二回戦の競技は作文。

札を書いたのは月だった。

出来るだけ平和的に・・・と。

参加者は風（何故か自主的に参加）、華琳、蒲公英、雛里、白蓮、詠である。

これは別に競技場でやるものでもないので、観客達には小休止ついでに張三姉妹のライブで時間を潰してもらう事となった。

「IN MY DREAM、赤いバラの花〜〜♪ 部屋中に一杯敷き詰めて〜〜♪」

そして現在、参加者は個室でテーマに沿った作文を書いている。

テーマは漢の初代皇帝劉邦について。

個室には参加者一人だけしか入れず、他の者が入って手を貸したりするとその時点で失格となる。

それぞれにある者は苦悩し、またある者はスラスラと執筆していく。

そんな中・・・・・・

「ぐぅ・・・・・・」

うつらうつらとしながら筆を滑らせる風の姿があった。

一人だけという条件が仇になった。

誰も風を起こさないので、風は半分眠りながら書いていたのだ。

これが完成した時、どのような文が出来ているのか。

まともなものか、それとも・・・・・・

時間となり、それぞれの作文が競技場で読まれていく。

今の所、最下位が蒲公英、次点で白蓮が脱落候補であろうか？

そしてついに、風の番がやってきた。

彼女の文を、フルでご静聴頂こう。

劉邦様はすごいなあ

劉邦様は漢の皇帝だ

風にはとてもできない

劉邦様はあの項羽をも退けた

風にはとてもできない

おわり

・・・・・・

会場のほぼ全員が目を点にしていた。

「風ーーーーー！！」

一刀は激昂しつつ、風のこめかみにグリグリ攻撃を仕掛けた。

「な！ん！じゃ！これはーーーー！！この無理やり書かされた読書感想文みたいな作文は！？」

「痛い痛い！・・・・・・す、すいませんお兄さん。風は頑張ったのですが、一人では睡魔に勝てず・・・・・・」

「やかましい！自分からやりたいと言っておきながらこの体たらく！怒らずにいられんわ！！」

「このような時でないと、風の出番が無いと思って・・・・・・痛い痛い！！」

猛る一刀と責められ続ける風。

で、結局・・・・・・

「今回の脱落者は程�cと馬岱です」

二回戦において馬家と一刀たちが戦線離脱の憂き目に遭ったのであった・・・・・・