魔法少女リリカルなのは〜原作介入する気は無かったのに〜 第百三十二話 逃走中〜海鳴市内を逃げまくれ〜(前編)
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 〜〜まえがき〜〜

 

 えー…本編に入る前にまずは謝罪を。

 実は自分のちょっとした操作ミスにより前話(第百三十一話)を読んでくれた読者様のコメントを1つ削除してしまいました。

 コメントを書いてくださったガアット様、申し訳ありません。

 以後、この様な不手際が無い様にしたいと思っていますので、もしよければこれからもコメントの方、お願いいたします。

 

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 〜〜第三者視点〜〜

 

 ((門|ゲート))を潜り、1人…また1人と勇紀の夢に足を踏み入れる。

 夢の中で最初に出た場所、それは…

 

 「ここ…まさか((風芽丘|ガッコウ))か?」

 

 そう……優人の言う通り、ここは風芽丘学園、そのグラウンドである。

 この学園に通う生徒達はキョロキョロと辺りを見回す。

 

 「……???若殿、((アレ|・・))は何じゃ?」

 

 そんな中、緋鞠がとある物に気付く。

 グラウンドの中心、4つのボックスがいつの間にか置かれている。

 ボックスの正面は鉄格子の様な柱で隙間から中が見え、中には人が1人ずつ入っていた。

 

 「……って、シュテルお姉ちゃん!?」

 

 ボックスの中にいた人物を見て驚愕したルーテシアが声を上げる。

 何故なら彼女にとっては幼い頃から面倒を見てくれた人達の1人であり、姉的存在のシュテルだったからだ。

 しかしボックスの中のシュテルはルーテシアの声に反応しない。

 

 「コッチにはレヴィさん、ディアーチェさんやユーリさんもおるよ」

 

 ジークの言う通り、他のボックスにもレヴィ、ディアーチェ、ユーリとミッドに移住した長谷川家の面々が閉じ込められていた。

 

 「ゼン!ゼン!アレ、私だよ!!」

 

 「我が主もいるじゃないか!」

 

 「んん?2人共髪の色は違うみたいだよ。それにアッチの髪が短いのはなのはっぽいねぇ。コッチの世界のフェイト達の容姿はああなのかい?」

 

 「3人共、アレはフェイトやはやて、なのはじゃないぞ」

 

 平行世界から来た面々は自分や主、知人の容姿が若干違う事に気付いたが、勇紀がすかさず本人達ではないと否定する。

 

 「ウチの家族でなのは似がシュテル、フェイト似がレヴィ、はやて似がディアーチェって言うんだ。で、アッチの金髪の子がユーリ」

 

 勇紀は1人1人紹介していく。

 彼女達が元マテリアル、砕け得ぬ闇という存在だった事に関しては他の面々に聞こえない様な小声で。

 

 「ひょっとしたら禅達が元の世界に戻ったら出会う……かもしれないな」

 

 「『かも』…ッスか?」

 

 「禅がクレイジー・ダイヤモンドでリインフォースを修復したんだろ?だから『かも』だ」

 

 マテリアルも砕け得ぬ闇も元々は闇の書の最深部に眠っていた存在。だが禅達の話によれば闇の書の中にいたバグはクレイジー・ダイヤモンドで摘出した後、『ドラララララ!!!』でボッコして消滅させたとか。

 もしそのバグの中に『((永遠結晶|エグザミア))』があったとしたら、もう『((永遠結晶|エグザミア))』は消滅しちゃった訳で…。

 

 「ナンテコッタイ。なのは似とはやて似はともかくフェイト似の子とユーリっていう子とはお近付きになりたかった」

 

 禅は肩を落とし、ちょっとばかし後悔していた。

 だが、その言葉を聞き不機嫌そうになる女性が3人程いる。

 

 「ゼン…どうしてそう他の女の子に手を出そうとするのかな?」

 

 「グルルルル…」

 

 「フフフ…ゼンには少しばかり教育が必要だな」

 

 「……………………」

 

 瞳から光を消し、迫る3人に対しゆっくりと後ずさる禅。

 毎回彼女達がすぐ側にいるにも関わらず発言する辺り、狙ってやってるのかうっかりなのか…。

 それでいてO☆HA☆NA☆SHIされても止める事が無い。

 懲りない男である。

 

 「ていうか勇紀さん、女性なのにあの服装はどうなのですか?」

 

 「確かに…女性が着る様な服としては…ねぇ」

 

 勇紀に近付きながら言うのはアミタ、キリエのフローリアン姉妹だ。

 2人がそう言うのも無理は無い。何故なら…

 

 「サングラスにスーツって…男の方じゃないんですから」

 

 アミタの言う様にボックス内にいるシュテル、レヴィ、ディアーチェ、ユーリは((黒いサングラスを身に着け、黒スーツを着て|・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・))ボックスの中で直立不動しているのだ。

 

 「うーん…」

 

 「???どうかしたんですか九崎さん?」

 

 葵が額に人差し指を当て、うーんと唸っているクラスメイトである凜子に尋ねる。

 

 「黒スーツにサングラス…ボックスに閉じ込められた人……何か私、つい最近これ等の条件に類似するゲームをやってるTV番組を見たのよ」

 

 「TV番組…ですか?」

 

 「ねぇ長谷川君、もしかしてこのゲームって…」

 

 凜子は勇紀に確認するが勇紀は静かに頷くだけ。

 そこへ学校のスピーカーから誰かの声が響く。

 

 『これより、海鳴市内を舞台とした『run for money 逃走中』を開始する』

 

 「「「「「「「「「「…………はい?」」」」」」」」」」

 

 「やっぱり…」

 

 この夢の張本人である勇紀と、薄々ゲームについて察した凜子を除いた面々は首を傾げていた。

 スピーカーから流れるアナウンスは淡々とルールを説明していく。

 4つのハンターボックスの前に集められた20人の逃走者達。

 彼等はこれから恐怖のオープニングゲームに挑む………。

 

 

 

 ※逃走中について

 

 『基本ルール』

 

 決められたエリア内を逃走者(参加者)がハンター(追跡者)からひたすらに逃げ回るゲーム。

 1秒毎に賞金が増えていき、制限時間逃げ切った時に得られる賞金はかなりのものとなる。ただし、ハンターに捕まった時点で失格となり獲得賞金は0になる。

 

 『ミッション』

 

 基本的にはハンターから逃げ回るだけのゲームだが、ゲーム中に特殊な指示が出される『ミッション』があり、参加するかしないかはプレイヤーの自由。

 ミッションに成功すれば『獲得賞金の増額』『ハンターの追加阻止』等、逃走者側にとってゲームを有利に進める事が出来る。

 逆にミッションに失敗した場合『ハンター追加』『逃走エリアの縮小』といったプレイヤーにとって不利な状況に陥る事になる。

 ミッション発令時には全員が所持している携帯電話にメールで通知される。ちなみにこの携帯電話、マナーモードに出来ないため着信音を消す事は不可能。

 ミッションには個人で出来るものや逃走者同士で協力しないと出来ないものなど多様に至る。

  

 『自首』(リタイア)

 

 ゲーム中、指令本部へ自首(リタイア)を申告すれば成立し、それまで逃げていた時間に応じた賞金を獲得する事が出来る。

 基本的にはエリア内の公衆電話から指令本部へ掛け、申告する事になるがゲームによっては特殊な方法での申告あり。

 

 ※今回の特別ルール

 

 自分達の所有する特殊な能力(魔力、霊力、妖力、レアスキル、波紋、スタンド等)の類は一切使用不可能。また覇気、六式も使用不可能。

 デバイス、銃器、刃物等の武器の類は使用不可能。インテリジェントデバイスに関してはAI機能も封印される。

 身体能力に一部制限あり(平気で屋根の上に飛び移れる跳躍力とか自動車、電車以上の速度とか壁を破壊出来る攻撃力とか)。

 翠屋を除く施設内や一般住宅への侵入不可(ただし、ミッションで屋内へ入らなければいけない場合は例外的に侵入可能になる)。

 自首を行う場合、翠屋の店内で出されるシュークリーム3個を完食する事。

 

 

 

 「…っていう事で順番を決めたらあのサイコロを振るぞ」

 

 勇紀の言葉に皆が頷く。

 まずゲーム開始の合図代わりとも言えるオープニングゲームとしてサイコロを振り、出目と同マスだけハンターボックスが接近。合計16マス以上を出せばゲーム成功となり1分の放出猶予が与えられて先に逃げられるが、1〜6の出目のうち1つ…『1』の目が『ハンターの目』になっており、これを出すとハンターが即放出される。サイコロを振り終えた者もゲーム開始までスタートライン内で待機しなければならない。

 

 「最初は俺から」

 

 1番目は勇紀。この夢を見た張本人である。

 

 「よっと」

 

 サイコロを振る。

 コロコロと転がりながらサイコロはやがて止まり、出た目は…

 

 「『3』か」

 

 サイコロの目が確定すると4つのハンターボックスが3マス分、逃走者達のスタートラインに近付く。

 尚、サイコロを振り終えた者もオープニングゲームが成功するか失敗するかの結果が出るまで逃走者達のスタートラインに残っていないといけないため、勇紀は以降オープニングゲームの結果待ちとなる。

 

 「次は誰が振るんだ?」

 

 振ったサイコロを抱えてスタートラインに戻って来た勇紀。

 

 「私が振ろう。勇紀よ、そのサイコロを」

 

 「ほい」

 

 2番手に立候補したのは緋鞠だ。

 このサイコロを振る順番、特に決めていないので立候補で早い者勝ちである。

 

 「緋鞠、頑張れ」

 

 「景気良く投げちゃって下さい」

 

 「ハンターの目出したら風穴開けてやるんだからね」

 

 優人、アミタ、アリア…他にも皆が緋鞠の出目に期待する。

 

 「はあっ!」

 

 アンダースローのモーションで勢いよく腕を振り抜いた緋鞠。

 サイコロはコロコロと転がっていき、しばらくして勢いが落ち始める。

 

 「むぅ…ハンターの目が出ぬ様に出ぬ様に」

 

 投げた本人は不安げにしながらサイコロが止まるその瞬間を待つ。

 やがてサイコロが止まり、出た目は…

 

 「『4』…じゃな(ほっ)」

 

 胸を撫で下ろし、緋鞠は自分が投げたサイコロの回収に向かう。

 

 「次は誰が行くの?」

 

 キリエの言葉で真っ先に手を挙げたのは

 

 「じゃあアタシがやろうかねぇ」

 

 平行世界から来訪した者達の1人…アルフである。

 戻って来た緋鞠からサイコロを受け取り、緋鞠同様に勢いよく投げる。

 

 「……………………」

 

 そんなアルフをジーっと見つめる人物がいた。

 

 「どうしたんだよ静水久?」

 

 優人がアルフを見つめる人物、静水久に声を掛ける。

 

 「…あの女、人間じゃない、なの」(ヒソヒソ)

 

 「へ?」

 

 静水久の発言に優人は目を点にする。

 そして緋鞠も優人の近くに寄り、小声で話す。

 

 「私も同意見じゃ若殿。あの者にサイコロを渡す際じゃが、獣の臭いがした」(ヒソヒソ)

 

 「どういう事よ?あの((女性|ヒト))もアンタみたいな動物の妖って事?」(ヒソヒソ)

 

 若干眉を顰めた凜子が緋鞠に問うが、緋鞠は首を左右に振って否定する。

 

 「私や静水久みたいな人の姿をした妖という訳ではない。じゃが、人でもないのも確かじゃ」(ヒッソヒソ)

 

 「……つまり?」(ヒソヒソ)

 

 「獣の血が流れてるナニカ……なの」(ヒソヒソ)

 

 緋鞠、静水久にとってはアルフがどんな存在なのか、探れないでいた。

 『ミッド式』と言う魔法体系を知らない彼女達なので無理もない。

 これが式神や鬼斬り役の使役する使い魔だったならすぐに正体に勘付いただろうが。

 

 「見ておくれよゼン!!『5』が出たよ!!」

 

 勇紀、緋鞠よりも大きい数字が出たのが嬉しいのか、ガッツポーズで喜んでいる。

 

 「次は誰が投げるんだい?」

 

 一通り喜びを態度で示した後、サイコロを回収してきたアルフがスタートラインのメンバー達に聞く。

 

 「私がいって良いでしょうか?」

 

 小さく手を挙げて言ったのは葵。

 

 「葵ちゃん、頑張ってね」

 

 「葵お姉様、お気を付けて」

 

 「はい!」

 

 遥、クルミから応援された葵がサイコロを取り、両手で『えい!』と掛け声を発すると共にサイコロを放つ。

 その時、彼女が所有する双丘がぽよんと揺れる。

 

 プスッ×2

 

 「「んぎゃああああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!!!」」

 

 同時に禅、キンジの両名に目潰しの刑が決行された。

 

 「駄目だよゼン。知らない人を卑しい目で見ちゃ♪」

 

 「き…キンちゃんにはまだ早過ぎます!!」

 

 フェイトはイイエガオで、白雪はぷくぅっと頬を膨らましていた。

 ちなみに2人共、別段卑しい視線なんかは向けておらず、完全な冤罪である。

 緋鞠やアルフが投げた時も多少揺れたのに、その時刑が執行されなかったのは何故なのか?

 

 「「…ちっ!」」

 

 また、葵のオムネ様の揺れを見て本気で舌打ちするアリアと静水久。

 この2人も緋鞠、アルフの時は反応しなかったのに。

 

 「ねぇ見た?神無月さんのアレ見たの?」

 

 「凜子サン、落チ着イテ下サイ。邪ナ事ハ別ニ考エテイマセンデス、ハイ」

 

 胸倉を掴んで優人を睨む凜子。再三言うが緋鞠、アルフの時は何も言わなかったのに…。

 スタートラインでいざこざが起きている間にもサイコロはコロコロ転がっており、禅とキンジは目元を抑えながらゴロゴロと転がっている。

 

 「私の胸も大きくなるかなぁ?」

 

 「…最近姫ちゃんも杏ちゃんも膨らみ始めてる言うてたなぁ。…((私|ウチ))はまだやのに」

 

 ルーテシアとジークはペタペタと自分の胸元を触り、将来の容姿に若干の不安を抱えている。

 

 「「うぐぐぐ…酷い目に遭った」」

 

 しばらく転げ回っていた2人はヨロヨロと立ち上がり、目元を手で擦る。

 同時にサイコロの方も勢いが弱まり、出目が決まろうとしていた。

 出た目は…

 

 「……あ」

 

 葵が小さく言葉を漏らす。

 サイコロの出目は『1』…瞳のマークだった。

 つまりこの結果が出た意味とは…

 

 プシュウウウゥゥゥゥゥゥ!!

 

 ハンターボックスの側に設置されていたホースからCO2ガスが噴出する。そして…

 

 ガシャン!!×4

 

 ボックスの鍵が開く音がして

 

 「「「「……………………」」」」

 

 シュテル、レヴィ、ディアーチェ、ユーリ……サングラスに黒スーツを着込んだ4体のハンターが放出される。

 

 「うわっ!?ハンター出ちゃったよ!!」

 

 「全員散開!!ゲームが始まったぞ!!」

 

 理子が驚き、勇紀が声を張り上げる事で視力がある程度回復した禅、キンジ含め一斉に逃げ出す。

 サイコロを振った葵もすぐに走り出すが…

 

 「……………………」

 

 如何せん、弓道以外のスポーツが苦手な葵であるため足はそこまで速くない。瞬く間に((ハンター|ディアーチェ))に追い付かれ…

 

 ポン

 

 「あうっ!」

 

 肩を叩かれ捕まってしまった。

 

 「うぅ…全然ゲームに参加した気にならないです」

 

 ショボンとして肩を落とし、アホ毛を垂らしながら失格になる葵。

 こうしてゲームは開始されるのであった………。

 

 

 

 残り時間=89分53秒。

 『神無月葵』((確保|しっかく))。

 残りの逃走者=19人。

 

 

 

 「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 「ふぅ…ここまで来れば…ふぅ…とりあえず大丈夫かな?」

 

 必死に走って逃げていた足を止め、切らせた息を整える2人の人物。

 フェイト・テスタロッサと峰理子の金髪ツインテールコンビである。

 ついでに身長も似た者同士。唯一の違いは女性としての強調とも言える胸の大きさぐらいだろう。

 大きく深呼吸をする度に理子の胸が弾む。

 

 「ゲーム…始まったんですね」

 

 「だね…」

 

 周囲を警戒しつつ、物陰に隠れる2人。

 徐々に呼吸も落ち着いてくる。

 

 「にしても君、結構足速いんだね」

 

 「鍛えてますから」

 

 「みたいだね。見た所((戦闘面|・・・))にも秀でてるみたいだし」

 

 「っ!!」

 

 理子の指摘にフェイトは大きく目を見開く。

 

 「にゅふふ。りこりんの洞察力も大したもんでしょ?」

 

 「…そういう貴女も、普通の人とは違いますよね」

 

 「まあねぇ。りこりんが武偵やってるってのも理由だけど、過去に色々あったのだよ」

 

 「…そうですか」

 

 フェイトは特に深く追求しようとは思わなかった。

 

 「…にしても普段より身体が重く感じるよ」

 

 「私もです。これがルールの説明にあった『身体能力の制限』って事でしょうか?」

 

 「多分ね」

 

 今現在フェイトと理子は身体に若干の重みを感じている。

 それはこの2人だけでなく参加している逃走者ほぼ全員が感じている事である。

 唯一、この制限を受けていないのは運動が得意なだけの一般人である九崎凜子ただ1人。

 いや…ツインエンジェルに変身出来ない遥とクルミも今は一般人と何ら変わりないため制限による枷は無い。

 

 「それに…」

 

 理子は武偵の改造制服のポケットから自分の母親の形見であるデリンジャーを取り出す。

 それを見てギョッとするフェイト。

 彼女にとって銃とは管理局で使用を禁止されている質量兵器に他ならないからだ。

 そんな事を全く知らない理子は銃口をすぐ側の電柱に向け、発砲しようと引き金を引く。

 だが、銃口から銃弾は発射されず、カチンと乾いた音が響くだけ。

 

 「…銃弾はちゃんと入ってるんだけどね」

 

 理子が何度引き金を引こうとデリンジャーはカチン、カチンと音を鳴らすだけで全て不発に終わる。

 これもゲーム内における((強制力|ルール))。

 それも当然だ。武器が使えたらハンターを全員始末するだけで、このゲームの『逃げ回る』という趣旨の意義が無くなる。

 ゲームとしてあまりにも面白くは無い。

 加えて特殊能力、身体能力等の制限も設けなければそれはもう『逃走中』ではなくなる。

 『戦闘中』どころか『戦争中』になりかねない。

 

 「こりゃ本当に逃げ切るしかないなぁ」

 

 「…逃げ切ってどうするんですか?」

 

 「そりゃあ賞金目当てだよ。逃げ切る事が出来たら勇君が現実世界に戻った後で賞金出してくれるらしいし」

 

 「そう言えばそんな事言ってましたね」

 

 「その賞金で買いそびれたゲームが買えるからねぇ。気合入れて逃げ切らないと」

 

 理子の瞳に静かな闘志が見える。

 

 「お嬢ちゃんは何か賞金で買いたい物とかあるの?」

 

 「私は特に…」

 

 「そうなの?じゃあゲームに参加したのは賞金目当てじゃないんだ?」

 

 「はい。勇紀……さんに誘われたのと、ゼンも参加するって言ってたから」

 

 「ゼン?ひょっとしてお嬢ちゃんと同い年ぐらいの男の子の事かな?」

 

 理子の問いにフェイトはコクンと頷く。

 

 「そういやあの子と仲良さそうだったね?何?彼氏だったりするのかにゃ?」

 

 「かっ、かか、彼氏だなんてとんでもないです!!あ、でも彼氏にはなってほしいとか思ってるし…あ…あううぅぅぅ////」

 

 「およよ♪真っ赤になっちゃって愛いねぇ愛いねぇ♪」

 

 トマトみたいに真っ赤になりながらあわあわとしてるフェイトの反応を見て理子は楽しむ。

 この2人…逃走中の身なのに、ちょっと大きめの声で喋っているのには気付いていない様だ。

 果たしてこの調子で最後まで逃げ切れるかどうか………。

 

 

 

 「…そっちの方はどう?」

 

 「…問題無いわ」

 

 とある路地にて2人の女性が辺りを警戒しながらコソコソと移動する。

 1人はピンク色の髪をツインテールにしている小柄の女性、神崎・H・アリア。

 もう1人は黒髪のロングヘアを靡かせ、ネコ耳を装着してる少女、葉月クルミ。

 ロリロリくぎみーコンビである。

 

 「はぁ…何で武偵の私が逃げる様な事しなくちゃいけないのよ…」

 

 「しょうがないでしょ、そういうゲームなんだし。文句あるなら夢を見た張本人である長谷川に言いなさいよ」

 

 全く同じ声色の2人が言葉を発する。

 

 「まあ良いわ。やるからには絶対逃げ切って賞金獲得してやる」

 

 「…葵お姉様、捕まっちゃった」

 

 やる気に満ちてるアリアとは対照的に、携帯に届いた通知メールの内容を見てクルミは意気消沈気味だ。

 この携帯、ゲーム開始時に支給されたものである。

 支給してくれたのは見知らぬ人…ぶっちゃけスタッフ役のモブである。

 

 「…にしても本当に家の中には入れないのね」

 

 アリアはすぐ近くの住宅の玄関のドアノブをガチャガチャと回したり、押したり引いたりしているが、扉は全くと言っていい程動かない。

 

 「ったく、風穴開けようにも銃が使えないんじゃ出来ないじゃない」

 

 「いや、扉開けるのに銃使うアンタってどうかと思うんだけど」

 

 アリアが引き金を何度も引いてる姿を見たクルミがツッコむ。

 

 「…てかあんまりうるさくしてるとハンターに見付かるわよ」

 

 僅かな雑音でも聞かれたら見つかる可能性は大きくなる。

 そして一度でも見つかると見失うまで追跡して来るのがハンターなのだ。

 

 「ふん!ハンターが何よ!こう見えても身体能力には自信あるんだからね!」

 

 強気な態度を晒すアリアだが、当然彼女にも身体能力の制限は課せられている。

 だが本人はその事について忘れていたりする。

 

 「はいはい。それより移動するわよ。もっと隠れるのに良い場所探さないといけないんだから」

 

 「分かってるわよ」

 

 くぎみーコンビは別の場所へ移動する。

 この移動は吉と出るか凶と出るか………。

 

 

 

 「んー…」

 

 トコトコと街中を歩いているのはルーテシア。

 

 「どこか良い隠れ場所無いかなぁ?」

 

 どうやら隠れる場所を探している様だ。

 

 「…ていうか海鳴市全域が逃走範囲だから見つかる可能性ってかなり低いと思うんだけど…」

 

 ルーテシアはキョロキョロと辺りを見渡しながら言う。

 確かに海鳴市全域という範囲に対して4体のハンターというのは難易度易しくね?とも思うが、運が悪いと遭遇してしまうのもまた事実。

 現に…

 

 「……………………」

 

 ルーテシアのすぐ近くに((ハンター|ユーリ))が迫っていた。

 ルーテシアの進む先はT字路になっている。

 一旦左右に別れる道の手前で止まり、顔だけをT字路に出した所…

 

 「……………………」

 

 見 付 か っ た。

 ルーテシアをロックオンした((ハンター|ユーリ))はすぐさま駆け出す。

 見付かったルーテシアも来た道を引き返し、走って逃げる。

 

 「うにいいぃぃぃぃっっ!!!!ユーリお姉ちゃん、見逃してえええぇぇぇぇぇっっっ!!!!」

 

 逃げながら背後から迫ってくる((ハンター|ユーリ))に懇願するが、そんな事聞き入れてもらえる訳もなく

 

 ダダダダダダダダッ…

 

 ルーテシアと((ハンター|ユーリ))の距離がどんどん縮まっていく。

 身体能力の制限を受けているので((ハンター|ユーリ))を振りきれないルーテシア。

 

 「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」

 

 息が切れ、少しずつルーテシアの速度も落ちていき、やがて…

 

 ポンッ

 

 「捕まっちゃったあああぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 

 ルーテシアも脱落してしまった………。

 

 

 

 残り時間=86分02秒。

 『ルーテシア・アルピーノ』((確保|しっかく))。

 残りの逃走者=18人。

 

 

 

 ピリリリリリ…

 

 メールだ。

 

 「うお!?」

 

 キンジは突然の携帯が鳴るのにビックリする。

 が、一瞬の事。すぐに受信したメールの内容を読み始める。

 

 「何々…『ルーテシア・アルピーノ確保。残り逃走者は18人』……って、まだゲーム始まって5分も経ってないのに2人確保かよ…」

 

 意外にも逃走者が早く減っていく事実を知り、うへぇと小さく声を漏らす。

 

 「…何か逃げ切れるのか不安になってきたぞ」

 

 金遣いの荒い一部の同僚達のせいで節約を余儀なくされているキンジにとっては、今回のゲーム『逃走中』は何が何でも逃げ切って賞金を獲得したい所なのだ。

 しかしこうも確保のペースが速いと不安を抱くのも仕方が無いのかもしれない。

 

 「だけど1秒毎に200円…逃走時間が90分だから逃げ切りゃ108万円ゲット出来るんだ。ぜってー逃げ切ってやる」

 

 携帯をポケットに仕舞い、目の前の十字路を左に曲がろうとしてすぐに身を翻した。

 

 「……………………」

 

 ((ハンター|シュテル))がいたのだ。

 幸いにも((ハンター|シュテル))はキンジに背を向け、キンジが移動しようとしてた方向に歩いていったので((ハンター|シュテル))の背後にいたキンジは気付かれなかった。

 

 「危ねぇ危ねぇ」

 

 キンジはそそくさと来た道を少し引き返し、別の路地に入る。

 

 「つか武偵の仕事する時もここまでプレッシャー感じる事は無いんだけどな」

 

 出来るだけ息を殺し、足音を立てずに移動するキンジ。

 彼は見事逃げ切る事が出来るのか?

 

 

 

 〜〜サイドストーリー〜〜

 

 某所…。

 

 「ふんふんふ〜ん♪」

 

 とある一室では空中に浮かんだ複数のディスプレイを見ながら鼻歌を歌い、キーボードを叩く1人の女性がいた。

 

 「随分ご機嫌じゃないすずか」

 

 「あっ、アリサちゃん」

 

 部屋に入るのと同時に上機嫌だった女性…月村すずかに声を掛けたのはアリサ・バニングスであった。

 

 「やっと開催出来たのね。すずかがゲームマスターを務めるゲーム…『逃走中』が」

 

 「そうだよ♪考案してからここまで来るのにすごく大変だったけど、ようやく実現出来て感無量だよ」

 

 勇紀が見てる夢の中での『逃走中』はバニングス・コーポレーション(通称B・C)という企業がスポンサーであり、ゲームマスターは月村すずか、アリサは彼女の上司でありB・C社長という立ち位置にいる。

 もっとも彼女達は現実世界同様に親友なので、別に畏まった敬語を使ったりはしない。

 

 「…ゲームが始まって2人捕まったのね。けどまだ18人残ってる」

 

 「うん。まあゲームの逃走範囲が広いから、このままだと沢山逃げ切りそうなんだよね」

 

 「簡単にクリアされるのも面白くない…だからアレをやるんでしょ?」

 

 「そう…ミッションを発令させようと思うんだ。逃走者の皆が最後まで逃げ切る事が難しくなる様な可能性のあるミッションをね」

 

 「じゃあそのミッションにうってつけの物を用意するわ」

 

 「「???」」

 

 突如部屋に響く新たな人物の声。

 そこに立っていたのは…

 

 「「プレシアさん、リニスさん」」

 

 『ハンター開発部門』の技術主任プレシア・テスタロッサと、『ハンター製造部門』の作業長リニス・テスタロッサの姿があった。

 

 「すずかちゃん、実はようやく例の新型ハンターが1体完成したのよ。出来ればすぐにでも起動させてデータ収集を行いたいのだけど」

 

 「新型……あのハンターですか?」

 

 すずかが聞き返し、首を縦に振るプレシア。

 

 「分かりました。じゃあ早速新型ハンターを投入したミッションを発令しますね」

 

 「お願いね」

 

 「では私が転移させますね」

 

 すずかが逃走者達にメールを送り、プレシアは新型ハンターのデータ収集を開始する。

 リニスが転移魔法を発動させると、カプセルに安置されていた1体のハンターの姿が徐々に消え、ゲームの舞台となっている海鳴市に現れるのだった………。

 

 

 

 〜〜サイドストーリー終了〜〜

 

 ピリリリリリ…×4

 

 「「「「メール?(メール、なの?)」」」」

 

 逃走者として現在優人、緋鞠、凜子、静水久は海鳴商店街に来ていた。

 商店街は人で賑わっており、右から左へ、左から右へ行き交う人達ばかり。

 『木を隠すなら森の中』という言葉がある様に、大勢の人混みの中に身を隠してハンターの目から逃れようというのが優人達の狙いである(発案者は凜子)。

 そんな中届いたメールを優人達は読み上げる。

 

 「『ミッション1発令。海鳴市内上空に『魔王』というコードネームを持つ新型ハンター…『なのハンター』が投入された』」

 

 「『なのハンターは一定時間ごとに街を攻撃し、君達逃走者が身を隠すための遮蔽物を破壊し、逃走者の行動を不利にしていくだろう。またなのハンターの攻撃に巻き込まれた者も確保扱いとなる』」

 

 「『これを止める手段はただ1つ。この街のどこかにいる『((正義の魔女|ジャスティスウィッチ))くえす』に頼み、なのハンターを撃墜して貰う必要がある』」

 

 「『残り時間が70分を切った時点でミッションは失敗となり、ゲーム終了時までなのハンターは存在する事になる』なの」

 

 優人達が『上空?』と疑問に思いながら空を見上げると、そこにはいつの間にか黒スーツに身を包み、サングラスを掛けた栗色の髪をツインテールにした女性らしき人が街を見下ろしていた。

 

 「ちょちょちょ!?あの人浮いてるわよ!?浮いてるわよ!?」

 

 「落ち着かぬか凜子。ここは勇紀の夢の中であって現実世界ではないのじゃぞ。夢の中の登場人物である以上、ああいった常識外の事も可能なのじゃろう」

 

 テンパる凜子に対し、緋鞠が冷静に自分達の置かれている現状を語る。

 もっとも、((現実|リアル))世界のなのはも魔導師であるので空を飛べるのだが、ここにいる面子がそれを知る由は無い。

 

 「街を破壊……って、何をする気なんだろう?」

 

 優人が疑問に思っていると上空のなのハンターに動きがあった。

 手にしてる杖らしき物を眼下に向け

 

 「ディバイーーーーン…バスターーーーー!!!」

 

 杖の先端から放たれる砲撃が街の一角に着弾する。

 ちなみになのハンターは魔法を放つ時だけ喋る仕様である。

 

 ドオオオオオォォォォォォォォォンンンンン!!!

 

 着弾した場所は八束神社。

 そこにあった社は綺麗さっぱり無くなってしまった。

 だが社以外には一切の被害が無く、着弾した地面にクレーターすら出来ていない。建物だけを吹き飛ばしたのである。

 商店街にいる優人達にその様子を確認する事は出来ないが

 

 「「「「……………………」」」」

 

 言葉も出ず、唖然とした表情で上空を見上げていた。

 しかしそんな棒立ちになる4人に対し

 

 「……………………」

 

 商店街に近付く((ハンター|レヴィ))の姿があった。

 ((ハンター|レヴィ))は商店街に入り、人混みの中キョロキョロと顔を動かし

 

 「……………………」

 

 棒立ちの4人を見つけ、駆け出す。

 

 「っ!!?ヤバ!!ハンターが来た!!!」

 

 「「「っ!!?」」」

 

 いち早く我に返った優人の声で緋鞠、凜子、静水久もハッとしてそれぞれが人混みを利用して散開する。

 散らばった優人達の内、((ハンター|レヴィ))がターゲットに捉えたのは

 

 「何でコッチに来るのよおおぉぉぉぉぉ!!」

 

 …凜子だった。

 運動神経抜群で足も速い凜子だが人混みのせいで上手く活かせないでいる。

 自分の策が完全に裏目に出たため、『策士策に溺れる』と言った感じだ。

 ((ハンター|レヴィ))も人混みのせいで多少スピードは落ちているが凜子との距離はどんどん短くなっていく。

 やがて…

 

 ポン

 

 肩を叩かれ凜子は失格になってしまった。

 

 「そ、そんなぁ…最後まで逃げ切れると思ってたのに…」

 

 ガクッと項垂れる凜子。

 しかしここで終わる事は無かった。

 

 ガシイッ!

 

 「うぇっ!!?」

 

 凜子の両手両足を((光の輪|バインド))が拘束する。

 

 「何!?何コレ!!?」

 

 突然の出来事に動揺する凜子だが、悪夢はこれからだ。

 

 「全力…全開ぃ…」

 

 「っ!?」

 

 どこからか響いてくる謎の声。

 凜子は疑問に思いつつも、何故だか本能が恐怖を感じ取っている。

 しかし声の主を探そうと見渡しても辺りには商店街を行き交う人達ばかりで、しかも『全力全開』なんていう単語を発してそうな人はいなかった。

 

 「スターライトォ…」

 

 そこでようやく凜子は気付く。この声色が先程砲撃を放った人物と同じものだという事に。

 急いで上に顔を向ける凜子。

 と、同時に…

 

 「ブレイカーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」

 

 先程よりも一回りは確実に大きな光の奔流が自分の方へ向かってくるではないか。

 

 「あ…」

 

 それが凜子の発した最後の言葉だった。

 彼女は悲鳴を上げる間もなく、なのハンターの放った一撃に呑み込まれるのだった………。

 

 

 

 残り時間=81分14秒。

 『九崎凜子』((爆☆殺|しっかく))。

 残りの逃走者=17人。

 

 

 

 …少し時間を遡る。

 これはなのハンターが八束神社にディバインバスターを放った直後の出来事である。

 

 「ねぇ何考えてるの!?((破壊魔|なのは))……いや、俺より年上だから((破壊魔|なのは))さんというべきか。てかもう一度言うよ!!大事な事だからもう一度言うよ!!何考えてるの!?何考えてるのおおぉぉぉぉ!?」

 

 「禅君…だったよね?落ち着こう?もう一度って言いつつ、合計で3回も言っちゃってるよ」

 

 「それにあのハンターのコードネームは『破壊魔』じゃなくて『魔王』よん」

 

 上空に佇む砲撃を放った((張本人|なのハンター))を睨みながら叫ぶキレ気味の禅と、それを窘める白雪。で、コードネームの指摘をするキリエの三者の姿があった。

 彼等は街中を逃げつつ神社の石段前で偶然にも合流。そして石段を上り切ったと同時になのハンターによって社が破壊され、3人は爆風で吹き飛ばされそうになっていたのだった。

 そしてディバインバスター着弾後は鳥居や狛犬だけが残された殺風景な場所へと変貌した。

 彼等が身を隠そうと思っていた建物が目の前で破壊されたのだ。

 

 「しっかし、凄い一撃よねぇ。建物が残骸1つ無く完全に消滅しちゃってるわ」

 

 「それでいて地面には被害の痕跡を残していないしね」

 

 「……(世界は違っててもなのはさんはなのはと同類って訳か)」

 

 キリエと白雪の2人は更地になった場所を見て感想を口にし、なのハンターを見ていた禅は自分の世界の栗色ツインテールの魔導師を思い浮かべながら内心思っていた。

 しかしここで更になのハンターに動きがあったのだ。

 なのハンターの持つレイジングハートの先端に魔力が再び収束され始めていく。それは先程放ったディバインバスターの魔力量を上回っていくではないか。

 そして眼下の街のある場所に((収束魔法|ブレイカー))が放たれた。

 やがて魔法の光が収まった後…

 

 ピリリリリリ…×3

 

 3人の携帯にメールが受信される。

 3人共受信したメールの内容を目で追い、その文章を口にする。

 

 「『九崎凜子爆☆殺。残り逃走者は17人』……って、爆殺!?確保じゃなくて!?」

 

 「しかも『爆』と『殺』の間に『☆』って……お茶目のつもり?」

 

 「追記もあるッスよ。『今後、街中を徘徊するハンターに確保された場合、なのハンターからの天誅が下されるであろう』……(流石、((爆☆殺トラウ魔砲|スターライトブレイカー))の発案者。しかも俺の世界のなのはが放つ((爆☆殺トラウ魔砲|スターライトブレイカー))より威力上っぽいし)」

 

 禅が追記を読み終えると白雪とキリエは引き攣った笑みを浮かべ、ダラダラと滝の様な汗を掻いている。

 『自分があんなのを食らったら……』という事を想像しているのだ。

 

 「「(あんなの絶対食らいたくない!!)」」

 

 白雪とキリエは何が何でも生け贄にならないと自分自身に強く誓うのだった。

 

 「今の一撃の光景…フェイトもどっかで見たかなぁ…てか見てただろうなぁ……大丈夫かなぁ?」

 

 禅はこの場にいない((自分の身近にいる女の子|フェイト・テスタロッサ))の事を心配する。

 それは当然だ。『フェイト・テスタロッサ』という子は原作においてもなのはの放った((爆☆殺トラウ魔砲|スターライトブレイカー))の犠牲者第一号なのだ。

 『今頃トラウマ再発したんじゃぁ…』と思うのも当たり前の事である。

 更に言うとこのなのハンター、スターライトブレイカーを何発撃っても身体に一切の負担がかからない鬼畜仕様だ。

 だからこそ逃走者達に遠慮なく自分の持つ最強魔法をぶっ放せる訳だが。

 

 「…ま、考えても仕方ないか」

 

 とりあえずハンター達から逃げ回りつつ、フェイト、アルフ、リインフォースと合流しようと禅は考えた。

 彼が3人と合流する前に捕まるか否か……。それを知るのはまだ先の事である………。

 

 

 

 〜〜第三者視点終了〜〜

 

-3ページ-

 〜〜現状〜〜

 

 残り時間 80分08秒

 現在の賞金額 118400円

 逃走者数 17/20人

 

 長谷川勇紀(逃走中)

 ルーテシア・アルピーノ(確保済み)

 ジークリンデ・E・長谷川(逃走中)

 アミティエ・フローリアン(逃走中)

 キリエ・フローリアン(逃走中)

 天河優人(逃走中)

 野井原緋鞠(逃走中)

 九崎凜子(爆☆殺)

 静水久(逃走中)

 遠山キンジ(逃走中)

 神崎・H・アリア(逃走中)

 星伽白雪(逃走中)

 峰理子(逃走中)

 水無月遥(逃走中)

 神無月葵(確保済み)

 葉月クルミ(逃走中)

 橘禅(逃走中)

 フェイト・テスタロッサ(逃走中)

 アルフ(逃走中)

 リインフォース(逃走中)

 

 〜〜夢の中での配役〜〜

 

 シュテル・長谷川(ハンター)

 レヴィ・長谷川(ハンター)

 ディアーチェ・長谷川(ハンター)

 ユーリ・長谷川(ハンター)

 高町なのは(新型ハンター)

 月村すずか(B・C社員兼ゲームマスター)

 アリサ・バニングス(B・C社長)

 プレシア・テスタロッサ(B・C社員ハンター開発部門・技術主任)

 リニス・テスタロッサ(B・C社員ハンター製造部門・作業長)

 神宮寺くえす(((正義の魔女|ジャスティスウィッチ)))

 

-4ページ-

 〜〜あとがき〜〜

 

 …つー事で『逃走中』開始です。

 TVで観てから『自分の作品内のキャラ達を使ってやってみたい』という願望を遂に達成した事に現在は満足気味の作者です。

 あとはこのゲームの結末をどうするか…それが悩みの種ですね。

 誰かを逃がしきるか全員捕まるか…。

 もっとも全員捕まるという事はなのハンターによる爆☆殺祭りと海鳴市涙目な訳ですが(笑)。

 あ、あと登場人物はまだまだいますので都度、配役のキャラは増えていきます。

 最終的に逃走者含めて何人登場するのやら…。

 それから『逃走中』について本編内では簡単な事しか説明してませんので、詳しく知りたい方は手間を掛けますが自分で調べて下さい。

 

 

説明
神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。
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コメント
こ、怖!Σ( ̄□ ̄;)(アルト)
そして八束神社が破壊されたけど、其処の巫女をしてる那美と久遠は夢の中に登場するのか、登場した場合どんな立場なのか期待しています。(俊)
夢の中とはいえ、くえすが勇紀以外の人間の頼みを聞いてくれるとは思わないんだけど、其処は如何なるんだろうか? 気になりますね。(俊)
逃走車は犯罪者?の解釈だから咎人に滅びの光(爆☆殺トラウ魔法)ぶち込んでるのか!?wwwwwwwwwww確かにこれはハード通り越してヘルですねwwwwwwwwww(アサシン)
なのはやり方エグいwwwwそれとハンターと聞いて宇宙最強の狩人が脳内に現れた自分は重症かもしれない。(REGION)
これはひどいwww捕まったらトラウマは確実だ。(Fols)
なのハンターwww 爆☆殺の次は粉砕、玉砕、大喝采しそうwww(青髭U世)
なのハンターwwwこれは続きが楽しみです!主に夢の内容が”現実で”ご本人様に知れた時のこととかwww(海平?)
破壊魔と書いてなのはと読む。これに噴いたwww(piguzam])
この夢の内容が何かの形でリアルのなのはの耳に入ったら…(滝汗)(プロフェッサー.Y)
なのハンターが妙にツボにはいったwww 楽しくの方にマテリアルズをださせるフラグに見えたのは気のせいだろうかw(氷屋)
いろんな意味でなのハンターはアカンわ..(biohaza-d)
爆☆殺 ・・・怖い(カミト)
怖いけど参加してみたい(肉豆腐太郎)
被害者のフェイトがどうなってるのやら…(XXX)
なのハンターこわい(ttt)
個人的にはアリアと緋鞠と禅がなのハンターの「全力全壊スターライトブレイカー」を喰らった時の反応が見てみたいですね。(俊)
爆☆殺って(汗) 夢だと思ってる面々が現実世界でなのはの砲撃喰らったらどんな反応を見せるんだろう?(俊)
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