寂しがりやな覇王と御使いの兄50話
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涼州めざし長安に向かう道中

 

 

華琳「ムーー」

 

一刀「華琳まだ拗ねてるのか?」

 

華琳(だって・・・私だってまだ口付けはしたことないのに・・・)

 

美羽(逆に兄妹でその行為があったら、不味いぞ華琳ねーさま)

 

華琳(美羽はうらやましいと思わないの!?)

 

美羽(そうは言われてものぉ〜妾にとって一刀にいさまは、甘えさせてくれる兄じゃからの)

 

七乃(あまりわがまま言って一刀さん困らせたらはダメですよ?)

 

華琳(七乃まで・・・)

 

七乃(本音を言えばうらやましいですが。でも私達はいつでも一刀さんと一緒にいられるんですし、時には譲るのも大事ですよ)

 

美羽(あまりしつこいと嫌われるかもしれないのじゃ)

 

 

華琳「兄さんずっと拗ねててごめんなさい」

 

一刀「おぉう、急にどうしたんだ」

 

華琳「ちょっと子供っぽい態度だったかなと思って。」

 

一刀「華琳の拗ねてる顔が見れたから悪くなかったよ」

 

華琳「それはそれで・・・・複雑です」

 

 

美羽(華琳ねーさまの変わり身の速さもじゃが)

 

七乃(一刀さんの天然も昔よりあがってますね〜ほんとにこの兄妹は)

 

星「そういえば一刀様、劉備殿に援軍は送らなくても大丈夫なのですか?袁紹軍は敗戦し士気が落ちてるにもかかわらず、兵を興したのでなにか策があるのではないでしょうか」

 

桂花「それは私も気になってたのよ、あんたなら送るかと思ったけどなにか理由でもあるの?」

 

一刀「俺も麗羽の行動が不気味だから、桃香に援軍を送ると言ったんだけどね」

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜回想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

桃香「援軍でしたら大丈夫です!」

 

一刀「俺に遠慮なんかしなくてもいいんだぞ?」

 

桃香「これは私のわがままに過ぎないのですが、今回は私達だけで撃退したいんです。私達の幽州兵は匈奴と交友を結んでから実践経験が乏しいんです。これから袁紹さんとの戦いが激化するたびに、一刀さんから援軍を送ってもらうわけにはいきません。それでは対等な立場としての盟友にはなれないと思ってるんです。黄巾党で共闘して兵士の中には一刀さんの軍に頼ればいいって風潮が出たんです。一刀さんの軍がいなくても、私達だけで勝てるんだ、戦えるんだと兵に覚えさせたいんです」

 

 

一刀「そっか、遠慮してるわけじゃなかったんだね」

 

桃香「本音を言えば、送ってほしいですよ?前回の盧植先生率いる軍は撃退に成功しましたが、今回の袁紹軍の主力を叩ければもっと意識は高まると思うんです。でも本当に危ない時は力を貸してください」

 

一刀「そっか。桃香の考えよくわかったよ。今回は静観させてもらうけど、次からは頼ってくれよ?」

 

桃香「はい!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜回想終了〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

刀「って話しになってね」

 

霞「でも一刀〜うちは劉備危ないような気もするんやけど」

 

凪「どういうことですか?霞様」

 

霞「うちは上手く説明できへんから桂花頼んだ!」

 

桂花「そこで私に振らないでよ。多分だけど、劉備の目指してるのは一方的に頼るのではなく、頼り・頼られる対等な立場にいたいはずなのよ。」

 

真桜「でも今回援軍送ってもらったやろ?今回こちらが送って貸し借り無しにならへんの?」

 

美羽「それは劉備が言ってた共闘による幽州兵の気の緩みが、原因じゃと思うがの」

 

華琳「劉備言うとおり本当に幽州兵が、兄さんの強さを当てにしているならば、対等な存在とはいえないわね。」

 

沙和「つまり〜隊長が劉備さんとずっと一緒にいて、いちゃいちゃしてたのが問題だったってことなの〜」

 

一刀「いちゃいちゃはしてないんだが・・・」

 

華琳「そうよ!兄さんが劉備といちゃいちゃしてるのが悪いのよ!だから私ともいちゃいちゃしてください!お願いします!」

 

秋蘭「華琳様・・・必死すぎですよ」

 

春蘭「一刀様遊んでくださるんですか!?でしたら私と訓練してくささい!」

 

秋蘭「姉者空気を読んで・・・姉者には無理か」

 

一刀「いいぞ春蘭!いますぐやるぞ!向こうでやろうな!秋蘭もおいで」

 

秋蘭「私も一緒にいいのですか」

 

一刀「もちろんだよ、おいで」

 

秋蘭「ご一緒させていただきます(華琳様すみません、私も一刀様と久々にふれあいたいのです)」

 

 

さーやるぞ春蘭ー秋蘭ー!

 

思いっきりきてくださいー!

 

いかせていただきます!

 

 

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桂花「逃げたわね」

 

凪「逃げましたね」

 

美羽「逃げたのじゃ」

 

華琳「・・・・・兄さんのばか」

 

星「やはりこの人達と一緒にいるのは、退屈せぬな」

 

霞「それには同意や。道中暇やし、うちらもやらへんか?」

 

星「ふむ。久しぶりに一刀様の前で武を披露するとするか」

 

霞「よっしゃー!凪もいくでー!」

 

凪「え、私もですか!?あぁ、引きずらないでください〜〜」

 

真桜「凪がんばってな〜」

 

沙和「ここで応援してるの〜」

 

 

美羽「お主らは気楽じゃな〜どれ、妾が相手してあげるのじゃ」

 

華琳「あら、美羽が相手してあげるの?」

 

美羽「洛陽でのんびり過ごしてしまったからの〜体を動かしたいのじゃ」

 

沙和「美羽様〜怪我してもしらないの〜」

 

真桜「せやで美羽様、隊長達化け物より弱いけど、うちらも結構強いで」

 

 

美羽〜〜本気で叩き潰していいよ〜〜〜

 

 

美羽「一刀にいさま、今の聞こえるのはさすがおかしいのじゃ・・・」

 

七乃「まぁ一刀さんですから〜気にしたらきりがありませんよ」

 

美羽「それもそうじゃの〜それじゃ・・・!」ヒュン!

 

 

ドス ドス ドス

 

 

沙和・真桜「「・・・え」」

 

美羽「今のはわざと外しただけじゃぞ?次は避けないと当たるぞ?」

 

 

真桜「一度に3本って・・・秋蘭様かい!なあ沙和・・・うちらひょっとして」

 

沙和「地雷踏み抜いたかもなの」

 

美羽「なに言ってるかわからないが、次いくのじゃー!」

 

 

真桜・沙和「「ぎゃああああああああああ!」」

 

 

 

華琳「・・・・美羽強くなってないかしら」

 

七乃「黄巾党からずっと前線で戦ってましたからね。弓は紫苑さん直伝です」

 

蒲公英「うへーなにも言わなくてよかったよ」

 

桂花「あなた今までどこにいたの」

 

蒲公英「巻き込まれないように穴掘って隠れてたの」

 

 

 

妾を舐めたこと後悔させてやるのじゃーー!

 

 

え!今度は二刀流なの〜!

 

あかん、逃げろー

 

 

逃がさないのじゃーー!

 

 

一刀「美羽も楽しそうだな」

 

桂花「春蘭と秋蘭はどうしたのよ」

 

一刀「あそこでのびてるよ。最近恋とばかりやってたから加減間違えちゃってな」

 

桂花「恋と戦ってる時の力って。。。死んでないわよね?」

 

一刀「春蘭はまあバカだから大丈夫だろ」

 

華琳「兄さんもひどいわね、あの子がバカなのは否定しないけど」

 

蒲公英「夏侯淵さんは大丈夫なの?」

 

一刀「七乃」

 

七乃「はいはいわかりましたよ。その代わり私にも構ってくださいね?」

 

一刀「あぁ、約束だ」

 

七乃「じゃあいってきますね」

 

桂花「今ので意思疎通できたわけ?」

 

一刀「まぁな。以心伝心ってやつだ」

 

桂花「どうでもいいのだけど、そんな事言ったからまた華琳様拗ねてるわよ?」

 

一刀「え?」

 

 

華琳「兄さんー!」ぷくー

 

一刀「ふくれてる華琳も可愛いな〜」なでなで

 

華琳「兄さん!にゃでにゃいでくださ」

 

一刀「ごろごろごろごろ」あごの下なでなで

 

華琳「ふにゃあ〜〜〜」

 

桂花「華琳様ばっかりずるい!私にもしなさいよ!(ちょっとあんた!華琳様になにしてるのよ!)」

 

蒲公英「本音と建前逆になってる気がするんだよ。えーとこんな時は確か・・・」

 

 

 

 

一同「「「「「桂花たん萌え〜」」」」」

 

桂花「あんた達・・・いい加減にしなさーーーい!」スコップ装備

 

 

一同「「「「「桂花たんが怒った!」」」」」

 

桂花「まちなさいーー!」ドダドダドダドダドダ

 

 

 

一刀「みんな元気だな〜誰の影響だろ?」

 

 

兵士一同(間違いなく曹仁様の影響です。他にいません)

 

 

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長安

 

詠「あら久しぶりじゃない」

 

一刀「久しぶりだな詠。元気そうでよかったよ、長安の守りは問題ないか?」

 

詠「誰に向かっていってるのよ。僕が守ってるのよ?劉焉軍ごときに遅れを取るわけないじゃない」

 

王允「天水で韓遂軍にいいようにやられてたのは誰だったかの〜」

 

詠「うっさいー!出てくるな狒狒爺!」

 

一刀「王允も元気そうでなによりだ、ヒゲ・チビ・デクはどうしてる」

 

詠「ヒゲ(程遠志)、チビ(波才)、デク(ケ茂)ならそこにいるわよ?」

 

一刀「そこって・・・すまんどこだ」

 

真桜「隊長・・・まじで言ってるん?」

 

沙和「流石に可哀想なの〜」

 

一刀「冗談だよ。久しぶりだなチビ・デク」

 

チビ「お久しぶりでやす」

 

デク「元気そうなんだなー」

 

一刀「長安を守ってくれて助かってる、もうしばらく任せるが頼んだぞ」

 

チビ「へい!お任せを!」

 

デク「頑張るんだなー!」

 

 

 

 

 

ヒゲ「俺だけ労ってもらうどころか、存在を認知してもらえない。」

 

凪「元気だしてください、そのうちいいことありますよ」

 

真桜「凪。中途半端な慰めはかえってつらいもんやで」

 

沙和「そうなの〜ずっと放置されてるほうが楽な時もあるの〜」

 

ヒゲ「そんなのは嫌ですー!存在を認知してくださいー!」

 

 

 

とある幽州

 

ハム「キュピーン!どこかで私と同じ境遇の人がいる!影が薄いのは私だけじゃないんだー!」

 

魏延「いまどこからか声がしたか?」

 

簡雍「気のせいでしょう。それより大人しく治療してなさい」

 

魏延「少しぐらいいいじゃないか」

 

程普「傷口が開いたらどうする、袁紹軍が動かないうちに治すのだ」

 

魏延「わかりましたよ。」

 

 

 

 

ハム「桃香が留守の間守将は私なのに・・・」

 

 

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長安

 

ヒゲ「いやだーー!なぜかわからないが影が薄いのはいやだーーー」

 

一刀「ヒゲうるさい!騒ぐなら外に行きなさい!」

 

ヒゲ「大将が存在認知してくれたあああ!」

 

一刀「ったく。ヒゲはなにをそんなに嬉しがってるんだか」

 

七乃「一刀さんが無視してたのに〜〜いい性格してますね〜」

 

華琳「七乃も人の事言えないわよ?」

 

七乃「失礼ですね〜私ほど真面目で誠実な性格もいませんよ?」

 

春蘭「んん?なあ秋蘭」

 

秋蘭「どうした姉者」

 

春蘭「七乃って腹黒でなに考えてるかわからない奴だよな?そういうのを真面目・誠実というのか?」

 

一刀「バカな春蘭が・・・」

 

華琳「あの春蘭が・・・・」

 

美羽「能天気な春蘭が・・」

 

 

一刀・華琳・美羽「「「七乃の性格を理解してる!?」」」

 

秋蘭「本当に姉者か?頭打ったりしてないか?風邪引いたりしてないか?」オロオロ

 

春蘭「なにを言ってるのだ秋蘭!ばかの私が風邪など引くわけないだろう!」

 

一同(うん、いつのもバカ春蘭だ)←超失礼

 

七乃「やっぱり私は腹黒で定着してますよね。」

 

一刀「まあ・・・それが七乃だからな」

 

七乃「も〜それで慰めてるつもりですか」

 

一刀「七乃が大切な人を守るために見つけた技術だろ?なら腹黒でもいいじゃないか」

 

七乃(他に言い方ないでんすか、まったくもー。)

 

 

一刀「一休みしたし、そろそろ出発するぞ」

 

詠「え、もういっちゃうの?もう少しゆっくりしていったら?」

 

一刀「道中も結構休んでるからな、体力的には平気さ」

 

詠「っそ。食料は積んでおいたから。大食いがいない限り大丈夫だと思うわ」

 

一刀「気遣い助かるな、さすが賈?文和だよ。程遠志、ケ茂、波才も頼りにしてるぞ」

 

ヒゲ・チビ「「お任せくだせえ大将!」」

 

デク「なんだな〜」

 

一刀「それじゃあ行って来るな」

 

 

 

 

詠「・・・ふん、これぐらい僕にとっては普通よ。ちょっとあんた」

 

桂花「私になにか用かしら」

 

詠「あんたなら大丈夫だと思うけど、あいつの事頼んだわよ」

 

桂花「意外ね。あんたは一刀の事嫌ってると思ってたのに」

 

詠「あいつが居なくなると月が悲しむ・・・それだけよ」

 

桂花「ふ〜ん。あんたがそういうなら別にいいけど」

 

詠「なにか僕に言いたそうね」

 

桂花「私とあんたは似てるから思うところがあるだけよ。あんたこそ長安守りきりなさいよ」

 

詠「僕を舐めないでほしいわね」

 

桂花「っそ・・・一刀の事は任せなさい。行くわよ霞」

 

 

 

霞「はいよ〜それにしても珍しいやん」

 

桂花「なにがよ」

 

霞「桂花にしては随分かくっちに突っ込んでたな〜とおもてな」

 

桂花「さっきも言ったでしょ?私と賈?は似てるって。同族嫌悪かしら」

 

霞「桂花とかくっちの似てるところ・・・素直になれないツンツンツン子しか思いうかばへんな」

 

桂花「言い方が気に入らないけどあってるわよ。まあ?今の私はとっても素直だけどね!」

 

霞「どの口がいってるんや。いまだにツンツンしてるやないか」

 

桂花「だって・・・意識したら恥ずかしくって//」

 

霞「やれやれ。乙女になったもんやな〜」

 

 

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数日後 西涼

 

 

蒲公英「着いたよお兄さん!おば様とおねーさまを呼んでくるね!」

 

一刀「結構遠かったな、天水によって補給してもよかったかもしれんな」

 

桂花「無事ついたんだし、それでいいじゃない」

 

一刀「ま・・・それもそうか。馬騰・馬超さんと蒲公英が戻ってくるまで各自その場で待機だ」

 

 

 

 

その頃

 

 

馬超「蒲公英と曹仁一行が到着したみたいだぜ」

 

馬騰「翠ったら、口調直しなさいと言ったではありませんか」

 

馬超「そうは言われてもな〜」

 

馬騰「そんなことじゃ、跡継ぎは蒲公英に期待かしらね」

 

馬超「★■※@▼∀っ!?」

 

馬騰「いきなり奇声をあげて・・・はしたないですよ?」

 

蒲公英「そうだよお姉さま!同じ馬家として恥ずかしいよ!」

 

馬超「蒲公英てめえ!どっから沸いてきやがった!」

 

蒲公英「人を虫みたいに言わないで欲しいよ」

 

馬騰「誰に似たのですかね〜」

 

蒲公英「誰なんだろうねー本当に〜」

 

馬超「うっせ、それよりやつら来たんだろ?行こうぜ」

 

蒲公英「キュピーン!お姉さまそんなにお兄さんに会いたいんだね!」

 

馬騰「まあ!やっと翠にも夫が出来るのですね!」

 

馬超「いい加減にしろ!いいから行くぞ!」

 

 

 

 

蒲公英「お〜にんさ〜〜ん!おっまたせ!ドーーーン!」

 

一刀「蒲公英苦しいって」

 

蒲公英「ごめんなさ〜い〜よいっしょっと。紹介するね!馬騰おば様と翠お姉さまです!」

 

馬騰「お初にお目にかかります。涼州をまとめている馬騰と申します、以後お見知りおきください」

 

一刀「ご丁寧な挨拶痛み入ります。私は曹家棟梁の曹仁・字は子孝です、このたびは危ない所での救援感謝いたします」

 

 

沙和・真桜((誰なの!?誰や!?))

 

桂花(なんだ、ちゃんとした挨拶できるんじゃない。)

 

霞(一刀が畏まった口調で話すの違和感しかないな〜)

 

 

馬騰「遠路はるばるお越しいただいて嬉しいですわ。曹仁さんと華陀さんのお陰で、こうして元気に過ごせている事にお礼を言わせてください」

 

一刀「あなたはこれからの世に必要な方です。それに治したのは華陀です、彼にいってあげてください」

 

馬超「なぁ、あんた」

 

一刀「俺の事か?」

 

馬超「母さんを救ってくれたことは礼を言う。けど娘の私も知らなかった母さんの病気をいつ知ったんだ?」

 

一刀「・・・すまないがそれは言えない」

 

馬超「なんで答えられないんだよ!まさか自分で毒を仕込んで治し恩を売ろうと考えてるんじゃねーだろうな!」

 

蒲公英「それはめちゃくちゃな言い分だよお姉さま!恩を売りたいだけならそんな遠まわしなやり方取らないよ!」

 

馬超「そんなのわからないだろ!」

 

蒲公英「あーもう!なんで普段は脳筋のくせにこんな時だけ頭使おうとするのさ!脳筋なんだから下手に考えても意味ないよ!」

 

馬超「蒲公英てめえ!誰が脳筋だ!」

 

蒲公英「この流れでお姉さま以外にいると思ってるの!?人の好意まで疑うようになったら、次期涼州連合の棟梁になんてなれないよ!」

 

馬超「っう!それでも私は軟弱な男の事なんてしんじねえ!」

 

 

 

 

華琳(兄さんの事を軟弱扱いなんて・・・覚えてなさいよ)

 

七乃(は〜い華琳さんも落ち着きましょうね〜猪さんの戯言なんて聞き流すべきですよ〜)

 

桂花(以前の私と春蘭みたいな会話ね。なんか見てて懐かしいわ)

 

霞(春蘭と馬超脳筋具合が似てるなぁ〜)

 

春蘭「なあ秋蘭、馬超はなにをいってるのだ?」

 

秋蘭「一刀様がわざと馬騰殿を病気にさせ、それで治してお礼させたんじゃないかと言ってるんだ」

 

春蘭「馬超はバカなのか?一刀様がそんな事をする根拠がないではないか!」

 

 

美羽・霞・星「「「春蘭が根拠って言葉を使った!?」」」

 

春蘭「どういう意味だ!?」

 

星「お主本当に春蘭か?春蘭に変装した誰かじゃないのか?」

 

春蘭「星もなにいってるんだ?私以外に私など居るわけないじゃないか」

 

星「もう一人の春蘭が本当にいるぐらいびっくりしたってことさ」

 

秋蘭「つまりそれぐらいびっくりすぐほど、姉者がいいことを言ったということさ。誇っていいんだぞ姉者」

 

春蘭「私は天才だからな!これぐらいなんとことないのだ!」

 

秋蘭「素直にはしゃいで〜やっぱり姉者はバカかわいいなぁ〜」

 

春蘭「むむ?今私の事バカといわなかったか?」

 

秋蘭「気のせいだ姉者」

 

春蘭「そうか?秋蘭が言うならそうなんだろうな!」

 

 

馬超「私を無視して盛り上がるな!」

 

 

 

一刀「そうなんですか〜昔から男っぽい口調なんですか」

 

馬騰「容姿はいいのですが、その男勝りな性格と武のせいで、誰も寄り付かないんですよ」

 

蒲公英「お姉さま顔は可愛いのね〜言葉遣いと脳筋直せばもてると思うんだよね」

 

一刀「それも馬超さんの個性ですからね、そこも可愛く見えるかもしれませんよ?」

 

馬超「★■※@▼∀っ!?かかかかかか、可愛いとか何いってるんだよ!」

 

 

馬騰「あら、翠いつの間にいたの?」

 

蒲公英「お姉さまも混ざる?」

 

馬超「混ざるわけねーだろ!母さんもなんでそいつと団欒してるんだよ!」

 

馬騰「こちらが来てほしいと頼んだのですよ?おもてなしをするのは当たり前の事です。それとも翠は遠路来て下さったお客様を、そのままにするというのですか?」

 

馬超「そういうわけじゃないけどさ」

 

蒲公英「も〜じゃあお姉さまはどうやったら、お兄さんを認めてくれるの?」

 

馬超「そんなのは簡単だ!私と戦って勝てば認めてやる!」

 

 

華琳「春蘭並みの脳筋ね」

 

美羽「春蘭並みの脳筋じゃな」

 

七乃「春蘭さん並の脳筋ですね〜」

 

霞「馬超も脳筋側の人間やったか〜蒲公英の姉やし少しは頭回るとおもったんやけどな」

 

蒲公英「霞姉さま〜翠姉さまの頭よくしてあげてよ〜」

 

霞「うちは人に教えるの苦手やしな」

 

一刀(霞と蒲公英真名交換してたのか、蒲公英コミュ力高いな)

 

馬超「脳筋って言うんじゃね!いいから曹仁勝負だ!」

 

 

一刀「春蘭〜呼ばれてるぞ〜勝負しろだって〜勝って来いよ」

 

春蘭「わかりました!一刀様のために勝利をつかんできます!」

 

 

馬超「なんだ曹仁は来ないのか、腰抜けめ」

 

 

 

凪「チョット アノ猪ヲ シトメテクル」

 

沙和「凪ちゃん落ち着くの〜!」

 

真桜「せやで凪〜!弱者の戯言を気にしてたら仕方ないで!」

 

 

春蘭「あーはっは!私に勝てない者が、一刀様に勝てるわけないではないか!」

 

馬超「まるでもう勝った気でいるな、その自信私の銀閃で打ち砕く!来い!」

 

 

春蘭「ふふん、いい闘気だ!夏侯惇いざ参る!どりゃぁぁぁぁぁあ!」

 

ブォーン

 

 

ガキーン

 

馬超「って〜〜!なんて重さだ」

 

春蘭「なんだ?私の攻撃で重い言ってるようじゃダメダメだな!」

 

馬超「言うじゃねえか!こちらからも行くぜ!どっれっせーーい!」

 

シュッシュッシュン

 

春蘭「おわ!ビックリした!」

 

馬超「ッチ、避けたか」

 

春蘭「速いには速いが、星ほどでもないな!」

 

馬超「その余裕なくさせてやる!」

 

 

 

星「ふむ、私と同じ速度型か、春蘭とずっと鍛錬を重ねているからな。経験の差が出るだろう」

 

霞「馬超もいい腕してると思うんやけど、今は春蘭には勝てないやろな」

 

 

 

春蘭「はっはっは!さっきまでの勢いはどうしたのだ!」

 

馬超(くそ!なぜ当たらないんだ!私の体調は悪くない、私の槍が見切られてるのか!?)

 

春蘭「来ないならこっちから行くのだ!」

 

馬超(このままじゃ・・・押し切られる)

 

 

馬騰「あの子ったら、顔に焦りが出すぎですわね」

 

蒲公英「だね〜お姉さま焦りすぎ」

 

秋蘭「対する姉者もだが・・・」

 

美羽「春蘭調子に乗りすぎて攻撃一辺倒になってるのじゃ[ガシャーン]決まったかの?」

 

 

春蘭「ありゃ?」

 

馬超「ハァハァ・・・」

 

 

七乃「いまどうなったんですか?」

 

一刀「春蘭が大振りした時に、馬超さんの反撃で七星餓狼を弾いたんだけど、春蘭の豪撃を受け続けて手が痺れたのか武器落としたんだ。勝敗は引き分けかな。」

 

 

春蘭「う〜!一刀様」

 

一刀「今回は慢心しすぎだ、勝てた試合だぞ。罰として洛陽に戻ったら、ワンコ隊全員と同時に戦うように」

 

春蘭「・・・恋・愛紗達5人全員同時にですか・・・?」

 

一刀「そうだ、恋・愛紗・凪・流琉・明命の全員同時にだ。1対1じゃないぞ?1対5だからな。」

 

春蘭「それだけは許してください〜〜〜〜〜〜」

 

一刀「凪早速だが、しごいてやってくれ」

 

凪「了解しました、春蘭様行きますよ」ズルズル

 

春蘭「秋蘭助けて〜〜〜〜〜〜〜」

 

 

秋蘭「姉者・・・頑張ってくれ」

 

 

いっっやーーーーーーーーーー!

 

 

 

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蒲公英「お姉さま大丈夫?」

 

馬超「・・・なんてことない。次は曹仁が相手してくれるんだろうな」

 

蒲公英「も〜お姉さま、なに頑固になってるのさ」

 

 

一刀「ん〜霞やるか?」

 

霞「うちがやんの?」

 

一刀「珍しく消極的じゃないか」

 

霞「そやかてな〜馬超疲れきってるから結果も分かりきってるし、うちはせーへん」

 

星「ならば私がやりましょう」

 

一刀「星がやるのか?」

 

星「たまには私も一刀様に、武を披露したいですからな」

 

馬超「次はあんたか、早くやろうぜ」

 

星「ふむ」

 

ッシュ

 

馬超「え」

 

カラン

 

星「こんなもんか」

 

馬騰「翠あなたの負けよ」

 

馬超「私は・・・負けたのか?」

 

馬騰「2戦目はあなたの完敗よ。えーと」チラ

 

星「私は趙雲子龍と申します」

 

馬騰「趙雲さんの速さについていけてなかったあなたの負けよ。少し頭を冷やしなさい。翠がご迷惑おかけしました」

 

 

一刀「あの程度ならなんの問題もないですよ、まだ態度的に可愛いほうですよ」

 

桂花「甘寧に比べたら確かに可愛いものね」

 

蒲公英「そだねーいきなり斬りかかってなかったもんね!」

 

 

侍女A「馬騰様、お食事の準備が整いましました」

 

馬騰「わかりました、みなさんをきちんとおもてなしをしたいと思います。こちらで長旅の疲れを癒してください」

 

 

華琳「これは・・・凄いご馳走だわ」

 

馬騰「お口に合えばいいのですが」

 

七乃「すごく美味しいです、初めて食べる味です」

 

美羽「これは食べても飽きないのじゃ!」

 

蒲公英「蒲公英も久々に食べたよ!都の料理の味も好きだけど、やっぱりこれも好きだよ!」

 

沙和「本当に美味しいの〜!」

 

華琳「この味真似できないかしら」

 

一刀「流琉を連れてくるべきったかな」

 

凪「隊長!しごき完了しました!」

 

 

春蘭「秋蘭〜〜凪がごわがったよ〜〜」

 

秋蘭(あ〜泣いて怯える姉者も可愛いな〜)

 

霞「春蘭の泣き顔見れるのは貴重や」

 

桂花「もし記憶が戻ったら、これをネタにしていじめてあげるわ」

 

霞「桂花も鬼やな〜」

 

真桜「そういうと思って、以前同様作ったカメラで激写しておいたで」

 

桂花「さすが”元”一刀直属の部下ね、やるじゃないの」

 

真桜「元は消してほしいんやけどな。(ついでに隊長の寝顔写真もあるで)」

 

桂花(・・・1枚よこしなさいよ)

 

真桜(1枚・・・でどや)

 

桂花(っく、ほらこれでいいんでしょ!・・・・他にもあるの?)

 

 

 

一刀「桂花と真桜はなにこそこそしてるんだ?」

 

七乃「一刀さん、女の子には秘密がいっぱいあるんですよ?詮索は無用です」

 

一刀「それもそうか、星もこっちに来て食べないか?」

 

星「ご相伴にあずかります。一刀様、馬超との一戦はいかがでしたか」

 

一刀「馬超の気が少し抜けてるのを見抜き、電光石火の攻撃は見事だった。春蘭との戦いで馬超を観察した結果が出たな」

 

星「春蘭があの調子でしたので、もしかしたらと思い観察しておりました。あそこまで上手くいくと思っていませんでしたが」

 

一刀「星の日頃の鍛練の賜物だよ、誇ってもいいんだぞ」

 

星「いえ、今回は不意打ちでの一本でした。次は正面から戦い勝ちたいです」

 

一刀「そうか、星も人前では見せないが努力家だな」

 

星「私は飄々としてる方が気が楽ですからな。それでも意外と負けず嫌いなのですよ」

 

一刀「星の意外な一面が見れたな」

 

 

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馬超「・・・」

 

馬騰「ここにいたのですか翠」

 

馬超「出て行きにくくて」

 

馬騰「彼の周りには人がいます。彼女達が嫌々いると思いますか?どの子達も彼を信じ、彼に甘え、彼を愛している人達ばかりです。そんな愛されている彼が、私に毒を盛るように見えますか?」

 

馬超「それは・・・」

 

馬騰「もう気づいているのでしょ?ならば先ほどの態度を謝罪に行くわよ」

 

馬超「え、母さん引っ張らないでくれよ!」

 

 

 

馬騰「曹仁さん、少しよろしいですか」

 

一刀「馬騰さんと、馬超さん。どうかしましたか?」

 

馬騰「翠が言いたいことがあると言うので、連れて参りましたの」

 

一刀「馬超さんが...なにかな」

 

馬超「......かった」

 

一刀「ん?」

 

馬超「.......かった」

 

馬騰「翠、はっきり言わないとわからないわよ」

 

馬超「さっきは・・・失礼な事を言ってその・・・すまなかった」

 

蒲公英「お姉さま・・・他に言い方なかったの?だからもう少し女の子らしくしたらって言ったのに〜」

 

馬超「うるさい蒲公英!」ゴチン

 

蒲公英「いた!お姉さまがぶった〜〜!」

 

馬超「うっせ!蒲公英が悪いんだろ!」

 

蒲公英「蒲公英のどこが悪いって言うさ!お姉さまといえど、許さないよ!」

 

馬超「ほ〜私とやろうってのか!」

 

蒲公英「ふん!今日はお姉さまにも勝っちゃうもんね!」

 

霞「お!やるならうちもーー!秋蘭もやろーやろー!」

 

秋蘭「ふむ、では私もやらせてもらおう」

 

美羽「せっかくだしの〜妾もやるのじゃ!」

 

華琳「私も久しぶりにやろうかしら」

 

蒲公英「お姉さま一人と、こっちみんなね!いっくよー!」

 

馬超「てめ!蒲公英卑怯だぞ!」

 

蒲公英「勝てばいいんだもんー!」

 

 

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

 

 

 

 

 

 

一刀「ほどほどにしておけよ〜〜」

 

 

一同「はーーい!」

 

 

馬騰「くす。懐かれてますね」

 

一刀「俺にはもったいない子ばかりですよ」

 

馬騰「あなたがそんな方だから、みんなあなたについていくんですよ。それと聞きたいことがあるのですが」

 

一刀「なんでしょうか」

 

馬騰「翠も言っていましたが・・・なぜ私の病気を知っていたのですか?これは私専属の医者しか知りません。それを当時漢中にいるあなたが、どうやって知ることが出来たのですか?」

 

一刀「それは・・・」

 

馬騰「それはあなたの過去が関わることですか?」

 

一刀「!」

 

 

馬騰「その反応は正解ですね。今日曹仁さん達一行を観察させてもらいました。よく見ないとわからない事ですが、あなたを慕う子には2通りがあるのに気が付きました。前者は信頼関係で結ばれた主従の形、後者はお互い愛し、愛されてる形」

 

 

馬騰「前者を組み分けするのなら、夏侯惇・夏侯淵・趙雲・それと名門袁術殿。後者は残りの人達ですね。曹操と袁術の傍にいる子は例外になりますね」

 

一刀「ふぅ。。。なぜわかったのですか」

 

馬騰「これでも母親であり女ですからね、それにこれでもいろいろな事を見てきましたから。それに私の考え通りならば、あなたが私の病気を”始めから知っていた”って事に説明がつきます。あなた以外の方にこの考えを披露しても、狂人扱いされる...それほどの事が起きたのだと私は睨んでいます」

 

 

(これがかつて華琳が英雄と認め、戦う事を嘱望した英傑・馬騰寿成か。僅かな情報でここまで見抜くか・・・)

 

一刀「降参です、あなたには勝てそうにありません」

 

馬騰「天下に名を轟かせる曹仁さんに言われると、くすぐったいですわね。話してくださるのですか?」

 

一刀「ここで話さないと厄介な気がしますので。それとこの話しは他言無用でお願いします。桂花そこにいるんだろ?」

 

ガタ

 

桂花「気が付いてたの」

 

一刀「ずっと気にしてくれてただろ?大丈夫だよ。桂花はここに人が来ないように見張っててくれないかな」

 

桂花「あんたが大丈夫っていうなら・・・そうするわ」

 

一刀「心配してくれてありがとな」

 

桂花「私はいつだって...一刀を心配してるわよ。二度と失いたくないもの」

 

 

 

 

-8ページ-

 

 

馬騰「愛されてますね。(二度と失いたくはないですか、やはり考え通りと見るべきですか)」

 

一刀「えぇ。ですが彼女は前はこんな態度は取りませんでした。前と言うより”違う世界”ではと言ったほうがいいかもしれません」

 

馬騰「違う世界ですか」

 

一刀「話が長くなりますので、最初から説明します。私はこの時代から2000年未来の時代に生きていました。」

 

馬騰「2000年先の未来」

 

一刀「未来の世界は様々なカラクリが普及し、食べ物や住む場所など生活に困ることはありませんでした。そんな日々を過ごしていたある時、倉庫を整理していたら鏡が光りだし意識を失いました。そして気が付いたら、この時代2000年昔の大陸にいたのです。」

 

 

一刀「平和に暮らしていた力を持たない若者が、戦・盗賊出没が当たり前の世界に放り出されたわけですからね。来て早々盗賊に襲われ、自分の生きてた時代には”真名”がありませんでした。なので助けてくれた女の子の真名を呼んで殺されかけたりと、いきなり死に直面しました」

 

 

一刀「助けてもらったすぐ後に・・・類い稀な才覚・覇気を兼ね備えた少女...覇王と呼ばれることになる曹操孟徳に出会いました」

 

 

馬騰「曹操孟徳・・・それはあちらにいる彼女ですか?」

 

 

一刀「そうですね。彼女であって彼女ではないっと言ったところでしょうか。当時陳留刺史をしていた曹孟徳・夏侯元譲・夏侯妙才に拾われる事になりました。曹操は古き風習を壊し、新たな風を吹き込もうとしていました。そんな彼女に、未来の知識を持つ俺は抱えられ、身を寄せることができました。それがこの俺”北郷一刀”と曹操孟徳・・・華琳との出会いです」

 

 

馬騰「北郷一刀、それがあなたの本当の名前なのですね」

 

一刀「はい、姓が北郷 名が一刀です。字と真名はありません。ここではそう名乗ることが出来ないので、曹操の兄・曹仁子孝と名乗っています」

 

馬騰「曹仁という名は自分でつけたのですか」

 

一刀「いえ、俺を拾い育ててくれた母さん・曹嵩がつけてくれました。話しが前後しますので、今はこの話は置いておきます。当時華琳の勢力はまだまだ弱小でした。黄巾党と戦い名声を上げ、仲間を増やし地道に飛躍の時をじっと待っていました。先ほどの荀ケに加え、楽進(凪)于禁(沙和)李典(真桜)とは、黄巾党と戦っていた時からの付き合いです。特に楽進・于禁・李典は俺直属の部下として頑張ってくれていました。そしてその飛躍の時が・・・反董卓連合です」

 

 

馬騰「!!。あなたの経験した世界は月が標的だったのですか!?」

 

一刀「月と面識がありましたか。当時の月と面識はありませんでしたが、今回と同じく十常侍の陰謀に巻き込まれたのです。俺達は連合軍側として、水関・虎牢関で董卓軍と戦い、張遼の捕縛に成功・味方に加えることが出来ました。」

 

 

馬騰「その言い方ですとやはり張遼も」

 

一刀「お察しの通り、荀ケ・楽進・于禁・李典・張遼は以前俺と同じく、違う世界の記憶をもっています。洛陽で待機している子にも記憶持ちはいますが、いまは省かせていただきます。」

 

 

一刀「そうして味方を増やし、冀州・幽州など大陸北部を掌握していた北方の雄・袁紹、江東で勢力を拡大していた孫策、各地を転々とし益州で一大勢力を築いた劉備と戦うことになりました。」

 

 

一刀「各地を転戦している時に、とある占い師に出会いこう言われました。大局に逆らうな、大局に逆らえば待つのは破滅だ・・・と。当時の俺は理解できていませんでした。この言葉の意味を・・・重大さを」

 

 

馬騰(大局に逆らうな、待つのは破滅....まだ断定は出来ませんね)

 

 

一刀「李典はカラクリ名人です。なので俺は未来の知識の中から、使える物を選び作らせ、戦に活用し袁紹を滅ぼす事に成功しました。残る勢力は曹操・孫策・劉備だけとなりました。そんな時夏侯淵が蜀の罠に陥り、死に直面しました。曹操に未来で学んだ歴史を言う事は硬く禁止されていましたが、俺は禁忌を破り”本来死ぬはずだった”夏侯淵を救ってしまったのです」

 

 

馬騰(本来死ぬはずだった夏侯淵を救った?大局に逆らう・・・未来で学んだ歴史に逆らい、死ぬはずの夏侯淵を救った....逆らえば待つのは破滅・・・っということは!)

 

 

一刀「お気づきだと思いますがその通りです。大局とは正常に流れるはずだった歴史を変えてしまったのです」

 

 

馬騰「そんなことをしたらあなたは!」

 

一刀「はい。夏侯淵を救った後、数日意識を失いました。その後も歴史の流れを変えるたびに症状はどんどん悪化していきました。強大な曹操に対抗するために、劉備・孫策が手を組み対抗してきました。ですが、そこでも俺は未来の知識で本来負けるはずだった曹操を勝たせてしまいました。その後も呉滅ぼし、蜀を平定して天下統一を果たしました。本来の歴史と全く違う形になってしまったのです。」

 

馬騰「本来の歴史では、曹操は天下統一を果たせなかったのを、成し遂げさせてしまった」

 

一刀「本来の天下統一はまだ数十年先でした。ですがこうして歴史に....大局に逆らい続けた結果・・・天下統一を成し遂げたその日に・・・俺は文字通り消滅しました」

 

 

一刀「俺の事を愛してくれてた人達が作り出す世を見ることが出来ず、愛した人達と別れることになりました。消えていく俺を見取りに来たのが・・・俺が一番愛し覇王と呼ばれた....素直に甘えることが出来なかった寂しがりやな女の子・・・華琳でした」

 

一刀「俺は華琳の天下統一の覇業を手伝うことが出来て満足でした。ですが・・・俺は今まで泣くことがなかった女の子を泣かしてしまいました。ずっと傍にいる、いなくならないと約束したのにと。」

 

一刀「俺は消滅した後、俺が住んでいた世界に戻るはずでした。ですが戻ってる時に一人の男?に出会いました。俺をこの時代に送った仲間だそうです」

 

馬騰「特殊な力を持ったのが何人かいるって事ですか」

 

一刀「時間が無くそいつらの事は聞けませんでした。その男の用件はただ一つ、違う世界の華琳に危機が迫ってる救い出してくれでした。俺が過ごした世界じゃなくても、俺と過ごした記憶が彼女達に無くても、迷いはありませんでした。俺は彼女達に守られ戦乱を生き抜くことができました。なら今度は俺が助ける番です。華琳の傍で守りきるため、傍にいても怪しくないようにするために、その男の力で華琳の兄・曹仁子孝として、記憶を保持したままこの世界に転生することになりました。」

 

 

一刀「まぁ転生したのはいいんですが、赤子なのに森に放り出されてる状況には驚きましたね。曹嵩(母さん)に拾ってもらい養子として曹家に入ることになりました」

 

馬騰「最初から曹家で生まれたと言う訳ではなかったのね」

 

一刀「十常侍と衝突した後は旅に出ました。そこでかつての仲間であり、大切な女の子と再会することが出来ました。それがこの場にいる楽進・于禁・李典・張遼・荀ケです。俺と接触して記憶が戻った子もいますが、最初からもっていた子もいました。一部の子は俺を探しに旅をしてたぐらいですからね。」

 

 

馬騰「それでも長年苦楽を共にした、3人の記憶が戻らないのですね」

 

 

一刀「曹操・夏侯惇・夏侯淵の記憶が戻らない理由はわかりませんが、記憶があろうがなかろうが、俺の守る存在なのは変わりませんからね。こうして一緒に過ごせてるだけで幸福ですよ」

 

馬騰「ここまではわかりました。なぜ私を助けてくれたのですか」

 

一刀「あなたはこれからの世に必要な人物だと思っているのと、華琳があなたと戦う事を凄く楽しみにしてましたからね。華琳が英雄と認め、対等な相手として認識してたんです。そんな相手を病気で失わせるにはいきません」

 

 

馬騰「覇王と呼ばれ、天下統一を成し遂げた人物に、英雄と認知してもらえてたんですね。それにしても、あなたが曹操さん達を守る理由に嘘偽りはないでしょう。ですが、内心思ってる約束を守れなかった事に対しての贖罪もあるのではないのですか?」

 

一刀「・・・」

 

馬騰「ずっと一緒にいる、傍にいるという約束を守りきれず、大切な人を泣かせてしまった。このことを悔やんでいるんじゃないですか?」

 

一刀「そんなことは・・・」

 

馬騰「あなたは優しすぎます。戦乱の世には向かないお人好しでしょう。あなたが約束を守りきれなかったのは、あなただけの責任ではありません。いろいろな要因が折り重なった結果そうなってしまっただけです。あなたの周りにはたくさんの人達がいます。その人達をもっと頼ってあげてください、そのような顔で、思いつめているあなたを見たい人なんていませんよ。ね、みなさん」

 

 

-9ページ-

 

 

 

一刀「え」

 

 

桂花「ごめん、止めたんだけど・・・」

 

凪「隊長、確かに私達は隊長が消えたと聞いた時発狂しました。なんで何も言わずに消えたのか問い詰めたかったです。ですが、この世界で隊長と再会した時そんな気持ちはなくなりました。隊長が帰ってきてくれた、この事だけで私達は充分なんです」

 

真桜「せやで隊長。自分だけが〜なんて格好つけても無意味や」

 

沙和「隊長は頑張りすぎなの〜前みたいに少しさぼってる隊長になっても誰も文句言わないの!」

 

霞「なんのためにうちらがいると思ってるんや!一刀がうちらを支えてるように、うちらも一刀を支えたいんよ」

 

桂花「馬鹿な頭で考え事なんかしてるんじゃないわよ。難しい事は私、風と稟に丸投げしてどんとしてればいいのよ!どうせろくでもないことしか考えないんだから」

 

一刀「ひどいいいようなだ・・・桂花」

 

桂花「だから!・・・だから自分の事を責めないでよ。。。あんたが傷つくところなんて見たくないんだから....」ぐす

 

一刀「なさけないところみせちゃったな、桂花」なでなで

 

桂花「ふん、あんたのなさけないところなんて見慣れてるのよ」

 

凪「そうですよ、むしろもっと見せてください隊長」

一刀「あぁ、そうだな!お前達に飾ったところ見せても意味ないよなチクショ!こうなったらひどいところばかり見せてやる!」

 

霞「か〜ずと〜物には限度があるで〜?」

 

沙和「でも〜その場面が増えれば、脅す内容が増えていいかもなの〜」

 

真桜「いいなぁそれ!強請っておごってもらおうやないか!」

 

凪「お〜〜〜ま〜〜〜え〜〜〜た〜〜〜ち!」

 

真桜「あかん!凪がきれた!」

 

沙和「嘘なの凪ちゃん!さっきのは嘘なの!」

 

凪「問答無用だ!」

 

ドガーーーーン

 

 

真桜・沙和「「ぎゃああああああああ!」」

 

 

真桜と沙和が吹っ飛んできた!?

 

ふざけてまた怒られたのじゃな〜

 

本当に懲りない人達ですね〜〜

 

 

 

一刀「馬騰さん、ありがとうございます。ちょっと色々考えすぎてましたが、馬騰さんと話してすっきりしました」

 

 

馬騰「蒲公英の夫になるかもしれませんからね、息子を励ますのは親として当然ですよ」

 

蒲公英「え!お兄さん蒲公英と結婚してくれる!やったーー!」

 

馬超「なに言ってるんだ蒲公英!そんなの許すわけねーだろうが!」

 

蒲公英「お姉さまの許可なんていらないもんね〜」

 

華琳「兄さんと結婚するなら私を倒してからにしなさい!」

 

蒲公英「絶対負けないよお!」

 

 

一刀「なんか盛り上がって来ちゃったな。止めにいくぞ霞、凪、桂花」

 

霞「あいよ〜」

 

凪「了解です」

 

桂花「しょうがないわね」

 

 

お〜いやめなさ〜い

 

止めないで!これは重要な事なの!

 

あんた達ね〜洛陽にいる風と月忘れてるでしょ

 

 

 

馬騰(あなたはそれでいいんです。君主としての立場、過去の事なんて気にしないで、あなたはあの子達が好きなあなたのままいればいいのですよ。戦場を駆け巡る事はもうできませんが、私にはもやることが出来ましたね。私は曹嵩さんと共にあの子を支えます!あの子はいずれこの大陸を照らす太陽のようになるでしょう。あの子が潰れたりしないようにしっかり守りあの子の作る世を見たいものです。ふふ、私もまだまだ死ねませんね)

 

 

 

 

-10ページ-

 

 

思ったより投稿するの遅くなっちゃいました。

馬騰の立ち居地を母親的ポジションにするために、能力高めになってます

馬超はただの脳筋!これは譲れない!

 

劉備との会話と一刀の心境吐露で変なところがあったら教えてくださいな

 

桂花がだいぶ嫁立場になってるのは気のせいかな・・・?

 

 

馬超     馬騰

武力92    武力0

知力42    知力102

政治50    政治98

魅力82    魅力94

統率91    統率105

 

 

 

 

説明
馬超回と見せかけて馬騰回です

後半若干シリアス?
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10806 7342 44
コメント
迷い猫@翔さん>桂花のデレは・・・・嫌いカネ?w(おぜぜ)
睦月さん>シリアスな話し作るの苦手なんですが、ずっと漫才だとあれですから頑張りましたw(おぜぜ)
ZSANさん>原作でも翠いじられキャラですし、脳筋なので扱いやすいんですよねw(おぜぜ)
naoさん>翠脳筋承り〜w桂花のデレどうしようか悩み中ですねw(おぜぜ)
ナギサミナトさん>侍女A・・・誰デショウネ~ そんな事言われちゃうと・・・桂花も参戦しちゃうよ?(おぜぜ)
たっつーさん>ハムの影の薄さとそれをネタにされいじられるヒゲですねえw(おぜぜ)
kiraさん>春蘭は愛すべき馬鹿キャラですからねw暴走する華琳に触発される正妻候補軍団ですな!華雄は忘れてないんで大丈夫ですwもうちっと進んだら出しますw(おぜぜ)
桂花がデレている…だと…?(迷い猫@翔)
最初の漫才のようなやり取りからのシリアス良いですね〜(睦月)
翠と春蘭って立場が似てますね 周囲から莫迦にされまくるところが(ZSAN)
桂花がどんどんデレてくがどこまでいくんだろうか?翠は脳筋でおkw(nao)
記憶戻っても開き直りそうwしかし、華雄さんェ(未奈兎)
侍女A…彼女は一体誰なんだ…(笑 桂花の嫁ポジションはそのままでもいいんやで?(ナギサミナト)
あと一つ、華雄が出てきませんが美羽達に見捨てられてしまったのだろうか。(kira)
春蘭が、少し利口なことを言うと周りから心配され、馬鹿だということを確認して安心してますねw。あと、いずれ華琳とは血が繋がりがない事がわかった時、華琳は今以上の行動に出ると思うが、その行動がどの様なものになるのかが楽しみです。(kira)
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