二つの呂旗〜現代史〜 同棲騒動X
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 まえがき

 

 この作品は二つの呂旗のアフターです。戦闘は有りません。日常風景が描かれます。恋姫たちも出ますが性格は違っております。ご注意ください。言葉使いもかなり違ってると思われますがご注意ください。それでもよろしいと言う方はどうぞご覧ください。

 

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 一刀「沙耶、恋。お前らは出かけて来なさい。」

 

 恋「どうして?」

 

 一刀「・・・戦力外通告です。」

 

 その後ろには二人が掃除したであろう惨劇が広がっていた。

 

 二人「「(´・_・`)シュン」」

 

 一刀「そんな顔しても駄目です。」

 

 そして二人は一刀に遊ぶためのお小遣いと、歓迎会用の食料調達の為のお金を渡されてそのままお外に放り出された。

 

 

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 第5話『同棲騒動X』

 

 

 恋達を追い出した一刀は早速二人によって作られた惨劇を一つ一つ丁寧に片づけて行く。入居者用の部屋が二つ三つ片付いたところでインターホンが鳴る。

 

 一刀「あれ?もう来たのか??はいは〜い。今出ますよ〜」

 

 パタパタ

 

 スリッパを鳴らしながら一刀はエプロンでぬれた手を拭きながら玄関に駆けて行った。・・・主夫ですか?

 

 一刀「はいはい。どちら様〜?」

 

 ??「私だ北郷。」

 

 一刀「私私詐欺はお断りで〜す。」

 

 ??「詐欺じゃないよ!?白蓮だ。体育教諭で此処の管理人の影無白蓮だ!!」

 

 一刀「冗談ですよ、先生。って詠も一緒だったのか。」

 

 詠「そこでばったりね。」

 

 そう言ってみた詠は両手に大きな鞄を引っ下げてなんか見た感じおしとやかに見える上に可愛らしく俯いちゃって・・・俺には恋が居るんだぞ!魅了し過ぎだろう!!

 

 白蓮「おい北郷、私を忘れてないか?忘れてるだろう??単位・・・落としたいのか?」

 

 一刀「職権乱用です!?」

 

 白蓮「いやなら無視するなよ!年甲斐も無く号泣しちまうぞ!?」

 

 そう言いながらもうすでに目には涙が溜まっている。

 

 一刀「ごめんなさい。そ、それじゃあ部屋に案内しますね?というかちょっと散らかっててすみません・・・ウチの嫁と妹が張り切り過ぎて災害が発生しまして・・・」

 

 詠「さり気に恋の事嫁扱いしたわね。」

 

 一刀「間違ってませんし?って言うか正規の入寮期日はまだ先だろう?荷物はそれだけか??」

 

 詠「・・・ぐすん。」

 

 一刀「・・・そうか、深くは聞かないよ。」

 

 詠「かずと〜〜〜(泣」

 

 一刀「お〜、よしよし。」

 

 そう言いながら詠の頭をなでなで。一刀はまたもや白蓮を忘れていた。

 

 白蓮「うん・・・恋に報告だな。浮気者。」

 

 一刀「ちょぉ!?」

 

 詠「・・・別れる?なら私にも・・・」

 

 一刀「詠さん、さっきまでのしおらしさは何処に!?」

 

 そんな漫才を行いながらも管理人室に白蓮を送り届けると(と言っても玄関の傍の部屋だったりするんだが)詠に希望の部屋を聞く一刀。

 

 一刀「で?詠はどの部屋希望?俺は一人部屋確定だから・・・どうしても一人部屋がもう一つ出来てしまうんだが・・・」

 

 詠「・・・一刀の部屋は何処?」

 

 一刀「ん??俺は三階の此処だけど・・・」

 

 そう言って見取り図の自分の部屋を指差す一刀。

 

 詠「じゃ、その隣。」

 

 一刀「・・・いや、女子は一階か二階。男子の俺だけ三階って決まり・・・」

 

 詠「隣ぃ(グスン)」

 

 一刀(わぉ、泣き落としですよ?驚愕の破壊力ですよ??助けて影無先生。)

 

 白蓮「おい北郷、酒は何処に置けばいい?」

 

 一刀「あんた仕事する気あんのか!?」

 

 白蓮「麗羽の我がままに付き合ってるんだ。これぐらいのわがまま通してくれても良いだろう?ただでさえ名字と同じで存在感が無いと生徒に言われ続けてストレスがたまってるのに・・・私はくつろぐことさえ許されないのか?(泣)」

 

 一刀(問題児が集まってる気がするのは気の所為か!?)

 

 詠「ねえ一刀、駄目なの??」

 

 一刀「・・・れ、恋さんと沙耶さんに相談してからじゃ駄目でせうか?」

 

 詠「・・・沙耶はともかく恋には相談済み。仕方ない、だって。」

 

 一刀「もう説得済み!?わ、わかったよ。」

 

 詠「あ、恋も同じ部屋だって。」

 

 一刀「俺の知らない所で話が決まりすぎてやしないかい!?」

 

 詠「気のせいよ。」

 

 即答で断じられてしまった。

 

 一刀「も、もういいよ・・・じゃ、先生。酒の類は第二厨房の方にお願いします。第二は先生の部屋の前ですので。基本発酵食品関係の厨房ですからすぐに分かります。」

 

 どう言う厨房なのだろう?正直気になるが置いておく事とする。

 

 白蓮「おう、分かった。よ〜し、開けるぞ〜。麦茶に麦茶に麦茶に芋水に米汁に〜。」

 

 一刀(ビールにビールにビールに芋焼酎に日本酒かい!?)

 

 一刀「・・・行こうか、詠。」

 

 詠「分かったわ。所で・・・他の入居者は誰に決まったの?」

 

 一刀「ん?え〜っと・・・確か・・・沙耶の同室確定なのは明野亜莎ちゃん。確かかなりの人見知りの子だった筈だよ?一年の頃会ったこと有ったけど・・・すぐに沙耶の後ろに隠れたのを覚えてる。」

 

 詠「ああ、あの子ね。同じ図書委員だから知ってるわ。」

 

 一刀「後は同じクラスの華琳。別クラスだけど同学年の蓮華。高等部一年で華琳と同じ風紀委員の桂花だな。」

 

 詠「・・・変態率多くない?」

 

 一刀「いや知らんし。そんなに癖あるの?」

 

 詠「華琳は厳しい半面自分の欲には忠実よ?桂花は知らないけどあの華琳を様付けで慕ってるから・・・たぶん酷いと思う。蓮華は・・・どうなのかしら?目立たないけど・・・何故か一刀の事で暴走する恋と同じ匂いがするわ。」

 

 一刀「恋と同じ・・・だと?何処まで変態だと言うんだ、孫蓮華・・・っと、此処が詠の部屋だ。俺はその右隣り。」

 

 詠「開けていい?」

 

 一刀「どうぞ。」

 

 そう言って扉に手を掛けて中をのぞく詠。その部屋を見てすぐに顔を綻ばせて笑顔になる詠を見て、一刀は思う。

 

 一刀(・・・可愛いなぁ。)

 

 浮気者め。

 

 詠「一人部屋なんて初めて・・・って恋もいるのか。でも・・・基本的に霞姉さんや幽香姉さん、月にねねと一緒に雑魚寝だから・・・」

 

 一刀「そう言えば・・・結構な人数なのに平屋だったっけ?」

 

 詠「そ。楽しみだわ。」

 

 一刀「そうか・・・じゃ、俺は掃除が残ってるから。」

 

 詠「私も手伝うわ。すぐ着替えるから。」

 

 一刀「え?でも・・・」

 

 詠「その為にジャージは余分に持ってきたのよ。手伝わせて。」

 

 一刀「そっか・・・じゃ、頼むよ。俺は一階、詠は二階を頼む。」

 

 詠「分かったわ。」

 

 こうして一刀と詠は手分けして掃除を終わらせた。え?白蓮??それは・・・もう飲んで寝てました。

 

 白蓮「ん〜、麗羽〜。そんな無茶が通る訳ないだろ〜〜〜。すか〜〜〜。」

 

 此処の白蓮はまだ不憫すぎる訳ではないようです。

 

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 その日の夕方、色々遊んで最終的に買い物を済ませて来た恋と沙耶が帰ってくると、見慣れない靴が二つあるのに気が付き、すぐに一刀の所に駆けつけると・・・

 

 詠「す〜、す〜。」

 

 一刀「あ、おかえり二人とも、静かにしてくれよ?今詠が寝てるんだから。」

 

 そう言って視線を移すと一刀の膝枕でいい顔で寝てる詠が居た。

 

 恋「・・・・・・・・・・・・分かった。」

 

 恋は彼女の家の事情と詠と一刀の関係に理解は示しており、実はちょっとばかり負い目も感じていたのでこの関係はひとまず置いておくことにしていた。勿論納得してるかと言えば否であるが。

 

 沙耶「もうひと組の靴は?」

 

 一刀「影無先生の。」

 

 恋「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、体育の先生。」

 

 その長い間は忘れていたのでしょうね。

 

 恋「先生は?」

 

 一刀「・・・相当ストレスたまってたんだね?酔っぱらって寝てるよ。」

 

 沙耶「そ、それでいいの?管理人さん。」

 

 一刀「いいんだよ。此処は“特別寮”だからね。既存の規律に縛られてたまるかってね。」

 

 恋「一刀・・・裏の管理人。・・・悪い人。」

 

 沙耶「だよね〜。お兄ちゃん、詠さんの事振った癖に・・・」

 

 一刀「ぐ・・・わ、分かってる・・・んだけどなぁ・・・」

 

 恋「沙耶、いいの。詠・・・此処だと本当に・・・・・・本当に不憫で・・・恋、泣いたから。」

 

 沙耶「・・・わかってるよう・・・私だって本気で涙したもん・・・」

 

 沙耶は実は一刀より詠と仲良しだったりする。なので一刀より家の事情に詳しい。さらにかつての外史とのギャップにさらに涙したとかしなかったとか・・・

 

 詠「んぅ?・・・・・・えぇ!?あ、一刀・・・ごめ、って恋!?あ、私・・・その・・・ごめん。」

 

 恋「ん・・・大丈夫。恋は・・・詠なら一刀に甘えても許す。・・・・むしろ甘えたほうがいい。」

 

 詠「れ・・・恋。」

 

 この瞬間二人の間にとても強い絆が生まれた。

 

 一刀「恋、俺の部屋の恋の荷物は詠の部屋に移しておいたぞ。いいな?」

 

 恋「ん・・・分かった。」

 

 その後、一刀は厨房に行って料理を開始。詠、沙耶、恋の三人はリビングで談笑しながら一刀の夕食が出来るのを待つことになったのだった。

 

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 あとがき

 

 

 あれ?正ヒロインは恋の筈なのに・・・どうしてこうなった?

 

 一刀「お前の詠に対する愛が溢れて俺はもうツッコム気を失ったよ・・・」

 

 と、とにかく恋意外とさせる気はありませんよ!?

 

 一刀「・・・と言ってるが、どうなんだ?恋。」

 

 恋「・・・詠になら・・・許す。」

 

 ・・・まじ・・・ですか?

 

 恋「一刀は・・・どうしても流される傾向・・・あるから。」

 

 一刀「あれ?俺ってそういう認識?」

 

 恋「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・違うと?」

 

 違わないですねえ・・・大丈夫だよ恋。それでも俺の意思は変わらないから。ちょっと詠に不憫な思いをさせてしまうけど・・・それでも幸せを感じる詠をしっかり描かせてもらう。

 

 恋「・・・お願い。詠は・・・・・・恋の大事な人の一人。」

 

 イエス、マム!

 

 一刀「・・・俺の扱いって・・・」

 

 二人「「例え純愛系でも種馬扱いは変わらない。」」

 

 一刀「orz」

 

 では次回予告お願いします、恋さん。

 

 恋「ん・・・・次回『孫権伝第五話』・・・・・・・変態じゃない蓮華の活躍に期待。」

 

 ではまた次回〜

 

説明
ついに最初の入寮者登場。

これから騒がしい生活が始まる最初の犠牲者?が入寮です。

それでは本編どうぞ
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コメント
叡渡さん<おかしいですね。書き出すとこうなるんです。(本気で真顔)(ユウヤ)
アルヤさん<純愛(一人)不純愛(複数)結果恋を泣かす。    よし、恋を泣かす奴は私刑確定だ。(ユウヤ)
あかさん<ここの蓮華は変態(犯罪者級)は確定なのでご期待ください(?)(ユウヤ)
とんぷーさん<親友以上恋人未満枠!コレでいいじゃないでしょうか!?(ユウヤ)
神木ヒカリさん<そ、そんなことないさー!(ユウヤ)
睦月さん<種馬と書いて一刀と読むように不憫と書いて白蓮と読む。と言うぐらいの常識ですので。この扱いでいいのです。(ユウヤ)
純愛(一人相手とは言ってない)(アルヤ)
蓮華がどのようにいい味を醸してくれるのか期待   そして蓮華が出ると言う事はあの紅の君も登場?(あか)
詠も正ヒロインの一人で良いんじゃね?w(とんぷー)
あとがきの通り、詠が正ヒロインになりつつある。(神木ヒカリ)
白連…ふびん過ぎるよ…(睦月)
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双呂旗 恋姫†無双 一刀 沙耶  白蓮  詠は正ヒロインに昇格するのです? いいえ、いたしません。 

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