恋姫英雄譚 鎮魂の修羅17
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黄「それではご案内しますので、付いて来て下さいませ」

 

一刀「・・・・・はい」

 

十常侍の一人、趙忠こと黄の案内で一刀は洛陽の廊下を歩いていた

 

流石に北郷流無刀術の戦闘装束のままでは拙いので、黄から清潔な文官の服を借りた

 

この世界に来た時から世話になっていたため、既に戦闘装束はボロボロだったのでそんな恰好で禁中に行けるはずもなかった

 

体を清めて髪も綺麗にまとめた一刀は、一見すれば洛陽に勤務する文官と間違えられてもおかしくなかった

 

そして、前を歩く黄の後ろ姿を見ながら一刀は疑問に思う事を口にする

 

一刀「・・・・・趙忠さん、一つ聞きたいことがあるんですが」

 

黄「はい、なんでしょう、何でも聞いてください」

 

一刀「趙忠さんは、十常侍の中で二番目に偉い人なんですよね?」

 

黄「良く知っていますね、流石は天の御遣い様です」

 

関係なくもないが、詳細を話すときりがないので言わないでおく

 

一刀「という事は、一番は張譲さんという事ですね」

 

黄「張譲様を知っているんですか?」

 

一刀「いいえ、会った事はありませんが、張譲さんも女性なんですか?」

 

黄「いいえ、男性です、というか十常侍は私以外は皆男性です」

 

一刀「(なんだそりゃ、なんでそんなに偏っているんだ?)」

 

この世界を見聞している間に分かった事だが、この大陸の男女関係は平等という言葉で表して差し支えない

 

なにせ軍隊を編入されている人間、指揮する軍師や将、土地を治める太守や州牧までにも女性が混じっているのだ

 

おまけにその比率は女性の方が多いくらいで、ある意味女尊男卑に近いと言ってもいいくらいである

 

なのに、なぜ十常侍の男女バランスはここまで偏っているのか

 

黄「確かに女性は私だけですから、私の発言力は十常侍の中でも小さいものです、でもそれで不自由した事はありませんよ、私は天子様に絶対の忠誠を誓っていますので」

 

一刀「・・・・・その言葉が本当なら、なぜ宦官としての役割をしっかり果たさないんですか?」

 

黄「はい?」

 

一刀「とぼけないで下さい!十常侍の事は知っています!職権乱用で様々な政争を巻き起こし、自分達に都合の悪い人間を排除し、宦官という役職に伴わない権力を有して何をしようとしているんですか!?それでよく帝に忠誠を誓っているなんて言えますね!」

 

黄「・・・・・・・・・・」

 

一刀「この洛陽の有様を貴方達が知らないなんてありえません!!民達は漢王朝の度重なる重税にもはや耐え切れない!!貴方達の行いが黄巾党という暴徒を生み出してしまったんです!!自分の目には、貴方達は帝を、皇室を食い物にしているとしか思えない!!貴方達は、自分で自分の首を絞めている事に何故気が付かないんですか!!?」

 

いきなりの一刀の叱咤に黄は暫く唖然としていたが

 

黄「ああん、イイですぅ〜〜〜?/////////」

 

一刀「・・・・・へ?」

 

いきなり甘い声を上げ悶え始める黄に一刀は戸惑う

 

黄「はぁはぁ、もっと罵ってください?愚図でノロマな私をもっと詰って下さいませぇ〜〜〜??//////////」

 

一刀「ええ!!?ちょっ!!?///////」

 

甘い声は艶を含み始め、黄は一刀に抱き付いてくる

 

一刀「な、何をするんですか!!?困りますって!!///////」

 

黄「はああん??もっと叱って、もっと苛めて、も〜〜〜っと私を嬲って下さいませぇ〜〜〜〜???/////////」

 

なんとか押しのけようとするも、すでにちょっと間違えれば口と口が付いてしまいそうな距離にまで密着してしまい、彼女の豊満な胸が押し付けられる

 

どうやらこの黄は相当なドMのようだ

 

その時

 

白湯「ちょ、趙忠・・・・・何をしておるのじゃ?」

 

黄「ああんっ?・・・・・って、劉協様!!?」

 

一刀「りゅ、劉きょ!!?」

 

未来の献帝を目の前にして、黄は一刀から弾けるように離れ臣下の礼を取り、一刀も反射的に頭を垂れてしまった

 

白湯「なんだか変な声がしたと思って来たら、その男は誰だもん?」

 

黄「このお方は、今大変噂になっている天の御遣い様です、劉協様」

 

白湯「なんと!?こやつがあの御遣いなの!?」

 

黄「はい、ただいま天子様の居る禁中に案内しているところです」

 

白湯「狡いもん狡いもん!お姉ちゃんだけ狡いもん!白も一緒に行くもん!」

 

一刀「(え?お姉ちゃん?)」

 

劉協の姉という事は、劉弁が帝の傍に居るという事なのか?

 

という事は、劉弁の性別も逆転しているという事である

 

白湯「でも、どうして天の御遣いが禁中に入れるの?あそこは趙忠達と瑞姫くらいしか入れないもん」

 

黄「天子様が、この御遣い様のお話を聞きたいと仰られましたので、特例として案内しているのです♪」

 

白湯「面白そうだもん♪白も御遣いの話を聞くもん♪」

 

一刀「(まったく、こうなったらどんな事でもドンと来いだ!!)」

 

そして、思いもよらない連れを引き連れ覚悟を決めて再び一刀は黄の案内で廊下を歩きだす

 

しかし、後になって思い知る、その覚悟はまだまだ足りなかったことに

 

一刀「それで趙忠さん、さっきの質問なんですが・・・・・」

 

黄「ああ、その話ですか・・・・・洛陽の現状は私も知っています、黄巾党がどうして出て来たのかも知っているつもりです」

 

一刀「ならばなぜ何の手も打たないんですか?このままでは拙いと分かっているでしょう?」

 

黄「さっきも言いました通り、私は十常侍で唯一の女ですので発言権は薄いんです、それに私は、政治についてはからきしで、それは他の人達に任せているんです」

 

一刀「は?からきしって、それで宦官が務まるんですか!?」

 

黄「宦官にもいろいろあるんですよ、人によって得意なものや不得意なものがあります、私の場合は政治はからきしの代わりに、料理や掃除といった雑用、後は財産の保管は得意ですのでそちらの方を務めさせていただいているんです、適材適所でしょ♪」

 

要するに、完全に分業のシステムなのである

 

其々が己の得意分野で仕事をし、それに見合った成果を出せば一応は禁中の仕事は滞らなくて済む

 

しかし、それは裏を返せば権力が分散せず、たった一人に集中してしまう危険性を孕んでいるという事である

 

一刀「(なるほどな、これも見直すべき点だな)」

 

黄「そんな私が十常侍の二番目でいられるのは、天子様に気に入られて常に身の回りのお世話をさせていただいているからなんですけどね・・・・・着きましたよ、こちらです」

 

そんなこんなしている間に3人は禁中に辿り着いた

 

黄「天子様、御遣い様をお連れしました」

 

空丹「おお、よく来てくれたわ♪・・・・・って、なんで白湯までいるの?」

 

白湯「白をのけ者にするなんて酷いもん!白も御遣いの話を聞きたいもん!」

 

空丹「私のせっかくの楽しみを取らないでほしいわね、いくら白湯でも」

 

一刀「まぁまぁ、天子様、落ち着いてください、一人増えた所で何も問題は無いでしょう、それに二人は親子なのですからもっと仲良くするべきですよ」

 

空丹「?・・・・・何を言っているの?白湯は私の妹よ」

 

一刀「・・・・・は?」

 

白湯「うん、空丹は白のお姉ちゃんだもん」

 

一刀「そ、それじゃあ、お二人のご両親は・・・・・」

 

黄「はい、御尊父様が劉萇様で、ご母堂様が河間董氏様です」

 

一刀「(訳が分からねぇ〜〜〜〜!!!!!)」

 

なぜに霊帝と献帝が姉妹の関係になっているのか、この二人の関係は霊帝が父で献帝が子のはずである

 

一刀「い、一応聞いておきますけど・・・・・劉協様にご兄弟は?」

 

白湯「お姉ちゃんだけだもん、他にはいないもん」

 

一刀「(なんじゃそりゃ〜〜〜〜!!!!!)」

 

劉協の兄にあたる劉弁の存在は何処に行ったのか、史実と余りに異なる皇室の血縁関係に、一刀の頭の中はグチャグチャだった

 

その時、禁中に緑髪のツインテールの少女が入って来た

 

瑞姫「空丹様、それに白湯様まで、お二人がご一緒なんて珍しいですわね」

 

白湯「あ、瑞姫だもん」

 

黄「何太后様、ご機嫌麗しゅうございます♪」

 

一刀「(って、何太后だって!!?)」

 

声に出して叫ばないようにするのがこんなに大変だと思った事は無い

 

顔も必死に驚愕の表情を出さないようにするも、顔面が引きつってしまいそうだ

 

何太后といえば、霊帝の妃で屠殺家という下賤の出自だったが、賄賂を用い宦官の伝い手として後宮に入った

 

後宮に入った後、霊帝の寵愛を受け、後の少帝弁である劉弁を生んだ

 

しかし、霊帝の性別が逆転しているのに、何故に何太后がそのままなのか

 

子が出来る筈も無い為、劉弁がいないというのもある意味納得がいくが、これでは世継ぎが成り立つはずも無い

 

女性通しで結婚が出来る筈も無いし、この世界の婚姻システムが理解不能に陥ってくる

 

黄「確かに天子様と太后様は、夫婦の関係となっておりますが、太后様は基本的に天子様の付添と相談役という役目を担っています」

 

一刀「なるほど・・・・・それでは、何進大将軍は何太后様の・・・・・」

 

瑞姫「ええ、姉様は私の腹違いの姉よ」

 

ここら辺の辻褄は合っているようだ、史実でも何進は何太后の異母兄である

 

よくよく見てみると、確かに傾と雰囲気が似ている

 

口元のホクロが左右対称である所などまさに血縁関係であると言わんばかりだ

 

しかし、それと同時に一刀は瑞姫の目を見て言いようのないものを感じていた

 

一刀「(なるほどな、相当に腹黒い人みたいだな・・・・・)」

 

異母姉の傾の第一印象がかなり歪んでいたので、血は争えないみたいだ

 

史実の何太后も気が強かったため、後宮の和を幾度か乱したという

 

一刀「(だけど、それでも矛盾する点が多過ぎるぞ)」

 

史実や演義とかけ離れたこの世界の仕組みをまるで理解できない一刀だった

 

空丹「・・・・・なんだか、お話を聞くはずなのに、御遣いの方が聞いてばかりね」

 

白湯「白も楽しいお話が聞けると思っていたのに、がっかりだもん・・・・・」

 

黄「そうですね、貴方は本当に天の御遣いなんですか?」

 

瑞姫「ええ、胡散臭いわね・・・・・」

 

一刀「大変手厳しいですが、たとえ天の御遣いと言えども何もかも知っているという訳ではありません、自分が応えられるのはあくまで自分の知っている事だけですし、全知全能の神ではないんです」

 

「・・・・・・・・・・」

 

一刀「自分は、この世界とは違う文化圏、違う国で暮らしていました、そこでの自分の身分は何処にでもいる一般人です、そして、その国で普通に暮らしていた自分は、何の前触れもなく唐突にこの世界に飛ばされてきたのです・・・・・よって、この世界の詳しい事象は何も知らないと言ってもいいんです」

 

「・・・・・・・・・・」

 

一刀「それでも、自分が暮らしていた国の事なら大抵の事は答えられます、自分もこの世界の事で分からない事があれば質問しますので、遠慮なく聞いてください」

 

空丹「・・・・・分かったの、それじゃあ天の国はどんなところなの♪どんな人がいるの♪皆仙人みたいに空を飛ぶの♪」

 

白湯「どんな玩具があるの♪どんな遊びがあるの♪天のお話聞きたいもん♪」

 

黄「天にはどんな食べ物があるんですか♪それとどんなお菓子があるんですか♪ああ〜、想像がつきません♪」

 

瑞姫「どんな政をしているのかしら♪どんな政略があるのかしら♪どんな権力があるのかしら♪」

 

一刀「そんないっぺんに質問しないで下さい!一人ずつちゃんと答えますから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その後約二刻半(5時間)の間、一刀はこの四人の質問に晒され続けた

 

空丹「ふぅ〜〜〜♪面白いお話が沢山聞けたわ、飛行機、電車、自動車・・・・・おまけに真名が無いなんて、天の世界は不思議ね♪」

 

白湯「長靴をはいた猫、百万回死んだ猫、シンデレラ、アラジン・・・・・面白いお話だったもん〜〜〜♪」

 

黄「お味噌汁、ハンバーグ、ステーキ、ケーキ、クッキー・・・・・他にもいろんなものがあるんですか〜♪どんなものか見てみたいです〜♪作ってみたいです♪」

 

瑞姫「民主党、共産党、派閥、右翼、左翼、行政・立法・司法の三権分立・・・・・ところどころ胡散臭い話が混じっていたけど、なかなか楽しめたわ♪」

 

一刀「はぁ〜〜〜〜・・・・・やっと終わりですかぁ〜〜〜〜・・・・・」

 

5時間の間質問攻めにされた一刀は、もうヘトヘトだった

 

この会話の間に一刀も質問をしようと思っていたが、4人は間断なく質問してくるため、一刀が質問する間などなかった

 

ようやく一刀が質問できるかと思っていたが、外はもう暗くなり始めていた

 

瑞姫「空丹様、白湯様、もう暗くなってきましたので、ここでお開きにしましょう」

 

空丹「分かったわ・・・・・でも最後にもう一つ聞きたいわね♪」

 

一刀「分かりました、では今日はこれで最後にしましょう」

 

ようやく解放されると思っていた一刀だが、空丹はとんでもない質問をしてきた

 

空丹「天の世界の恋人達は、どんな方法で愛を確かめるのかしら♪」

 

一刀「・・・・・え?」

 

いきなり帝はとんでもない質問をぶつけて来た

 

一刀「あ、あの・・・・・何故、そのような質問をされるのですか?」

 

空丹「私は普段この後宮に籠りっ放しなの、下々がどんな恋愛をしているか気になるわ、それが天の世界ならなおさら興味が尽きないわ♪」

 

一刀「え〜〜〜と・・・・・答えてもいいんですか?趙忠さん」

 

黄「そうですね、普段は決して許されませんが、こんなに楽しそうな主上様を見るのは初めてかもしれませんし、今日だけは特別に許して差し上げます♪」

 

白湯「白も聞きたいの、大人の人達はどんなことしてるの♪」

 

瑞姫「私も興味はあるわね、人払いはしてあるから遠慮なく言ってみなさい、どんないやらしい事でも、今なら目を瞑ってあげるわ?」

 

一刀「そんな事言いません、まぁそういった事もあると言えばありますが・・・・・そうですね、一番手っ取り早い方法は・・・・・キスですかね」

 

空丹「きすぅ?また聞き慣れない言葉なの、どんなものなの?」

 

一刀「口付ですよ、自分の国では口付の事をキスと呼んでいるんです」

 

黄「それならこの国にもありますよ」

 

瑞姫「ええ、天の国と言ってもあまり変わらないのね」

 

一刀「そうですね、一言にキスといってもそれはこの国にもあるでしょう・・・・・ただし、自分の国の恋人達は、そういった事を公共のあらゆる所で人前を気にせず堂々と行う傾向がありますので」

 

黄「ええええ!!?人前で堂々と、場所を気にしないんですか!!?//////////」

 

瑞姫「流石にそれは目に余るけど、やってみたくはあるわね//////」

 

白湯「???・・・・・何の事なの?白は分からないもん」

 

空丹「凄いわ、天の世界は自由なのね・・・・・見てみたいわね、御遣いよ、今この場でやってみせて♪」

 

一刀「ええええええ!!?」

 

瑞姫「天子様、この禁中でそのような事は許されません!!」

 

空丹「今回は特別、私の命令」

 

瑞姫「うっ!・・・・・分かりました、致し方ありません」

 

帝の権限を行使されては、いかに裏の権力を牛耳っている瑞姫でも逆らう事は出来なかった

 

瑞姫「では、帝にさせる訳にはいきませんので、趙忠にやっていただきましょう」

 

一刀「ってちょっと待って下さい!!そんな事をしていいんですか!!?」

 

瑞姫「仕方ありませんわ、主上様のご命令である以上、私達に断る術はありませんわ」

 

一刀「それでも趙忠さんの意思もあるでしょう!!?」

 

黄「私はいいですよ、主上様のご命令でしたら何でもやって見せますし・・・・・それに御遣い様は、なかなか素敵な殿方ですし♪/////////」

 

一刀「いや、そう言って頂けるのは嬉しいんですが・・・・・」

 

瑞姫「今更ジタバタしても遅いですわよ、主上様のご命令である以上、貴方に断る権限はありませんもの♪」

 

空丹「そうよ、早く見せなさい♪」

 

一刀「(・・・・・もうこうなったらどうにでもなれ!!!)」

 

まさかこんな形で自分のファーストキスを失う事になるとは思っていなかったが、これも乱世を防ぐ為に必要な事ならば喜んで捧げてやろう

 

意を決し、一刀は黄と向かい合った

 

黄「では、お互い口付をするのに真名を預け合わないのも変ですので、預けちゃいますね・・・・・私の真名は黄です♪以後宜しくお願いします、御遣い様♪」

 

一刀「言いましたように、自分の国には真名という習慣はありませんから、一刀が一番真名に近いです」

 

黄「分かりました〜、一刀様♪・・・・・それで、天の世界の恋人達はどんな口付を交わすのですか♪」

 

一刀「まずは体を寄せ合って、自分の首に黄さんの腕を回してください」

 

黄「分かりました、こうですか♪」

 

言われるがままに、黄は一刀の首の後ろに自身の腕を回す

 

自然と顔が近くなり、彼女の豊満な胸が一刀の胸板に押し付けられ、女性特有のほのかな甘い香りが一刀の鼻孔を擽る

 

一刀も黄の腰に手を沿え彼女を抱き寄せた

 

一刀「それじゃあ、目を閉じてください」

 

黄「はい♪」

 

目を閉じた黄の顔が自然と上を向き唇が突き出される

 

一刀「むちゅううううううううう!!!」

 

黄「んふんぅ〜〜〜〜〜〜!!!!??」

 

そして、いきなりディープなキスを交わされ、黄は悶絶し目を見開く

 

一刀もこれまでの人生で恋愛経験は無いので、恋人通しがどんなキスをするのか知識の中でしか知らない

 

おまけに一刀はこの世界に来てから今日まで働き詰めで性処理を殆どしていないのだ

 

精神的に溜まっている一刀は、この時ばかりは止まらなかった

 

一刀「れちゅ!むちゅる!じゅるる!じゅちゅるる!れちゅれちゅれちゅ!」

 

黄「んふむちゅ?んちゅ?むちゅう?んふぅ?んへぁ?んじゅるる?むちゅちゅちゅ?//////////」

 

一刀が黄の口内に舌を入れ、蹂躙する

 

最初は仰天した黄だったが、未だかつて体験した事の無い未知の刺激に自然に身を委ね再び目を閉じる

 

自らも舌を差し出し、お互いの唾液を交換する

 

帝や太后の前だというのに二人は止まらなかった

 

空丹「こ、これが、天の恋人達の口付////////////」

 

白湯「ふわわわ〜〜〜、凄いぃ〜〜〜〜///////////」

 

瑞姫「うわ、凄、そんな激しく/////////」

 

今までに見た事の無い激しい口付を目の当たりにし、三人は食い入るように見つめる

 

まるで本物の恋人通しの様に二人はお互いの唇を貪り続けた

 

一刀「むじゅるる!!むちゅ!!ぶじゅる!!むじゅじゅじゅ!!」

 

黄「あっふぅ??むちゅる??ふぁむぅ??んちゅじゅじゅじゅ??///////////////」

 

一刀は、黄の頭に手を沿え更に抱き寄せる

 

黄もそれに応え、首に回した腕に力を込める

 

脳髄の芯まで痺れる様な艶美な刺激が全身を駆け巡り何も考えられなくなる

 

一刀「っぷぁ・・・・・こんなものですけど、いかがでしたか?」

 

そして唇を離し、顔を三人に向ける一刀だったが

 

黄「っぷ・・・・・はぁ〜〜〜〜〜???・・・・・あうっ???////////////」

 

一刀「ととっ!大丈夫ですか!!?」

 

腰が抜けてしまい、ガクンッと膝から崩れ落ちた黄を一刀は支えた

 

黄「んはぁ〜〜〜〜???ああぁ〜〜〜〜???しゅごいでしゅ〜〜〜〜???///////////」

 

余りに甘美な刺激に黄は顔をトロトロに蕩けさせていた

 

黄「ろうしまひょ〜〜〜???わらひにはてんひひゃまがいるにょに、かじゅとひゃまに惚れてひまいひょうでしゅ〜〜〜???///////////」

 

一刀「(拙い、俺も初めてで加減が分からなかったからな、やり過ぎちまったか?)」

 

恋人通しのキスを思い浮かべてやって見せたつもりだったが失敗だったようだ

 

黄「あふぁ〜〜〜〜〜???もっとぉ〜〜〜〜???//////////」

 

一刀「え?」

 

完全に蕩けた情けない顔を近づけ再びキスを強請ってくる黄

 

黄「もっとしたいですぅ〜〜〜〜、キスゥ〜〜〜〜???///////////」

 

一刀「な、ちょっ!!もういいでしょ!!これ以上は拙いですって!!///////」

 

黄「そんな事言わないで下さいぃ〜〜〜〜???こんなのを覚えてしまったら、もう止まりません〜〜〜〜???///////////」

 

なんとか黄から離れようとするも黄も一刀の服を掴みキスをしようとしてくる

 

空丹「も、もういいの!!充分なの!!天の恋愛はもう分かったの!!///////////」

 

黄「はぁ〜〜〜〜ん、一刀様ぁ〜〜〜〜〜、んぅ〜〜〜〜〜???////////////」

 

瑞姫「趙忠、天子様のお声がきこえないのかしら?」

 

黄「はっ!!?申し訳ありません、天子様!!」

 

その声でようやく正気を取り戻した黄はすぐさま空丹に頭を下げた

 

瑞姫「まったく、白湯様もいらっしゃるのだから、自重してもらわないと困るわよ」

 

黄「申し訳ありません・・・・・」

 

太后に叱られてしまい、黄はしょぼ〜〜〜〜んと気を落としてしまった

 

白湯「/////////////////」

 

そして、白湯はさっきの口付の刺激が強すぎてまだ頬を赤く染めていた

 

空丹「・・・・・趙忠が失礼したの、御遣いよ、私はそなたが気に入ったの、私の真名を預けるわ♪」

 

一刀「え!!?そんな、恐れ多いです!!」

 

黄「もちろん公の場で呼んではいけませんよ、二人きりの時、もしくは私達だけの場合の時に限ります♪」

 

瑞姫「空丹様から真名を預けられることは、この国一の名誉なのよ、無条件でこの後宮に入る権限でもあるのだから」

 

黄「そうですよ、十常侍でさえ天子様から真名を預けられているのは私だけなんですから♪」

 

一刀「・・・・・分かりました、謹んでお預かりいたします、空丹様」

 

空丹「うむ、これからよろしく頼むわね、一刀♪」

 

一刀「はい」

 

白湯「お姉ちゃんが預けるなら白も預けるの♪白湯って呼んでだもん♪」

 

黄「劉協様も天子様と同様に公で真名を呼んではいけませんよ」

 

一刀「分かりました・・・・・これからよろしくお願いします、白湯様」

 

そして、無意識の内に一刀は白湯の頭に手を伸ばしていた

 

白湯「あ・・・・・//////////」

 

一刀「あ、もしかして、いけなかったですか!?」

 

白湯「ううん、よしよしされるの久しぶりだったの、もっとして欲しいの//////////」

 

一刀「分かりました」

 

なでなでなでなで

 

白湯「はぁ〜〜〜〜〜、きもちいいもん〜〜〜〜////////」

 

瑞姫「空丹様と白湯様が預けたのであれば是非もありません♪私は瑞姫です♪私も公では何太后と呼んで下さい♪」

 

一刀「分かりました、瑞姫様」

 

瑞姫「うふふ♪よろしくしてあげるわ♪」

 

空丹「・・・・・して一刀、この後宮に任官してほしいわ」

 

一刀「え!!?」

 

いきなりの空丹の申し出に戸惑ってしまう

 

空丹「私は、一刀の話をもっと聞きたいわ♪ここにいてくれれば毎日でも聞けるもの♪」

 

白湯「白も、も〜〜〜っと天のお話が聞きたいもん♪」

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

これは、一刀からしてみても大変嬉しく有意義な申し出だ

 

形骸化した漢王朝を内部から変えていき、制度を改革する為にはこちらに移動しなければならないという事は前々から考えていた事だ

 

しかし

 

一刀「・・・・・お誘いは、大変嬉しく思います、しかし自分は幽州でやり残している事があります、それが終わり次第こちらに移る事が出来ます」

 

黄「そんなものはいくらでも替えが効きますでしょ?」

 

一刀「残念ながらそうはいきません、自分の幽州での立場は主である公孫賛に次ぐ位置です、その責任を果たさなければなりませんし、後任を付けるにしても幽州は異民族と国交を接した不安定な土地ですからかなり厳選しなければなりません、今はまだ離れる訳にはいかないんです」

 

瑞姫「・・・・・そうね、いきなり貴方が離れて異民族が攻めて来てしまったら、目も当てられないものね」

 

白湯「むぅ、残念だもん・・・・・」

 

一刀「申し訳ありません・・・・・しかし、後任が決まればすぐにでもこちらに来れるでしょうし、それまでは何回かこの洛陽を訪れる事もあります、それまで待って下さればきっと近い内にここに任官する事も出来ます」

 

空丹「・・・・・分かったわ、待っているわね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、一刀は黄の案内で客用の寝室に案内された

 

黄「こちらが一刀様の寝室です」

 

一刀「ありがとうございます・・・・・それと、公孫賛は・・・・・」

 

黄「安心してください、皆さんも別の客間に案内していますので、お話は明日にお願いしますと言ってあります〜♪」

 

一刀「分かりました、それではお休みなさい、黄さん」

 

黄「お休みなさいませ、と言いたいんですが・・・・・んぅ〜〜〜〜?///////」

 

一刀「え?なんですか?」

 

いきなり目を瞑り顔を突出す黄に戸惑う一刀

 

黄「お休みの前にさっきのキスを是非もう一回してくださいませぇ〜〜〜?///////」

 

一刀「だ、駄目ですって!あれは帝のご要望だからやっただけで自分と黄さんはそんな関係になったわけではありません!///////」

 

黄「ならそういう関係になりましょうよぉ?これからもあのような甘〜〜〜いキスをしてくださいませぇ〜?一刀様〜?/////////」

 

一刀「今は拙いですって!分かりました!またいつかしてあげますから、今は我慢してください!///////」

 

黄「ああん、いけずぅ・・・・・分かりました、今は我慢しますね、お休みなさいませ、一刀様♪」

 

一刀「お、お休みなさい、黄さん」

 

そして、案内を済ませ黄は元来た廊下を去って行った

 

その後姿を溜息を吐きながら一刀は見送った

 

一刀「はぁ〜〜〜・・・・・十常侍にもいろんな人がいるんだな、今まで歴史の偉人を否定してばかりだったけど、流石にここまで来てしまうとな・・・・・」

 

これだけ史実や演義と違った十常侍の一面を見てしまえば、これまでの歴史の価値観を根本的に変えなければ到底付いていけない事は明らかである

 

一刀「今考えたところでどうにもならないよな、もう眠いし明日にしよう・・・・・でもその前に・・・・・」

 

寝室のドアの反対側に位置する柱に振り返る一刀

 

一刀「・・・・・そこにいるのは誰ですか?」

 

「・・・・・・・・・・」

 

しかし、返事は返ってこなかった

 

一刀「・・・・・出て来ないなら、こっちから行きますよ」

 

そして、柱に近付こうとすると

 

張譲「・・・・・気付くか、確かに只者ではなさそうだ」

 

柱の陰から出て来たのは、白髪の男性仕官だった

 

年は、40強といったところか

 

一刀「貴方は?」

 

張譲「ワシは張譲、十常侍の長じゃ」

 

一刀「っ!!?・・・・・貴方が、張譲・・・・・」

 

月明かりしかなく顔もはっきりと黙視する事は出来ないが、それでも分かる

 

なんというか、腐ったドブの様な濁った眼である

 

一目見て分かった、こいつは史実や演義通り欲望の権化だと

 

一刀「・・・・・自分は、北郷一刀です」

 

張譲「貴様の名になど興味は無い!貴様、帝と話をしたようじゃが、一体何を話した!?」

 

一刀「自分が暮らしていた世界について大変興味があったみたいですので、いろいろと聞かせて差し上げただけですよ」

 

張譲「ふんっ!天の国などと、帝も乱心なされたものじゃ!御身が天そのものじゃというのに!天の御遣いの存在を認めるなど、あってはならんというのに!」

 

一刀「確かにそれは正解かもしれません、自分も自分自身が天の御遣いなんて御大層な人間だなんて思っていません、周りが勝手に祀り上げているだけですし」

 

張譲「ならば今すぐにこの国から消えろ!」

 

一刀「それとこれとは話が別です、自分はなにも悪い事なんてした覚えはありませんし、追い出される謂れはありません、自分は誰一人殺してはいませんよ、たとえ戦場でもね」

 

張譲「そのような事は関係ない!貴様の存在そのものが邪魔なのじゃ!今ここで殺されたいか!?」

 

そして、張譲が右手を上げると廊下の奥や庭の茂みから無数の黒い装束を着た戦闘員達が現れる

 

一刀「やれやれ、他にもいるのは分かっていましたけど随分と強引ですね、禁中でこんな大事を起こしてタダで済むと思っているんですか?」

 

張譲「ふん、十常侍の長を舐めてもらっては困る、人払いは済ませてあるし、貴様如きを闇に葬るなど造作も無いわ!」

 

一刀「やってみますか?自分は強いですよ」

 

ゴオオオオオオオオ!!

 

張譲「ぬおおおお!!?」

 

次の瞬間、一刀は全身から青白い波動を解放する

 

その力強い氣の渦に張譲は全身に鳥肌を立たせ吹っ飛ばされた

 

「うわああああああああ!!!?」

 

「きゃああああああああ!!!?」

 

解放された氣は、周りの戦闘員達も弾き飛ばす

 

どうやら全員女性だったようで、可愛い叫び声が聞こえてくる

 

一刀「(おいおいまたかよ、本当にこの世界の男女バランスは分からないぜ)」

 

どうしてこんな欲望の権化に付き従っているのか訳が分からない、生まれた時から従っていたり、十常侍の権益から出る甘い蜜が目的だというのであれば分かるが、そうじゃなかったらこんな奴に従う理由なんかないだろう

 

張譲「氣の使い手か・・・・・なるほどのう、天の御遣いというのも、あながち嘘という訳ではなさそうじゃ」

 

一刀「言っておきますけど、これでざっと三割くらいです」

 

張譲「さ、三割じゃと!!?」

 

一刀「今回の事は何も言いません、余計な争いを起こす事は避けたいですし、それに巻き込まれるのも御免です、自分はあくまで平和主義者ですからね・・・・・君達も向かってきさえしなければ何もしない、行ってくれ」

 

「・・・・・・・・・・」

 

一刀の言葉に黒装束達は後退りしながらその場から去っていく

 

張譲「くぅ、これは分が悪そうじゃ、退散させてもらうとしよう」

 

一刀「ちなみに暗殺しようとしても無駄ですよ、この部屋に二人ほどこの人達と同じ人がいるでしょう、その人達も連れて行ってください」

 

張譲「ちっ!!」

 

油断したところの寝首をかこうとしたが無駄だったようだ

 

ドアを開けて張譲が声をかけると、一刀の言った通り二人の黒装束が出て来た

 

一刀「今回の事は他言しません、張譲さんもこれに懲りたら十常侍の長として宦官と官僚をしっかり管理してください」

 

張譲「貴様に言われなくともやっておるわ!」

 

一刀「どうでしょうね、宦官の職権を乱用してこれまであらゆる政争を起こしてきたくせによく言います」

 

張譲「それは腐敗した宦官を摘発し、然るべき罰を与えたが故の決断じゃ!宦官としての役目は適切に果たしておる!それこそ責められる謂れは無い!」

 

一刀「違うでしょ、自分の権力を維持するのに彼らが邪魔だったから抹殺、あるいは追放したんでしょ、清流派の人達をね・・・・・帝を利用し、富と権力を得る事しか頭にないくせに、それで宦官とは聞いて呆れる!」

 

そう、本来宦官の役目というのは、料理・清掃などの雑用、財産・神器の管理、身辺の護衛、継嗣の確認、皇子の学問や行儀作法教育、不穏な官僚の摘発、帝と丞相の連絡係である

 

見たところ、その業務を忠実にこなしているのは黄ただ一人で、それとは反比例に政治的権力だけは無駄に膨張している

 

これでは宦官という役職があっても無意味だ、むしろ悪害でしかない

 

張譲「ふん!天の御遣いと言われていようが、所詮は小童じゃ!」

 

一刀「なんだと!?」

 

張譲「宦官となったからには、より高みを目指すのは至極当然の事!この政略渦巻く洛陽でそのような戯言を吐いていてはあっという間に他の宦官に食われるだけじゃ!」

 

一刀「賄賂を使って宦官に成り上がった奴がよく言う!」

 

張譲「そのような事はこの国では基本中の基本じゃ、ワシだけがやっているように言われても困るわい!それに宦官になる為にワシらがどれだけの努力をしてきたと思う!!?どれだけのものを犠牲にしてきたと思う!!?」

 

一刀「っ!!・・・・・去勢か」

 

張譲「ふん、知っているのであれば分かるであろう、この苦しみが・・・・・趙忠めは、貴様を認めているようじゃが、ワシは断じて貴様を認めん!!」

 

そう吐き捨て、張譲は踵を返し、一刀の前から去って行った

 

一刀「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」

 

その後ろ姿が見えなくなり一刀は現状の深刻さを噛み締めていた

 

そもそも宦官の原義は、神に仕える奴隷であったが、時代が進むに連れて王の宮廟に仕える者の意味となり、禁中では去勢された者を用いたため、彼らを宦官と呼ぶようになった

 

男性が宮廷での労働中に後宮などで不祥事を起こすことを避ける為にも去勢は必要なものだった

 

宦官になればある程度の立身は約束されたといってよいものの、現代のような医療技術がある訳もなく、去勢した後の傷口から細菌が入って三割が死ぬことからそれだけでも命がけだった

 

中国諸王朝において官僚は特権階級であったが、貴族ではない庶民階級の者が文武問わず正規の官僚として高位へ登る道は、去勢以外は隋以降に導入された極端に競争の激しい採用試験を除くと事実上ないに等しく、応募者は後を絶たなかったという

 

宦官の影響で国政が乱れた例は多く、その弊害が最も顕著であったのは現在の後漢・唐・明と言われ、秦を滅亡させるきっかけを作った趙高も宦官であった

 

宦官によって国政が乱れる事は常に指摘されてきたが、歴代中国王朝はこれを廃止する事は出来なかった

 

それは何故かというと、中国における皇帝は、絶対的な存在であった反面、自分の地位が剥奪される事を常に恐れた

 

そのため皇帝は、外戚は勿論のこと、兄弟や皇太子・皇子を含めた自分の家族や、有能な家臣でさえも完全に信用する事は出来なかった

 

もし宦官ではない、普通の人間に権力を託すと、当然の事ながら個人に留まらずその一族の権力となり、帝位を剥奪される危険性が伴うのである

 

このように孤独な立場に置かれた皇帝から見れば権力を維持するために、去勢されたために子孫を残すことができず、権力を世襲することができない宦官は必要不可欠な存在であったのだ

 

また、宮廷内における、一般社会と違った、特別な制度や行事、習慣、用語、禁忌、礼儀作法、規則などを維持していく専門職として、宦官に依存する面が多かったことも、制度そのものを廃止にできなかった要因である

 

これは一刀も後から知る事だが、黄もそういった問題を起こさない為に鉄製の貞操帯を装着しているのだ

 

もちろん黄だけではない、後宮に仕えている全ての女官は皆同じものを付けているという

 

付けていないのは、帝である空丹と妹の白湯、その妻である瑞姫、大将軍の傾くらいなのだ

 

これではストレスはたまる一方であろう、権力向上だけがそういったものを紛らわす唯一の逃避手段なのかもしれない

 

現代中国でも汚職と賄賂は民間にまで蔓延っている、大規模なものでは外資企業の誘致設立から、小規模なものでは飲食店の開業に至るまで、規模に関係なくあらゆる業種で賄賂の要求が蔓延しているのだ

 

一刀が治める幽州でもかつては賄賂が蔓延していたが、一刀が任官し白蓮に次ぐ地位を獲得してからは、徹底的に賄賂の洗い出しを行いそういった不逞な官僚を北郷隊を使って一斉検挙した

 

それ以降、一刀の周りでは賄賂の要求を行う官僚は居なくなった、天の御遣いに賄賂は通用しないという認識が幽州全土に広がった為だ

 

しかし、それでも完全に取り締まれているわけではないだろう、必ずどこかに穴がある

 

という事は、この国が歴史上押し進めてきた伝統や習慣、制度そのものにメスを入れていかなければならないという事だ

 

じゃなければ、今後そういった事が原因でこの国は乱世の世を繰り返す事になってしまう

 

一刀「(俺の行く道は、険しそうだな)」

 

仮に宦官制度を廃止するにしても、それによって新たな問題が発生してしまい、そっちの問題の方が圧倒的に解決不可能である以上、迂闊に廃止することも出来ない

 

聖フランチェスカ学園特進科で一位二位を争う頭脳を持つ一刀でもこの問題を解決する為の道筋を完全に見極める事は出来なかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、こちらは別の客室

 

 

 

綾香「おめでとうございます、華琳」

 

華琳「ふん、おめでたくも何ともないわ、このような階級、今後意味をなさないでしょうし」

 

綾香「それでも華琳は漢王朝から認められたという事です、喜んでいいと思いますよ」

 

華琳「・・・・・そうね、漢王朝が存在している間は有意義に使わせてもらうわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桃香「んふふふふぅ〜〜〜〜♪天子様と親戚ぃ〜〜〜〜♪・・・・・むにゃむにゃ♪」

 

愛紗「うぅ〜〜〜ん・・・・・おめでとうございますぅ〜〜〜・・・・・桃香様ぁ〜〜〜〜」

 

朱里「はわわぁ〜〜〜、桃香様が徐州の刺史にぃ〜〜〜・・・・・これから大変〜〜〜〜・・・・・」

 

白蓮「一刀ぉ、帝に失礼を働いていないだろうなぁ〜〜〜、一刀だから大丈夫だと思うけど、心配だぞぉ〜〜〜・・・・・むにゃ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

粋怜「大殿、どうして報酬を断ったりしたのですか?」

 

炎蓮「おいおい、今更漢王朝の地位を上げてどうこうなるもんでもないだろう」

 

粋怜「そうかもしれませんが、たとえ地位じゃなくても他にもいろいろあるでしょう」

 

炎蓮「それこそ意味はねぇ〜な、今の漢王朝の国庫に今回の功を労えるだけの財があると思うか?」

 

粋怜「・・・・・そうですね、それが無いからこそ重税に次ぐ重税で黄巾党が出て来たのですから・・・・・それはそうと、どうして黄巾の奴らはいきなり消えたんだと思いますか?」

 

炎蓮「決まってるぜ、あの御遣いの野郎が裏で何かしたんだよ」

 

粋怜「やはり、大殿もそう思っているのですね」

 

炎蓮「ああ、じゃなきゃ説明がつかん、あれだけの大人数の組織がいきなり消える訳がない」

 

粋怜「いったいどんな手を使ったのでしょう?」

 

炎蓮「だからこそ、欲しいんだがな」

 

粋怜「大殿が戦、酒、金、人材全てに貪欲なのは知っていますけど、あれはまず合わないと思いますよ」

 

炎蓮「な〜〜〜に、心配すんな、御遣いの奴もこっちが大仰な事さえしなければ協力するって言ってるんだ、今回は精々それに肖るとするぜ♪」

 

粋怜「あまりあてにし過ぎるのも危険だと思うのですが・・・・・」

 

炎蓮「今後あいつと話す機会もあるだろう、今は休もうぜ・・・・・ふぁ〜〜〜〜〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麗羽「うぅ〜〜〜〜ん、認めない・・・・・認めませんわよぉ〜〜〜〜・・・・・」

 

斗詩「うぅ〜〜〜〜ん、えへへぇ♪・・・・・一刀様ぁ♪・・・・・むにゃ////////」

 

真直「もぉ〜〜〜〜、また勝手に麗羽様ぁ〜〜〜〜・・・・・助けてぇ・・・・・一刀ぉ〜〜・・・・・///////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美羽「あうぅ〜〜〜〜・・・・・むにゃむにゃ・・・・・孫堅が恐いのじゃ〜〜〜〜・・・・・」

 

七乃「はぁう〜〜〜〜〜恐ろしいですぅ〜〜〜〜〜・・・・・むにゃ・・・・・」

 

巴「おのれぇ、孫堅・・・・・美羽様は私が守りますぅ・・・・・うにゅう・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月「うぅ〜〜〜ん、御遣い様とお話したぁ〜〜〜い・・・・・へぅ・・・・・」

 

詠「月は、ボクが守るぅ〜〜〜〜・・・・・」

 

霞「強い奴と戦ってぇ、ウチが一番にぃ〜〜〜〜・・・・・」

 

嵐「いつか御遣いと試合ってぇ・・・・・ぐぅ〜〜〜ぐぅ〜〜〜・・・・・」

 

恋「・・・・・肉まん・・・・・じゅる・・・・・く〜〜〜、く〜〜〜〜・・・・・」

 

音々音「恋殿はぁ、天下無双ですぅ〜〜〜・・・・・ZZZZ」

 

氷環「うぅ〜〜〜ん、えへへぇ、一刀さぁ〜〜〜〜ん//////////」

 

炉青「むにゅむにゅ、一刀さんのお話し聞きたいどすぅ〜・・・・・むにゃ・・・・・」

 

 

 

こうして、それぞれの野望、野心、欲望、希望、理想が渦巻く中で洛陽の夜は更けていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも、Seigouです

 

この物語の設定で困った事が発生してしまいました

 

空丹と白湯の関係なんですが、史実だとこの二人は父と子の関係なんですが、オフィシャルサイトだと白湯は空丹の事をお姉ちゃんと言っていますし、二人の関係性が全く見えてこないのです

 

本元のゲームが発売されるまで何とも言えませんが、このまま発売まで待っても時間の無駄ですので自身の勝手な解釈で突っ走ろうと思います

 

二人の関係性について情報を持っている方がいればコメントしていただければ非常に助かります、そうすれば早い段階で修正可能ですので

 

もしかしたら発売された後、大幅な設定変更を行う可能性があります、覚悟していた方がいいでしょう・・・・・待て!!!次回!!!

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困惑の修羅
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コメント
そうですか。失礼いたしました。(ルル)
もちろん性別が逆転していることもありますので、恋姫外史の政治的システムが分からないという事もあります故、あまり史実や演義を気にし過ぎると物語が訳の分からない状況になってしますので発売まで待とうと思います(Seigou)
ルルさんへ、大変有意義な意見をありがとうございますと言いたいんですが、今のところは様子見をしたいと思います、というのも空丹も白湯も瑞姫も関係が謎な部分が多いので迂闊に修正してゲームが発売されてまたおかしい部分が発生してしまいまた修正となると収拾が付かなくなってしまいますからね(Seigou)
投稿から日が経ってしまい申し訳ありません。この話はまだ劉宏陛下がご存命の頃ですから、何太后ではなく何皇后ではありませんか?公式では太后とはなっていますが、さらに霊帝の妻ともありますし……。(ルル)
そんなぁ?。T_T(yuuki)
yuuyiさんへ、申し訳ありませんが、暫く鎮魂の修羅が続きそうです、それが終わりましたら阿修羅伝の方を投稿していきたいと思っていますから、それまで暫くの猶予を(Seigou)
seigouさん次も確か鎮魂の修羅の予定でしたけど、できるなら阿修羅伝の続きもアップしてほしいです。あの後一刀と恋姫達がどうなるのか気になってしょうがない。(yuuki)
yuukiさんへ、ベースは同じですが、完全に同じ一刀というわけではありませんよ(Seigou)
というか、一刀のやつさらっと種馬予告しとる…モゲレバイイノニ(スネーク)
Seigou氏の大暴走に大いに期待しておりますぞ!!待ちます次回!!(心は永遠の中学二年生)
張譲はやっぱり悪人のままですな〜いい奴になってても胡散臭すぎるしなw(nao)
真直の寝言がwwww(スネーク)
ユウヤさんへ、真一さんへ、そうですね、白蓮は一人しかいませんでしたので入れようかどうか迷っていたんですが、やっぱり入れないと可哀想ですよね(Seigou)
阿修羅伝も忘れないでくださいね。(yuuki)
孤高の御遣いはその志を武力と生き様に使い、鎮魂の修羅は徹底して現状を理解して知識で変えるって感じだな。自分に厳しい一刀か周りの文化に厳しい一刀か。どっちにしろ周りを考える優しいさと自分勝手さは同じ。こりゃ同じ一刀が違う未来を歩んだ場合の物語だ。(yuuki)
白蓮にも何か一言言わせてあげて下さい。(真一)
無理に「設定変更」等はしないで、そのまま独自の設定で書いた方が良いと思いますよ?(劉邦柾棟)
ふぅ〜帝を叱りつける様なことにならなくて良かった〜 道は険しいけども一体どうなるんだろうか?次回も待ってます(スターダスト)
別の客室・・・白蓮ェ(ユウヤ)
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鎮魂の修羅 恋姫英雄譚 恋姫無双 北郷一刀 ファンタジー 恋姫†無双 

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