浅き夢見し月の後先 ? 魔法少女まどか★マギカ新編「叛逆の物語」後日談私家版 ? 15?16章
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15.鹿目まどかと暁美ほむらの場合

 

 やっと授業が終わった。私は一目散に学校を飛び出す。

 フィールドへの接触を確認してから、私は気が気ではなかった。おそらくまどかに違いない。とは思うものの、もしかしたら同じく休みの美樹さやか辺りかもしれない。他の魔法少女、例えば巴マミが何らかの力を得て? いや、もしや、百江なぎさ? 魔法少女ですら無かったはずなのに? …情報が少ない中で行動が制限されていると、どうしても楽観と悲観の間を意識だけが行き来する不安定な状態になってしまう。

 実は、授業を抜けだしてまどかに会いに行くつもりだったのだが、身代わりにドールズの一人に授業を受けさせようとした途端、全員に逃げられてしまった。ちなみに、ドールズにまどかを含む見滝原の魔法少女全てを見張らせておけばよかったと気がついて、酷く情けない気分になったのは後の話。

 余裕の無さで頭が回らない結果、私はやきもきしながら授業が終わるのを待つことになってしまった訳だが、慌てると本当にろくなことがない訳で、まどかの家のチャイムを押した時にまたしても失敗に気がついた。お見舞いの品を何も持ってきていない。ああ、もう!

 

 「おや、千客万来だな、今日は」 出てきたのはまどかのパパだ。ちょうど家事仕事をしていたのだろう。

 「こんにちは。暁美ほむらという者なんですけど、まどかさんのお見舞いに来ました」

 「ああ、またこれを言わなきゃいけないのか」 お義父さんが苦笑した。「実はね…」

 

 まどかは家に居ない! まさかの緊急事態だ。それも、お義母さんと一緒に出かけている。車だから行動範囲は広いだろう。

 「ドールズ! 誰かいる?」

…何カ用?

 「まどかを探して頂戴。見滝原から風見野あたりにいるはずよ」

…分カッタ。

 公園のベンチに座ってやきもきしていると、蜥蜴型のイヤーカフスに擬態したダークオーブから鈴の音のような音が鳴り、小さく宝石が揺れる。ドールズからの呼び出しだ。耳元で「蜥蜴」が囁く。

…風見野デ見ツケタッテ。誘導シテアゲル。

 

 息を切らし、駆けつけた私を見てまどかは言った。

 「あれ、ほむらちゃん? 何でここにいるの?」

 「ハァ、ハァ、ハァ…、あ、貴方を探してたの、まどか…。風邪をひいたって聞いたからてっきり家にいるものだと…」

 「まどか、この子は誰だい?」 と、脇にいた女性が訊いてきた。あ、一緒に出かけてると聞いた、まどかのママだ。

 「は、始めますてお母様、あ、あ、暁美、ほむらです」 此処一番という所で噛むという痛恨のミスを仕出かす私。

 「転校してきたばかりの時に声をかけてくれた子でね、勉強も運動も出来るんだよ、ほむらちゃんは」

 初対面の挨拶でいきなり噛んだ後に褒められると、すごく恥ずかしい。しかし今はそれどころではない。焦る心を抑えて状況の把握に努める。

 「何か体に異常はあった?」

 「体に異常? …いやぁ、その、別に…」

 「この子、突然神様になっちゃったのよ。…あんた、何か知ってるの?」

 いきなり、お義母さんに核心を突かれた。動揺した気持ちがおそらく表情に出たと思う。私の顔を覗き込む鋭い目。そして、いきなり突き付けられた最悪の状況。『神様になっちゃった』…? 外見はいつものまどかと変わらないのに。…いや、眼の奥に円環の理の力が見える。確かに、『神様になっちゃった』のだ。以前、渡り廊下で円環の理に戻りかけた時は、その変化を巻き戻すことで元に戻すことが出来た。しかし、既に円環の理として覚醒してしまっている状況でそれをやった場合はどうなるのか? そもそも、そんなことが出来るのか…。

 「ほむらちゃん? どうかしたの?」

 「え、いえ、別に、ちょっと考え事」

 あまりのことに、長らく考えこんでしまったらしい。短時間で解決できるかどうか判らない状況だけに、改めて把握を試みる…前にお義母さんに説明しないといけないのか。この人は鋭そうだから、中途半端な説明やはぐらかしでどうにかなるとは思えない。正直に答えるのが得策だろう。

 「じ、実はですね。まどかさんのこの変化には、私は深く関わってます。ただ、意図したものではなくて、むしろ変化しないようにしたいんです」

 「よく分かんないんだけど、あんたは変化を止めようとする側に居る人なのね?」

 「はい。ですから…少しまどかさんとお話させてもらいたいんですけれども、いいですか?」

 「折角だから、あそこのオープンカフェでお茶しながらにしましょうよ。私は事態が把握できてないから、基本聞き役に回るわ」

 

 オープンカフェで各自思い思いの注文をした後に、まどかに今の状況を訊く。まるで診察する医者のようだと思ったが、むしろ、探知機で地雷を探しながら歩く兵士かもしれない。

 「何処まで円環の理に戻ってるの?」

 「力も記憶もほとんど戻ってないの。記憶はバラバラで、ふふ、ほむらちゃんが沢山出てくるの。泣いちゃってて私が慰めるところとか、魔法少女姿の私がメガネを掛けて三つ編みのほむらちゃんを助けるところとか。順番がバラバラだし、そもそも続かなそうな記憶とかもあって、よく分からないことになっちゃってるけど。

 「あ、でも、ついさっき力が少し回復したんだよ。実はさっきまで円環の理の姿まんまでね、長い髪の毛と金色の目だったんだけど、戻った力で少し普段の姿に変身したの。魔法みたいだよねこれ。あ、魔法少女だもんね、当然か」 屈託なく笑うまどか。

 「つ、ついさっき?! い、何時?」 まどかに比して、私の余裕は失せるばかり。

 「えっと、美容室に行った頃だから、10時半くらいかな?」

 先ほどの美国織莉子と呉キリカとの戦いの直後くらいの時間だ。あの時に何らかの力が働いたのだ。しかし、フィールドの調整は完璧だ。ソウルジェムが濁りきった魔法少女を迎える出入り以外の円環の理の干渉は全て弾いている。私に戦いを挑んでくる魔法少女は、皆お迎えを偽装して侵入してくるがゆえに弾くことが出来ないのだが、まさか、美国織莉子たちを倒した後のフィールドの開放時を狙って?

 「それにね、たぶんだけど、私の記憶と力の断片が今、見滝原にあるから、あんまり心配してないんだ」

 「?! ど、どういうこと?!」

 インキュベーターのサボタージュ発覚からこちら、まどかを取り巻く状況の進展の度合いは私の予測を遥かに超えていて、情けないことに驚いてばかり。全てを掌握しきっていると思っていた私の目は、まるで節穴だったということか。

 「感じるんだよ、ほむらちゃん。どこかにあって、私を待ってる。それを回収すれば、力はともかく記憶のほとんどは戻ってくると思うんだ」

 見滝原にそんな危険なものがあるなんて! しかし、見滝原由来の円環の理に関係するものなんかあっただろうか。石碑や文書や像などあるはずも無いが、それがなんにせよ、私が回収して保管しなければならない、永久に。

 そして私はここに至って、考える事すら避けたい質問をしなければならない段階に来てしまった。

 「…まどかは、円環の理に戻りたいの?」

 これを聞いたまどかは、ふと寂しそうな表情をして、ぽつりと言った。

 「…戻らなきゃいけないのかな、と思ってる」

 まどかの言葉が、その表情が、私の心を後押しした。やはりまどかは、ここに居るべきなんだ。私は切り札を切った。

 「私は今、円環の理を観測する力があるの。そして、貴方無しの円環の理がちゃんと魔法少女たちを回収して、完璧に活動しているのを確認しているわ。大丈夫、貴方はここにいてもいいの」

 …しかし、まどかの答えは、最も楽観的な肯定ではなく、予測の範囲の躊躇ですら無かった。

 「ううん、そうじゃないの。あのね、ほむらちゃん、円環の理って、私で出来てるんだよ。…なんて説明したらいいのかな、円環の理が救わなきゃいけない子って、色んな所の色んな時代に沢山いるでしょ。で、その子たちを救うために、私の全身全霊が円環の理になったの。だからね、欠けちゃダメなんだよ、私」

 予想外の答えに、私は思わず狼狽した。

 「そんな! 貴方はそのままでいるべきなのに! 私はその為に遮断フィールドまで作って…」

 しまった。私は、フィールドで彼女の妨害をしていることを白状してしまったのだ。

 

 「…私を妨害してる、あの壁を作ったのはほむらちゃん、なの?」

 失言にうつむく私を下からのぞき込んで質問するまどか、その表情には怒りや咎めるものはない。ひたすら私を理解しようとし、その理解が及ばない故に申し訳ないと考えている表情だ。

 以前の私なら、その表情につられてしどろもどろに曖昧な回答をし、あまつさえフィールドの解除すらしたかもしれない。結局のところ、まどかの行動を決めるのは彼女自身だし、その選択の為には円環の理の記憶が必要なら、なおさらだ、などと理屈をつけて。

 今の私には、その余地はない。まどかの選択は彼女自身の幸せの放棄を意味した。誰かの為の祈りが呪いになるべきではないのなら、誰かのために犠牲になったものは不幸になるべきではないのだ。たとえ、それが本人自身の選択だとしても。

 私は傲然と顔を上げる。

 「ええ、そうよ。フィールドを作ったのは私。私は、なんとしても貴方を円環の理に戻させる訳にはいかないの」

 私の頑なな表情を見て、その決意と強さを悟ったが、同時に自らの責任感を感じたのだろう。まどかは私に反駁した。

 「でも、ほむらちゃん。私は円環の理に戻らなきゃいけないの。…どうして戻させてくれないの?」

 「貴方を不幸にしないためよ。私の願いは貴方の幸福。そのためだったら何でもやるわ」

 …たとえ貴方が望まなくても。

 「私の幸福?」

 「そう。人としてあるということ、それは幸福なことよ」

 「でも、それは、…円環の理の幸福なのかな、って」

 「?!」

 「あのね、ほむらちゃん。私、さっき、ママと話をしていて思ったことがあるの。円環の理の幸福って何か、って。でね、結局のところ、魔法少女の皆を救ってあげて幸福にしてあげることが円環の理の幸福だと思ったの」

 私の頭に血が上った。この時は、これは「人としてある幸福」が否定されたことに対しての怒りだと思っていた。どうして自らを贄に捧げてまで、他の人を救おうとするのかと。そしてその怒りは、結果として、その後の台詞を私に言わせた。

 「そんなものは幸福ではないわ! 人の幸せのために自分をすり減らしているだけよ!」

 「え?! そ、そんな…ほむらちゃん…」 目に見えて狼狽えるまどか。しかし、私の怒りは収まらない。

 「他の魔法少女が貴方のために何をしてくれたというの?! 貴方の力で安全な所に収まって、ぬくぬくと過ごしているだけじゃない!」

 まどかの顔色が変わった。

 「酷いよほむらちゃん、なんてこと言うの!?」

 「あなたが人でなくては嫌な人達だって沢山いるのよ! 現にここにいるお義母さんだってそうでしょうに!」

 まどかが反論しようとしたその時、私は脇から強烈な視線を感じ、突然首根っこを猫のように摘まれた。

 「はいアウト。ちょっとあんた、こっちに来なさい。まどかはここで少し待ってな」 私は、引き摺られるようにお義母さんに路地裏に連れて行かれた。

 

 お義母さんはじっと私の目を見て、言った。

 「あのね、あんた達二人がそれぞれの価値観で喧嘩するのはいいけどね、あたしを出汁にするのは止めな。…いいかい、あんたが何だか必死だからあたしもぶっちゃけて言うけどね、あたしの本音は確かにあんたの言うとおり、『神様に戻るのは反対』。

 「あんたが思うとおり、あたしは、自分がお腹痛めて産んだ子供が、ある日イキナリ神様になって気が動転してるわよ。そりゃ天国だか何処だかに永久就職して、神様って名前の社長でドーンとやってられるってのはいいけどさ、例えばあたしらがまどかに会いに行きたくなった時、そんな遠い所に一体どうやって行ったらいいのよ? 新幹線どころか飛行機も宇宙船だって無理でしょうよ。

 「但し、あたしの本音とまどかの意思は別。あの子はなにか事情があって、あたしたちと別れることも承知のうえで神様になったようだし、そこまでの事情も斟酌するのも親の役目なの」

 私は、まどかが円環の理になる直前に何かあったかは知らない。当然、今の会話にもそんな話は出てきていない。だが、おそらく、お義母さんはその経緯に関わっていて、なんとなくそれが分かっているのだろう、平行世界のことであったとしても。

 「だから、あたしはあんたの応援はしない。当然、まどかに積極的に神様になってほしいとは思わないけどね。『人としての幸せ』ってあんたは言ったけれど、説得するなら、まどかの決心も斟酌しなきゃダメよ」

 「…分かりました」

 お義母さんは私の顔を覗きこんで、言った。こころなしか、さっき私の顔をのぞき込んだまどかと印象が重なる。

 「納得した顔じゃないね。あんた達の話を脇で聞いてたけどさ、まるでどこかのファンタジーRPGでさっぱりよ。もうちょっと噛み砕いて説明できる?」

 私は、言葉を選んで説明した。

 「…まどかに今の生活がいかに重要かということを理解してもらうには、円環の理…つまり神様としての記憶が全部必要になります。でも、その記憶が全部戻るということは、完全に神様になって戻ってこれなくなるということです…だから…私は…」

 「だとしたら、あんたに出来る事は、こんな所で理を説いて説得することじゃなくて、まどかにあんたのいう『人としての幸せ』を実感させることじゃないのかい?」

 「あっ!」

 あまりの自明な理に言葉を失った。そして、それに気づかずにいた自分の愚かさも。『高望みなどせず自分のできることをやればいいものを』などと嘯いたが、そもそも出来もしないことに拘泥していたのは私だったのだ。

 愕然としていた私を前に、お義母さんは続ける。

 「あぁ、よく分かってなかったんだけど、まどかが神様であるように、あんたも何らかの、まあ要するに人じゃないんだね。あんたが必死な事情も何となく分かってきたよ。…だと、今日あたしがまどかと一緒に遊んじゃったのはまずかったかな。でもまあ、今日のところは先に娘とお出かけしてるあたしが優先ということで、許してちょうだいよ。今度は家においで。おそらくあたしは仕事で居ないけど、パパに美味しいお菓子を用意させておくからさ」

 

 「ごめんねまどか、この子ちょっと借りたよ。あたしなりに怒らなきゃいけないところがあってさ…って、どうしたの?」

 まどかは目に見えてブンむくれている。自分が反論するターンの所でお義母さんに私を連れて行かれたせいで、拳の振り下ろしどころを失ったのだ。

 「ママが私の代わりに怒っちゃったからだよ。私、どうしたらいいの?」

 まどかがお義母さんに食って掛かる。珍しいことなんだろうな。

 「この子にも色々事情があるんだ。許してやりなよ。さっきも…」

 「嫌です。さっきみたいな酷いこと言うほむらちゃんなんか、今日のところは許してあげません」

 ふくれっ面したまどかの顔を見て、私もカッとなった。

 「まどかの分からず屋っ! もう知らないっ!」

 

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16.暁美ほむらの場合:その4

 

 まどかのバカ。まどかのバカ。まどかのバカ。

 涙目の私はうわ言のように頭でリフレインしながら、目的地もなくひたすら風見野の街を歩き続けた。夕闇迫る頃、目の前に転がっていた空き缶を蹴っ飛ばして公園のベンチに座る。どうして分かってくれないんだろう。まどかだって『誰とだってお別れなんかしたくない』って言ってたじゃない。みんなを幸せにすることが円環の理の幸せだ、なんて、他の魔法少女のために尽くすことが幸せだってことじゃないの。

 ふと上を向いて空を見上げる。空に浮かぶ月は、私にしか見えない半月。そういえば、まどかと喧嘩して泣きながら帰ったのは初めてだ。

 私の望んでいた「まどかが幸せになれる世界」は、すなわち彼女が「人として在る事」が前提だった。だからこそ、今朝の「私はまどかに『人として』何がしてあげられるのか」という問いがあったのだが、これでは、そもそもまどかの責任感を考慮に入れてなかったという事になる。そこで、先ほどのお義母さんに助言された「『人としての幸せ』を実感させること」が必要とされるのだが、しかし、その前に、その、明日、どんな顔をしてまどかに会えばいいのだろう。

 まどかの責任感は認めるし、彼女の状況も分からなくもない。ただ、ちゃんと円環の理は仕事をしているし、そもそも、円環の理の幸せが他の子を幸福にしてあげることだなんて、どういうつもりなの…と考えがグルグル回ったときに、ハタと気がついた。

 

 さっきの怒りは「人としてある幸福」が否定されたことに対してのものだと思っていた。実はそうじゃない、「円環の理」のまどかにとって、私はOne of them、色んな時代の色んな所に沢山いる魔法少女の中の一人と言われた、と感じた故の怒りだったのだ。私にとって、まどかはただ一人、私の隣に寄り添っていて欲しい人だというのに。結果として、他の魔法少女たちに対する嫉妬心がその後の台詞を私に言わせたのだ。

 ああ、私、酷いことを言ってしまった。ますます、どんな顔をして明日まどかに会えばいいのか。…さらに、お義母さんにお茶代の支払いもお礼も言いそびれていたのも思い出した。初対面でいきなり失態の連続か…。

 

 そして、それと同時に、さっきのまどかの言葉を思い出した。

 『それにね、たぶんだけど、私の記憶と力の断片が今、見滝原にあるから、あんまり心配してないんだ』

 謝るにせよ何にせよ、まどかが円環の理になってからでは無理だ。私の今やらねばならないことは、円環の理の記憶と力を持った何かがどこにあるのかを探し、封じることだ。…謝り方はまたゆっくり考えよう、うん。

 

 ところで、円環の理の記憶と力は、今どこにあるのだろうか。まどかに判るというのなら、彼女の因果の糸を内包したダークオーブに存在の根元を持つ私にも判るはずだ。

 ダークオーブを介して、自らの存在に近い物体を探る。

 風見野周辺にある強い光は、おそらくまどか本人だろう。さらに…見滝原に、まどかに似た何かが二つあった。一つは同時に青のイメージを伴っている。それらは、黄色と赤の色彩イメージをそれぞれ伴う、何らかの力を持った存在二つと一緒にある。

 この色彩イメージには覚えがある。巴マミと佐倉杏子だ。…ということは、残る二つ、まどかに似たそれは、美樹さやかと百江なぎさか!

 

 そう、美樹さやかと百江なぎさの中には、円環の理の記憶と力が残されたままだったのだ。ソウルジェムの中の世界の私を助けに来た時に、二人は円環の理の記憶と力を持って入ってきた。結局、ソウルジェムの中ではその力を渡す必要はなかったから、そのまま二人はそれを保持したままだった。私は、それに気づかずに二人を巻き込んで世界を再改変したのだ。

 

 この方向と位置は、漠然とではあるが、おそらくまどかの家に向かう形だ。まどかはまだ帰りついていないが、遅れるわけにはいかない。私は奥の手を使うことにした。

 

 

説明
No.756259の続きです。前回から替わってほむらとまどかのパート。ほむらはまどかを探し当てますが、まどかは既に…。二次創作でも滅多に無い(と思う)、二人が喧嘩するシーンがあったりします。
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