語られし者たちとIS 世界樹大戦 第42話 キャノンボールファスト終了
[全2ページ]
-1ページ-

スコールが、楯無たちと話している間もアリーナでの戦いは続いている

 

落ち着きを取り戻したセシリアが、侵入者との再戦を望み、鈴に頼み込んで交代してもらっている

 

その際、一夏達参加者はもちろん、ラウラと箒にも手を出さないように頼んでいた

 

箒もこれには反対し、加勢しようとしたが、ラウラに反対される

 

「今のセシリアを信じろ、あいつの眼を見てみたらわかるだろう?」

 

ラウラの言葉を聞き、箒は黙るしかなかった

 

だが、念のためいつでも交代できるように体制を整えている

 

セシリアも交代した直後は、侵入者に圧倒されていた

 

しかし、一度冷静になる事が出来たからなのか、少しずつではあるが、相手の攻撃をかわし、相手に攻撃を当て始めた

 

そして、ついには偏向射撃を成功させる事が出来た

 

「さあ、どういたします?」

 

「ふん、その程度の技で……スコールか、わかった。帰還する」

 

侵入者はそのまま空へと逃げていく

 

「逃がすか!」

 

「追いかけるぞ、ラウラ」

 

箒達が侵入者を追いかけようとしたその瞬間

 

「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ、スパークウェブ!!」

 

良くわからない詠唱が聞こえると同時に箒たちがいる辺りに電撃の檻の様なものができ、閉じ込められる

 

そこにはちょうど、セシリアもいるため、三人が巻き込まれる

 

「何だ、これは……!」

 

「があぁぁ」

 

「ああ」

 

すぐに檻の内部に電撃が放出され、三人を攻撃する

 

「どこから!? とにかく箒たちを……」

 

一番近くにいた一夏が助けようと近づこうとしたが

 

「光竜槍」

 

一夏の目の前を光線が横切り、箒たちを貫いた

 

負傷し、落ちていく三人を一夏は鈴と協力して救う

 

シャルロットと簪は光線が出てきた場所を見てみるが誰もいない

 

(……世界樹大戦の誰か……? でも今の侵入者に果実の模様は見えなかった)

 

既に侵入者の姿は見えなくなっている。追いかけても相手を見つけることは不可能だろう

 

結局、侵入者についても最後に攻撃してきた犯人もわからないまま

 

こうして、キャノンボールファストは侵入者の乱入により中止ということになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは一夏君、お誕生日」

 

「「「「おめでとう!!!」」」」

 

その日の夜、五反田食堂にて一夏の誕生日会が開かれる

 

参加者は、五反田家の人達、更識姉妹と布仏姉妹、鈴にシャルロット、そしてそれぞれのパートナー達である

 

セシリアたちの怪我は、幸い大きなものではなかったが、念のため様子を見るということで、今回の誕生日会には不参加である

 

そのため、一夏は後日食堂で軽くパーティをすることを提案しておいた

 

「どうだ? 一夏、食っているか?」

 

「はい、ありがとうございます。厳さん」

 

「それでいい。嬢ちゃんたちもしっかり食べろよ!」

 

料理を作った厳は店内の参加者に聞こえるように声を出す

 

皆はそれに対して、お礼を言いながら食事を続けている

 

「さあ、どんどん食べてね。一夏君」

 

「ああ、遠慮はするなよ。そうだ、忘れないうちに渡しておくよ」

 

料理を持ってきた蘭とガイが一夏にプレゼントを渡す

 

それをきっかけに他のメンバーもプレゼントを渡し始める

 

本や腕時計、日常で使える雑貨など様々なものである

 

「皆、ありがとう。正直楯無さんは、ネタ的なものが来ると思っていました。すいません」

 

「ふふ、一夏さん、いい勘をしていますよ。私が止めておきました」

 

そんなローエンに一夏は、心の中で感謝していた

 

そのまま彼らは、学園の門限ギリギリまで楽しんでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

亡国企業のある一室

 

その部屋は中にいる少女によって荒らされていた

 

彼女はキャノンボールファストの侵入者である

 

荒れている理由は勿論、対峙した相手に後れを取ったからだ

 

(あの程度の奴らに私が……くそ!)

 

「随分荒れているわね、エム」

 

「スコールか、何の用だ? 文句でも言いに来たのか」

 

苛立ちながらも部屋に入ってきた女性に反応する

 

いつもなら声をかけられる前に気が付いているはずなのだが、荒れていたため声をかけられるまで反応できなかった

 

「いえ、私も少々不機嫌なの。そこで少し上に逆らってみようと思うのだけど……乗らない?」

 

「……いいだろう、お前のくだらない暇つぶしに付き合ってやる」

 

そう言いながらエムは立ち上がり、スコールと共に部屋を出て行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある場所

 

IS学園の様子を写したモニターがいくつも表示されている

 

試合会場は勿論、楯無たちが対応していた部屋も映し出されている

 

全ての場所の画像を同時に再生して、見ている女性と男性が一人ずついた

 

束とクンツァイトである

 

「……ねえ、クンツァイト。あの騎士みたいなやつのこと知っている?」

 

「あくまでうわさでしか聞いたことがないが、自分たちの世界にあるどこかの国の騎士団の団長だと」

 

クンツァイトの答えに束は考え始める

 

(あいつがあの男のパートナーだったか……それにしてもあの子たちがあんな簡単に怯むなんてよっぽどの強さなのかもね)

 

(これは急いだ方がいいかもしれない)

 

「クンツァイト、あの計画……進めるよ」

 

「了解した。クロエにも協力を要請し、最終調整をしておく」

 

「頼んだよ。計画の実施日は後で決めるからいつでも実行できるようにしておいて」

 

クンツァイトはそこから姿を消す

 

「頑張ってもらうよ……いっ君達、こいつらを倒すためにも」

 

束はそう呟きながら隠し撮りした男女の写真を見る

 

そこには国際IS委員会の委員長と亡国企業のトップの姿があった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誕生会の理由

 

五反田食堂での誕生日会中

 

ジュディスは弾と蘭の母、蓮に質問をしていた

 

「どうして一夏の誕生日をここでやろうと思ったの?」

 

「そうね、一夏君を見てみたくなったという理由かしら」

 

「蘭と仲良くしてもらっているのは嬉しいのだけど、それとは別に不安なのよ。一夏君は、無理することが多いって弾から聞いたことがあったから」

 

その答えにはジュディスも心当たりがある

 

一夏が弾と知り合った頃、彼はいつもいくつかのバイトをしていた

 

学校で疲れている様子を見せたことがなかったが、他の人にばれているのはジュディスの眼からも明らかであり、弾も気が付いていた

 

「IS学園に入ってからも無理をしていると思ったから少しでも休めればと思ってこういうことを思いついたの。でも」

 

連は一夏が他の参加者と仲良くしているのを見て微笑む

 

「心配する必要もなかったみたいね」

 

「そうね。でも、助かるわ」

 

ジュディスのお礼に連は笑顔で答えていた

-2ページ-

 

投稿が遅くなり申し訳ありませんでした。

今年中にもう一回かけるように頑張ります。

 

感想・指摘等あればよろしくお願いいたします。

説明
書かせていただきます
視点はなしで
今回でキャノンボールファスト編終了です。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
1309 1240 3
コメント
biohaza-dさん>感想ありがとうございます。 頑張って更新していきます。(しゅーろう)
また続きを楽しみにしてます!(biohaza-d)
タグ
テイルズシリーズ IS 

しゅーろうさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com