神次元の外れ者(49)
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【ミイラ取りが…】

 

プラネテューヌ・教会・プルルートの部屋

 

「大変ですわ!クーちゃんが!デバッカ君が!って……何をなさってますの?」

 

慌てた様子でプルルートの部屋に入って来たベール……だがそれどころではなさそうな修羅場を見た。

 

「ね〜え〜、ピーシェちゃんとなにやってたの〜?」

「だーから特訓だって言ってんだろ!お前もやってんだろ、寝起きの運動に」

「うん〜、それは聞いてるよ〜。けどなんで夜中にやっていたのかな〜」

「『ぴぃもやる』ってせがんで聞かんからって言ったろーが!」

笑顔のプルルートに正座のまま縄で拘束されているチータ。

ベールは巻き添えを喰らわないよう息を殺して立ち去ろうとしたが……

「べるべるー!ぴぃひまー!」

「もう、仕方が無いですわね、わたくしも忙しいのですが、あの二人がアレではもうお話も……」

暇を持て余しているピーシェに抱き付かれ、もうどうでも良くなってしま……

「ってそれどころではありませんわ!お二人とも、話を聞いて下さいまし!」

何とか我に返り、ピーシェを撫であやしながら、今起きている事件を伝える事に。

「こっちだって生活費稼いだり女の子ハントしたりと忙し……あ」

「ふぅん……そうなんだぁ……やっぱりそれ……治ってないのねぇ……」

「あ……あの……プルルートさん?何だか口調が変わってるようですが……ひょっとしなくても怒ってる?」

変身してもないのにプルルートの口調が変わった……どうやらキレたようだ。

チータも顔を青ざめ、震え始めた。

「クーちゃんが……デバッカ君が……」

「ま、待て!落ち着け!血迷うな!早まるな!」

「別に怒ってないわよぉ?アタシは反省してるのぉ……アンタにはぁ……もっともぉっと厳しくしつけるべきだったって……」

変身5秒前、チータが本格的に危なくなり始めた……が

「二人が行方不明なんです!」

「なんだって!?アイツはともかくクリエもかよ……!!!」

「え〜!?どういうこと〜!?」

聞いてないようで、ちゃんと聞いていた二人でした。

チータとプルルートが話を聞いてくれると判断したベールは、詳しい事情を話し始めた。

チータ達が覗きを行っていたあの日から……女神達が休暇を取って海水浴に行っていたあの時から……

クリエとデバッカは、リーンボックスの国外に出て行ってそれきり連絡が一つもなくなっていた。

「……恐らくと言うかいつも通りと言うか、デバッカが記憶探しに出かけてクリエがそれを追いかけるように……って事だろうな」

「ええ、恐らくそうですわね……ですがここまで長い間出掛けて行ってしまったことなんてありません……一体何があったのでしょうか」

「あばばばばば!あばばばばばば((°Δ°;))!」

二人が悩み込み、もう二人が遊んでいたその時、イストワール越しに一本の電話がかかった。

イストワールも急な電話に驚いている。

「誰から〜?」

「ぴっ……ノワールさんからです、大至急テレビのニュースを見てほしいと……ラステイションからキャッチされた情報ですが、一体何が……(?_?)」

「テレビを……?」

チータがテレビの電源を付けた。ニュース番組には、『ラステイション付近の森林に異常現象!?』という見出し。

実況がニュースキャスターから現場上空のヘリに乗ってるというリポーターに移る。

荒々しく吹く風の中、リポータが根性で実況をする中、カメラがその異常現象に向ける……

「な……なんですの、これ……」

カメラを向けた先には、大きな大きなドーム状を模るように、風が、嵐が、森のど真ん中に巻き起こっていた。

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