張?サイド

張?軍兵士「張?様。城門には兵士の気配がなく、魏延が一人で待ち受けております」

張?「五万の軍勢に対して一騎だと？どういうことだ・・・なにかの策略か？」

張?軍兵士「どうしますか？突っ込みますか？」

張?「敵将の面前まで進軍しよう。進め！」

張?軍兵士「張?様！敵将はまったく動きがありません！」

張?「伏兵がいるのか？全軍止まれ！」

魏延サイド

（やはり、用心深い将は攻めてこないか。面倒なものだな....今の私では、張?率いる五万の撃破は難しい。ならば！もっと疑心暗鬼になってもらうか！時間さえ稼げば、桃香様が来てくださる！）

魏延「聞け！愚かな張?兵よ！私は劉備玄徳が配下！魏延文長！見ての通り私は一人だ！一人を恐れて動けない臆病者は、さっさと国へ帰るがよい！いま退くならば、見逃してやるぞ！」

張?兵「舐めるな！我が討ち取ってくれるわ！」

張?「待て！早まるな！」

張?兵「しねぇぇぇえええええ！」

魏延「どっせええええええいいい！」

グシャ

張?兵「ぐは.....」ﾊﾞﾀﾝ

魏延「どうした！もう私に挑む者はいないのか！私は逃げも隠れもしないぞ！これだけいて、誰も来ないのか！腰抜け共めが！」

張?兵2「敵は一人だ！押し切れーー！」

張?兵3「くたばれええええ！」

魏延「はん！この程度の腕で、討たれる魏延ではないわ！」

張?兵2「ぐは」

張?兵3「ぐべ」

どさ・・・どさ

魏延「張?よ！そこで見てるだけなのか！雑魚兵では手ごたえがないぞ！男ならば、かかってこい！臆病風に吹かれたならば、さっさと帰るがよい！」

（これで退いてくれればいいが・・・来るのなばら・・・！）

張?「それがしとて、武将！そこまで言われて、黙ってるわけには行かぬ！行くぞ魏延！」

魏延「よく言った張?！いざ！尋常に勝負！」

張?「おらああ！」

魏延「どりゃーーー！」

張?「せいやああ！」

魏延「どっせーっい！」　

張?「とあああ！」

ドゴーン

カキン

ﾋｭﾝ！

ｷｰﾝ！

魏延「さすがだな！張?！私と互角に渡り合うとは！」

（強い！これが袁紹軍の将の力か！）

魏延「でりゃああああああああっ！」

ずどーーーーーんっ！！！

張?「ぬぅぅぅう！」

ｽﾞｻｰｰｰｰ

張?「なんという力よ。なぜこれほどの将が、今まで隠れていたのだ！」

魏延「・・・私などまだまだ未熟だ！だが！こんな未熟な私でも、幽州の民は優しく迎えてくれたのだ！心優しき幽州の地を民を！愚かな袁紹にくれてやるものか！劉備玄徳様が不在であろうとも、この魏文長が決して渡さん！来い！張?！」

張?「.....なんという気迫だ！これは簡単には倒せぬな」

魏延「どうしたのだ張?！来ないならば、私から行くぞ！」

どりゃあああああああ！

簡雍「焔耶のおかげで、わが軍の士気はかなり上がりましたね。ここらが潮時ですかね・・・・伏兵！いまです！城門に接近してきた張?兵を排除するので！」

ウォォオオオオオオ！

張?兵「張?様！城壁より敵兵の攻勢が始まりました！」

張?「いかん！魏延に気を取られすぎたか！全軍後退！矢と岩が届かない場所まで後退するのだ！」

魏延「はぁ・・・はぁ・・・・なんで出てきたのだ、簡雍」

簡雍「士気は高まりましたし、無理はいけませんよ。」

魏延「まだ私は戦えたぞ....！」

簡雍「いまの守将は焔耶なのですから、無理は禁物ですぞ。張?と互角に戦えるのは焔耶だけです。焔耶が倒れれば、この琢郡とて、長くもちません。気負いすぎはよくありませんよ」

魏延「すまぬ。結果を残さないとと、焦っていたようだ。少し休ませてもらう。なにかあれば、呼んでくれ」

簡雍「ふふふ、焔耶も成長しましたね。この調子ならば、焔耶は簡単には負けないでしょう。潜んでる徐栄に知らせておきますかね」

益州

桔梗「ほお。先手として呉懿達がきよったか」

張翼「劉焉も後詰めとして来ているそうです」

桔梗「張任と李厳が、来ないのは助かったがのぉ」

張嶷「長安には、王允と策士賈?がいる。張任と李厳ではないと、相手にできないだろうからな」

法正「どちらにせよ、王平と黄権も漢中に残るのは僥倖でしょう。いまの劉焉軍に、”将”はいても”指揮官”は居ません。兵力で劣っていようが、こちらに負けはないでしょう」

桔梗「ふむう。確かに前線で戦う将軍しかおらぬのぉ」

法正「なので、こちらからは仕掛けずに、守りを固め静観します。猪の相手をして、兵を消耗するなど愚かです。守りに徹し、劉焉軍を中から切り崩すのです！」

張翼「中からというと、我ら同様不満を持っている将に反乱を促すと？」

法正「その通り。馬忠・王平・呉班・高翔に接触するのです」

桔梗「馬忠、王平、高翔は不満を持っておるから、こちらになびくとは思うのじゃが・・・、呉班は忠誠心の厚い呉懿の族弟じゃぞ？内応するかの？」

法正「呉懿は劉焉から重宝されてますが、呉班とは意見の対立が激しいと聞いてます。説得次第では、こちらに付くと思います」

張嶷「思慮深い4将を更に味方に出来れば、後々かなり楽になりますな」

桔梗「問題は・・・・どうやって接触するかだのぉ」

法正「劉焉軍本隊が来ましたら、私が夜陰に紛れ4将を説得して参ります」

張翼「法正殿が自らですか？流石に敵陣に行くのは危険ではありませんか」

法正「桔梗様、張翼、張嶷殿は私達の守護者なのです。その守護者を欠けさせるわけにはいきません。仮に捕まったとしても、私ならば影響はありません」

桔梗「馬鹿を言うでないわ！ここにいる者誰一人として、死んでいいものなどおらぬわ！」

法正「しかし！」

桔梗「しかしではないわ！行くというのならば、必ずや生きて戻って参れ！」

法正「わかりました。必ずや生きて戻ります。」

兵士「厳顔様！劉焉軍の先鋒が北方2里（800ｍ）付近まで接近しています！」

厳顔「敵が攻めてくるまでは、こちらから仕掛けるなと兵達に伝えるのじゃ。敵の行動を見極めるまでは、息を潜めるのじゃ」

兵士「っは！全軍に伝えて参ります！」

厳顔「わしらも様子を見にいくぞ！張翼！張嶷！付いてまいれ」

張翼・張嶷「御意！」

呉懿「厳顔及び城兵に告ぐ！大人しく投降しろ！いま降れば処刑は免れるだろう！刃向かうならば、一族すべて根絶やしだと思え！」

シーーーーーン

呉懿「どうした！反乱起こしておいて、縮こまっているのか！厳顔ともあろうものが、臆病風に吹かれたか！」

シーーーーーーン

呉懿「むう・・・ここまで反応がないとは。劉焉様が到着しだい総攻撃だ！その時に降ろうと容赦はしないぞ！」

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

厳顔「何を言うかと思えば・・・つまらぬ口上だったのお」

張翼「ありきたりでしたな」

張嶷「それにしても、攻めずに退きましたな。」

法正「劉焉が来くるまでは、戦闘するつもりはなさそうですね・・・今夜夜襲をかけましょう。その時に呉班に手紙を渡しましょう」

厳顔「それならば、法正に危ない橋を渡らせずに接触できるか。張翼は機動力重視の部隊を編成しておくのじゃ」

張翼「お任せください」

厳顔「夜まで英気を養うのじゃ！」

深夜

呉懿「関の反応がまったくなかったが、どういうことだ」

雷銅「様子を見ていたのではないのか？油断せずにいたほうがいいだろう」

呉蘭「な〜に我らの行動が急で驚いておったに違いない」

呉懿「まったく手ごたえがない。この調子では劉焉様が来る前に落せそうじゃな」

劉焉軍兵士「も、も、もうしあげます！」

呉懿「何事だ！」

劉焉軍兵士「反乱軍による夜襲です！我れが陣を、縦横無尽に暴れまわっています！」

呉懿「なんだと！すぐ追い払うのだ！」

張翼「兵糧を焼き払うのだ！敵に士気を下げるのだ！」

張嶷「容赦をするな！討て！」

呉懿「ぬう。調子に乗りおって！張翼！俺が相手だ！」

呉蘭「張嶷はわしが相手する！」

桔梗「ほう、わしには呉班と雷銅がきよったか！呉班は来ると思うたが、雷銅も来るのは予想外だったのお」

呉班「・・・・桔梗様に聞きたいことが、ありましたので。」

雷銅「わしも....なぜいま行動を興したのかを・・・聞きとうございました」

桔梗「それを話してる時間はないからの。詳細はこれを読んで判断するがよい！馬忠などにも話しておけ！今宵の戦果は充分だ！引き上げるぞ！」

張翼・張嶷「っは！全軍引き上げるぞ！」

呉懿「待て！追撃をかけろ！」

雷銅「お待ちください！陣の鎮火と兵の動揺を抑えるのが先です！」

呉懿「くそ！厳顔め！覚えておれー！陣を急ぎ立て直せ！襲撃に備えるのだ！」

呉班「雷銅、あとで私の幕まで来てくれ」

雷銅「わかっておる。怪我人の手当ても急ぐのだ！」

弘農

劉?軍兵士「劉?様！天水軍から少女が一騎で、こちらに向かってきております！」

劉?「一騎じゃと？一騎でわが軍3万と、戦うつもりなのか」

劉?軍兵士「武器を持っていますので、恐らくは」

劉?「小生意気な！陳横、樊能！そやつの首を取ってくるのだ！」

陳横・樊能「「おう」」

恋「・・・誰かきた」

陳横「止まれ！これより先に進むのならば、命はないぞ！」

恋「・・？？？」ﾄﾃﾄﾃ

樊能「貴様聞こえないのか！」

陳横「忠告はしたぞ！全軍やつを[うるさい]ぐはぁ」

恋「まず一人目。」

樊能「陳横！わしが仇を取ってくれん！とぁああああ！」

恋「・・・？攻撃したの？」

樊能「お、おちょくりやがってええええー！」

恋「....邪魔」

ブーン

グサ

樊能「ぐふ」ドスン

劉?軍部隊長「陳横様！樊能様！全軍かかれ！敵は一人だ！討ち取れ

！」

劉?軍兵士「しねやああああああ！」

恋「お前が...死ね」

ｸﾞｼｭ

ﾄﾞｽﾝ

劉?軍兵士2「後ろががら空きだ！！！」

トン

劉?軍兵士2「！？どこにいったのだ！？」

恋「....お前ががら空きだ」

ﾄﾞｽｰﾝ

劉?軍兵士2「ぐぎゃあああ」

恋「一人ずつは面倒だ....まとめてかかってこい」

劉?軍部隊長「くそお！まとめてかかるのだ！いくぞおお！」

劉?軍兵士「うぉおおおおおお！」

恋「羽虫は死ね」

ﾌﾞｰﾝ

ｸﾞｼｬ

ﾄﾞｺﾞｰﾝ

ﾎﾞｷ

ﾎﾞﾄﾎﾞﾄ

劉?軍兵士3「ひぃぃぃ！ばけものだあああ」

劉?軍兵士４「あんなやつにかなうわけねえええ」

劉?軍部隊長「ばかな・・・・一振りで4人を・・・」

恋「もう来ないの？,,,,今度は恋から逝く」

劉?軍本陣

ドゴーーーン

ﾊﾞｺﾞｰｰｰｰｰｰｰﾝ

劉?「太史慈！なんなのだ！あの爆音は！」

太史慈「調べて参ります」

・・・・・

・・・・

・・・

・・

・

太史慈「劉?様！先ほどの少女が、陳横・樊能殿を討ち取り、本陣目掛けて突っ込んできます！」

劉?「なんじゃとお！無能な奴らが！太史慈！さっさと討ち取ってこい！」

太史慈「わかりました。行って参ります」ﾀｯﾀﾀﾀﾀ

恋「本陣見えた」

劉?軍兵士4「本陣に近づけるな！なんとしても討ち取るんだ！」

恋「お前うるさい」

ｸﾞｼｭ

ﾄﾞｻ

劉?軍兵士5「だめだ！にげろおおお」

恋「逃がさない」

ﾌﾞｰﾝ

キーーン

恋「・・・・誰？」

太史慈「わが名は太史慈子義！お主の名は」

恋「お前が太史慈。恋は呂....奉先」

太史慈「呂布・・・奉先だと！呂布を従えるのはこの世でただ一人・・・ということは・・・・あの軍勢は！」

劉?軍兵士6「りょ、、呂布だと！？」

劉?軍兵士7「俺たちがかなうわけがねえ！にげろおおお」

太史慈「待てお前たち！」

恋「天水・呂珂軍所属。にぃにの一番槍呂布奉先。目的、にぃにの妹の曹操救出及び・・・優しいにぃにを、あそこまで激怒させた羽虫の殲滅。羽虫はすべて....恋がコロス。（そして褒めてもらって頭なでてもらう）ﾎﾞｿ」

太史慈（曹操が妹？どういうことだ？曹操の兄と言えば....幼き頃より大陸に、その名を轟かした曹仁だけのはずだが・・・・ま、まさか！）

恋「....逝く」

太史慈「！？」ｯｻ

ｯﾄﾝ

恋「よく避けた。でも次は外さない」

太史慈「っく！さ、捌ききれない！」

恋「・・・そこ！」

太史慈「し、しまった！」

ｶﾞﾗﾝ

劉?軍兵士「た、太史慈様が敗れたぞーもうだめああああ」

恋「お前、戦う事を迷ってた。それでは恋には勝てない。何を考えてた」

太史慈「��水関で、趙雲に言われた意味がようやくわかった。確かに目が曇っていたようだな。殺せ」

恋「....ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ。にぃにから、太史慈は連れて来いといわれてる。だから殺さない」

太史慈「呂珂殿が・・・そうか。呂珂殿の手にかかれるのならば本望よ」

恋「恋はまだ戦う。縄でしばっておく」

太史慈「もう戦う気力も、逃げる気力も起きはせんよ」

恋「お前変な奴。じゃあね」

タッタッタ

太史慈「っふ。もう少し早く気が付きたかったものよ」

劉?軍兵士「劉?様！太史慈様が呂布に敗れました！わが軍も壊滅しております！お逃げください！」

劉?「ぬうーなんてざまだ！わしは揚州に引き上げる！わしが逃げる時間を稼げ！」

・・・・・

劉?「返事はどうしたのだ！」

恋「....わかった」

劉?「誰だ貴様は！」

恋「呂布奉先....お前を殺しにきた」

劉?「なぜこんなところまで！だ、だれかいないのか！？」

恋「もう誰もいない。にぃにに、頭なでてもらうために.....劉?ここでシネ」

劉?「ええい！こうなれば、わしが呂布を討ち取ってくれん！」

恋「なでなで！」

ドガーーーン！

恋「....あれ....劉?....いつの間にか真っ二つ・・・・にぃにの所に戻る」

とてとて

とてと...

恋「.....太史慈忘れてた」