恋姫英雄譚 Neptune Spear
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Mission23:Langzhou Mayhem

 

 

 

俺の提示した策は成功していっている。

 

堅守弓や刃弩、更には毒蛇の実戦投入により敵は慌てふためき、何の打開策もないまま第1陣は壊滅したようだ。

 

しかし事前に放っておいた偵察部隊からの報告で敵の第2陣がこちらに向かって来ているとの情報が入った。

韓遂の次は辺章が率いる軍勢でどちらかと言えば勇猛ではなく知略で攻め入るタイプみたいだ。実際に主力を防備が薄い俺達に向けているようであり、俺達の後方にある本陣目掛けていた。

 

そこで俺は堅守弓隊と刃弩隊と共に現在地にて迎撃態勢を整え、HK416で敵を仕留めていく。

 

 

「弾幕を絶やすな??懐に飛び込んだ敵は槍兵に任せて敵を釘付けにしてやれ??」

 

『応っ??』

 

「兵長??何人か引き連れて崖上から指揮官を狙い撃ちにしろ??援護してやる??」

 

「御意??李、忠??付いて来い??猪狩りにいくぞ??」

 

 

部下に指示をしつつ陣形を状況に合わせながら微調整する。敵の指揮官を仕留めれば多少ながら動揺を誘えるし、勢い付かせないようにするには有効だ。

 

暫くしてから指定した崖上より数本の弓矢が放たれ、部隊長クラスの兵士が次々と倒されていくのを確認した。

 

そこに対してM67対人破片手榴弾のピンを抜いて投擲。手榴弾を知らない敵は気にせず進んでいたので起爆の際に纏まって吹き飛ばされた。

 

 

「将軍??敵陣後方より砂塵を確認??奇襲部隊が取り付きました??」

 

「右翼の曹操軍も突撃を開始??左翼の馬騰軍と皇甫嵩軍も左翼防衛隊を撃破し進軍を開始しました??」

 

「予定通りだ??この隙に乗じて確実に裏を掻いて本陣を攻め込んで来るぞ??そいつらは連中に任せて奇襲部隊と合流後、敵本陣目掛けて突撃だ??」

 

『応っ??』

 

 

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予測されている敵奇襲部隊を左右にいる連中に押し付けるように任せて気にせず突撃を開始。口笛で絶影を呼び、HK416から小回りが利くMk25に切り替えて先頭に向かう。

絶影の巨体で敵は吹き飛ばされたり、踏み潰されていき、中にはMk25から放たれた9mmバラベラム弾により仕留められる。

 

 

「うっしゃあぁああああっ??儂をもっと暴れさせる奴はおらんのかぁあ??」

 

 

目の前には騎乗しながら敵を大薙刀で仕留めていく霰の姿があった。彼女の鋭い突きは騎乗していても真価を発揮させ、勇猛な敵でもなす術なく次々とやられていってた。

 

 

「相変わらず素早い突きだな?」

 

「なんや、リアン。来とったんかいな?」

 

 

軽口を叩きながら向かってくる敵を仕留めていき、弾切れになったMk25に新しいマガジンを挿入して再装填すると再び攻撃を始める。

 

 

「それで戦況はどうなってる?」

 

「儂に掛かったらこんなもんや。せやけどちょっと気になることがあるんよ」

 

「どうした?」

 

「あいつらこの先にある廃砦に向かっとんやけどな……あからさま過ぎなんや」

 

「………罠だな」

 

「儂もそない思うで………で、儂はなにしたらええんや?」

 

「俺が正面から引き付ける。霰は少数を連れて素早く回り込んで敵本陣を急襲しろ」

 

「任しときぃ。拠点なんざ速攻で陥としたるさかいな」

 

 

そういうと霰は部下20騎と共にすぐ戦線から離脱し、俺も部下を引き連れて前進する。やはり敵は俺達を誘い込んでいるかのような動きをしており、このままいけば廃砦に到達する。

 

 

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確実にそこに伏兵がいるであろうが、それすらも考慮に入れているんだ。

それに俺達が時間を稼げば稼ぐほど霰達の成功率が高くなって戦局を決定付けられる。そう考えながら敵を仕留めつつ、目の前には見えた廃砦に絶影から飛び降りて中に飛び込むと直後に門が閉めだされた。

 

そして先には………。

 

 

「放てっ??」

 

 

大量の弓兵が待ち構えていた。素早く遮蔽物に飛び込んで矢の雨を潜り抜け、一定の攻撃を凌いだら今度は身を少しだけ乗り出してHK416のトリガーを弾く。

 

それで数人を仕留めるがやたり敵の攻撃は勢いを失わない。遮蔽物から遮蔽物へと素早く移動しながら一人ずつ確実に始末。すると敵の1人が遮蔽物に隠れた直後に短刀で仕掛けて来た。

 

 

「でりゃあぁあああ??」

 

「くっ??」

 

 

心臓を貫こうとしてきたが素早く手首を掴んで力比べへと発展。取っ組み合いから敵の腹に膝蹴りを何発か食らわして、そのまま蹴り出した。

次の瞬間、敵弓兵から再び大量の弓矢が降り注がれ、蹴り出された敵兵に襲い掛かる。瞬く間に敵の身体に無数の弓矢が突き刺さり、そのまま息絶えた。

 

敵を囮にしてから前にある遮蔽物に素早く身を隠し、そのままM67のピンを抜いて投げ込んだ。

手榴弾の爆発で数人を同時に倒したら覚悟を決めて一気に遮蔽物から飛び出してHK416にて走りながら仕掛ける。

そしてマガジン1つを撃ち終わるとマグチェンジはしないでホルスターからMk25を取り出して引き続き走りながら発砲し、射殺して倒れようとしていた敵の身体を掴んで、敵から放たれた弓矢の盾代わりにする。

 

 

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そのままMk25をタクティカルリロードして敵の亡骸を押し出しながら発砲しつつ前に突き進む。

そのまま敵に体当たりして陣形を崩してやると1番近くにいた敵兵2名の頭を撃ち抜き、素早くホルスターに戻すと忍者を鞘から抜き取り、近くにいた敵兵を斬り伏せた。

 

 

「ふんっ??」

 

「ぎゃっ??」

 

「でりゃあぁあっ??」

 

「がはっ??」

 

 

向かってくる敵兵を次々と斬り伏せていき、形勢不利と判断した敵は撤退を開始したがそれは叶わないこととなる。

 

 

「おおっと、逃げられへんで」

 

 

敵本陣を制圧しにいっていた霰が廃砦に到着し、騎兵も同じようにそれぞれ武器を手にして砦に突入していた。

 

 

「霰、本陣は制圧したか?」

 

「楽勝や。んで韓遂も降伏して辺章もくたばりよった」

 

「了解だ………聞いての通りだ。降伏すれば命の保証は約束してやる」

 

 

忍者からHK416に切り替えて構えると敵は暫くして武器を手放して降伏していった。

 

今回の騒乱は降伏した韓遂から聞けた。

 

なんでも辺章が韓遂の家族を人質に馬騰抹殺というクーデターに加わるよう脅迫していたらしい。

潔く降伏した韓遂を処断すべきだと中央の武官達は口にしていたが、騒乱で最も功績を出した俺が一蹴。更に皇甫嵩と馬騰の決定もあって引き続き馬騰軍の一員として務めることとなった。

 

この戦いの後に俺達の存在は瞬く間に国全体へと広がり、少数だが未知なる武器と戦術を持って勇猛な敵を退けたという情報まてま流れ始めるだろう。

 

予想を上回る戦果や実戦データ、第6師団のお披露目など今後の為にもなることを手に入れた俺達は悠々と本陣に凱旋するのであった……………。

 

説明
西涼に天界の戦士の武功が木霊する。
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