真・恋姫無双 別たれし御遣い 第七話
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〜鞘華視点〜

「ご苦労だったわね、葵

 貴方が此処まで有能で助かるわ」

「お褒めに預かり恐縮です」

華琳に褒められ、恭しく頭を下げている女性は司馬懿仲達 真名は葵

黄巾の乱収束直前に華琳の招請に応じて陣営に加わった人物だ

妖艶な雰囲気を醸し出し、胸は大きく腰回りは細くお尻はそこそこ

女としてかなり羨ましい体型をしている

その所為か桂花は敵対心を剥き出しにしている

私は別の意味で警戒している

”司馬懿仲達”は魏に謀反を起こし実権を奪った人物

この世界で華琳に謀反を起こす可能性もある

私は私の知る歴史の話をする事を華琳に禁じられている

どの程度の差異があるか解らない以上、むやみに知ると混乱を招く為だ

だが、私の知る歴史を差し引いても葵は底知れない何かを秘めている

華琳にその事を話したら

「有能な者を御してこその覇道

 葵が裏切るかどうかはこれからの私次第」

と言って歯牙にもかけていない

まあ、華琳らしいけどね

 

「それより華琳様 袁紹の檄文にどう返答なさるおつもりですか」

桂花が声を上げる

「そうね、その連合に我等は参加する」

華琳が言い放った

「華琳、参加に反対はしないけど董卓についての情報は?」

「桂花、どうなの?」

「それについては間諜が殆ど戻ってこないので情報が不足しています

 ただ、配下については情報が有ります

 軍師として賈?、陳宮、客将の徐庶

 将として呂布、張遼、華雄、そして客将に北郷を名乗る男がいるそうです」

「「「え?」」」

私を含めた何人かが驚きの声を上げる

「鞘華、心当たりは?」

「私は気がついたらあそこにいたから解らないよ」

そうとしか答えられなかった

確かに男で北郷の姓の人物には心当たりは有る

私の父、父の兄(私の叔父)、祖父、そして従弟の一君こと一刀

しかし、その誰かの可能性もあるが誰でもない可能性もあり答えられない

「どうせ鞘華お姉様の名声を聞いた能無しの男が勝手に名乗っているだけです

 そうに決まってます

 叩きのめして如何に罪深い事か思い知らせてやりましょう!」

桂花が暴走している

「桂花、落ち着きなさい

 我等は5日後に出陣する

 各人、準備に掛かれ!」

「御意」

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〜孫策視点〜

「この袁紹の檄文、どう思う?」

私の質問に冥琳が答える

「間違いなく袁紹の嫉妬だな

 と云うより分かって訊いてるだろう」

予測通りの答えね

「それで姉様、どうするのです?」

妹の蓮華が訊いてくる

「参加するわよ 袁術ちゃんがその気になってる以上、客将の私達に選択肢は無いわ」

私の言葉に蓮華は悔しそうな顔をする

「しかし蓮華様 そう悪い事ばかりでもありません

 この戦いで我等や雪蓮の風評を上げる事が出来れば独立にも、その後も大いに利が有ります

 他にも袁術の兵力を削れるやもしれません」

冥琳の言葉に蓮華の表情が戻る

「氷雨(ひさめ)、貴方はどう思う?」

「私が発言してもよろしいのですか?」

この女性は諸葛謹子瑜 真名は氷雨 優秀な軍師見習いと言った所だ

私が意見を促すと

「殆ど冥琳様と同じです

 ただ、出来れば董卓陣営の軍師、将を捕えて此方に引き入れられれば と考えます」

冥琳の意見に補足を入れるんだから見込みは有るのよね

更に氷雨は続ける

「董卓陣営には軍師が賈?、陳宮、客将の徐庶

 将では呂布、張遼、華雄、客将の北郷がいます

 この中でも軍師は徐庶、将は北郷を引き入れられれば僥倖です」

北郷?どっかで聞いたような・・・

「北郷?あいつの事か!

 あいつ董卓陣営に入ったのか!」

粋怜が声を上げる ここで私も思い出す ああ粋怜が報告して来た未来人ね

「でも何故、その二人なのだ?」

蓮華が氷雨に訪ねると

「先ず徐庶は水鏡女学院の同門なのですが実力は私より上です

 経験を積めば冥琳様に匹敵するかもしれません」

「本当?」

これには私も驚いた 氷雨は黙って頷く

更に続けて

「北郷については一部で管路の予言にあった『天の御遣い』との噂が有ります

 ならば実力もさることながら、風評にはもってこいの人物です」

確かにその通りね

「ならば今回の連合の戦いでは風評を得る事、袁術の兵力を削る事、

 可能ならば董卓陣営の将を捕える事 特に徐庶と北郷を

 この3つを念頭に行動するわ」

「御意」

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〜一刀視点〜

「なによっ!これはっ!」

詠が激怒している

声こそ上げないが恋、霞、華雄、音々も怒りを堪えている

当然、俺や静里も同様だ

「で、どうするんや」

霞の問いに

「水関、虎牢関で迎え撃つしかないわ

 連合軍の弱点は補給 この二つの関で持久戦に持ち込んで奴等の兵糧切れを待つしかないわ」

詠が答えるが

「なんだと!そんな事をせずとも正面から打ち砕けば良いだろう!」

「連合軍の総数兵力は約50万、僕達は5万 これで野戦をやって勝てる訳無いでしょう!」

華雄の反論を正論で封じ込める

「長安に逃げるとかも無理なのか?」

「無理ね 逃げるだけなら可能かもしれないけど連合軍は長安まででも追って来るわ

 仮にも都の洛陽に攻め入ったんだもの 月の首を取るまで追わないと逆賊になってしまう

 長安に逃げても何も変わらないわ」

俺の案も否定された

 

「配置だけど虎牢関に恋、音々

 水関に霞、華雄、北郷、静里が行って

 水関が破られたら即座に虎牢関に退くこと

 それでお願い」

「待って下さい」

詠の配置に静里が意見を挟む

「霞さんは〜〜で〜〜を行ってください

 その際に〜〜も行ってくれれば後の戦いが有利になるかもしれません」

静里が作戦を説明すると

「静里、あんた愛らしい顔をして結構えげつない策を考えるわね

 いいわ、霞 お願いできる?」

「まかしとき こんな面白い策、絶対成功させたるで」

俺達はそれぞれの役目に向かう

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〜あとがき〜

 

反董卓連合の序章です

鞘華も一刀も参戦します

 

雪蓮陣営に新オリキャラを出しました

「氷雨」の容姿等についてはいずれ書きます

活躍させたいのですがどうでしょうか

 

静里の策は敢えて伏せておきますが、分かる人には分かりますかね

マンネリとか言わないで下さいね(これもヒントになりますね)

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

説明
平穏な時は訪れない
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コメント
50万対5万は無理だろうw戦力差ありすぎる、どんな策でも勝てる気がしない^^;(nao)
桂花暴走、そして鞘華のブチ切れ間近か……しかし、鞘華はその気になれば華琳を「相応しくない」と判断して出奔出来る立場だが、ここまで有能な女性となると華琳は手放そうとしないだろうし、桂花もあの手この手で妨害……凪もそれに加担しかねない。結局、一刀と鞘華が合流するのは終盤になってしまうんでしょうね。(Jack Tlam)
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真・恋姫無双 北郷一刀 北郷鞘華 華琳 雪蓮 

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