エブリデイえーゆー譚!〜恋姫達とのドタバタ生活!〜 十一話
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いつの間にか年が明け、本当にいつの間にかやって来たこの日は…リト達が受験する天ノ川学園の入試前日。

リトは保護者である自分の祖父、九代目ボンゴレと電話で話していた。

いや、受験前になにしてんだと言いたいが、現状報告もかねて電話しているのでなかなか言えない。

…言えないのだが、話が盛り上がって終る気がしない。

 

リト「―――でさ、空丹とモモタロスが喧嘩してさ。その原因がプリンの取り合いで…」

九代目『ハハハ…君の所には面白い人が集まるね』

リト「そうかな?…そうなんだよな、きっと」

九代目『…所でリト。君は妹は欲しくないかい?』

リト「……は?」

九代目『ああ、すまない。言い方が違っていたね。もし妹ができたら君はどうする?』

リト「どうって…別に今も妹ポジションが周りにいるから、そいつらと同じ扱いをするけど?」

九代目『そうか…じゃあ、彼女達の事も頼めるね』

リト「彼女達?」

 

何やら質問には深い訳がありそうな予感がし、リトは耳を傾ける。

そして九代目が伝えた内容を聞いたリトは……

 

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イタリア・ボンゴレ本部…ここには三人の少女と老人が一人いた。

ついさっき、ほんの三秒前に老人…ボンゴレ九代目がリトと通話していたこの場所に、某スキマ妖怪の能力で作られるスキマが表れる。

出てきたのは、つい先程まで日本にいたリトだった。

 

リト「流琉ゥゥ!!季衣ィィ!!」

流琉「兄様!」

季衣「兄ちゃぁぁぁぁん!」←リトに全力でハグ

リト「グヘッ!?く、苦し…!」←首絞まってる

 

ついた途端に抱き締められるリト…なのだが、抱き締められた場所が悪かった。

首を絞められ、せっかくイタリアに来たのに別のもっと遠くの場所へ移動してしまいそうになる。

そんなリトを救ったのは、優しい顔をした祖父だった。

 

九代目「こらこら季衣ちゃん、リトの首が絞まってるよ?」

季衣「あ!ご、ごめんね、兄ちゃん!」

リト「い、いや…元気があってよろしい…」

流琉「もうっ!季衣ったら…」←実際羨ましい

 

 

 

 

九代目「まさかリトが二人と知り合いだったなんて驚いたよ」

リト「俺もビックリしたよ。まさか季衣達がイタリアに居たなんて。て言うか何で?」

流琉「実は私達、捨て子で…。イタリアで暮らしていた日本人のお爺さん達に育てられてたんです」

季衣「でも一ヶ月前に死んじゃって…。じいちゃん達は困った時にはボンゴレに行きなさいって言ってたんだ」

九代目「ああ、彼女達の育ての親は私の知り合いでね。若いころ世話になっていたんだよ」

リト「そっか……で、気になってたんだけど…」

 

そう言ってリトは九代目のすぐ横に目を向ける。

そこには、自分を見上げる少女がいた。

年齢は琉流達と同じくくらいで、何故かゆるい印象がある。

て言うかスッゴくほわほわしてる…まるでちっさい恋のような少女だ。

 

香風「ほぇ〜……おっきい…」

リト「さっきから俺の事見てるこの娘は?」

季衣「香風って言うんだ!じいちゃん達のこどものこどもで…」

流琉「孫でしょ。…お爺さん達の息子さん夫婦は、ライダー大戦の時に…」

リト「そっか…」

 

琉流の言葉にふと下を向いてしまうリト。

今になって自らの弱さを実感させられる。

弱かったから、香風は両親を失ってしまったのだと…そう思えてしまうのだ。

九代目はそんなリトの沈んだ表情を見て、話を変えようとする。

といっても、これが本題なのだが。

 

九代目「それでなんだが、リト。彼女達を日本に連れて行ってくれないかい?私が面倒を見るにしても、裏の世界で暮らさせる訳にもいかないし…」

リト「だから妹…って?」

九代目「そう。どうせなら、治安のいい日本で暮らしてほしくてね。一応君の義妹と言う事にはできないだろうか?」

リト「俺としては問題ないよ。季衣達とまた一緒に暮らしたいし。それに…大戦で親を失ったこの子も俺が責任をもって面倒を見るよ」

季衣「兄ちゃん…」

流琉「兄様…」

 

償いなのかもしれない、偽善なのだろう、自己満足にすぎない…リトはそう感じる。

だがそれでもいい。

彼女が…彼女達が自分で歩いて行ける、その時まで…自分は見守ろう。

 

九代目「…そうかい。なら、頼んでも?」

リト「ああ」

流琉「やったね、季衣!」

季衣「うん!…香風も一緒だよ!」

香風「いっしょ…?」

リト「そう。えっと…シャンプー?」

香風「シャンフーだよ」

リト「…香風も俺の妹ってことになったんだな」

香風「…にいちゃ?」

リト「そう、俺は香風の兄ちゃんだよ」

 

眠そうな感じの目を少し見開き、リトから見える香風の目にはリトが写っていた。

ここにいる存在を確かめるかのように、新しい家族を目に焼き付けるように。

 

九代目「…所でリト。明日は受験じゃ…」

リト「あ、ヤベ…すぐに帰って復習しないと!」

九代目「こっちで手続きを終えてから彼女達を日本に送るよ。そんなに時間はかからないはずだ」

リト「わかった、ありがとじいちゃん!…三人とも、また後でな!」

流琉「はい!」

季衣「うん!」

香風「バイバ〜イ」

 

そう言って空間を切り裂くリト。

その行為を初めて見た香風は目を見開いているが、そこに恐れと言ったものはない。

関係ないのだ、新しい家族ができた…それだけで、彼はとても満たされていたのだから。

 

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それで数時間後…

 

流琉「ねねちゃんは私達より早く兄様と会えたんでしょ!?譲ってくれてもいいじゃない!」

季衣「シャオも兄ちゃん達と暮らせてるんでしょ!?今ぐらいいいよね!?」

音々音「ダメなのです!ねねはまだ引っ越しの準備ができてないから堪能できないのですぞ!」←引っ越しの下見に来てた

小蓮「リトはシャオのお婿さんなんだから、リトはシャオ専用なのー!」

鈴々「そんなのずるッ子なのだ!鈴々もしたいのだー!」←遊びに来てた

白湯「ぷぅぅ!パイタン、休憩する時間だからお兄ちゃんのお膝に乗るもん!」

美羽「妾のオヤツはお兄様の膝の上でするのじゃ!邪魔はさせないのじゃ!」

香風「キツネ〜」

コン「きゅっ…」←警戒中

 

家族ができたからといって平穏が訪れる訳ではなさそうだ。

今現在それを確認している。

リトは食堂の椅子に座り、風呂上がりの牛乳を飲んでいた。

 

リト「…喧嘩するほど仲がいい……のかねぇ?」

璃々「そーだねー」←ちゃっかり膝の上に座ってる

 

…おーいチビッ子ー、ここに抜け駆けしてる奴いるぞー。

……とか言っても聞こえてないか。

そんなこんなで傍観していると、喜雨が隣に座ってきた。

 

喜雨「…余裕そうだね。明日受験なのに」

リト「ん?喜雨か…もう少ししたら残り詰め込むから」

喜雨「そんな風に言う人は落ちるんだよ」

リト「モーマンタイ。色んな人材を欲してるから学力がそこそこ低くても入れるし、そもそも落ちる気もないし」

喜雨「そう」

リト「…そういやいつも持ってるその本…植物の本か?」

喜雨「そうだよ。むしろ土壌の本かな」

リト「好きなのか?」

喜雨「興味があるだけ。でも、これはボクにとって重要だから」

 

淡々と話す喜雨を見てリトは子供らしくない、と言った感想が出てくる。

もっと明るくてもいいのに、何故それに拘るのだろうと。

そんなことはスルーし、リトは気楽に話す。

 

リト「そっか。でもさ、遊ぶことも大切だぜ?いい気分転換になるし」

喜雨「ボク体力が無いからいい」

リト「そうじゃなくてさ、あいつら見たいに色々話しとけよ。案外楽しいだろうし」

喜雨「…………」

リト「それに、若いうちから本ばっか読んでると可愛い顔が台無しだぞ?」

璃々「だぞー」

喜雨「…余計なお世話」←ちょっと照れてる

 

顔を背ける喜雨だが耳がほんのり赤くなってる。

可愛いなー、とか思ってると…なんかすごいプレッシャーを感じた。

 

音々音「リト兄ィ!喜雨と何を話してるのですか!?」

鈴々「ナイショ話かー?」

流琉「兄様…?」←プッツン寸前

季衣「いちゃつかないでよ!」

小蓮「リト!浮気はダメなんだからね!」

美羽「お兄様!妾とハチミツ水を飲むのじゃ!」

白湯「お兄ちゃん、パイタンもお膝乗りたいもん!」

香風「ねずみモフモフ〜」

ミミ「ピチュ〜!?」←ジタバタ

 

あれれ〜、なんか怒ってらっしゃる?

リトは彼女達がこんな状態になっている理由が理解できていない。

璃々もΟωΟ?な感じだが、喜雨は分かったようで…リトをジトー、と見ている。

 

喜雨「………」

リト「?どうした?」

喜雨「……女タラシ」

リト「何で!?」

 

 

 

そして次の日…受験当日…

 

モモタロス「っしゃぁ!!行くぜぇ!!」

ウラタロス「センパイ叫びすぎだよ」

キンタロス「ほんなら、行こか!」

リュウタロス「行っちゃうよー!」

ジーク「寒い…」

侑斗「デネブ!合格したら今日の晩飯に椎茸入れんなよ!」

デネブ「今日で結果は出ないんだけどなぁ…」

リト「はいはい。んじゃ、いざ出陣!」

 

全「「「エイエイ、オー!!」」」

 

受験の火蓋は落とされた。

 

 

 

だが作者的にはこの受験の話は書かないのであしからず。

 

全「「「おいっっ!!!?」」」

 

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音々音「ちょこっと!」

他ロリ「「「後書きコーナー!」」」

 

季衣「やっとボク登場ー!」

小蓮「でも以外よね。三人ともイタリア人なの?」

流琉「うん。私と季衣は前の世界の事もあって普通に日本語を喋れるんだけど、香風はまだ覚えたてで…」

鈴々「だからお兄ちゃんの呼び方がにいちゃになったのだ?」

音々音「それは置いといて…リト兄ィの妹ポジションが多すぎるのです!前作のメインヒロインのねねだけで十分ですぞ!」

美羽「ちょっと待つのじゃ!ねねは作者が贔屓してただけであってヒロインでは無いのじゃ!」

白湯「よくわかんないけど、絶対譲らないもん!」

 

 

ギャー!ギャー!ギャー!

 

 

喜雨「…次回は作者さんが思い悩んでいたメイドさんが出てくる回です。それと、番外編を二話作る予定とか言ってました」←避難してた

璃々「えっと、じかいも見てください!」

香風「じゃ〜ね〜」

 

再見=△=ノシ

 

説明
XXX「あと五話くらいしたら学校生活書こうかな…」
一刀「まだまだあるのかよ。それより今回は後書き書いたんだな」
XXX「って言っても各キャラ一回くらいしか台詞無いんだけどね。それはともかく、『十一話:義理でもポジでも妹は妹』の始まり始まり〜」
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コメント
刃さん 雛里の次は香風ですかw(XXX)
Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°Sieg Heil jyokotan!!( ゚∀゚)o彡°(黒鉄 刃)
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