真・恋姫†無双 モンスターの世界で狩猟生活 プロローグ
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  一月の夜の渓流。まだ肌寒い風が吹く中、夜空には沢山の星が浮かび、綺麗な満月も浮いていた。そして、その渓流地帯には僅かに樹木が生い茂っている。そして、樹木の葉は風によって靡いている。

 

 一見、何もない自然な場所とも思えるが、そんな場所に、一人の青年と大きな生き物が互いに距離を取るように相対している。

 

「ハァ、ハァ……」

 

 青年は茶髪に黒い瞳。白いテイシャツを着て、長袖の紺色のズボンを穿いている。

 

 青年の名は北郷一刀、十八歳の青年。彼は研ぐのを忘れたかのようなボロボロな剣を両手で持ちながら、目の前にいる大型の生き物を相手に剣を構えていた。

 その生き物は全長、二千センチメートルくらいの大物で、全身にほぼ見られる水色の鱗。前肢後肢の黄色い鱗の足に生えている黒い鋭爪。背中から尻尾まで続くように広がる黄色い鱗の背中。僅かながらに生えている白い毛。そして、頭に生えている二本の黄色い鋭角、口に生えている鋭牙。周りを睨むかのような白い目。

 その姿はまるで狼に近いが、この世界に君臨する生き物、或いは人々が畏怖する存在。

 その生き物からみれば、人は鼠でしか過ぎず、補食される運命にあるのだろう。だが、その生き物に立ち向かえる者がいれば、それは勇気に等しく無謀に近い。

 

「ガァーーーーッ!!」

 

 そして、狼の生き物は空を仰ぎながら咆哮を上げた。その叫び声は空に響き、近くにいる者達を怯ませる。

 

「!?」

 

 結果、一刀は咆哮に怯む。一方、空を仰ぎ終えた狼の生き物は一刀を見た直後、一刀目掛けて一回転する。

 

「な……!?」

 

 一刀は目を見開くも、狼の生き物は一回転を利用して、後ろに生えている尻尾で一刀を凪ぎ払う。

 一刀は尻尾で凪ぎ払われ横に吹っ飛び、地面に叩き付けられる。剣を手放してしまったが。

 

「うぐっ!?」

 

 一刀は起き上がる。白いテイシャツと紺色のズボンの至る所は汚れている。しかし、一刀は狼の生き物を見る。一刀は戦慄した。

 それは、狼の生き物がゆっくりと、一刀の下へと歩み寄っている。

 

「あ、ああ……」

 

 一刀は恐怖を感じた。あの狼の生き物は怒っている。何かには判らないが、恐らく自分だろう。

 しかし、あの狼の生き物は自分を殺す為に近づいているのだろう。

 一刀は逃げようとしたが、恐怖で足が言う事を聞かない。

 そして、狼の生き物は一刀を見下ろすように見据える。

 一刀は身震いする。怖い、と。直後、狼の生き物は右前脚を振り上げる。

 

「あ……」

 

 一刀は眼を見開くが、狼の生き物は一刀目掛けて勢いよく前脚を振り下ろした。

説明
北郷一刀、彼は外史の世界で色んな事が起き、称えられ、最後は消滅する寸前で愛する者・星を連れて正史の世界へと戻った。しかし、そこで待ち受けていたのは人が竜を狩る世界。そこで星と別れるように離ればなれになってしまった。果たして一刀は星を見つけ、正史の世界に戻れるのだろうか
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