ゼロの使い魔 AOS 第12話 めざせ経済大(町)国 A
[全1ページ]

親方の家で恒例の料理のレッスンを終えて、帰宅しようとする才人を話があると大親方が呼び止める。

 

大親方の部屋に大親方と親方と才人の三人が輪になって座る、果たして話の内容とは・・・。

 

 

 

「才人おめえはたいした男だよ、俺はおめえの事が気に入っている」

 

「はぁ・・・ありがとうございます」

 

「外国から一人でこの国に働きに来てしっかり暮らしているみてぇだしな」

 

「親方たちやこの国にいる・・・友達に助けて貰っているからなんとかなってるんすよ」

 

「仕事もすごい頑張ってるみてぇじゃねぇか、こいつもお前の腕をべた褒めしているぞ」

 

「そうっすね、親方やみんなに仕事を教えて貰って結構、上達しているとは思いますが・・・」

 

「謙遜すんなって、それと近所のガキんちょ共の面倒も見てくれているそうじゃねえか?」

 

「いや〜、なんか勝手に引っ付いてくるんすよ、一緒になって遊んでいるだけなんすけどね」

 

「おめえの料理もいままで食った事がないような味が出てくるしな、そっちも才能があるんじゃねえのか?」

 

「あれは俺の国の料理で俺が考えた物じゃないんで、むしろ奥さんに鍛えて貰っているからかと」

 

「俺もコイツもおめぇと同じぐれぇの頃は普通に遊びあるいてたもんだ、やっぱりおめぇはすげぇよ」

 

何だろう?さっきから大親方が才人の事をずっと褒めてくる、いったい何が言いたいのかまだ分からない。

 

才人を一通り褒めると大親方は意を決したように、才人に本題を切り出してきた。

 

「実はおめえに考えて欲しい事があるんだが」

 

「俺にすっか?いや〜俺にわかる事ならなんでも考えますけど」

 

「実はな今日の会合で出た話なんだが・・・」

 

大親方が話してくれた東地区の会合で出た内容は大まかに言うと、最近、貧民街のようなものが出来上がっていて非常に問題になっているそうだ。

 

その一帯は衛生環境も悪く治安も悪化しているらしい、また貧民街と隣接する地区とのトラブルが起こっている様で更なる問題が懸念される。

 

要するに貧民街と貧民街の住人をどうにかして無くしていきたいというのが東地区の総意らしいのだが・・・。

 

「で具体的にどうすればいいかっていう話になったんだがな、これと言った意見が出てきやがらねぇ」

 

「なるほど、それはいろいろ厄介そうな話っすね」

 

「まあ、そう言うわけでおめえさんにも一つ知恵を出してもらいてぇて話さ・・・おう、おめぇもちゃんと考えな!」

 

「えっ!俺にも振るのかよ!!」

 

さっきまでずっと黙ってきいていた親方が急に話を振られて慌てている、そして・・・。

 

「いや、力ずくで追い出すしかねえだろ、働きもせずに真昼間から酒をのんでる様な連中だぞ、どうせその酒もどっかから盗んできたんだろうし」

 

「まあ、そうなるわな〜、あんなアブねえ連中が居たんじゃあアナのやつも一人で遊びに行かせられねえよ・・・才人お前はどう思う?」

 

大親方から話を振られて才人は気になる事をたずねてみる事にした。

 

「ちょっといいっすか?貧民街の連中ってここに集まる前はどこにいて何をしていたんすか、急に沸いて降ってきた訳でもないっすよね」

 

「この街に来てから仕事にあぶれた連中がほとんどみてぇだな、まあ、もともとこの街に住んでた奴の仕事が余っている訳じゃねえし」

 

「家が借りられなかった連中も集まっているらしいぞ、日雇いで働いて野宿していたらしいが気が付いたら物乞いになっているって奴らもたくさんいる」

 

結局は人が増えすぎて街の住居や仕事のキャパシティを人口数が超えてしまったのが根本的な原因の様だ、狭い所に無駄に人が集まりすぎなのである。

 

(あれっ?これってもう答えが出ている気がするよ〜な・・・いや、でもそれに気が付かないとは思わないんだけど)

 

「あの〜大親方、これって街を広げればいいんじゃないっすかね?そうすれば仕事はともかく貧民街の住人もばらけるんじゃないかと」

 

「おめぇさんの意見はもっともだな、だけどよぉ!誰が街を広げてくれるんだって話なんだよ、そんな金どこにあるんだって事だよ」

 

「いや役所に・・・じゃなかった、東の町の責任者に言って予算をもらうとかすれば・・・ウチにも仕事が入ってきて一石二鳥だと思うんすけど」

 

狭いなら広げればいい、王都トリステインの周りは見渡す限りの平野が続いている、全く問題ないようにみえる、ここで親方が才人に反論する。

 

「才人よぉ、この街の上の連中はみんな貴族なんだよ、あいつ等は競い合って俺たちの金を持っていくが逆に出してくれることはねえんだよ」

 

「それに勝手に土地を広げたり弄ったりしたら、間違いなく王宮が出てきて捕まっちまうよ」

 

結局、街を広げればいいというのは分かっているのだが資金的な問題や法的な問題で実行不可能ということらしい。

 

大親方も親方も解決方法は結局出ないようだと諦め始めたのだが、才人はなんの迷いもなく解決方法を二人に告げる・・・その方法とは?

 

 

 

嵐の週末が終わり、平賀才人はやっと睡眠を取ることが出来るらしい。

 

いったい何時間起きていたのだろうか、おそらくいままで経験した中では最長記録なのは間違いない。

 

平賀才人は深い眠りについた、明日の朝からまた動かなければならない・・・解決方法を実行に移すために。

 

平賀才人は深い眠りについた、その横ではアナちゃんが緊張の面持ちで眠れないでいる。

 

「サイト・・・起きている?・・・サイト?・・・(ツンツン)・・・ふぅ〜///・・・えへへ〜///」

 

遅くまで話し込んでいて帰る時間が大幅にずれ込んだ、そして親方が泊まっていく様に才人に進めた・・・アナちゃんのお部屋に!!!

 

みんな安心してくれ!平賀才人はロリコンではない!おおきなおっぱいが好きな健全な男子である!

 

・・・えっ小さい胸?好きになった娘がたまたま薄かっただけだから!!!

 

そんな事情は露知らずアナちゃんの眠れない夜は続いていく、しばらくして「サイトくんロリコン説」が町に流れたとか流れないとか・・・。

 

 

 

....第12話 めざせ経済大(町)国 A

 

 

 

....第13話 めざせ経済大(町)国 B

 

 

 

執筆.小岩井トマト

 

 

 

説明
大親方に呼び出された才人。
才人を呼び出した理由は会合で挙がったトラブルのようですが。
中学を卒業したばかりの才人に大人の問題の答えは出せるのでしょうか。
今回はちょっとだけラブな描写があるかも・・・。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
1018 1009 2
タグ
ゼロの使い魔 ゼロ魔 歴史改変 平賀 才人 異世界 日常 

koiwaitomatoさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com