真・恋姫†無双 あなたと共に 13(後編)
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あの娘が好きだから・・・

 

 

あの娘のために何かしてあげたくて・・・

 

 

あの娘のためなら何だって出来る気がして・・・

 

 

 

 

 

皆が好きだから・・・

 

 

皆のために何かしてあげたくて・・・

 

 

皆のために自分の”存在”を掛けて・・・

 

 

 

 

 

そんな自分に酔ってしまって・・・

 

 

誇らしくて、カッコいいなんて思っていて・・・

 

 

後悔したから・・・

 

 

 

 

 

今度は・・・

 

 

惨めで、情けないかもしれないけど・・・

 

 

誓わせてほしい・・・

 

 

俺は・・・

 

 

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〜洛陽・城下町〜

 

 

「なぁ、華琳」

 

「何、一刀?」

 

本日、何件目か分からぬ服屋から出てきて、一刀は華琳に問いかけた

 

「・・・買い過ぎじゃね?」

 

「・・・そ、そうかしら?」

 

一刀の両手には、三年間鍛えぬいたはずの一刀の腕がプルプルと震えるほどの荷物が・・・

 

「・・・こんなにいつ着るんだよ」

 

「お、女には色々と必要なのよ」

 

華琳にしては珍しく要領を得ない答えだ

 

 

 

華琳自身も気付いていた

 

今日の自分が異常だということに・・・

 

 

 

服屋を見かける度に中に入り、試着をする

 

そして、一刀に感想を求め、褒められてしまうと・・・

 

いつのまにか荷物が増えていた

 

 

「色々って・・・とりあえず腕がやばいんだけど・・・」

 

「落としたら罰よ」

 

「鬼かッ!?」

 

小気味の良い答えに笑みがこぼれてしまう・・・

 

「ふふっ、冗談よ・・・どこかで休みましょうか?」

 

「あぁ、助かるよ・・・っと」

 

右手で持っていた荷物を華琳に取り上げられてしまう

 

「お、おい、華琳」

 

「何よ」

 

何事もなかったように華琳が答える

 

「重いだろ?別に大丈夫だから・・・ほら、貸せって」

 

「いいわよ、このぐらい」

 

「良くないだろ。今日は俺が誘って、荷物持ちもするって言ったんだから」

 

「いいってば」

 

「いや、でm『だからッ!』はいッ!!」

 

ついつい大きな声を出してしまう華琳・・・

 

周りの人たちも何事だと振り返る

 

「ッ//////」

 

その視線に気付いてか、華琳が赤くなってしまい、少し俯き

 

 

クイッ

 

 

「へっ?」

 

 

一刀の上着の裾を少しだけ引っ張った

 

「・・・」

 

しかし・・・

 

華琳は何も言わない

 

 

クイッ

 

 

今度は少し強めに引かれる

 

「・・・えっと・・・」

 

とりあえず・・・

 

 

ギュッ

 

 

「ッ・・・」

 

 

握ってみた・・・

 

 

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「・・・バカ」

 

とても小さな声・・・

 

「えっと・・・ごめn・・・あっ」

 

ようやく分かった・・・

 

「・・・ごめんな、華琳」

 

お詫びに繋いでいた手をしっかりと繋ぎ直す

 

「・・・っ」

 

・・・何も言わずに握り返してくれる

 

 

「ありがとな、華琳」

 

その想いが嬉しくて・・・

 

握った手に力がこもる

 

「いいわよ、別に・・・」

 

まだ少し照れくさそうに・・・

 

でも・・・

 

体を寄せて・・・

 

幸せそうな声で・・・

 

 

「・・・甘いものでも食べようか?」

 

「・・・そうね」

 

 

二人とも・・・

 

顔を赤くしたまま・・・

 

デートを再開することにした

 

 

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〜町外れ・森〜

 

『あなたに見てもらいたいものがあるの』

 

甘味どころで休憩をして、もう日も落ちようかという時間になり

 

突然、華琳に町外れの森に連れて行かれた

 

「どこに行くんだよ、華琳」

 

「すぐそこよ」

 

町を出て少し歩くと、広い場所に出た

 

「あれ?」

 

一刀の記憶とは違う

 

少なくとも三年前は、まだここは木が生い茂っており、森だったはずだ

 

「・・・ここは?」

 

「一刀」

 

足を止めた華琳は一刀の疑問には答えず、広場の中央・・・

 

明かりに照らされた何か大きい岩を指差す

 

「・・・何だ・・・これ」

 

近づいてみる・・・

 

何か文字が・・・

 

「ッ!!」

 

「・・・分かる?一刀・・・」

 

分かった・・・

 

これが何なのか・・・

 

何故、華琳が連れてきたのか・・・

 

「・・・”慰霊碑”・・・か」

 

「・・・・・・えぇ」

 

-5ページ-

 

 

先の戦争で命を捧げた者たちのための・・・

 

“慰霊碑”に触れる・・・

 

冷たい石の感触しかない・・・

 

でも・・・

 

何か特別な気がして・・・

 

「・・・・・・みんな」

 

気付けば声を発していて・・・

 

「・・・ただいま・・・・・・遅くなって・・・・・・ごめんな」

 

『・・・』

 

応えるわけないのに・・・

 

「皆のおかげで・・・俺・・・帰ってこれたよ」

 

やめることができなくて・・・

 

「皆が守ってくれたこの場所に・・・」

 

『・・・』

 

「俺が・・・皆が大好きだった・・・あの娘たちの所に」

 

あれだけ泣いたのに・・・

 

自然と・・・

 

頬を涙が伝う・・・

 

「だから・・・まずは・・・」

 

『・・・』

 

「・・・謝らせてほしい」

 

「・・・」

 

華琳も黙って見守っている・・・

 

彼”ら”の”再会”を・・・

 

-6ページ-

 

「皆が大好きだったあの娘たちを・・・いっぱい泣かせてしまったことを・・・」

 

皆が愛した笑顔を・・・

 

「皆が守った国の人たちを・・・いっぱい不安にさせてしまったことを・・・」

 

 

『・・・』

 

皆が愛した魏を・・・

 

「・・・あやまり・・・たい・・・ん・・・だ」

 

一度は諦めてしまったことを・・・

 

「・・・ごめん・・・ごめ・・・ん・・・」

 

『・・・』

 

“皆”に頭をつけて・・・

 

「くっ・・・う・・・」

 

握った拳には力が込められる・・・

 

 

「でも・・・」

 

 

------顔を上げなきゃ・・・------

 

 

「二度と諦めたりしないって・・・」

 

 

------だって、そうじゃないと・・・------

 

 

「誓うよ・・・」

 

 

------涙が止まらないから・・・------

 

 

「あの娘たちにも誓ったんだ・・・」

 

 

------皆に安心してもらえないから・・・------

 

 

「だから・・・さ・・・」

 

 

------皆に胸を張れないから・・・------

 

 

「見守ってほしい」

 

『・・・』

 

-7ページ-

 

「これからの俺を・・・俺たちを・・・」

 

「・・・一刀」

 

一刀の隣へと歩みを進める・・・

 

「・・・華琳」

 

 

ギュッ

 

 

それは・・・

 

先程とは違う・・・

 

誓いの証・・・

 

 

 

そして・・・

 

 

「・・・っ」

 

 

繋がれた手を・・・

 

 

優しい風が吹き抜ける・・・

 

 

“皆”を照らす明かりの火が揺れる・・・

 

 

「・・・一刀」

 

隣で華琳が微笑む

 

「・・・行きましょうか」

 

「・・・あぁ」

 

“皆”に背を向け歩き出す・・・

 

と・・・

 

「おっ・・・と」

 

「・・・んっ」

 

背中を押す、先程よりも強い風が吹く・・・

 

「「・・・」」

 

二人は目を合わせて・・・

 

「・・・ははっ」

 

「ふふっ」

 

笑ってしまった・・・

 

 

きっと・・・

 

同じことを考えてしまったのだろう・・・

 

あまりにも都合が良すぎることを・・・

 

 

先程の風が・・・・

 

”頑張れ!!”と言っているような気がしたことを・・・

 

 

だから・・・

 

都合よく考えさせてもらおう・・・

 

 

「・・・皆」

 

『・・・』

 

 

        

 

 

 

 

------------ 「俺、頑張るから!!」 ------------

 

 

-8ページ-

 

 

 

あの娘が好きだから・・・

 

 

あの娘のために何かしてあげたくて・・・

 

 

あの娘のためなら何だって出来る気がして・・・

 

 

 

 

 

皆が好きだから・・・

 

 

皆のために何かしてあげたくて・・・

 

 

皆のために自分の”存在”を掛けて・・・

 

 

 

 

 

そんな自分に酔ってしまって・・・

 

 

誇らしくて、カッコいいなんて思っていて・・・

 

 

後悔したから・・・

 

 

 

 

 

今度は・・・

 

 

惨めで、情けないかもしれないけど・・・

 

 

誓わせてほしい・・・

 

 

俺は・・・

 

 

------------皆が守ったこの場所で、あの娘たちと生きるよ------------

 

 

 

説明
改めまして、長い間、ご心配・ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。
また、ぼちぼち更新したいと思いますので、どうかよろしくお願いしますm(__)m
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コメント
更新まだかなぁ?(ケフカ・パラッツォ)
月蛍さん こちらこそ、本当にありがとうございます。ゆるりと更新していきたいと思いますので、その時にまた楽しんでいただけるように頑張ります!(highsta)
T619さん 本当にお待たせいたしました。これからはまったり更新していきたいと思いますので、またよろしくお願いします!(highsta)
私はこの時を、4年も待ったのだ…思えば随分と遠くに来たな…って感じです。更新の嬉しさに泣いて、作品を読んでまた泣きました。戻ってきてくれて、またあなたの作品を読ましてくれて、本当にありがとうございます。頑張ってください。(龍生)
久しぶりに覗いてみたら新作が!!待ってましたぜ!!(T619)
RINGさん ありがとうございます!次回も頑張らせていただきますm(__)m(highsta)
待ってたぜェこの瞬間をよォ!おかえりなさい!!(RING)
朔夜さん ただいまです!!そしてありがとうございます!次の更新も頑張ります!(highsta)
Faithさん 本当に申し訳ありませんでしたm(__)m 作者も書いていて初投稿の時のような懐かしい気持ちになりました。またよろしくお願いしますm(__)m(highsta)
★REN★さん ありがとうございます!そう言っていただけて作者も嬉しいです!!またどうぞよろしくお願いしますm(__)m(highsta)
劉邦柾棟さん どうにか帰って来れました。またコソコソと更新していきたいと思います!(highsta)
悠なるかなさん お久しぶりでございます。また楽しんでいただけるように頑張ります!!(highsta)
naoさん 本当にお待たせいたしましたm(__)m作者自身も更新できて良かったです!(highsta)
牛乳魔人さん どうにか更新できました!またよろしくお願いしますm(__)m(highsta)
お待ちしておりました!お帰りなさい(朔夜)
4年待つのは大変でしたけど、待ってた甲斐がありました。お帰りなさい(・∀・)/ほんとにいい作品です(Faith)
おかえりなさい!!!本当にもどってきてくれて嬉しいです!!しかし、この一刀が皆に対して謝っているシーンを想像してしまって涙目になりました(´;ω;`)次の更新も待っています!!(リンドウ)
お帰りになるのを・・・・・お待ちしておりましたwwww!!!!(劉邦柾棟)
お待ち申し上げておりました!!次の更新も楽しみにしています!!!(悠なるかな)
待ってました!!もう更新ないのかと思ってただけにうれしいです!!(nao)
お待ちしておりましたー!(牛乳魔人)
タグ
恋姫†無双 一刀 真・恋姫†無双 華琳  魏アフター 

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