが皆に至急集まって欲しいとのことです」

御二人を探していた本題を伝えると

「何かあったのかしら?」

「ま、言ってみりゃ解るやろ」

霞さんも起き上がり玉座の間へ向かいます

「あ、鞘華 膝枕話が終わったら続きしてや

 何なら静里も一緒にな」

「いいかげんにして!」

鞘華様の膝枕、気持ち良さそうですねって私は何を考えているんでしょう

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〜鞘華視点〜

私達がつくと

「皆、集まってもらった件だけどこれは絶対他言無用でね

 まず、霊帝陛下が崩御されて次女の劉協様が即位された ここまでは知っているわね」

詠の話に皆うなずく 私も知ってるが劉協も女性なのは今知った

「で、ここからが本題

 洛陽では今、何進将軍と十常侍の権力争いが激化してるらしいわ

 関わる気はなかったけどついさっき劉協陛下から極秘で密書が届いたの

〈朕は今の権力争いを見過ごすことはできぬ

 だが朕には力が足りぬ そこで董卓の力を借りたい

 董卓を相国の任に就け、十常侍と何進を失脚させ漢王朝をあるべき姿に戻したい

 朕の力が至らぬ故、董卓には迷惑をかけるが聞き届けて欲しい〉

 と、こんな内容

 極秘の密書とはいえ、勅命も同然

 今から三日後に洛陽へ出立するわ

 兵の数は2千 少ないけど今回は速さが鍵だから洛陽で落ち着いてから本隊を行かせるわ

 将はここにいる全員

 準備にかかって!」

月を洛陽に関わらせたくなかったが止むを得ない

私はどう動くか

 

三日後、洛陽へ出発した

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洛陽から見えない位置で兵達は待機させた

十常侍や何進に気づかれないうちに勝負を決するため月、詠、霞、恋、私で乗り込む

華雄は兵と共に待機

 

洛陽の宮中へ乗り込んで十常侍達を拘束

異変を聞いてやってきた何進もすぐに拘束

こっちのメンツは少数なら反則

呂布奉先がいるんだから

その後、兵達も洛陽に入り完全に制圧した

 

「劉協陛下、

 陛下の勅命は果たしました」

「うむ、董卓感謝する

 約束通り其方に相国の任を命ずる

 洛陽はあの者達の悪政で滅茶苦茶じゃ 立て直すのに力を尽くしてくれ」

劉協陛下に拝謁した

私達、将も一緒だが顔は上げていないので姿は見ていない

「ところで、その見慣れぬ衣装を纏った者が〈天の御遣い〉か?

 顔を上げよ それでは話も出来ぬ」

劉協陛下に言われて顔を上げる

私は声を失った

絶世の美女、そう言った表現がしっくりくる

長い黒髪は艶がありサラサラなのが一目でわかる

目は強い意志を湛えているが、同時に慈愛も含んでいる

背は静里と同じくらいでスタイルは細いのに出るとこは出ているのが解る

完全に女として負けた〜

 

劉協陛下といろいろ話をし、この人はかなりの器だと確信した

でも、劉協って董卓が相国になった頃まだ子供じゃなかったっけ?

こっちの劉協はどう見ても私と同じか、2、3歳上に見えるんだよね

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洛陽に来てから仕事に忙殺された

まず、十常侍と何進は財産没収の上追放処分となった

処刑も考えられたが月の性格を考え追放になった

問題は暴政からの復興

治安を安定させ、法の整備を行う

人事も刷新され十常侍や何進と甘い汁を吸っていた奴らは退官させた

街の区画整備や税の軽減なども行い徐々にだが洛陽も復興してきた

財源は十常侍や何進達から没収した財産を使った

あいつら、どれだけ貯めてんのって言う位の財産が有ったので遠慮なく使った

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「何よ!これは!」

詠の怒声が鳴り響いた

原因は袁紹が諸侯に出した檄文 曰く

「洛陽にて、董卓が皇帝を傀儡にしてやりたい放題の暴政を行っている

 よって連合を組み董卓を成敗し、皇帝をお救いしましょう」

言いがかりも甚だしい

そんな時にもう一つの凶報が入る

劉協陛下が行方不明

 

とんでもない事態になってきた

そして、私の懸念通り「反董卓連合」が組まれてしまった

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〜あとがき〜

 

 最初の部分は原作の凪を鞘華に置き換えたものです

 個人的に好きな話なので書きました

 

 劉協を成人にしたのは、話の都合上というか幼女がこんな事考えないだろと言う為です

 

 更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

説明
反董卓連合への序曲です
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タグ
真恋姫無双 劉協   

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