真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #137
[全2ページ]
-1ページ-

〜 第137話 †下された選択† 〜

 

 

〜 定軍山 〜

 

 

私は今定軍山の山頂付近にて陣を作っている

私の隣には軍師の雛里(ひなり)ちゃんがその様子を見ながら指示をだしている

 

 

実際の所は数百人程度による見せかけだけの陣

仮に曹操(そうそう)軍が攻めてきたとしても途中の森に隠れての奇襲戦をし

できる限り相手をここに引き止める事が目的だ

朱里(しゅり)ちゃんと雛里ちゃん達と一刀(かずと)君の話だと

曹操軍は南進をして孫策(そんさく)軍と一度戦うと

それなら私達がその間に北へ攻め入ればと思ったわけだけど

私達も国として立ち上がったばかりでそんな余裕は全くない

それなら攻めるぞと見せかけて少しでも南進への時間をかけて

孫策軍にもっと万全の状態で戦って貰った方がこちらとしては都合が良い

 

 

まぁ・・・私としてはこちらへくる曹操軍動き次第では討ち取るつもりではあるのだけれど

 

ただ、一つだけ懸念することがあるわね

私は山頂から東に見える山あいの方を見る

うっすらと見える天然の砦である漢中・・・五斗米道(ごとべいどう)の本拠地

そこの最高指導者である張魯(ちょうろ)

私の飲み仲間でもある彼女だが

この辺は各国に対して不戦を宣言している彼女達の領土だ

下手な刺激をして敵対するには不味すぎる相手なのよね

裏では「あの子」が居るって噂だしどうしましょうか

頬に手を当ててため息をつくと、それを雛里ちゃんに気づかれた

 

 

「紫苑(しおん)さん、どうしたのでしょうか?」

 

「う〜ん、やっぱりアレが気になってしまうのよ」

 

「五斗米道でしゅね」

 

「動かないように祈るしかないのかしら」

 

「曹操軍もそ、それを警戒してこちらと睨み合いになるのが狙いです」

 

「曹操軍が気にせず、突撃してきた場合は?」

 

「この地形を利用してすでに策を準備中でしゅ!あわわ・・・また噛みました」

 

「後は上手く曹操軍が乗ってくれればいいわけね」

 

「曹操さんの性格だとこちらを無視する事はできずに先に解決しに来るかと」

 

「流石鳳雛の雛里ちゃんだわ」

 

「あわわ・・・あ、ありがとうございます」

 

 

褒めてあげると帽子で顔を隠して照れる彼女は本当に可愛い

早くウチの娘に会いたいわ・・

 

 

「伝令!!」

 

 

それから二日ほどが経ち見せかけの陣が完成した頃に曹操軍襲来の伝令がやってきた

 

 

「曹操軍を発見!しかし、その数は分かりません!」

 

「どういうことかしら?」

 

「物資などはかなり運び込まれてるのは確認できたのですが・・・

 肝心の人数が物資に比べとても少なく・・・千もいないかと」

 

私は一緒にいる雛里ちゃんに視線をやると、彼女は少し目を閉じ思案して伝令に質問している

 

「曹操軍の将はどなたか分かりましたか?」

 

「はっ!李典(りてん)将軍と于禁(うきん)将軍を確認できています!」

 

その報告を聞き、雛里ちゃんはもう一度目を閉じ思案して伝令兵に指示を出した

 

「本国に伝えてください、作戦は第二へと変更しますと」

 

「御意!」

 

伝令兵が急いで本国の方へと馬を飛ばしていった

私は第二とか聞かされてないので雛里ちゃんに聞こうと振り返ると

雛里ちゃんもこちらを見て、天幕を指差す

 

「紫苑さん、説明しますのであっちで」

 

「そうね、ゆっくりと聞かせてもらおうかしら」

 

天幕へと移動し、お茶を入れて椅子にお互い座る

私が座ってから雛里ちゃんは話し始めた

 

「お茶ありがとうございます

 今回の作戦は第一段階は失敗しました

 こちらの作戦は向こうに完全に見破られ

 向こうは最低限の見張りと撤退の為に工作の得意な李典将軍

 護衛としてソツなくこなす于禁将軍をこちらへ派遣しました

 つまり、曹操軍本隊には全く影響無く今あちらが展開している兵はほとんど新兵でしゅ

 なので、長期的でしゅが作戦第二へと移ります

 こちらは本当に本国から兵を呼び。兵がこちらに到着次第曹操軍へと攻めます

 向こうも南進などがあるので、暫くはこちらも猶予がありましゅので

 もっと大きな策をする準備にかかりましゅ」

 

「そういう事ね分かったわ・・・

 やはり曹操軍一筋縄じゃいかない相手のようね」

 

「た、大変ですけどご主人様と桃香(とうか)様の為に頑張りましゅ!」

 

「そうね・・・頑張っていきましょう雛里ちゃん」

 

「はいでしゅ!あわわ・・・最後まで噛みました」

 

「ふふふ・・・可愛いわね」

 

 

雛里ちゃんを撫でながら、私はお茶を飲みため息一つ

本当の戦場になったら彼女達が出てくるのよねぇ・・・

 

定軍山の激闘はまだ先になるのである

-2ページ-

 

〜あとがきっぽいもの〜

 

一旦、秋欄のフラグは回避!回避回避!

華琳様は南進を優先して、さらに急ぐ事にします

それはつまり・・・そういう事です

定軍山の方も放って置けないからですね

後はこっそりですが曹操軍には風(ふう)が着いてきてます。主に日向ぼっこの為に

次は華琳様vs飲んだくれとの対決へとなっていきます

しかし、紫苑さんはまだしも雛里の喋りが難しい!

何か違和感がorz

秋がさらに深まり、寒いですので体調など気を付けてくださいm(_ _)m

ある程度落ち着いてきたので余裕ができればもうちょっと頻度があげたいと思ってます

説明
この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください

華琳様が決断した選択はいかに!?
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
2106 1954 10
コメント
観珪さん>ひなりんこんな感じ大丈夫みたいでよかったですw い、一応張魯さんも頑張ってますよ!ええ、主に飲む方で・・・(tokkey)
ひなりん噛みすぎかわいいぞー とりまフラグ回避はなにより。 そういえば、久しぶりに張魯さんの名前を聞きましたねww(神余 雛)
タグ
真・恋姫無双 オリ主ルート ご都合主義 

tokkeyさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com