うちの子達の座談会2015(7)
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【Part.VII 互いに弱みを晒してこそ、真の強敵(とも)。】

 

マキ:おいおい、また何か変な項目が出て来たぞ?(しかめっ面)

トーコ:嫌いなモンとか苦手なモンを晒し合おうって事か?…必要か?コレ。(呆)

サトミ:あら、楽しそうじゃないの?アタシは好きよ、こういうの。(にやにや)

モエ:…サトミさん。今、物凄く悪い顔してますっ!

夜屠:この話題は流石に、私も出来れば避けたいのだが…。

サトミ:じゃ、主に直接聞いてみましょ?どれだけ忙しいか知らないけど、流石に電話位は繋がるでしょ?

(携帯電話を取り出し、主に直接連絡。)

サトミ:ほら夜屠、主よ。アンタに代われ、だって。

主:おぅ、夜屠か?オレだ、オレオレ!オレだってばよ!!オ・レー!カフェオ?レ、アムォ?レッッッ!(連勤・徹夜続きでハイテンション中)

夜屠:(呆)…切るぞ。

主:おい、ちょ待てよー、ゴルァ!話を聞けーっ!!…議題は全てキチンと消化するべし!全会一致だろうと、勝手な私情で飛ばす事など一切赦さん!以上!キシャー!!

(プツン!)

夜屠:おい、主!?ぬ…一方的に切られてしまったな…。やれやれ、やはり議題を飛ばす事は叶わぬ様だ。

サトミ:フフッ、じゃあ順番に行きましょうか?…まずは私からが良いかしらね?(と言いながら立ち上がると、スカートに手を入れてパンツを下ろす。)

モエ:!?(目が点)

トーコ:な、何してんだよいきなり!?アンタは痴女か!?(慌)

マキ:いや痴女だろ。(無表情)

夜屠:痴女だな。(同意)

サトミ:ふふ、ちょっと邪魔だったから脱いだだけよ。…見てらっしゃい?

(サトミのスカートの中から無数の触手が!)

トーコ:げっ!また触手!?

マキ:いやいや、触手は背中から出るってのに何でパンツを…ん?さっき見た中には無かった形状だな?

(マキが触手を触ろうとして手を伸ばすが、寸での所で躱される。)

サトミ:…本当にアンタの神経、どうなってるワケ?(呆) さて、それじゃ説明するわよ。御指摘通り、さっき背中から出したのとは違う触手よ。この触手達は言わば、私の身体の一部。普段は"ナカ"に仕舞ってるんだけど、ここぞという時にだけ使うのよ。

夜屠:…何やら如何わしい話になりそうだが?(ジト目)

サトミ:まあまあ、一応その辺は気を付けて話すわよ。…で、さっき背中から出した触手達は私とは感覚が一切リンクしていないから、例えば斬り落とされても平気なんだけど。この触手達は私と繋がってるから万が一さっきみたいに斬られでもしたら、きっと激痛で発狂死するわね。つまりこれが私の弱点、てワケよ。如何かしら?

マキ:ふーん、つまり…。

(今度こそ触手を掴もうと勢い良く飛び掛かるが、やっぱり躱される。)

トーコ:マキちゃん、止めとけってば!お前は猫か!?

サトミ:…この触手達は力もそんなに無いから、他みたいに物を取ったりだとか獲物を捕まえたりだとかには使えない訳よ。その代わりこの触手が得る感触は、私にもバッチリ伝わる訳…まぁそういう使い道の物よ。…これなら説明は大丈夫かしら、夜屠?

夜屠:まぁ…なんとか大丈夫だろう。

サトミ:折角だから実践して見せましょうか。アシスタントを御願い出来るかしら?トーコちゃん。(にっこり)

トーコ:断るっ!

モエ:えっちぃのはダメですっ!!

夜屠:ま、そういう事だ。

サトミ:んもう、つれないんだから…。(触手が全てスカートの中に戻ると、パンツを上げ席に戻る。) さて、これで私の番は終わったわよ。次は誰が披露してくれるのかしら?

モエ:(挙手)じゃ、私が行きます。私の嫌いなのは…(ドラムロール…からのオーケストラヒット!) 足がいっぱい付いてる虫ですっ!

マキ:要するにムカデとかヤスデとか?…ああいうの好きな奴、そもそも相当限られてると思うケド。アタシも好きじゃ無いし。…だって不味かったもん。(ぼそっ)

トーコ:はは、女の子らしくていいじゃん?(…マキちゃんが何か物凄?く気になる事言った気がするけど、スルーしとこっと…。)

サトミ:つまり…こういうのかしら?(にっこり)

(サトミの襟元から突然、毛虫の化物みたいな触手がモエの鼻面に!)

モエ:??????!!(思わず部屋の隅まで飛び退く。)

トーコ:サトミさん!からかうのは止めろって!(怒)

サトミ:あはは、御免なさいね。やっぱり"アレ"と反応は大きい方が良いわねぇ♪(くすくす)

(モエは部屋の隅で震え上がって動けない!)

サトミ:…あ、あら…?だ、大丈夫よ!?もう引っ込めたから!ね、絶対に本当に、これ以上は何もしないから!(大慌て)

トーコ:あーあ…言わんこっちゃない。(睨) …って顔、真っ青じゃんか!?大丈夫かよ、モエちゃん!?

モエ:だ、だだだ大丈夫ぶぶぶでっすすすす…。(ガクガクブルブル)

夜屠:別室で少し休むか?(モエに肩を貸す。)

モエ:すっすすすすすみませんんん…。(ガクガク)

夜屠:ちょっとベッドまで連れて行って寝かしつけて来るので、後は頼む。

(夜屠・モエ、退室。)

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…… …… …… …… …… ……

 

マキ:…あーあ。ホントにビビリだなぁ、モエは。(呆)

トーコ:お前も大概にしとけっての!(怒)

サトミ:また後で怒られるわね、こりゃ…で、二人は出て行った訳だけど。次はどちらが弱みを教えてくれるのかしら?(満面の邪悪な笑み)

トーコ:サトミさん…アンタここぞとばかり、悪い表情になってんだけど…。(呆)

マキ:悪ぃケド、不死身のアタシに怖いモンなんざ無いもんね?♪ 探るだけムダだからな!(えっへん!) 伊達に長生きして無いぜっ!

(突然の落雷。轟音が鳴り響く。)

サトミ:きゃあ!?(驚)

トーコ:うおっ!?(驚)

(トーコが慌てて窓の外を覗くと、外は雷雨。)

トーコ:あれ?何時の間にこんなに天気が悪くなったんだ?全く気が付かなかった…。

マキ:ははっ、カミナリ位で驚くなよ二人とも!(ケタケタ)

サトミ:何よ!誰だって急にあんな大きな音を聴いたら驚くわよっ!

(再び落雷。直後、照明が消えて真っ暗に!)

マキ:…へ?(呆然)

トーコ:…ひょっとして停電か?

サトミ:困ったわね。此処の配電盤なんて私、知らないわよ?

トーコ:だよな。自然復旧するか、夜屠さんが戻って来るまで待つしかない…か。

マキ:え…えーっと…。(そわそわ)

サトミ:今気付いたんだけど…ここのドアって、確か電子錠じゃなかったかしら?

トーコ:あー、言われてみりゃそうか。来た時は夜屠さんが開けてくれてたけど…ひょっとして、停電になったら開かないとか?

マキ:…ま、マジ…?(顔面蒼白) …う…うわぁぁぁあああ!!嫌だ、出せっ、出してくれぇぇぇえええ!!(半狂乱)

トーコ:!?(驚)

(全力で入口に駆けつけると必死にドアレバーを押すマキ。しかし、ドアは開かない。)

マキ:嫌だ、嫌だ!くそっ、出せ、出せぇぇぇえええ!!(号泣)

(猛烈な勢いでドアを殴りつけるマキ。しかし重い音が鳴り響く割にビクともせず…間も無く照明が再点灯する。)

トーコ:…お、明かりが点いたぞ?

サトミ:やれやれね。さて…と、説明して貰いましょうか。…ねぇ、マキちゃん?(にっこり)

トーコ:ふーん…伊達に長生きして無い、ねぇ?(にやにや)

マキ:はーっ、はーっ、はーっ…はぅっ!?(振り返るとニヤケ顔の二人が。) …あ…あう、あぅぅうう…。(一気に顔が紅潮!)

(一同、着席。しかし無様に泣き叫ぶ姿を見られたのが余程恥ずかしかったのか、マキは耳まで真っ赤にして俯いたまま。)

トーコ:しっかし驚いたな。そんなに暗いのがダメとはねぇ?

マキ:あうぅ…。(涙目) く、くくく暗い所に、と…閉じ込められんのだけはダ、ダメなんだよぉ…むっ昔、死んだと勘違いされてさぁ(後で生き返るってのに!)、棺桶に放り込まれて埋められてさ…な、何年間もずっとそのまま生き埋めになって…それも一度や二度じゃ無くて…だ、だからダメなんだ、くっ、暗いトコに閉じ込められんのだけは…ひっく、ひっく…。(涙ボロボロ)

サトミ:あらあら、さっきまでの強気が形無しねぇ?(くすくす)…関係無いけど随分頑丈ねぇ、あの扉。相当な力でブン殴ってたのに…ねぇ?

トーコ:っつーかあのドア、停電時に開くかどうかは知らないけどさ…外に出る場合は「ドアレバーを回して」「引く」んだけど?

マキ:!?!?(硬直そして顔から火。)

サトミ:あはははは!言われてみればそうね!(爆笑) まぁあれだけパニックになると、ねぇ…あ!ひょっとして…?

(サトミ、そっとマキの背後に回ると突然両手で目を覆う。)

マキ:ひっ!?(慌) やっ、やめろって!やめろってば、おい!!おっ御願いだからやめてくれよサトミっ!!(じたばた)

サトミ:あはは、暗いだけでもダメなのね?(ケタケタ)

トーコ:もう止めてやれよサトミさん!

サトミ:あー面白かった♪(満足) 達観し過ぎて面白く無いかと思ってたけど、アンタにもやっぱり弱みは有るのねぇ?(満面の笑み)

マキ:うぅう、うるさいうるさいうるさい、うるさいっての!!(赤面) アンタも体験してみろっっっ!死ぬ事すら出来ず、独りぼっちで何年間も生き埋めにされンのが、どんだけ悲惨な事か!!(ムキー!!)

トーコ:でもさ、そんなに暗いのがダメだったら…寝る時なんてどうしてんだ?

マキ:さ、さっきは急な停電のせいでパニクったから醜態曝したけど…厳密に言えば「暗くて」「狭い」場所に「閉じ込められる」とダメなんであって、暗いだけなら別に問題無いんだって…普段は専ら野宿。空が見えてりゃ安心出来るし…そもそも帰る家すら無いし。

サトミ:じゃ、例えば監禁されるのはどう?(にっこり)

マキ:…アンタ、何考えてんだよ? べ…別に好きじゃ無いけど、例えば檻や木箱に入れられる位は平気だよ。外さえ見えてりゃあ、さ…。

サトミ:それと例の最強人格…タイプSだっけ?その子もやっぱり同じかしら?(にやにや)

マキ:…な、何だよその期待に満ちた目は!?…生憎だけど、ここまで派手にパニクるのはあくまでアタシ(タイプT)だけだ!タイプCはせいぜい落ち着きが無くなる程度、タイプSに至ってはさっさと壁でも檻でもブッ壊して脱出するっての!

トーコ:あ、その辺も個人差…いや人格差?…が有るんだな。

マキ:そ、そりゃあタイプSだって心中は穏やかじゃねーよ!さっきも言ったが記憶や感覚は共有だから、タイプSだって生き埋めにされた時の心情はよーく解ってンだ…ってこれじゃまるで、アタシ(タイプT)だけがヘタレみてーじゃねーかッッッ!!(自己ツッコミ)

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…… …… …… …… …… ……

 

(夜屠とモエが部屋に戻って来る。)

夜屠:…先程停電した様だったが…皆、無事か?

サトミ:あ、御帰りなさい…ねぇ、ちょっと聞いてよ夜屠?マキったらねぇ…。(にやにや)

マキ:は?…や、やめろっての!(慌) おい!!言い触らすんじゃねーよ、サトミっっっ!!(怒)

(マキ、サトミの後ろから飛び付き必死に口を塞ぐ。)

夜屠:?

モエ:スミマセン、御迷惑をお掛けしました。(ぺこり) 大分気分も落ち着きましたので…って、どうしましたか皆さん?(きょとん)

トーコ:お、顔色も良くなったみたいだな。なぁ聞いてくれよモエちゃん?さっき、マキの奴がさぁ…。(にやにや)

マキ:あっ!?とととトーコ!テメェまでっっっ!!(慌)

(マキは慌ててトーコの口を塞ごうと駆け寄るが、躓いてしまい…。)

マキ:うわぁっ!?(焦)

トーコ:あ?…んうっ!?(驚)

(マキがトーコを押し倒す形ですっ転んでしまう。しかも唇が重なるオマケ付き。)

モエ:あらら、ラブコメのワンシーンみたいですねぇ。

マキ:(あー痛ってぇ…お?…お、トーコの唇やわらけー♪しかも何かイイ匂いだし…折角だ、口封じついでにこのまま行っちゃえっ♪)

(マキ、そのまま舌を差し入れディープキスへ移行!)

トーコ:んぅっ!?(驚) …む…っはぁ…んんっ…ぅむっ…くぅんッッッ!!(ビクン!)

マキ:…ふぅ…久々に良いキス、御馳走様でした♪(合掌)(主注釈:因みにマキはバイセクシャルです。) …ってアレ、トーコ?どうした?

(トーコ、口を覆いながら涙目でマキを睨み付ける。)

マキ:…あ、あれ?まさか今のが実は人生初キス…とか言わないよな?さっき彼氏がキス上手いとか言ってたもんな?な、なぁ?(汗)

トーコ:……。(涙目で睨んだまま)

サトミ:…うふっ、これはつまり…♪(にやにや)

(サトミ、へたり込んでいたトーコの唇を強引に奪う!)

トーコ:んっ!?んっ…んぅっ…やっ、やめ…くぅん…!

(必死に抵抗するも、敢え無くサトミに抑え込まれるトーコ。)

モエ:うわぁ…(両手で目を覆いながらも、指の隙間からガン見)…すっ凄く、え…えっちぃです!!(赤面)

夜屠:貴様等、もう止めんか!

(夜屠に割り込まれ、引き剥がされるトーコとサトミ。)

サトミ:んもう、折角だから最後までさせて頂戴な…でも、どうやら正解ね?トーコちゃん…貴女、キスに弱いでしょ?それも相当…♪(にやにや)

トーコ:……ッ!!(慌てて顔を背ける)

マキ:あ…そういう事?

サトミ:うふふふふ、耳まで真っ赤にしちゃって。可愛いわねェ♪…そんなに敏感だと、番長名乗ってるのも大変そうね?こんな弱み、周囲に知られた日には…。(くすくす)

トーコ:く…くっそ!ふざけん…!?(怒)

(二人の間に割り込んだ夜屠の大鎌・咎裁がサトミの眉間に突き付けられる。)

夜屠:…これ以上ふざける様なら…!(睨)

サトミ:…(睨)…あはは、何よもぉ!(腹を抱えて笑い出す。) 冗談よ冗談!そんなマジにならないでよ!?大丈夫よ、世間にバラしたりなんてしないわよ!…こんな楽しい秘密、私達だけの秘密にした方が、ねぇ?(ニヤリ)

トーコ:ぐ…っ!(睨)

夜屠:ほら、全員席へ戻れ!再開するぞ!

(渋々と席へ戻る一同。しかし良く見ると、トーコとサトミの席の距離がさっきより離れている。)

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…… …… …… …… …… ……

 

モエ:…ところで、トーコさんもサトミさんも、さっき何を言おうとしてたんですか?

マキ:あっ、おいコラ!余計な事を思い出すなバカっっっ!(慌)

夜屠:停電中の音の事か?…さしずめマキが停電に動転して、ドアをこじ開けようと大暴れ…といった所では?

マキ:!?!?(赤面硬直)

トーコ:おぉ、大正解!(拍手)…って何だ、ひょっとしてマキちゃんが暗いのが苦手って事、知ってたのか?

夜屠:いや。しかしあれだけの音となると、他に思い付かなくてな。生身の人間であるお前(トーコ)にあれ程の音量を出す術が有るとは思えぬし、サトミの触手ならドアだけで無く壁や天井も同時に狙うだろう…といった所だ。

マキ:あぅ、あうぅぅ…(赤面)…よ、よし!この話題はもう終わり!とっとと次の話題に行こうぜ!!(必死)

サトミ:ちょっと待ってよ。まだ一人、弱みを明かして無い人が居るわよ!(睨)

トーコ:あれ、誰だ?まだ弱点バラしてないのって…?

(やがて全員の視線が夜屠に集まる。)

夜屠:む…気付かれたか。(しれっ)

サトミ:ちょっとアンタ、ズルいわよ!気付かれなかったらスルーする気満々だったでしょ!(怒)

マキ:そーだそーだ!他の皆は赤っ恥かいてんだ、お前一人涼しい顔なんてズルいぞっ!(怒)

トーコ:ちょっと待った…それ言うなら、サトミさんの件だって単なる急所であって、怖いとか苦手とは違うじゃんか!(Σズビシィ!)

サトミ:(おっと、薮蛇!?)

モエ:…でも夜屠さんもサトミさんも、怖いとか苦手とか、そういうのは無さそうですケド?

夜屠:確かに、特にこれと言って思い付くものは…強いて言うなら酒…かな。私は元々下戸でな…少し呑むだけで酔い潰れて記憶が無くなるので、後で周囲から聞かされた話だが…酔い潰れた私は、重度の愚痴魔で絡み酒らしい…。(遠い目)

マキ:普段が生真面目な分、酔うと反動で色々鬱憤が吹き出す…って事か?

トーコ:愚痴ってどんな内容なんだよ?あんまり好き放題言ってるとマズいんだろ?

夜屠:…大半は自分の業務と、絡んで来る周囲の連中に関する事らしい。が…皆、私の事情を良く知っているので、一応遠巻きながら同情はしてくれている様だ…。(自嘲)

サトミ:(ふーん、そんなに酒に弱いのね?ふふふ、それじゃいずれ酔い潰して、寝込みを襲ってやるわん♪)

モエ:サトミさん…なんか悪巧みしてるでしょ。(睨) 顔にバッチリ出てますよ!

サトミ:うふふふふ、何の事かしら?(しれっ) それよりアンタ(夜屠)は男運の無さが弱点でしょ!

夜屠:(顔を真っ赤にして思わず立ち上がる)ききき、貴っ様ぁぁぁあああ!?それは世間では弱点では無くコンプレックスと言うのだッッッ!!(怒)

トーコ:落ち着け!落ち着けってば夜屠さん!!(慌)

マキ:…一応、酒に弱いって事で良いかね?…ほれ、後はサトミだぞ?何か無いんかい!

トーコ:まったく…さっきの雷とかはどうだ?

サトミ:あの大きな音は確かに嫌いだけど、言う程の事でも無いわよ。大体、天気が悪いのを知ってたらあんなに驚かないわよ。アンタ達だってそうでしょ?

モエ:まぁ、落ちそうだと解ってたら、確かにそうかもですかねぇ…。

マキ:じゃあせめて、嫌いな食べ物くらい教えろよ。

サトミ:うーん…そうね、強いて言うなら…納豆かしら?

マキ:納豆?何でだ?美味いじゃん。

サトミ:まぁ食べられなくも無いけど、特に好んでは食べないわね。…私の父親、極端な健康志向でね。私がまだ実家暮らしの頃、毎朝納豆を食べてたのよ。

モエ:ザ・日本の朝食!って感じですケド。…ニオイですか?

サトミ:納豆だけなら別にいいのよ。問題は…そこに健康に良いからってアレもコレもと、色んな物を入れる事!酢とかニンニクペーストとかアーモンドバターとか、韮(ニラ)とか葱(ネギ)とかオイスターソースとか鰹節とか味噌とか粉ブルーチーズとか…!

トーコ:げっ!どんな味覚だよ!?(汗)

サトミ:考えたくも無いわよ!しかも何故か、ニオイのキツい物ばっかり選ぶのよ!アンタ達も想像して御覧なさいよ、爽やかな朝に清々しく目覚めて、台所に入った瞬間に鼻から脳天を貫く異臭を!!

モエ:うわぁ?…。(ゲンナリ)

トーコ:確かに、そりゃあ嫌になるわな…。(汗)

マキ:そうか?だって元々食える物同士だろ?別に有害な化学反応を起こす訳でも無し。そんなの下水道とか、生ゴミ処理施設とか、焼却炉とか、遺体処理場に比べりゃあ…。

トーコ:そりゃお前の基準がおかしいんだよッッッ!!

夜屠:…で、健康なのか?お前の父は。

サトミ:元気よ、そりゃあもう!ただ頭髪はめっきり…ね。(苦笑)

モエ:納豆のネバネバは平気なんですか?最近は粘らない納豆も開発されてるくらいですケド。

サトミ:アレもちょっとね…。髪が長いから、気が付かない内に付いちゃって四苦八苦とか。同じ糸を引くのでも、ディープキスなんかとは大違いね…。(ちらっ)

トーコ:そこでオレを見るなッッッ!!

マキ:納豆と言やぁ昔、何かの漫画で有ったな。プロレスのリング周囲が納豆地獄、ってのが。(※「おぼっちゃまくん」著:小林よしのり)

サトミ:糸引き粘り付く女体、ねぇ…ニオイはともかく、絵面的にはちょっとイイかもね…?(ちらっ)

トーコ:だから、オレを見るなっての!!

モエ:食べ物で遊んじゃダメですっ!(ぷんすか)

マキ:うーん…正直、何か弱点って程でも無さそうだな、こりゃ。でもこれ以上話も広がりそうに無いし。どうする?

夜屠:では、ここらで終わりにするか?

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…… …… …… …… …… ……

 

トーコ:あ、ハイ!(挙手) 動物はどうだ?例えばホラ、メッチャ強いのに蜘蛛だけはダメな剣客(時代劇好きなら誰か判るかな?)とか、やたら犬に吠えられる人とか居るじゃん?

夜屠:ふむ…確かに、私は犬の傍を通ると必ず吠えられるな…怒っているとか警戒しているのとは違う様なのだが。因みに他の動物については何も無いな。

サトミ:私も吠えられるわね、それも全力の警戒・牽制って感じで。…そう言えば私、動物には全くと言って良い程好かれないわね。動物園も水族館も私が檻や水槽に近付くと、揃いも揃って毛を逆立てて猛烈に威嚇するか、一斉に奥へ逃げるのよ。…家族連れの視線が地味に痛いわ…。(遠い目) 子供の頃にはそんな事無かったのに…これも悪魔の力の影響かしら?(溜息)

夜屠:…ふっ、私は確かに犬には必ず吠えられるが、決して威嚇の吠え方では無いし…特にカラス共とは仲が良いぞ?(ニヤリ)

サトミ:(ムカッ!) な、何よその勝ち誇った笑みは! そーよ、どうせ私はカラスにすら嫌われてるわよっ!!(つーん!)

モエ:あはは、サトミさんかわいい?!(ケラケラ)

トーコ:因みに皆はどうよ?オレは極端に好かれたり嫌われたりってのは思い当たらないけど。

モエ:私はどちらかと言えば好かれてる…と思いますケド。

マキ:アタシは…やっぱ人格次第だなぁ。タイプCは放っといてもいつの間にか動物に囲まれて懐かれてるし、逆にタイプSだと警戒されてるのか一切寄って来ないな。アタシはやっぱりその中間…まぁフツーだな。

トーコ:ついでに、赤の他人ってのはどうだ?人見知りするタイプか、誰とでもすぐに仲良くなるタイプか、とか。

モエ:何だか楽しそうですねぇ、トーコさん?

トーコ:ん、そうかい?(…やっとサトミさんが凹んだトコを見られたからかな?)

マキ:しつこい様だけど、やっぱり人格次第だよ。人見知りというか、極度のコミュ障はタイプSだけなんだけど。アイツ、人の考えとか気持ちを理解しようとすらしないから。

トーコ:へぇ…やっぱ他の人格とも一度は話してみたいな。どれだけギャップが有るか興味有るし。…モエちゃんは誰とでも直ぐに仲良くなれそうだな?

モエ:うーん…確かにクラスの皆とはすんなり打ち解けましたけど、余り意識した事も無いですねぇ…。

サトミ:雰囲気がほんわかしてるからね、モエちゃんは。周りも声を掛けやすいんだと思うわよ…逆に夜屠なんか、先ず近付いて来てもくれなさそうね?(ニヤリ)

夜屠:確かに男は寄って来ない…いや正確には、周囲に邪魔されている、か…。(自嘲) 女…それも年下には割と言い寄られるのだが。尤も、私は元々一匹狼だからな。わざわざ必要も無い相手に時間を割く気は無い。

トーコ:はは、女に言い寄られるのはオレも一緒だな。…高一のバレンタインの時、下駄箱に大量のチョコが突っ込まれててさ。それが暖房で溶けて地獄絵図になってた事が有ったよ…。(苦笑) まぁオレは人に囲まれてる方が好きだけど。…強引にキスされたり身体中撫で回されたり押し倒されたりすんのは勘弁して欲しい所だけどな…。(溜息)

マキ:二人とも背が高いし、性格も男っぽいからだろうな。で…サトミはどうなんだよ?

サトミ:私?そりゃあもう、中年オヤジ共はちょっと愛想良くしただけでホイホイ引っ掛かるわよ。アイツ等、女なら誰でも良いなんて気配がダダ漏れだもの。

トーコ:それ好かれてるんじゃ無くて、単にスケベ心丸出しなだけだろ?図書館に通ってる学生なんかはどうなんだよ?

サトミ:まぁ色々よ。私を全く気にせず淡々と図書館を利用するだけの子も居れば、下心丸出しで近付いて来るのも居るし。逆に私を「人喰いメデューサ」なんて呼んで、陰口叩いて毛嫌いしてる連中も居るみたいだけど…好みでも無い連中に何を言われようが別に気にしないわ。好みの子達はもう漏れなく美味しく頂戴済みだし♪

トーコ:…さすが痴女だな。(呆)

マキ:あぁ、確かに痴女だ。(同意)

夜屠:疑いようも無く痴女だな。(無表情)

サトミ:ちょっとアンタ等!痴女痴女言わないでよっ!(膨れっ面)

モエ:トーコさんはどうですか?やっぱり、その…失礼ですケド、怖がられる事も多いですか?

トーコ:ん?…見た目がこんなだからな、確かに怖がって近寄らないのも居るし、嫌悪感丸出しで遠巻きに睨んで来る奴も居るけど。でも逆に興味津々で寄って来るのも結構居るモンでね。

マキ:良い意味で寄って来るのと、悪い意味でそうで無いの、どっちの方が多い?

トーコ:やっぱり見た目をからかわれたりもしたけど、父子家庭だったからか親御さん含めて割と仲良くしてくれたな。今は興味本位だとしても向こうから寄って来る方が多いね。ホント、人には恵まれてると思う。…まぁ…中学時代だけが例外、かな…。

夜屠:…例の左手首の傷もその頃に?

サトミ:ちょっとアンタ?何失礼な事を聞いてんのよ!(怒)

マキ:おや?サトミからそんな発言が飛び出すとはねぇ?

トーコ:いや…まぁその通りだよ。自分で言うのもなんだけど、ガキの頃からずっと勉強も運動も、成績は常にトップでね。このヤンキーみたいな見た目とのちぐはぐさが、どうも周囲のお気に召さなかったらしいや。

モエ:それはその、つまり…やっぱり、イジメみたいなのが有ったんですか?

トーコ:あー…本当に酷かったよ。しかも学校に訴えても見て見ぬ振りされたモンだから、激化の一途でね…夏頃かな、とうとう耐え切れなくなって自殺未遂を起こしたワケ。手首の傷はそん時のさ。結局一命は取り止めたけど、暫く入院して…久し振りに登校したら、その日の朝っぱらに早速絡んで来たクソッタレ共が居てね。遂にオレもブチ切れて…クラス全員の前でそいつ等全員フルボッコにしてやったら、それ以来ぱったり収まったよ。…尤もそれ以降卒業まで、今度は誰もオレに近寄らなくなっちまったけどな…。(苦笑)

マキ:それでイイんじゃね?アホは死ななきゃ減らねぇし!

サトミ:…そこは死ななきゃ治らない、じゃないの?

夜屠:残念だが人間、性根から簡単に改心はしないものだ。治る程度の者なら、そもそも行動すら起こすまい?

トーコ:ハハ。(苦笑) …それで、学校としてもそれまで見て見ぬ振りを決め込んでたモンだから、この一件は隠蔽されたらしくてね。オレに対しても何の処分も無かったんだけど…その一件は進学した高校にバッチリ漏れ伝わっててさ。お陰で「番長」だの「赤鬼」だの陰で呼ばれる様になって…中には「アイツ(トーコ)の髪、実は倒した相手の血で染めてやがるんだ!」なんてアホな事言う奴まで居てさ!(笑)…っと、話が大分逸れちまったな。

モエ:えーっとそれじゃ、苦手な人の話に戻しましょうか。私は…近所のお姉さんですねぇ。なんて言いますか、その…さ、サトミさんみたいな人が居るんです。何かいつも変な事を考えてるみたいで。独りでぶつぶつ言ってたかと思ったら、急にニヤニヤして舌なめずりしたり…。(主注釈:因みにこの女、モエは知りませんが実は悪の女幹部です。)

サトミ:へぇ、何処の変態かしらね…でも何と無く親近感を覚えるのは気のせいかしら。…そう言えば私も一人だけ、どうしても苦手な人ってのが居たわ。職場の先輩、所謂御局様ってヤツね。私の考えを見透かしてるかの様に、事ある毎に釘を刺して来るのよ。(一応断っておくけど、注意・指摘するって意味よ?) それも絶妙のタイミングとポイントでね。決して悪い人じゃ無いのは良く判ってるし、何かと世話にもなってるんだけど…。

夜屠:私も同性の先輩方には苦労させられている。無意味に過剰なスキンシップが多いとか、私の意思を無視して勝手に私を巡って揉めたり争ったりで組織の輪を乱したり、な…。(遠い目)

トーコ:オレも、学校の女子連中は…何か知らない内に後輩連中でファンクラブが結成されてたりだとか、何時撮られたか判んねー様な生写真が裏で取引されてたりだとか。体育の水泳の授業や着替えの時なんて、正直周囲の視線が怖い位でさぁ…はぁ。(溜息)

マキ:二人共、結構酷い事になってんだな…その辺はどう考えても間違い無く、主の趣味嗜好のせいだよな…。(主注釈:大正解ッッッ!!(力説)) アタシが苦手な奴は、大雑把だけど悪人・変態連中全般だな。散々酷い目に遭って来てるし、そうで無くとも単純に関わりたく無いし。…気が付いたら随分長くなっちまったな。この辺で一区切りにすっか?

 

【to be continued...】

 

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 まだまだ終わらない座談会。今回はうちの子達の弱点が明らかに…!?
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