真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第四十五話
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〜華琳視点〜

何処で間違ってしまったのか

何を間違ってしまったのか

自問自答しても答えが出ない

だが後悔をしている時間は無い

間もなく大和、孫呉、劉埼陣営の追撃部隊がやって来る

このまま逃げれば追いつかれるか、殿が時間を稼いで逃げ切っても許昌が無事かどうかは怪しい

元より逃げ惑うのは私の矜持が許さない

私の矜持の為に多くの将兵の命を掛けさせる事が罪業だと云うのなら、その罪業を背負う覚悟はある

ならば今この場で決戦を挑んで全ての戦況を覆すしかない

この場にいる味方の兵は20万

残りは火計で焼かれたか、連合軍に討ち取られたか、逃亡した

追撃して来る敵の兵数は報告によると30万

敵の方が数も多く、士気も高い

しかもこの地形では正面からぶつかる事しか出来ないので策も無い

頼みの綱の将も、彼方の将を考えると互角がやっと

絶望的な状況にしか見えないが諦めはしない

諦めは敗北以下 これが私の考えだ

 

そして、とうとう連合軍が追いついてきた

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〜一刀視点〜

曹操軍に追いついた と云うより向こうが待ち受けていた

先程、鞘華達が長安を落としたと云う報告が入った

華琳の元にもこの報せが入っているだろう

ならば、あの華琳の事だ 許昌が危ない事も察しているだろう

だから今この場で決戦を挑んで全ての戦況を覆すつもりなんだろう

「永きに渡る乱世に今こそ終止符を打つ

 全軍突撃!」

大和、孫呉、劉埼陣営の連合軍が突き進んで行く

 

戦況は此方が優勢だ

士気は此方が高いと思っていたのだが、互角

どうやら、不利な状況を兵達が悟って逆に死に物狂いになっているようだ

だが、数で勝る此方が優勢なのは当然だ

となれば戦況を覆すのは将

その将に此方も将をぶつける

 

春蘭に雪蓮がぶつかる

「貴様が孫策か ならば貴様を討ち取れば孫呉の軍は瓦解する

 私の剣を受けて見よ!」

「やれるものならやってみなさい

 あんたの方こそ私の南海覇王で首を落としてあげるわ」

華琳馬鹿と戦馬鹿 結論としてどちらも馬鹿

 

秋蘭に紫苑が当たる

「夏侯淵、一対一なら私が貴女に劣る理由は無いわ」

「ほざけ、年の功だとでもいう気か」

ビキッ

「お姉さんに対する口の利き方を教えてあげるわ!」

「なんだ?矢の威力が上がった?

 だが負ける訳にはいかん!」

秋蘭には「雉も鳴かずば撃たれまい」という言葉を贈ろう

 

季衣に鈴々が相対する

「ちびっこ春巻きなんかに鈴々は負けないのだ!」

「なにお〜、お前だってちびっこじゃんか!」

同族嫌悪 他に何も言うまい

 

流琉に焔耶が当たる

「私の相手がお前のような子供に務まるか!」

「貴女は強いかもしれませんが、私も負けません!」

焔耶が嬉しそうなのは、自分を莫迦にしない相手に会ったからなのか?

 

凪に愛紗が当たる

「今度は何時ぞやの様に見逃してやる理由は無いぞ」

「私の使命は華琳様を守る事 ならばその使命を全力で果たします」

似た者同士なのは春蘭対雪蓮も同じなのに此方の方が清々しいのは一目瞭然

 

張遼に星が当たる

「あの時の決着を今つけてやる!」

「望むところや、うちの勝ちで終わらせたる!」

 

真桜、沙和を褌姉妹・・もとい思春と明命が翻弄している

 

そして、俺が華琳と相対する

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「貴方が私を直接討ちに来るとわね

 私が思っているより戦況は私達に有利なのかしら」

そんな軽口を叩きながら、愛鎌「絶」で斬りかかって来る

「そんな事は無いさ ただ大将を大将が討ち取った方が綺麗に終われるだろう?」

此方も軽口を返しながらも応戦する

「ならば私が貴方を倒して綺麗に終わらせましょう」

「それは、不可能だ 俺が君を倒して終わらせる」

互いの武器が交錯する

何合討ち合ったのか分からなくなってくる

華琳の武は速さも力も星や愛紗に及ばない

だが、自信の覇気を込めて打ち込んでくる

しかし、その覇気も無尽蔵にある訳では無い

「そろそろ終わりにしよう」

俺は示現流の蜻蛉の構えに似た構えを取る

「ええ、終わりにしましょう」

華琳も「絶」を構える

二人の影が交錯し、立っていたのは俺 北郷一刀だった

華琳は俺の”峰打ち”で「絶」を折られ、肩口への痛撃で意識を刈り取られていた

「敵軍大将の曹操 この北郷一刀が討ち取った

 両軍とも剣を納めろ〜!」

この声で両軍とも戦いを終わらせた

ちなみに雪蓮は

「もっと戦いたかったのに〜」

と言っていたので冥琳に説教をお願いした

 

これで乱世に終止符が打たれた

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〜あとがき〜

 

これにて戦乱は終わりです

 

それぞれの一騎打ちの視点は一刀と云うより全体視点と思ってください

一部、一刀にしては毒舌すぎるところが有るので

 

華琳対一刀は二人の武力差を考えれば華琳が峰打ちで負けても仕方ありません

 

この作品はこの後、エピローグを書いて終わり・・・ではありません

まだ、蓮華との婚儀、大和と孫呉の今後、雅からの禅譲と話が多くあります

そして、その後の話も書くつもりです

「萌将伝」のような感じだと思っていただければいいかと思います

だから、「萌将伝」であった”あの話”も書くつもりです

どの話かは伏せておきます

それと、拠点的な話も織り交ぜていくつもりです

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
最終決戦
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
3586 3078 18
コメント
前作は鞘華と一刀が結ばれなくて凄くもやもやしていたので萌将伝編がとても楽しみですね^^あとは鞘華と一刀との間に産まれる子供の話なども楽しみです^^あとは華佗たちと竜退治をするのか気になりますね^^ 次回の更新楽しみにしているので頑張ってください応援してます。(ジン)
日本刀の構造上、峰打ちって実はあんまり良くないんですが、今回は北郷家伝来の刀故の質の良さと、一刀の技量のおかげで絶を折ることが出来たようですね。さて、元董卓軍の面々との対談とか華琳が今後どうしていくのか、見ものですね。(Jack Tlam)
一刀が最後は決めましたな!しかし秋蘭無事ですむのか?w(nao)
タグ
真・恋姫無双 北郷一刀 華琳 

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